西穂→奥穂縦走(西穂高-ジャンダルム-奥穂高-涸沢-上高地)


- GPS
- 26:20
- 距離
- 23.6km
- 登り
- 1,354m
- 下り
- 1,977m
コースタイム
14:00西穂高口駅-14:45西穂山荘
9/19
5:15西穂山荘-6:00独標-6:15ピラミッドピーク-6:45西穂高岳-7:35間ノ岳-8:10天狗の頭-8:30天狗のコル-9:05畳岩尾根の頭-9:25コブ尾根の頭-9:40ジャンダルム-10:45奥穂高岳-11:40穂高岳山荘-12:35涸沢12:50-13:35本谷橋-14:15横尾-15:40明神-16:15河童橋
天候 | 9/18 曇り 9/19 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2010年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
新穂高ロープウェー 片道 1,500円 上高地-平湯BT 1,130円(最終バス17:00) 平湯BT-深山荘前 800円(平湯BT発 17:40) |
コース状況/ 危険箇所等 |
西穂-奥穂は雨天時は相当危ないと思います。フリクション頼みのところが多いため、岩が乾いていないと厳しいです。 |
写真
感想
さて、今回はかねてから憧れだった西奥縦走に初チャレンジ。
三連休中の天気と込み具合に不安もあったので、初日天気悪い場合は剱岳・早月尾根コースも検討していたが、初日はなんとか天気も悪くなさそうなので、予定通り新穂高温泉に向けて車を飛ばす。前日遅くまでの飲み会の影響が残ってなんとなく寝不足。それでも13:00すぎにはロープウェイ乗り場へ到着〜
この日は西穂山荘までなので何の不安もないが、問題は天気。どよんと曇り空、西穂山荘からは展望ゼロ。早い時間に到着したが、何もすることがないので西穂山荘文庫のまんがを読みあさる ”部長 島耕作”読破(笑)
この日は山小屋激込みで布団一枚に二人。夕食は4回戦。睡眠導入剤飲んで早めに寝ようとするが、人が多すぎて室内が暑い!
隣の人の体温感じながらの熟睡は無理。結局なんとなくまどろんだだけという状態で朝を迎える。
3:20に外へ出ると満天の星空。霞沢岳方向にオリオン座が横たわっている。よし、天気良好、俄然テンション上がってきた。テン泊の人たちは既に出発している人もいる。丸山方向にヘッデンが星の瞬きのように見える。
5:15 朝食を済ませるとそそくさと出発。西穂高岳までは7月に歩いた道なのでなんとなくわかっている。それでも独標からの下りは緊張する。7月にはなかったが、西穂までの各ピークに番号がペンキでマークされてる。ピラミッドピークは8峰らしい。
西穂頂上には6:45に到着。既にたくさんの人が休憩している。ここから先は未経験、ガイドブック読んでも不安を煽られる表現ばかり。
人も少なくなるのかなと思いきや、早朝に出発した人たちは殆どが奥穂へ向かうらしい。
人が多いので不安は和らぐも、なんとなく興醒めしたような......
さて、まずは間ノ岳めざして出発。しかし、西穂から先は確かに違う。浮石多く、岩稜もするどく切れ落ちている。さすが聞きしに勝る西奥縦走。テンションますますあがってくる。
西穂は奥穂側から見るとこんなに尖がってるのかと思うほど形が違う。P1からの下りの鎖場では早くも渋滞。休憩代わりに給水と甘いものを口に放り込む。
渋滞に巻き込まれつつだと、どの位かかるかわからないので安全なところでパスさせてもらう。間ノ岳頂上はそっけないくらいあっさり。
岩にペンキで”間ノ岳”と記されてるだけ。しかし、なぜ南アルプスの山の名前である「赤石岳」と「間ノ岳」が穂高にあるんだろう??
(どなたかご存知でしたら教えてください)
間ノ岳から深く切れ落ちた間天のコルを真下に見る。目の前にはこれも有名な逆層スラブの天狗の頭への登りが大迫力で迫る。
あまりに人が小さく見えるので、すごい岩壁であることがわかる。
ただ、実際に登ってみると鎖を使って登れば案外スイスイといける(但し、下りは怖いと思う)。天狗の頭頂上から天狗のコルまでもいやらしい鎖場。天狗のコルの避難小屋は完全に崩壊して見る影もない。岳沢へのエスケープルートはここかららしいが、今日は絶好の天気!
もちろんエスケープの必要なし。奥穂目指して歩を進める。
ここからコブ尾根までただひたすら登る。先月、鏡池から縦走路を見たときも「長い登りだな」と思っていたが、長い上に鎖場も連続する。
ひたすら登ると本当にポコンとコブ尾根の頭に出る。目の前にはジャンダルムが!
ただ、西穂側からみるとジャンダルムは「聳え立つ」という感じではないため、「これがジャンダルム?」と思うほど。頂上にあれだけ人がいるのでジャンダルムなのだとわかる。
頂上へは案外そっけなく到着する。ここでは皆が満面の笑みで、登頂を喜び合っている。たしかに西穂から来ても奥穂から来ても難所を越えねば到達できない頂ですから。NHKの内多アナが「縦走最高〜!!」とここから叫んでいたのも思わず納得。ジャンダルムからの展望は360度北アルプスが広がっている。
今日は本当にいい天気だ。
ジャンを降りて、ジャンの首?の部分を鎖場トラバース。眼下は岳沢へスッパリと切れ落ちているので高度感満点。ここからの奥穂は岩の塊といった重量感がものすごい迫力で迫る。
ロバの耳からのジャンダルムはその特徴的な形がよくわかる。たしかに「衛兵」とはうまく名づけたもの。そして西穂側からとは正反対にまさに聳え立っている。
白出沢からの標高差はいったいどの位なのだろう。ものすごい迫力だ。
鎖場を進むと前方に小さく「↑ウマノセ」と書かれたペンキマークが見えてきた。下から見上げるが左右ともこれでもかというくらいナイフリッジ!!
登ってしまえば足場はしっかりしているので問題ないですが、傍から見てると結構怖い。
馬の背すぎると奥穂へはあっと言う間に到着。ここまで5時間30分。コースタイム9時間30分なので案外早く着いた。穂高岳山荘までは30分のコースなので、たかをくくっていたが、最後のハシゴで大渋滞。登りも下りもこのハシゴ場通らないと行けないため、通過になんと1時間近くかかってしまった。
ここでも暇なので、前後の人と談笑。結構西穂から来た人も多く、お互いの健闘をたたえ合う。遅々として進まない渋滞だが、イライラしてもしょうがない。
そのうち行列の中からなんとなく連帯感が生まれてくる。穂高岳山荘に到着した時は皆で無事?を喜び合いました。
結局、ここが今回の山行での核心部でした(笑)
穂高岳山荘到着は11時40分。当初は2泊3日で涸沢泊まりの予定でしたが、昨日の西穂山荘の込み具合と、穂高岳山荘の人の多さ、はるか遠くに見える涸沢のテントの多さを見ると、小屋の込み具合が想像されとても泊る気にはなれず、上高地まで行って今日中に帰宅することに決定。
そうと決まればザイテングラートをすたこら歩き。涸沢ヒュッテではおでん食べる予定だったのをパン1個だけ買ってスルー。
こんなことなら奥穂から岳沢下ればよかったと少し後悔。でも涸沢からの穂高連峰の迫力には来てよかったと思う。
横尾山荘には14時15分に到着。平湯BT行きの最終バスは17時。横尾〜上高地のコースタイムは3時間10分。コースタイム通りだと間に合わない。
しかもここからは平坦な道なのでコースタイムより早く歩く自信がない(私はどちらかというと上りの方が好き)。
自分ではかなり早歩きのつもりで歩き、明神には15:40に到着。ここまでくれば大丈夫と一安心。上高地には16:15に着いて、バスには十分間に合いました。
帰りは新穂高温泉の「中崎山荘」でゆっくり温泉につかり、まったーりしてきました。
今回は天候に恵まれ、無事踏破出来ましたが、雨天時は絶対避けた方がよいと思いました。しかし、またまた無理してドМ登山になってしまった(反省)
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