黒部横断 expedition


- GPS
- 30:45
- 距離
- 63.2km
- 登り
- 5,544m
- 下り
- 6,100m
コースタイム
- 山行
- 12:36
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 12:56
- 山行
- 5:35
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 6:15
- 山行
- 6:13
- 休憩
- 0:38
- 合計
- 6:51
天候 | 概ね晴れ 稜線は強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
日向ゲートには1台で向かった。 |
その他周辺情報 | アルプスの湯はJAF会員なら2名までは通常610円の入浴が560円に。 |
写真
感想
20年ほど前、三浦・亀岡ペアの黒部横断の記録 http://field2007.la.coocan.jp/mountain/ski/030321k.html を見たのが山スキーを始めたきっかけだった。純白の裏剱に向かって歩みを進める姿が衝撃的で、いつか自分も…との思いで就職してすぐに山岳会の門を叩いた。
以来何度か黒部を横断したが、小黒部谷はなかなか縁がなく、気づけば10年越しの課題となっていた。といっても、地形図を見れば分かる通り技術的に問題となるところは少ない。雪と天気は当然の話として、主に人間側の都合(=サンデースキーヤーなので休みが取れるか)が問題だった。まあ、積年の課題なんて得てしてそんなモノかなあ、と思う。
記録はかなこさんが書いてくれた通り。連日の好天と豊富な雪に助けられ、極めて順調に行程を進められた。個人的な思いの強い山に付き合ってくれた鉄チンさん、じゅんぺーさん、かなこさんありがとうございます。
◯3/20
相変わらず扇沢までの歩きは長い。直前に降った雪が余計で、大沢小屋手前から稜線までみっちりとラッセルを味わうことに。幸い、結合が良いので詰められるところは沢を詰めて時間を節約した。
屏風尾根はなんとかシールで上がれたが、硬い時はさっさと担いでしまったほうが楽だと思う。主稜線直下に幕営適地あり。
稜線に着いた時点で15時前だったので少し迷ったが、翌日からの爆風を考えると今日のうちに標高を落としたい。時間に追われるように飛び込んだ鳴沢にはドライパウダーが溜まっていた。正面に剱を眺めながらの滑走は忘れがたい思い出。
鳴沢に幕営適地があるかは分からなかったが、山勘でアタリを付けていた小尾根の上を整地する。未明から風が強くなり始めた。
◯3/21
昨日の疲れが残っていたので7時に出発。地形図上の大滝は少し出ていたがスキーヤーズライト側から横滑りで処理できた。レフト側の小尾根を乗り越したガリーからも下れると思うが斜度が強い。
絶壁とキノコ雪に囲まれた黒部川は奇観だが、長居したい雰囲気ではない。水を汲んで早々に内蔵助谷を詰めていく。左手は丸山東壁・右手に大タテガビンが立ちふさがる。
さほど労を要さずにハシゴ谷乗越に詰め上がり、剱沢に滑り込む。時間には余裕があるが標高を上げると風が強そうなので近藤岩の近くで行動を打ち切る。半ドンでだいぶ体を休めることができた。
15時頃、大スバリ沢~タンボ平~丸山コル経由でH米さん達が到着。やはり引き出しが多い…。明日は小窓から下山するとのこと。
◯3/22
早めに出たシーハイルパーティーのトレースを使わせてもらって小窓雪渓を詰め、途中から平の池へ進路を変える。純白の裏剱を後ろに背負いながらのハイクアップは最高に気持ち良い。
池ノ平小屋(埋まってるけど)から眺める小黒部谷はスベスベ。以前は標高1000m付近で敗退したが今回はどうなるか…?結果、条件に恵まれて渡渉や高巻きは一切なし。雪が悪いのは標高低いからしょうがないね。
出合から見上げる折尾谷も非常にキレイな状態。その気になれば下山できそうだったが山を降りるのが勿体なく、昼過ぎから酒とツマミを開放して穏やかな休日を過ごした。
◯3/23
冷えている時間帯に折尾谷を詰め、ブナクラ峠へ到着。フィナーレを飾るブナクラ谷はシュカブラ、モナカ、ストップと春の山雪オールスターズだった。標高を下げると鼻水、くしゃみが出始め、里が近いことを実感する。
馬場島で警備隊からコーヒーを頂き、少し歓談してから下山を開始。たどり着いた伊折集落は初夏のような陽気だった。
※3泊4日だとかなり余裕を持った計画。今回は季節外れのパウダーで時間を食ったが、足と条件が揃えば2泊3日で行けると思う。ただ、成否は雪次第なのでバッファとして予備日は1日持っていた方が良い。
2月の白川郷遠征の際に、はっちさんが黒部横断で行きたいルートがあるとの話をしていた。話を聞いているとかなり奥地のようで、「スキーだとそんなところに行けちゃうんだ〜ほえ〜」くらいの感じだった。
後日、はっちさんから、詳しいルートと日程の連絡があり、参加しませんかとお声がけをいただいた。
歩くのも早くないし、足手まといになりそうだなとは思ったが、せっかく声をおかけていただいたので、行きたいです!とお返事させていただいた。
メンバーも遅刻のほぼいつメンで揃った。
3月下旬に差し掛かろうというタイミングであるにもかかわらず前日まで3日間くらい雪が降っていた。このタイミングで降雪は正直もう降らなくていいです…という感じで雪崩リスク・強風などを考慮し決行判断は結構揺れたが、ダメになってしまったとしてもとりあえず行ってみようということになり、決行する運びとなった。
3/19(水) 前日
夕方ごろ白馬を出て、富山の伊折ゲートを目指す。途中でご飯を食べ、最後の買い出し、お風呂、地図の印刷等を済ませて伊折の最終除雪地点を目指した。
伊折までの道は途中から除雪されておらず、べちゃ雪で二駆だと危うくアプローチ核心で撤退しそうだった。伊折までの道は「ここで合ってるのか?」というくらい何もない山道で、不安になって帰りたくなるような道だっが、もるさんの赤い車が路肩に停まってるのが見えて、ホッと一安心。
結局22時半くらいに着いて、そこから車泊の準備などしていたら結局寝たのは23時頃だった。
3/20(木) 1日目
1:30過ぎに目が覚めた。2時集合なので、みんなポツポツと集合し始める。
私以外の富山・岐阜組の3台の車をデポして、私の車で大町へ向かう。運転は比較的まだ睡眠が取れてそうなてっちんさんともるさんにお願いした。助かりました。魚津→糸魚川だけ高速に乗った。
気温はめちゃめちゃ低くなかったが、白馬周辺の路面はブラックアイスバーンのようになっており、何度か危ない時があった。
5時に大町に着いたので、大町すき家で朝定食を食べて、日向ゲートに向かった。
日向ゲートにはすでに3台ほど車が停まっており、その後も2台、合計6台になった。
私たち以外の2組はどちらも山スキーの集いでお会いした方々とそのパートナーさんで、シーハイル所属百戦錬磨のHさんたちは同じく黒部横断で、2日目は同じ幕営地になりそうとのこと。きっしーさんを含むもう1組は蓮華岳から滑る日帰りとのことだった。
そうこうしているうちに、関東組のはっちさんがタクシーで到着し、ゴソゴソ準備して6:47出発。
途中で電動折り畳み自転車の2人組のボーダーに抜かれた。速かった。
8:17、ちょうど1時間半ほどかかって、扇沢に到着した。扇沢では除雪作業が行われていた。
扇沢の大きい看板の左のところでトランジションしていたら、除雪機の雪をモロに被ってしまった。こんなところにこの時期に出入りしてる私達が悪いので、なんとも言えないですが、、、。黙認していただいているだけなので、もう少し時間を早く、除雪の人が働き始める前に入れるのがベストかなと思った。6時ごろにはゲートを職員の方が通過して行ったので、早めに出た方がいいだろう。
扇沢からは先行者達のトレースをありがたく使わせていただく。大沢小屋の下あたりから屏風尾根の北側の沢地形に入っていく。
ここからはどラッセルで、みんなでラッセルを回す。
風もなく日射があるので、かなり暑かった。首元や頭を雪で冷ましながら進んだ。
心配していた雪の安定性もそんなに悪くないようで一安心。
11:43、2206mピーク横のコルに出た。屏風尾根には意外とすんなり乗れた。
屏風尾根も最初はシールで進める。途中から斜度が急になるところがあり、はっちさんと鉄ちんさんは進んで行ったが、かなり厳しそうだったので、自分は板を外してラッセルして進んだ。そのあたりくらいでもるさんのシールがどうやら効きが悪く、にっちもさっちも行かなくなった。
もるさんはここで帰るという。一緒に行こうよーと言ったが、もるさんは原因がわからない以上、これ以上進むわけにはいかない、とのこと。
先に行ったはっちさんと鉄ちんさんも無線でとりあえず合流しようよーと声はかけたが、もるさんは共同装備をじゅんぺーさんに預けで帰ることにした。
幸い、もるさん撤退ポイントからは扇沢も見えており、滑走ラインも登ってきた道を引き返すのみで、私たちの電波も概ね入るだろうとのことで、逐一連絡して、ともるさんに伝えて私たち4人は進むことにした。
はっちさん、鉄ちんさんと合流して、その後荷物を持ったじゅんぺーさんも合流した。荷物を再分配して、ほどなくして主稜線に乗った。
目の前に真っ白になった立山剱岳方面が見えており思わず声が出る。
この日は当初の予定では屏風尾根のどこかで泊まる予定だったが翌日は強風予報なので、その中稜線を行動するのは避けたい。
今日のうちに鳴沢をいいところまで落として、風から逃げたいところ。とはいえ鳴沢を下まで落としてしまうと、谷底で安全地帯はほぼないので、谷の中にいいテント場所が見つかるかは一種の賭けでもある。
稜線を1時間ほどシールで歩くと赤沢岳の山頂に着いた。この時点で15:45。
この辺りでガスが湧いてきて視界がかなり悪くなる。滑り込む斜面の全容が見えないので、シートラアイゼンで少し降る。
少し降ったところで、行けそうになったので滑走に切り替える。斜面は良さそうだが果たして!
ドロップするとドパウ!!!
今日のラッセルが報われる気持ちのいいパウダーだった。しかしながら背中の荷物が重く、ちょっと難しい。
テント場適地を探しながら標高を落としていく。地形図上で目をつけていた小尾根のうえの適地は、地形的に近づくことはできず、その下の方のちょっとした尾根の上に、登り上げることにした。
17:30ごろ、やっと行動終了した。長い一日中だった。ここからテントを張るための整地をはじめたが、雪がサラサラでなかなか難儀した。周りも暗くなり始めた頃1時間以上かけてなんとか形になり、テントに入って落ち着くことができた。20時くらいに夕飯を食べ21:30くらいに就寝。
この日のテント場は谷の中なのに電波が入ったのが驚き。
3/21(金)
この日はゆっくり5時起き。7時出発。
600m標高を落として黒部川まで落とす。1箇所大きな岩壁の下が滝っぽい感じで細いところを繋いで降りていく。黒部川に出るとスノーブリッジがつながっていて、黒部川横断!水も汲んだ。
内蔵助谷出合で少し休憩。ちいさな電柱みたいなのがあった。
内蔵助平の手前らへんで、なんでもないようなところで突然鉄ちんさんが穴に落ちた。結構深かったので、怪我なくてよかった。
10:30過ぎに内蔵助平に到着する。
一面山に囲まれていて不思議な景色。そこからハシゴ谷乗越めざして、標高を上げていく。
ハシゴ谷乗越手前くらいで振り返ると、丸山の西1954mのコルからシュプールがついており、2人組が内蔵助平に到着していた。おそらくHさんたちパーティーであろう。
この強風の中で、現場判断でそのコルを落としたのだろう。引き出しの多さがすごい。流石である。
12:30頃、ハシゴ谷乗越に到着した。滑り込む斜面は良さそうである。雪も悪くない。
二股の近藤岩まで一気に滑った。今日はここまでなので、テン場適地を探して、整地。
風が強いので、雪を積んで風除けを作る。風は強いが天気はそんなに悪くないので外でお茶をして、まったりタイム。昨日は17時過ぎまで行動したので、大きな違いだ。
そうこうしているうちにHさんたちパーティーも到着した。
水も大量に作って、ご飯も早めに食べ終わりすることもなくなるが、あまり早く寝てしまうと夜が長くなってしまうので、頑張って起きようとする。
Kindleでも読もうかと思って、アプリを開こうとしたが、勝手にシステムにアプリを消されており、勝手にアプリを消さないでくれ!!!と思った。(設定で多分そういう設定になっている。昔オフにしたつもりだったが、最近ソフトウェアをアップデートしたので設定が変わってしまったのかもしれない。)
山行記録を書こうとするも、眠気に勝てず、20時ごろには寝てしまって、日が変わる前に目が覚めて、そこからは寒くてあんまり寝れず、ヤマレコの記録を書いたり、お湯を飲んだりして凌いだり、うつろうつろとしていた。
3/22(土)
4時に起きる予定だったが、誰もアラームをかけておらず、4:20ごろにはっちさんが起きてくれてみんな起きた。6:20出発。
Hさん達は昨日小窓に行くと言っていたが、随分と早く出たようですでにトレースが付いていた。1時間ちょいで平の池に到着した。真っ白な八ツ峰がよく見える。景色が最高。
夏に来たいなと思っていたが、まさかこんな時期に来れるなんて。今年の無雪期にはこの辺をゆっくり歩きにこようと思った。
8:30前に池ノ平小屋に着いて、滑走準備。
小黒部谷も見える範囲では雪はたくさんあるように見える。
上部の1,2ピッチは雪は悪くなかったが、そこから下はかなりクラスト層が厚く、とても難しい雪だった。ターンが全く気持ちよくさせてもらえない。難しい雪だが、小黒部谷の出合まではほぼ1000nほど標高を下げなくては行けないので、かなり大変である。
小黒部谷の滑走は側壁からデブリが今まさに落ちているようなところもあり、長居はしたくない感じ。
しかし沢ボトムはほぼ埋まっており、割とスムーズに進んでいくことができた。
下部の方は割と谷は広く、平和な感じになってきた。
もうすぐ出合というところで、スノーブリッジがつながっていて渡ろうとしたじゅんぺーさんが踏み抜いたので、ロープを出して、板、荷物、人間をロープに繋いで引き上げた。
とはいえ、踏み抜いたスノーブリッジしか繋がっているところはなく、スノーブリッジのもう少し下側なら、雪が厚そうなので確保しながらそこを渡ることにした。
なんとか全員渡れて、無事小黒部谷出合まで行くことができた。
昔はっちさんが来た時は標高1000mくらいで敗退したと言っていたのでやはり今年の雪の多さが窺える。
登り返す折尾谷は下部の数十メートルを越えるとその先はかなり広いなだらかな谷で、綺麗に雪で埋まっていた。
折尾谷があまりにも綺麗に埋まっていて、水が取れそうになかったので、出合側に少し戻ったところで汲めるだけ水を混んで、折尾谷を登ることにした。
登った先はあまりテントを張れるようなところはなく、どこにテントを張るか迷ったが、何とか1カ所だけ雪崩地形を避けれそうなちょっとした台地の上にテントを張ることにした。
今日も比較的平和な時間に1日の行動が終了したので、ほっとした。
明日800メートルほど登って、その後はブナクラ峠から馬場島に滑り降りるだけなので気が楽である。整地も雪がある程度硬いのでそんなに苦労しなかった。風も最初の2日間よりは弱かったので、外にテーブルを作ってまったりお茶タイム。
お茶をしている間に近くで雪崩が発生していて、幕営地の場所選びは改めて大切だなと思った。この日は翌日には帰れる目処がついていたので食料を消費すべくアルファ米2食分を食べた。20時前にはみんなテントに入って就寝体制に。
4日目
この日は3時半起き。標高が低い影響か、寒くなく凍えることなく朝を迎えることができた。
ヘッデンが要らないくらいの明るさになっていた。最終日で荷物が減っているはずだが、なかなかパッキングは楽にならない。
ゆっくり準備して5時半に歩き出す。
折尾谷は大きな沢で登りやすく、8時にはブナクラ峠に着いた。
風は多少はあるものの、ほぼ問題ない程度。ブナクラ谷は風紋ができていて、上部は硬め、その下はモナカ、それ以降はたまにいい雪、大部分はストップスノーではあったものの、ロケーションがよく楽しく滑れた。
白萩川と出会うあたりで左に渡り、それ以降は、HさんPTのものであろう仙人谷から降りてくるトレースの上に乗った。
9:24、馬場島の県警事務所に着いた。下界に帰ってきた〜〜〜〜!!!
県警の方と少し雑談をさせていただき、その後試練と憧れの石碑で記念撮影をするため、荷物を置いて石碑と記念撮影。随分と雪で埋まっていた。
記念撮影をし、帰ってくると、県警の方からモーニングコーヒーをいただき、再び雑談。
馬場島手前の林道で大きな雪崩があったため、電話線が切れており、馬場島では普段は入るドコモとソフトバンクの携帯が繋がらず、auは直接衛星電波を受信しているとのことだった。
10:10ごろ再び出発。伊折ゲート先の集落を目指す。伊折ゲート手前まで除雪が来ており、シートラに切り替える。
11:40伊折ゲート到着。一般車がゲート手前に駐車されていたので、この週末でゲートまで除雪が進んだようだ。そこからもまだシートラで車まで歩く。道路に雪はなく完全に春だ。ゲートから40分ほど歩いて、車についた。
デポしていたコーラで乾杯してフィニッシュ!!!
いい旅でした〜〜。
<個人的メモ・全体所感等>
・ブーツはコーチスにした。ゲアは軽いが、最近靴擦れがひどいので重いけどトラブルの少ないコーチスチョイス。1日目の滑走の時だけ滑走モードに入らなかったが、それ以外は特にトラブルはなかった。板はQST Stella106mm 167cm。プロテクトJ1は毎日塗った。
・ゴーグルはほぼ使わなかったが、風が強いコンディションだとこの時期はまだ必須。
・3日目のテント場で、気温が高く暖かかったため、象足を外で履いていたら雪面で濡れてしまった。気温がプラスの時は象足を履くのは注意しなければいけない。
・防寒系は、NANGA450山渓コラボ(notオーロラ)、ゴアシュラカバ、象足、山と道ULpad15+、クライミット軽量エアマット、ダウンパンツ、ナノパフでフリースは持っていかなかった。2日目の夜が寒くて少し睡眠が浅かったが、耐えれないほどではなかった。
・1日目の疲れが2日目、3日目と抜けず結構全体的に体は重たかった印象。
・行動食は
ドライマンゴー 130g 345kcal/100g 345×1.3 = 448.5kcal
プルーン 175g 243kcal/100g 243×1.75 = 425.25kcal
ソイジョイ 130×4 = 520kcal
茎わかめ109kcal
コロログミ 130×2 = 260kcal
チョコ 22×30 = 660kcal
ブラウニー 67×8 = 536kcal
ポテチ561×1.6 = 897.6kcal
合計3850kcal
これにプラスで、直前でチョコ、バターサンド、ナッツ、などを持って行ったが、余った。
行動食のバリエーションは大事。
でも行動で疲れているとナッツなどはちょっと食べるのしんどいので、もっと疲れていても入ってくる系を持っておいた方が良さそう。
ポカリの粉は2L分持って行ったが、飲み物とかで摂取した方が楽だなと思った。
・ご飯は夜はアルファ米、朝はインスタントのそばを持って行った。朝は流し込める液体系の方が楽。
タンパク質は、シーチキン、ニューコンミート、クリームチーズ、カルパスを持って行った。
・携帯充電は今回はログは鉄ちんさんが取ってくれていたので、撮影メインでモバイルバッテリーは2つ持って行ったが余裕だった。
・底冷えの寒さから解放されるならエアマットちょっと欲しくなってきた、、、。
自分ではなかなか想像もつかないルートに今回誘っていただいて行くことができた。
裏剱エリアは北アでも私は特に土地勘がない場所だったので、完全に着いていく感じになってしまったが、天候とメンバーに恵まれて、山に入ることができてよかった。
今年は雪も多く、歩いている途中にもたくさんいい斜面があったので、時間とメンバーさえいればまた入りたいなと思った。
はっちさんももちろんだが、途中で居合わせたHさん達も黒部に夏も冬もたくさん入っていて、その分引き出しも多く選択肢がたくさんあって、圧倒的経験の差を感じた。
私も山を始めて7、8年程度経ったが、永く山を続けていって、自分のラインを引けたらいいなと思った。
ハッチさんからお誘いの小黒部谷ー折尾谷がハイライトとなる黒部横断。二つ返事でOKしていたと思う。飛び石連休は休ませてくれなければ辞めてやるくらいの覚悟でもぎ取った。
毛勝三山、赤谷山、剱岳を取り巻く山域は富山生まれ富山育ち富山在住の僕にとってかなり思い入れの強い山域。正直、ハッチさんからこの二つの谷の名前が出てくるとは思わなかった。
いつもは毛勝、猫又、ブナクラ峠から眺めるに留まる谷に今年はこの多雪。いけるぞ!!今年行けなかった一生行けないかもしれないぞ!!
天気は奇跡的に晴れが並ぶ。風がかなり強い予報だが、これまた奇跡的に赤沢岳を越える初日だけはマイルド予報。このあたりから山が歓迎してくれてるんじゃないかと思い始める。一番の問題は前日までのドカ雪…
ルート変更のプランも有ったが、初志貫徹で突撃することとなった。普段よりかなり突っ込み気味の判断だったと思うが、それほどに行きたい思いが強かったしこのチャンスを逃すと次は無いと思っていた。
3/20 DAY1
【日向ゲートー扇沢ー屏風尾根ー赤沢岳ー鳴沢(泊)】
問題のドカ雪でこの時期としてはかなりのラッセルを強いられたが安定していた。どうにかこうにか穴に落ちたり(僕が)しながら辿り着いた赤沢岳からの鳴沢はかなりのドパウだったが、重荷と疲労であまり楽しむ事ができなかったのが残念と言えば残念。それでも剱岳を正面に据えて滑るのは快感であった。
地形図でアタリをつけていたとは言え限界に近い時間に鳴沢の中に良いテン場が見つかったのは奇跡的。
3/21 DAY2
【鳴沢ー黒部川横断ー内蔵助谷ーハシゴ谷乗越ーハシゴ谷ー剣沢ー近藤岩(泊)】
疲れもあって7時すぎ発。予報通り、谷の中にもかかわらず時折りなかなかの風が吹く。鳴沢は一箇所滝らしきが有ったが脇を横滑りでいける程度。特に何も無く黒部川出合いへ。
雪モリモリの黒部川を数度横断しながら内蔵助谷へ。大タテガビンと丸山東壁がものすごい威圧感を放っていた。すごい所に来たもんだ…
内蔵助平に入る手前で穴に落ちた(僕が)が、特にトラブルなくハシゴ谷乗越へ。登り終了。
少し早いけど、幕営は予定通り近藤岩。上空は相変わらず凄い速さで雲が流れているがここは平和な雰囲気が漂っていた。
3/22 DAY3
【近藤岩ー北股ー池の平ー小黒部谷ー折尾谷(泊)】
いよいよハイライトの小黒部谷。池の平を目指して登るにつれてチンネ、八ツ峰が姿を現す。直前の降雪もあって3月後半ながらもさながら厳冬の剱岳。凄いものを見てしまったものだ…
ずっと裏剱を眺めていたい気持ちを抑えて小黒部谷へ。雪は期待できるはずもなく…分厚いモナカに苦戦しながら高度を落とす。ズンズン落としても特に悪場は現れず、ゴルジュらしきもあっけなく通過。折尾谷出合い手前の最後の最後でJUNさんがスノーブリッジを踏み抜きかけて念の為ロープを出したけど、こんなに上手くいっていいのかな?といった感じ。
折尾谷出合いで水を汲んで、折尾谷を少し登った所に良いテン場が有った(出合いにも良いテン場は有る)標高も低く寒くないのでテーブルまで作ってのんびり。核心を抜け、みんな顔が緩んでいたように思う。
3/23 DAY4
【折尾谷ーブナクラ峠ーブナクラ谷ー白萩川ー馬場島ー伊折】
広くなだらかな折尾谷を詰めていく。荷物も軽くなり、初日の疲労も抜けたのだろうか足取りは軽やか。猫又岳からの谷を合わせる地点からは(僕は)既往のルート。ブナクラ峠からは霞んで富山湾こそ望めなかったものの大日岳がお出迎えしてくれた。
ブナクラ峠からは風に叩かれた雪としばし格闘となったがそれもご愛嬌。馬場島はもうすぐそこ。
馬場島で警備隊に無事抜けた旨ご挨拶。ウェルカムコーヒーを頂いた。
感慨にふけりながらの伊折までの道のりは、長いはずだが割とあっという間だった。
不気味なくらいに順調だった今回の山行。きっと山が歓迎してくれていたんだと思う。山の神様は本当にいるんだと思う。
山の神様に微笑まれ、仲間にも恵まれて、雪にも恵まれて、なんて幸せなんだろう。
本当に良い山でした。
久々にウルッときたよ。
去年のGWに毛勝より見ていた谷。
その時は毛勝から考えていたし、何よりそんな低いとこに雪が残ってないよねーって話していた。
行ってみたいとは思っていたが、行けると思ってなかったし、宇宙に行きたいぐらいの考えでしかなかった。
ハッチさんの口から小黒部谷の名前を聞いた時には迷いなく行きたいと言っていた気がする。
記録は皆さんが書いてくれた通り。
自分は初めて尽くしだったので、見る景色一つ一つに感動しながら、三月の雪に感謝しながら二度と見る事がないだろう白い黒部を楽しんだ。
もちろんパウダー滑走も。
いっしょに行ってくれた仲間、山々、今年の冬に感謝
みんなありがとう!
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