能登半島『猿山』〜雪割草をめぐるハイキング〜
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- GPS
- 03:46
- 距離
- 7.8km
- 登り
- 552m
- 下り
- 549m
コースタイム
- 山行
- 3:19
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 3:46
(A)(B)(G)の3地点のみが、一度だけの通過となります。あとの場所は、2回の通過(往復)です。往復7.5kmほどのコースになります。所要時間は、5時間ほどです。
(開始):深見登山口(J)−(I)−欣求峠(ごんぐとうげ、F)−(E)−(C)−(D)−(E)−(C)−猿山岬灯台(B)−(灯台下の展望台跡地に寄り道)−娑婆捨峠(しゃばすてとうげ)登山口−猿山登山口(A)−猿山山頂(H)−(G)−欣求峠(F)−(I)−深見登山口(J):(帰投)
___【 『お花見』最短のコース 】___
市道まがき線(おさよトンネル)から「五十洲(いぎす)」を回って、「猿山岬駐車場」に向かいます。駐車場の近くに猿山へ直登する登山口がありますが、通り過ごします。駐車場から100mにある「娑婆捨峠(猿山岬入口)」から入ります。約400mで、灯台に到着、灯台の50mほど上からが、雪割草の群生地(D地点)です。駐車場で車を降りてわずか20分ほどでお花畑に到着できます。
(開始):猿山岬駐車場−(A地点の登山口を通り過ごす)−娑婆捨峠(猿山岬入口)−猿山岬岬灯台(B)−(C)−(D:群生地)−(E)−(C)−猿山岬岬灯台(B)−娑婆捨峠(猿山岬入口)−(A)−猿山岬駐車場:(帰投)
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
「雪割草」とは、雪の残っているころに雪を割るようにして咲き出すのが名の由来です。しかし、「雪割草」には2つの別々の種類(属)があります。.ンポウゲ科ミスミソウ属の別名。▲罐ワリソウ(雪割草、サクラソウ科サクラソウ属)の2属です。ここ猿山では、.ンポウゲ科ミスミソウ属のオオミスミソウ(大三角草)が群生しています。 −−−< .ンポウゲ科ミスミソウ属のミスミソウ(三角草) >−−− 別名『雪割草』と呼ばれてミスミソウ(三角草)を基本種として、いくつかの変種があります。オオミスミソウ(大三角草)・スハマソウ(洲浜草)・ケスハマソウ(毛洲浜草) の3種類です。名前の由来は「三角草」は、葉が三裂するところから。「洲浜草」は、葉の形が、祝いの席に飾る島台の州浜(和菓子の一種)に似ているところから。「毛洲浜草」は、スハマソウと似るが、葉の両面に毛が生えているから〜などです。花の色は、 いずれも白が基調ですが、ピンク、青、紫などもあります。ミスミソウ属の分布は、本州の日本海側で春先が開花の時期になります。 こちら『猿山』では、オオミスミソウ(大三角草)が群生していて、3月中旬から下旬が見頃です。猿山岬灯台近くの群生地では、白色の『雪割草』がほとんどですが、深見地区よりにある群生地では、ピンクのものが比較的多く見れます。青や紫のものは、あまりありません。 −−−< ◆.汽ラソウ科サクラソウ属のユキワリソウ(雪割草) >−−− サクラソウ属の『ユキワリソウ(雪割草)』は高山植物です。本州中部以北の高山帯に自生する。初夏、淡紅紫色の花を咲かせます。葉は根際から出て、へら形をしているのが特徴的です。石川県では同属の「ハクサンコザクラ(白山小桜)が、夏の白山を彩ってくれます。ただし、ハクサンコザクラは、小『桜』と呼んでも決して、ユキワリ『草』とは呼びません。 ___【 私が今回観察した山野草について 】___ ● キクザキイチゲ(菊咲一華、キンポウゲ科イチリンソウ属) 同属のイチリンソウ(一輪草)と葉っぱは似ていますが、花の感じが違います。同じく「アズマイチゲ(東一華)」とは、花がそっくりですが、葉っぱが似ていません。葉と花の両方が菊に似ているから、「菊咲一華」です。 ● トキワイカリソウ(常盤碇草、メギ科イカリソウ属) 同属のイカリソウ(碇草)とよく似ています。イカリソウの基本色は赤紫色ですが、イカリソウの白花種(シロバナイカリソウ)もあります。一方、トキワイカリソウ(常盤碇草)の基本色は白色ですが、紅紫色のものもあります。葉っぱにやや光沢があり、冬でも落葉しないので「常盤」イカリソウと呼ばれています、イカリソウは太平洋側に分布するのに対して、トキワイカリソウは日本海沿岸に分布します。 トキワ(常盤)イカリソウとシロバナ(白花)イカリソウほ判別が、難しいかもしれません。 ● ギョウジャニンニク(行者葫、ヒガンバナ科ネギ属) 夏になると、白い花を咲かせますが、同じネギ属のニンニク(葫)の花と似ています。葉っぱは、スズランの葉とよく似ています。葉茎を主に食用として用いますが、花が咲く前に採取しますので、他の植物と間違えやすいみたいです。 北海道や近畿以北の山林や亜高山帯の湿地に群生しています。 ● エンレイソウ(延齢草、メランチウム科エンレイソウ属) 以前はユリ科に分類されていました。別名、『タチアオイ』とも呼ばれますが、アオイ科に同名の植物がありますので、混同します。むかしは、お腹の薬として利用されたので「延齢」草と呼ばれるようになりました。 ● ヤマエンゴサク(山延胡草、ケシ科ケマン属) 「サ」と「ク」を取り違えないように、「ヤマエンゴ(グサ)」ではなく「ヤマエンゴ(サク)」です。紫〜赤ぽい色のはなですが、唇状の花びら(花弁)と袋状の筒(距)からなる奇妙な形をしています。もちろん、ケシ科なので有毒成分があります。 ● ヤノウエノアカゴケ(屋の上の赤苔、キンシゴケ科ヤノウエノアカゴケ属) 花の柄の部分(殃繊▲汽ヘイ)が赤いので、「赤苔」です。胞子は、早春に発芽して「コロニー」を形成します。 ● キクバオウレン(菊葉黄蓮、キンポウゲ科オウレン属) ここ猿山では、キクバオウレンの花の時期が過ぎていました。枯れかかってしまった写真しか撮れませんでした。キクバオウレンは、I地点付近に『雪割草』に混ざって群生しています。 オウレン属の仲間には、代表格の「キクバオウレン(菊葉黄蓮)」を初めとして、「ミツバオウレン(三葉黄蓮)」、「ミツバノバイカオウレン(三葉の梅花黄蓮)」、「キクバオウレン(菊葉黄蓮)」、「セリバオウレン(芹葉黄蓮)」等があります。「ミツバオウレン」や「ミツバノバイカオウレン」の花期は、5月以降なのに対して、この「キクバオウレン」と「セリバオウレン」の花の時期は3−4月と2ヶ月早くやって来ます。今回(3月下旬ですが)、『キラキラ輝くお星様』のような形をした白いオウレンの花が見れなくて残念でした。 ___【 『猿山』について 】___ 能登半島北西部の猿山岬にある山です。低山ですが、切り立った断崖の上にあるため思いの外、険しく部分もあります。風光明媚な海岸線を望めますが、反面、日本海から吹く風で強く煽られるため、登山には注意が必要です。山頂には、三等三角点「猿山」(標高332.35m)があります。山頂は樹木に覆われているため視界が開けていません。登山道には、峠になっている箇所がいくつかあり、眺めの良い場所もあります。春先の『雪割草』の時期が、猿山登山のハイシーズンです。もちろん、登山は春に限定されていません。夏や秋は、森林浴と潮風を混ぜて浴びることができます。また、歴史ある『猿山岬灯台』も見ものです。登山ルートについては、後述いたします。 春が旬です。「雪割草まつり」と「そばの市」が2016年3月26日と27日に開催されます。また、2016年3月12日には、門前町のサビヤ山を貫く「おさよトンネル」が開通しました。これで、「皆月海岸」・七浦(しつら)地区・「猿山岬」へのアクセスが格段に向上します。 ___【 猿山の登山口までのアクセス 】___ −−−< 「猿山」の『深見登山口』までのアクセス >−−− 三通りの行き方があります。ー携インターを経由するルート△里販せ崖て擦鯔名紊垢襯襦璽鉢1咋から能登半島外浦を北上するルート ”抻格面からのルート(七尾インターを経由するルート) 能越道を北上し、七尾インターで降ります。途中、一般道を通り、田鶴浜バイパスを経て、「徳田大津JCT」で「のと里山海道」に合流します。「穴水インター」で降り、県道1号線から交差点「小又」で県道7号線に進む。交差点「本市」で国道249号線に入り、西方向に進み。交差点「道下」を過ぎたT字路を右折。海岸線を北上し約2.8kmで深見集落に到着。 ◆ゞ眤方面からのルート(のと里山海道を北上するルート) 「のと里山海道」に入ります。この海道には、内灘町の起点である「千鳥台出入口」もしくは津幡町の「白尾インター」から進入します。「徳田大津JCT」からは,両豺腓汎韻犬任后 国道249号線を北上するルート(羽咋から能登半島外浦を北上するルート) 「のと里山海道」を羽咋市の柳田(やないだ)インターで降り、国道249号線を北上します。道下のT字路で左折し猿山登山口に進みます。ルートの途中にある景勝地『能登金剛』や『関野鼻』によってから、猿山を目指すのも良いでしょう。 −−−< 「猿山」北部の『猿山岬駐車場』までのアクセス >−−− のと里山海道「徳田大津JCT」を「穴水インター」で降り、交差点「本市」で国道249号線に入り、西方向に進み。深田にあるT字路で右折します。先日開通したばかりの「輪島市道まがき線(おさよトンネル)」を通行し、五十洲(いぎす)に出ます。海岸通りを南下すると『猿山岬駐車場』に到達します。サビヤ山を貫通する「おさよトンネル」が完成するまでは、国道249号線から県道266号線に入り「皆月」経由で、大回りして猿山岬を目指すしかありませんでした。 ___【 登山口 】___ 猿山の登山口は南北にあります。南側には『深見登山口』があり、猿山岬まで片道3.4kmのトレッキングが楽しめます。北側には灯台まで400mの所にある『娑婆捨峠(猿山岬入口)』と。猿山山頂に直登する『猿山登山口』の2つがあります。 −−−< 南側の「深見」からの登山 >−−− 「猿山崎(※)」の圓鵬聾を開いている深見川のそばに「深見集落(輪島市門前町深見)」があります。トイレが、浜辺(海岸)にあります。数台分の駐車場がありますが、シーズン中は、ほとんど路上駐車になります。深見川のそばに集会場があり、「協力金300円」を支払います。登山道の入口は、集落の中程にある「養福寺」の裏です。いうなれば『深見登山口』になります。ここから猿山岬灯台まで片道3.4kmですが、猿山山頂も回って帰ってくるならば、往復7.5kmほどの山行になります。 ※:この登山口のある所は、猿山『崎』ですが、灯台のある場所は、猿山『岬』です。 −−−< 北側の「娑婆捨峠」からの登山 >−−− 「市道まがき線」から五十洲(いぎす)を通過して「猿山岬駐車場」に車を停めます。娑婆捨峠の「猿山岬入口」から「猿山岬灯台」に向かいます。灯台のすぐ上にある「雪割草群生地」(記号ではD地点周辺)を散策し往復する〜のが、一番、楽な散策コースです。また、駐車場のそばに「猿山登山口」(A地点)があり、登り30分くらいで、猿山に直登出来ます。猿山岬側では、猿山岬入口にトイレと『猿山雪割草環境保全推進協議会』さまの事務所(休憩所)があります。こちらから、スタートの方はここで「協力金300円」を支払います。 ___【 能登半島の観光スポット 】___ 能登半島の観光について、ここでは各論(詳細情報)は省略して、概論のみご紹介します。 能登半島は、日本地図を見ると、左手で物(能登島)を掴もうとしているような形に見えます。海岸線が入り組み、数々の島山を擁しています。半島まるごとが、『アドベンチャーランド』のような野性的な観光地です。能登半島の外周側は「外浦」と呼ばれ日本海の荒波と風にさらされていて、荒々しさを感じさせる海岸線が半島先端の珠洲市から、半島の付け根の羽咋市まで続いています。また、半島の内周側は「内浦」とよばれ、穏やかな七尾湾を包み込むようにしています。七尾湾は、能登島の存在により、北湾・西湾・南湾の三つに分割されています。さらに、それらの湾には多くの入り江が存在します。入り組んだ地形の各所に、行楽地があります。『九十九湾(つくもわん)』などが、有名です。イルカなども七尾湾に住み着いていて、ダイバーたちの憧れの海になっています。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
___【 コースの状況等 】___ ● 雪割草のシーズン中(3月中頃から2週間ほど)は、猿山南部の『深見』の駐車スペースと、北部の猿山岬駐車場(『娑婆捨峠』側)のどちらも午前中は、満車になります。いずれも路上駐車が可能なので心配はいりません。 ● 標高の低い山ですが、かなりアップダウンを繰り返します。低山ですが、猿山を制覇するには想像以上に時間がかかります。 ● 深見登山口から最初の500mは急登で「つづら折りの坂道」です。ゆっくり登って下さい。 ● 入り組んだ谷間を縫うように登山道が通っています。道巾が狭く、すれ違いざまは、谷に転落しないように注意が必要です。 ● 谷に架かった木製の橋が、何本もあります。何度も修繕されているものがほとんどで、橋の破損している部分でつまずかないようにして下さい。 ● 『娑婆捨峠』側の「猿山岬駐車場」にある猿山登山口(A地点)から山頂に直登するルートは、注意が必要です。この登山口から、最初の急登の200mは階段が造られていますが、かなり壊れています。 |
その他周辺情報 | ___【 コース近くの温泉 】___ ● なかじま猿田彦温泉「 いやしの湯」 七尾北湾に面した小さな入り江にある温泉施設です。いわゆる『能登半島の内浦』側になります。目の前に広がる七尾北湾は、まるで「みずうみ」のように穏やかな表情をしています。『いやしの湯』は、隣の高台の上にある国民宿舎「能登小牧台(のとおまきだい)」の姉妹館です。「能登小牧台」の温泉は『小牧の湯』と言います。 七尾市の北西部(中島町小牧)に所在します。お車では、のと里山海道「横田インター」で降りて10分位の距離です。 ・泉質:ナトリウム-塩化物強塩泉(高張性弱アルカリ性温泉)。 ・営業時間:午前10時30分〜午後9時30分 ・休館日:毎週火曜日 ・入浴料:大人510円 ・筒湯と箱湯があり、月ごとに男女が入れ替わります。 ・軽食コーナー、無料休憩所あり。 ・宿泊料金:宿泊は能登小牧台になります。1泊2食税込11,130円より。 ● 和倉温泉「総湯」 開湯1200年の歴史の和倉温泉共同浴場です。海底に源泉があります。『湯の沸く浦』が「わくうら」温泉→和倉(わくら)温泉になりました。 お車でのアクセスは、金沢から来た場合、徳田大津JCTで、七尾方面に向かい、和倉インターで降りて下さい。富山からは、能越道を進み七尾インターで降ります。 ・泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉) ・営業時間:午前7時〜午後10時 ・定休日:毎月25日(土日の場合は翌月曜日) ・入浴料金:大人440円(ボディーソープ、シャンプーは常備) ・露天風呂、サウナあり。無料休憩室(中広間)あり。 ● 天然ラドン温泉「じんのびの湯」 能登・門前ファミリーイン『ビュー・サンセット』の内風呂とは別に、外湯として「じんのびの湯」が併設されています。 日本海を見おろす丘からの眺望はよく、特に施設の名のごとくサンセット(夕陽)が美しいです。夜になると、イカ釣り船(1〜4月休漁)の『漁り火』が夜の海原に灯されます。 門前の志賀町よりの国道249号線沿いにある高台に所在します。 ・泉質:塩化物泉、循環式または貯湯式 ・営業時間:午前11時〜午後9時(水曜日は午後5時〜午後9時) ・休館日:無休 ・入浴料:510円 ・宿泊料金(ビュー・サンセット):1泊2食10,000円〜 |
写真
3通りの行き方があります。 ”抻格面からのルート(七尾インターを経由するルート)◆ゞ眤方面からのルート(のと里山海道を北上するルート) 国道249号線を北上するルート(羽咋から能登半島外浦を北上するルート〜の場合は、ルートの途中にある景勝地『能登金剛』や『関野鼻』によってから、猿山を目指すことも可能です。
深見から登山するためには、のと里山海道「徳田大津JCT」を「穴水インター」で降り、「道下」経由で『深見登山口』を目指すことになります。また「猿山岬駐車場」に行くには、先日開通したばかりの「市道まがき線」を通行し、五十洲(いぎす)に出て海岸通りを南下すると『猿山岬駐車場』に到達します。
「猿山雪割草環境保全推進協議会」様作成のパンフレットに載せられている地図です。『モータスポーツ公園』には国道249号線の交差点「道下」から進入します。一方「深見登山口」には、交差点「道下」の志賀町側にあるT字路から進入します。
コース上の入口・分岐点・経由地が[A]から[J]までの記号で表記されています。雪割草群生地の中心とも言える[D]地点周辺の道が『八の字』形をしているので、どう進めば全部のお花が見れるか迷ってしまいます。
お花が一番、群生しているのは『D』地点です。パンフレットにある散策マップでは、『C』〜『G』間の部分は、実際よりかなり拡大されています。
※:追記(2018年4月)=2018年の春、登山道の一部が新調され、A地点からの急騰部分は娑婆捨峠側に移動されました。新しいA地点は、娑婆捨峠のトイレの前の登山口になります。
総歩行距離:約7.8km、累積高低差(+):約640m、所要時間:約6時間45分。〜でしたが、GPSの
高度記録がおかしなことになっていて、私は、ほとんど海中か地中を歩いていたことになります。
下りは輪島方面ですが、「下りSA」には、輪島方面と金沢方面の2つの出口がありますので、ここで金沢方面にUターンすることも出来ます。「上りSA」でUターンしたいなら、連絡路を通り「下りSA」に移動すれば可能です。
昭和57年に開通した前身の「能登有料道路」は、長さ82.9kmもありました。平成25年に無料化されたのを機に、「ふるさと紀行『のと里山海道』」になりました。
スカイデッキ側からの撮影です。奥に「上りSA」が見えています。輪島方面からの進入口近くに、別所岳の登山口があり、山頂まで片道約1.6kmの登山道になっています。
〜エレベーターで降りました。この後、猿山に向かいましたが、別所岳SAを出てすぐ、1分間のメロディー『希望−まれぞら』が流れてきました。下り車線側に、近年はやりの「メロディー道路」が整備されました。
着いた者順に駐車しますので、縦列駐車に難渋することはありません。この日は平日で、20台くらい停められていましたが、週末はもっと多いでしょう。また、猿山の北側にある「猿山岬駐車場」には、観光バスが何台も来ているはずです。
駐車場は5台程度のスペースです。雪割草の時期以外ならこの広さで十分です。真夏だと、後ろの小さな浜辺に出て、潮風を浴びながら涼むことも出来ます。(この写真は、下山後の撮影です)
古い案内図です。海岸コースはもうありません。受付でもらったパンフレットの散策マップを参照して下さい。深見登山口から猿山岬灯台まで3.7km、娑婆捨峠(しゃばすてとうげ)まで3.7kmです。「猿山岬駐車場」に行くには、娑婆捨峠からさらに100mほど歩きます。
猿山の雪割草は、オオミスミソウ(大三角草、キンポウゲ科ミスミソウ属)のことです。白い花が大部分ですが、いきなり「ピンクとホワイト」の2色が撮れました。
キンポウゲ科イチリンソウ属。白色〜紫色の花を一輪付けます。白色が基調ですが、この写真の花は、薄紫でした。同属のイチリンソウ(一輪草)と間違われることがありますが、イチリンソウの花は白色のみで、花びらの数が、キクザキイチゲよりの少ないです。
メギ科イカリソウ属。同属の「イカリソウ(碇草)」の花は、赤紫色ですが、白花種(白花イカリソウ)もあるため、トキワイカリソウの鑑別が難しいようです。
私の印象では、花がまだ小さいうちに「赤い色素(アントシアニンなど)」が造られていて、花が大きくなると、徐々に赤味が薄まってピンク色になるように思います。
先ほどは紫色のを見ましたが、ほとんどは白い花です。花だけ見ると、同じイチリンソウ属の「アズマイチゲ(東一華)」と同じですが、葉っぱが違います。葉と花の両方が菊に似ているから、「菊咲一華」です。
混同しないで下さい。前の写真の「キクザキイチゲ」と同じく、キンポウゲ科ですが、属が違います。こちらは、ミスミソウ属で、あちらは、イチリンソウ属です。
行者ニンニクの畑(群生)がありました。この先に、ブルーシートで囲われたハウス(小屋)があります。「避難所」です。画面の左手を少し下ると、「仮設トイレ」が設けられています。
ヒガンバナ科ネギ属。春先が食べ頃です。(葉茎の部分を頂きますが、ここでは採取禁止です)夏になると、同属の「ニンニク」の花とそっくりの花が咲きます。
無人でした。休憩所というよりは、けが人を臨時に収容する場所かもしれません。この場所は、深見登山口から1.2km地点で、「雪割草群生地のI地点」付近になります。
キンポウゲ科オウレン属。「ミツバオウレン」は初夏に花が咲きますが、「キクバオウレン」と、この「セリバオウレン」の花の時期は、早春です。綺麗に咲いていれば、キラキラ輝くお星様のよう姿をしていたはずです。
前出していますが、イカリソウの花は基本、赤紫色です。この個体は「トキワイカリソウ(常盤碇草)」だと思いますが、イカリソウの白花種との区別に自信がありません。
〜お隣同士でした。「アオキ(青木、ガリア科アオキ属)」と「シロダモ(白だも、クスノキ科シロダモ属)」は、葉の感じがやや似ています。花や実が付いていない時期は、草木の区別が、難しいことがあります。
この場所は最初の交差点で、F地点になっています。T字路のはずなのですが、展望所(ベンチのみ)への道が岬側に伸びているので、十字路のようになっています。
ここからまっすぐ50mほど上がれば[G地点]です。そのまま登り続けると「山頂」に到着します。G地点で左に下れば、群生地を縦断しながら灯台に行けます。私は、ここF地点から[E地点]に進みました。
右手に20mほど上がると、群生地のまっただ中の[D地点]です。私は、ここから一旦、[C地点]に降りて、[D地点]で「八の字」を描くように群生地を巡り、またここ(E地点)に戻りました。
イチリンソウやキクザキイチゲと似ていますが、葉で区別出来ない(葉が見えない)時は、花茎を見ます。「三角草」のくき(花茎)の色は赤褐色です。また、少し生毛のような毛が生えているのが特徴です。
ここ「能登半島」からは「朝鮮半島」は見えないようです。「カシミール」の地図では日本領の『竹島』までしかの記載されていません。その『竹島』も、「猿山山頂」からは見通せません(見通し判定機能で確認)。地球が丸いためです。
この種は、本日2度目の対面です。前の「エンレイ」ちゃんより綺麗だな。圓砲蓮一輪の「キクザキイチゲ」。後ろの葉っぱは、恐らく「オオウバユリ(大姥百合)」か「ウバユリ(姥百合)」のものだと思います。
トイレ跡の一段下に崖下が見える場所がありました。ここより先は通行止めです。トイレ跡の手前からすでに荒れていますので、こちらに入る脇道には進まないほうが良いみたいです。
娑婆とは「現世・この世」のことです。つまり、「娑婆捨」とは「命を捨てる」の意です。けっして「お婆さん」を捨てたのではなく、「鹿が命を捨てた場所」だったのです。
〜手前の岬が「小崎」、後方が「大崎」です。間には「皆月海岸」があります。「皆月海岸」近辺の集落群を『七浦(しつら)地区』と言います。先日、開通したばかりの『おさよトンネル』をくぐって来ると、小崎を回る道路に出てこれます。
装備
個人装備 |
■[装備等]■
軽量ザック
キャップ
軍手
■[電気製品・GPS等]■
スマートホン
GPS
一眼レフデジカメ
コンパクトデジカメラ
予備電池
ABCウォッチ
■[アメニティーグッズ]■
トイレットペーパー1ロール
■[クロージング等]■
レインウエア
タオル2本
■[食糧・水等]■
水1L
おにぎり
お菓子少々
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---|---|
共同装備 |
※: 「トイレットペーパー」は〜 公衆トイレが2箇所ありますが−紙切れが心配だったのでザックに入れていきました。
|
感想
___【 良かったこと 】___
● 『雪割草』がたくさん見れました。ぜひ「キクザキイチゲ」さんも『雪割り仲間』に入れてあげたいです?
___【 悪かったこと 】___
● 特に悪いことは、ありませんでしたが、アフターのお風呂『いやしの湯』に入れなかったことが、少し残念でした。
___【 最後に 】___
私は、ここ数年、毎年、猿山の頂上に登っています。そのうちボス猿になれる?(猿は生息していませんが、イノシシが住んでいますので注意が必要です。)2年前から、猿山の自然(『雪割草』とその他のすべての山の恵み)を守るため地元の方が、猿山散策路の管理をなさっています(協力金は300円)。とって(撮って)いいのは写真だけです。どうか、何時までも、お守りください〜ではまた。
___【 近隣の山行記録のリンク 】___
昨年の春、能登半島最高峰の『高洲山(こうしゅうざん、標高567m)』に行きました。気軽に登れる山です。自衛隊の施設があるため、山頂まで車道が続いています。
※:能登最高峰は宝達志水町の『宝達山(ほうだつさん、標高637m)』です。
● 晩春の高洲山散策(航空自衛隊施設あり)
2015年05月31日(日帰り)
https://yamare.co/652270
−−−< リンクを追加しました(2017年4月) >−−−
このレコ(記録)のちょうど1年後も、「猿山お花見散策」をしました。この記録と併せて見ていただくと、色々、情報が増えるかも?
● 猿山=「雪割草をめぐるハイキング」〜山頂に登らない周回登山〜
2017年03月25日(日帰り)
https://yamare.co/1075334
−−−< リンクを追加しました(2018年3月) >−−−
このレコ(記録)の2年後も、「お猿のいない猿山」を散策しました。
● 能登『猿山』〜「雪割草まつり」に先駆けて〜
2018年03月15日(日帰り)
https://yamare.co/1400842
−−−< リンクを追加しました(2020年3月) >−−−
2020年の開花は早くなりそうです。最新のリンクを2つを以下のに。
● 速報第2弾!『雪割草』開花状況〜能登「猿山」に新道が出来ます!〜
2020年02月27日(日帰り)
https://yamare.co/2237115
● 速報!『雪割草』開花〜能登「猿山」に1ヶ月早い春がきました〜
2020年2月15日(日帰り)
https://yamare.co/2220927
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