杓子岳双子尾根2812m 展望が素晴らしい雪壁&雪稜のバリエーションルート
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- GPS
- 30:36
- 距離
- 11.5km
- 登り
- 1,687m
- 下り
- 1,687m
コースタイム
- 山行
- 3:24
- 休憩
- 0:02
- 合計
- 3:26
- 山行
- 7:34
- 休憩
- 2:52
- 合計
- 10:26
【5/4(水)】小日向のコル6:15→7:45樺平→10:45杓子岳→13:00樺平→14:10小日向のコル→15:30猿倉荘駐車場
天候 | 晴れのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
今回は山行部登山教室の修了山行として、白馬三山の一つ、杓子岳を登ります。メンバーは受講生3名、会員5名、計8名となりました。
【5/3(火)曇り】前夜発、車で約6時間、朝方に猿倉荘の駐車場に到着。テント設営後に本日の行動予定を確認。風が強くなるとの予報だったので、幕営地を樺平から標高の低い小日向のコルに変更、10:00出発という遅めの行動開始と決まりました。
方針が決まったところで仮眠、9:00起床の予定が、テント越しに感じる朝の日の光と暑さで、メンバーの殆どが、目覚ましが鳴る前にテントから這い出ました。
朝食後に各々準備を終わらせ、少し離れた猿倉荘前に集合。いつもの様に出発前の記念撮影。昨年の夏山修了山行で通った大雪渓へ続く登山道をしばらく歩くと、白馬鑓温泉方面に向かう分岐に入ります。
今季の雪山はどこも雪が少なく、今回も同様。ようやく出てきた雪に足を取られるものの、息が上がるような急登はなく、トレースを頼りに緩斜面の歩みを進めていきます。今夜の幕営地、小日向のコルが眼前に見えてきました。既に2パーティ程コルへの急登を登っているところで、手前には雪崩の跡なのか凸凹になっていました。今日一番の急坂を越え、12:00頃にはコルに到着。尾根までは出ず、木が近くにある斜面にテント2張を設営することに。
スコップでテントが設営できる広さが確保できるまで斜面を削り、テントは竹ペグ、バックアップに雪から顔を出していた木の枝にスリングで固定、トイレは下方の大きな木の陰に作成しベースキャンプの完成。荷物をテントに放り込むと、夕食の準備に取り掛かります。雪から調理用の水、明日の行動水を溶かし、各々持参した2リットルのプラティパス容器に充填していきます。
この周辺で幕営している他のパーティは雪上訓練できたと思しき3人組がすぐ上方に。大学の山岳部であろう集団がコルの向こう側にいる様子。時折、他のパーティの笑い声や歌声が聞こえてきます。明日の天気は芳しくなく、とにかく行けるところまで行ってダメなら引き返そうということに。
【5/4(水)雨のち晴れ】夜中から雨粒がテントフライを叩く音で目を覚ます。天気は回復傾向にある様で、CL判断で杓子岳頂上を目指すことに。雨の中双子尾根に取り付き、山頂を目指して登山開始。
雪が少ないせいで、所々顔を出している木々の枝に行く手を阻まれ悪戦苦闘、樺平に到着する頃には、雨も上がり晴れ間が覗くほどに、ここからは杓子尾根との合流点、ジャンクションピークを目指しハイクアップ。途中、強風で足止めを食いながらJPにたどり着くもさらに視界は悪くなっていきます。
前を行く若いパーティは、ここで撤退を決めたようで引き返して行きましたが、我々はそのまま前進を続けます。ガスで先が見えないため、あとどのくらい登ればいいのか分からない状態。ふと前方にうっすらと黄色い柱が見えてきました。まさかと思い近寄って回り込むと杓子岳の文字が。まだまだ続くかと思われた登りは予想外にもここで終了、眺望はなかったもののお互いの健闘を称え合い、ハグして記念撮影。
下山はベースキャンプである小日向のコルでテントを回収し、一気に猿倉荘までの道のり。この頃には天気は完全に回復し、家路は素晴らしい景色を見下ろしながらの下降。気温も上がってきたのか、雪の表面が解けた水でキラキラと光っています。双子尾根の下りはロープを出して安全を確保しながら、慎重にクライムダウンしていきました。登りを邪魔してきた数か所のブッシュを越え、遥か下方にベースキャンプ見えてきました。
近づくにつれ緑色の我が家の異変に気付く。片方のテントがもう一つのテントに載る形で横転、辛うじてバックアップスリングに繋がれている状態。どうやら強風と竹ペグが抜けたのが原因のようでした。被害はテントポールが曲がった程度で他にはない模様、不幸中の幸い。テントポールも後日CLが修復してくれました。春山での竹ペグ埋設は深めにすべし! 良い教訓になりました。
自身も含めて様々なアクシデントに見舞われた山行でしたが、登山教室の集大成にふさわしいものとなりました。約一年強、登山教室でたくさんのことを学ぶことができました。諸先輩方が貴重な時間を割いていただいたおかげで無事修了山行まで乗り切ることができ、充実した登山教室でした(KA)
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