阿蘇・俵山 すばらしい滝コース
- GPS
- 04:46
- 距離
- 8.8km
- 登り
- 866m
- 下り
- 856m
コースタイム
天候 | 一日快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
○半年前よりテープや迷いやすい所には、道標が増えていた。 ○雨が2〜3日続くと増水して渡渉できない場合があり、「登山禁止」とある。 ○当日晴れても、前日の雨は、岩の苔が滑りやすく危険。 ○ある人は「ルートファインデイング(または、「藪こぎ力」ともいう)の力と初心者程度の岩登り技術はあったほうがいい。」とあったが、選ぶルートによってその通りと思う。 ○季節は、11月から4月までの見通しがきく季節、でも落ち葉で分かりにくいが自然林の快適なコース。 ○道で牛と出会ったら、こちらを睨んで動かない牛が時々います。約3mまで近付いて下さい。ゆっくり移動してくれます。ただし、牛が姿勢を低くしてファイテングポーズ(!)をとった場合は、視線を相手の目からそらさず、少しずつ後ずさりし、後は一目散に逃げてください…。(まあ、そんなことは今まで1度もありませんが。) ※近くの「揺ガ池」で水がくめます。ただし1人20リットルまで。(人気です) ※最も近いのは「泉力の湯」萌の里から200mほど西の丘の上。車まで30分以内に多数の温泉あり。 ※萌の里の野菜はとても人気で、いつも大賑わい。 |
写真
感想
11月ラストを飾る山行。
予定されていた用事がキャンセルとなり、午前も午後も時間ができたので、遂に俵山・滝コースに挑戦することとなりました。
ネットでは「増水時、前日雨でも登山禁止、ある程度のルートファインデェング能力と簡単な岩登り技術が必要、単独はやめた方がいい。」と注意書きがあったので緊張感が走ります。
前回は、確かに晴れていたが、前日までの雨でとんでもないほど増水していて、結局、左俣に行くことができず、右俣を詰めてホントの「道なき道を行く」になってしましましたhttp://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-61607.html。
10時から萌の里より登り始めます。今回は「揺が池(通称 お池さん)」の水を汲んでの出発。
滝コースのアプローチは、周回コースの南側を途中まで登り、山頂からの下山は、北周りコースを使います。
滝コース入口までは、高圧電線の保守整備路と牧道を使うので、山とは関係ない無駄なアップダウンがたくさんあり、おまけにとても遠回り。
そこで、無駄なアップダウンがなく、尾根を回り込むようにして最短距離で歩く「道なき道」を実践してきましたが、これが意外と大変で、まあ、例えて言うなら、「試合前のウオーミングアップで本気を出し過ぎ、試合で疲れてしまう。」という感じだったので、今回は、きちんとコースを歩くことにしました。結局これが一番楽で、「道なき道は大変」ということを実感している日々です。
いよいよ滝コースへ。今日は、岩も乾いて、水も少なく絶好のコンデション。さらにびっくりしたのが、半年前に比べてとてもテープや道標が増えていたこと。前回「わからないな〜。」と道を捜した所にテープきちんとがありました。
前回、水量が増して右岸に行きたいのに、とても行ける状況ではなく泣く泣く断念した地点は、今回、現場を見て「やっぱり…。」と思いました。
切り立った崖が高巻きを阻止し、左に行くには、谷の底を歩くしかなかったのです。あの日はゴーゴーと濁流が流れていましたからね〜。
ここから先は、枯れ沢となり沢を歩いてもいいし、右岸を高巻きする道もあり、自然林の中、落ち葉を踏みしめて、とても快適です。
やっと第1の滝へ。思った以上に大きく、その巨大な岩が谷に横たわっています。
「ここか〜。」と見上げてしまいます。「どうしよう??」を左岸を高巻くことにします。中には滝を直接登る人もいるだろうし、滝のすぐ脇の険しい岩壁をよじ登る人もいるだろうし、そして岩壁を避けて大きく高巻く人もいるでしょう。自分の実力と相談してコースを選びましょう。
私は、下界でまだ「背負っているもの」がたくさんありますので、の「高巻く人」となりました。
あまりにも巨大な岩の壁が、谷を横たわっているので、高巻きも大変です。高巻き過ぎて、結局、第2の滝のすぐ上に出てしまいました。
途中には「展望岩コース」と表示もあります。次回の楽しみがまた一つ増えました。このルートにはバリエーションルートがたくさんあるのも長所の1つです。4月に歩いた「右俣の谷コース」も要所に標識をつけてバリエーションルートにするのもいいかもしれません。(「中級程度レベル」程度で)
しばらく谷筋を歩いていると、途中で北周りコースへのエスケープルートがあります。「滝を確認したら、今日の任務完了」のつもりで、このエスケープコースで帰還する予定でしたが、「こんな所で帰っていいのか。」という、とても優しい「天の声」が聞こえてきたので、山頂へ向かう道へ進みます。谷筋を離れ、人工林の道へ入り周囲の雰囲気も一変します。途中「適当にGPSを見ながら新しいルートを作ってしまおうかな〜。」とも思いましたが、今回は「滝コースを忠実に辿る。」ことを大事にしましたので、アップしているルートも正確です、ご安心ください。
頂上近くの見通しのいいルートで、年配の女性が1人、向こうからやって来ました。「下から何時間ぐらいかかりましたか?」「3時間ぐらいですね!」(今からこの滝コースを1人で下りるのかなあ〜、それは危険だな。止めないと…)色々話していたら、「今日は、登ってきた俵山峠に下山します。」とのことでホッとして、俵山のバリエーションルートをいくつか紹介しました。「このコースは、危険ですから他のコースを全部歩いてから、一番最後に何人かと一緒に楽しんで歩いてみてください。」と話して別れました。山頂付近はたくさんの人が休憩・昼食中、ここまで「人と会う。」と全く想定していなかったので、「超お気軽な格好」で首にカールおじさんのようにタオルを巻いたまま、慌てて外します、でも、もう遅いか…。
今回は、標高差830mの登り降り、お腹がすくと思って、おにぎり3個(うち予備1)とゆで卵3個に行動食としてナッツとドライフルーツを用意していましたが、給水以外は1度も食べることはありませんでした。戦闘態勢の気持ちでアドレナリンが上昇し、食欲中枢にストップをかけていたのか、体内にグリコーゲンローデングが完成し、食べなくてもいい体になって、一番うれしい「脂肪燃焼系」の体質になったのかな〜(あまりにもマエムキングな発想(笑!))、それともお池さんの水のおかげか…。
とうとう最後まで空腹感もなく、そのままノンストップで下山予定でしたが、萌の里駐車場では観光客が多くて、とても食べられないし「1個ぐらいは眺めのいいところで食べよう〜。」と、613pの先で遅い昼食。1個だけ食べて早々に下山。
自宅から登山口まで車で、片道約30分、そして、「道なき道を行く」の中では最高ランクの滝コースを歩ける、(今までは九重「展望台コース」http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-63068.html)さらにちょっと足をのばせば、阿蘇の温泉がたくさんあります。こんな立地条件、なかなかありませんよね!!
ふかふかの自然林の道、幽玄な谷、そしてアドベンチャーを楽しめる、もちろんリスクは自分持ち。最後は、雄大な風景が広がる俵山山頂が折り返し地点。
途中の感想では、道標やテープも増えて「難易度が下がったかな〜。」とも思いましたが、「この素晴らしいコースを多くの人に、安全に楽しんでもらいたい。」という強い情熱で、登りと下りの違いを的確に考えた場所に必要最小限のテープを設置していただいた方々に感謝、そのセンスと熱い思いにも、です。
だからと言ってそんなに「簡単」でもなく本当に楽しい道でした。
もちろん何度も、道を失い、迷える子羊のような瞳になって不安になることもたくさんもありました。今回は、自分にとって「ちょうどいい難易度」でGPSの地図を覗くこともほとんどありませんでした。もちろん「コンパスOFF」「ノースアップ」の画面で節電しているので、途中でバッテリー切れの心配は全くありません。逆に「もっと新しい道を見つけたいな。」と思うほどでした。
落ち葉が敷き詰められたどこでも歩けそうな自然林。ずっとこのままであってほしいです。
※後日、展望岩ルートを歩きました。その時の記録はこちらです。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-100016.html
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
westupさんがGPSでルートを紹介すると正確な地図を手に入れられます。
westupさんの記録が役に立っているのかもしれませんね。
天然の自然林は本当に気持ちが良いですね。
マイナーな道も、歩く人が多くなると、しっかりとした道になりますね 。
一方で、とてもすばらしい道が、あまりにも有名になりすぎると「通行禁止」となる道が九重でも増えて来ました。それが残念です 。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する