【甲武信作戦】毛木平〜千曲川源流〜甲武信ヶ岳〜三宝山〜十文字山〜三国山【乙53.7】
- GPS
- 10:35
- 距離
- 28.3km
- 登り
- 2,045m
- 下り
- 2,053m
コースタイム
- 山行
- 9:37
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 10:34
天候 | 終日晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
千曲川源流を辿るコース:緩やかな上りで何時の間にか2300mの稜線に到達。 十文字峠〜三国山:十文字峠までの道に比べて踏み跡が薄い。和名倉山と同様の雰囲気。 |
写真
感想
都心は真夏日。避暑のため長野の高原へ。
【発端】
源流を辿る旅というのは歴史にしろ河川にしろワクワクするものである。今回は、昨年のNHKBS『にっぽん百名山』スペシャルで取り上げていた千曲川の源流を辿って甲武信ヶ岳に到るルートに武信県境完全縦走を合わせて毛木平周回をすることとした。
【毛木平への道】
東京から甲武信ヶ岳の西側、毛木平まで行くのは結構大変である。秩父から三国峠を越えて行く中津川林道があるが、ダートであり夜間は通行不可。南から中央道或いは大弛峠経由、または北からR299、R254、R18もしくは上信越道と大きく迂回していかなければならない。
そんなわけで、東側からすると凄く奥地にあるイメージなのだが、センターラインのある広い道にパタゴニアのショップがあったりして吃驚する。
やや広めの毛木平駐車場には既に何台もの車が泊まっており、私の後にも続々と車がやってきていた。
【千曲川源流を辿る道】
翌朝、バタンバタンという音に目覚めると、既に辺りは明るみ、皆が山行の準備をし始めていた。私も早速起き出して出発の準備をする。
睡眠時間が4時間程度だったので、いきなり急登だとまずいなと思っていたのだが、緩やかな上りで無理なく歩くことができる。また、千曲川の流れが奏でる沢音は気持ちをリラックスさせる。そうやって源流を楽しみながら歩いた結果、奥秩父主脈稜線に到った時点でも、まだ標高2000mを越えている感覚ではなかった。労せず標高2300mの稜線に立ったというのは私の感覚ではあるが、上り始めが緩やかな沢沿いの道を歩いて行くと何時の間にか稜線に出て、その後に展望の良い山頂が控えているとなれば、女性や体力に自信の無い人にとっても優しいルートと言えるだろう。
【武信県境稜線】
甲武信ヶ岳から北側の稜線を歩く。三宝山手前の三宝岩や武信白岩からの展望は良く、また、森の中は森の中で苔生したモスグリーンの緑が目に心地よい。何となく和名倉山に雰囲気が似ているなと思っていたが、それもそのはず、この稜線も秩父山地緑の回廊だった。
十文字峠から意外と離れていたかもしか展望台に寄り、200円で小用を足してからさら北の三国山を目指す。しかし、峠から山に立ち入ってすぐ、同じ稜線でも、それまでの稜線とは異なることに気がつく。道はあるが、十文字峠までの道と比べて格段に薄い。難度が数段上がったことを認識し、その後の大事に備え、弁慶岩や梓白岩等登りがいのありそうな岩はスルーした。なお、これらの大岩は、北面から雑木を掻き分けていけば比較的容易に岩のトップにアプローチできるように思われた。
【三国山からの帰還】
人通りの少ない道をバイクや車が憩う三国峠へ降り、さらに北の三国山まで足を伸ばす。終盤に差し掛かって心が緩みがちな注意すべき時間帯に入った。三国山そのものは岩をよじ登る必要があったり擬似山頂があったりと苦労はしたが、いかんせん峠から十数分、難無くこなす。
さて、下山である。「山と高原地図」でプランを作成できるヤマプラで線を引いた時、下山路は中津川林道になっていた。確かに林道の方が確実だ。しかし、別の地図上では林道の下の方までショートカットできる破線(恐らく昔の林業用)があった。遠回りで車やバイクが土埃を立てる林道より良かろうと下降点を探す。
上の方からうかがっても明確な道のようなものは見当たらなかったが、ガードレールが切れている所で「この辺りだろう」と適当に当たりをつけて下山開始。
踏み跡のように見えて実はそうでないかもしらない箇所を断続的に踏みながら降りていくと、かつては林業作業者用に作られたと思われる幅広の道らしき所に出て一安心。と思ったのも束の間、崩壊、倒木、草薮のためにまた道が不明瞭になる。もはや踏み跡や廃道を辿るというレベルではなく、地形を見て下っていける所を探して降りる。
地図上では林道のような、まともな道に出るはずの所に至るも、それらしきものは全く無く、大規模な崩壊跡と倒木、笹薮があるのみ。とんでもない所に下ってきてしまったものだ。しかし、地図上では水量の少ない沢沿いに下っていけば中津川林道に合流することになっていたので、崩壊後の柔らかな土の斜面をトラバースし、草薮に足を取られながらも先へ進む。そのうち、道の状態がマシになってきて何とか林道に出ることができた。
【総括】
時間がまだ早かったこと、稜線で力をセーブしていたこともあったが、これが夕方だったらなどと考えると空恐ろしいことだ。破線を進むか否かという判断は、より慎重に、かつ、現地の状況から適確に判断する必要があろう。
今回歩いた山域、ルートそのものは大変素晴らしい。木漏れ日と苔と岩の稜線。結構歩いた割りに疲れていないと思ったら累積標高差も1700m程。共同山行にも使えそうだ。十文字峠を核に、秩父側からのアプローチも含め、いろいろなコース設定ができそうだ。それをもって再訪、再再訪あり得べし。
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