景信山・城山・高尾山
- GPS
- 06:23
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 733m
- 下り
- 816m
コースタイム
- 山行
- 4:42
- 休憩
- 1:41
- 合計
- 6:23
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
小仏 |
写真
感想
職場の同僚たちと飲んでいたら、富士登山の話で盛り上がってしまった。職場に出入りしている保険の営業のお嬢さんと、この冬に鎌倉の山へ出かけた話がきっかけで、富士山に登ろうという話まで一気に広がってしまったのだ。最初は、「何、うらやましいこと、してるんだ!」「いやいや、健康に良いのでウォーキングに誘っただけだよ」なんて話が続いたが、実際のところ、昔から山は女性でいっぱいだ。何といっても、山はダイエットに最適だし、ストレス解消にももってこいだ。私の印象だと、男性はアウトドア派とインドア派とで完全に別れる傾向があるけど、女性はその境目がないような気がする。いずれにせよ、登山は健康に良い。それに、登るんだったら、いつかは富士山に登ってみたい!じゃあ、登ろうよ!
さて、富士山に登るにしても、山に登ったことがない初心者たちがいきなり挑戦するわけにはいかない。一度みんなと簡単な山に登ってみて、歩き方とか持ち物とかを見た方が良い。それに、簡単な山なら、保険の営業のお嬢さんも一緒に来てくれるかもしれない。
というわけで、職場の同僚たちプラス保険のお嬢さんと高尾山に登ることになった。高尾山といってもバカにしてはいけない。いくら観光地化されたといっても、それはほんの小さなエリアだけの話で、この山域には本格的な登山コースが何重にも張り巡らされている。今回は、山の会が新人歓迎山行でいかにも企画しそうなコースを選んでみた。JRの高尾駅から小仏までバスに乗り、そこから、影信山、小仏峠、城山、そして観光地化された高尾山というコースだ。このコースは実際に自分が所属する山の会でも歩いたことがある。標高が一番高いのが影信山。だからこの山にさえ登れば、多少の登り返しはあっても、緩やかな下りが続くという夢のようなコースだ。途中で歩けなくなっても、バス停があるふもとまですぐに下山することができる。いわゆるエスケープルートがたくさん用意されている初心者むきのコースだ。
当日は8時少し前に全員集合。保険のお嬢さんも、素敵な山ガール姿で、相変わらず元気が良い。小仏行きのバス停には大勢の登山者が行列を作っていた。バスは2台用意され、座ることはできなかったが、全員乗車することができた。15分ほど揺られ、バスは小仏に到着。そこから、舗装された道路をゆっくりと歩き、影信山を目指す。
林道と別れ、登山道に入ると、さすがに梅雨入りした低山は蒸し暑い。皆、水をガブガブ飲んでいる。とはいえ、この辺は本格的な樹林帯ではない。杉がたくさん植林されており、風通しは良い。皆、荷物が少ないので、問題は無さそうだ。それよりも登山者が多い。こちらはゆっくりと登りたいので、時おり道を譲らなければならない。
ようやく樹林帯を抜け、尾根道になると、いっそう風通しが良くなる。ひんやりとした風が、だるさを感じていた体を目覚めさせてくれる。さらに尾根道が別の尾根道とぶつかり、いっそう歩きやすいコースとなる。山頂までもう一息だ。
あいにくの曇り空で、ときおりポツリと雨粒が落ちてくるが、それ以上降ってくる様子はない。他の山々がかすんでみえるが、それがいかにも奥深い山のなかにいると感じさせてくれる。山頂は太い木々が上空に枝を広げているので日が当たらず、全体的に薄暗い感じだが、静かで広々としている。その木々の合間には、ところせましと休憩用のベンチが並べられている。山小屋風のお店が営業しており、これから賑わいを示すのだろう。ここで、水分を補給し、しばし休憩とする。
城山までの道はよく整備されているが、すれ違い、あるいは追い抜いていく登山者の数も次第に増えてくる。その都度、道を譲るが、ペースよく歩いていく。いつ、雨が降っても、おかしくないような曇り空だが、ボーッと浮かび上がる山々に、幽玄な世界を感じる。小仏峠などは、神秘的な雰囲気すらしている。城山への登り返しも難なくクリアし、アンテナが林立する山頂へと達する。
城山山頂は、賑やかだ。空いているベンチを見つけ、昼飯とする。お店も営業しているので、ビールを買い、祝杯を上げる。本当は高尾山で祝杯を上げる予定であったが、城山がこの賑わいだと、高尾山はもっとすごい状態かもしれない。それに、この山の山頂にお店があることも知らなかった。いつも、冬に登っていたので、記憶に残らなかったのだろう。
さらに、人は多くなる。普通の格好をしている観光客もちらほら。コースは、登山道と言えないくらいよく整備されている。もはや公園の広い散策路と変わらない。登り返しもテンポよくクリアしていく。とはいえ、荷物を担ぐ私は、全力で呼吸し、後をついていく。これなら、夏の富士山も問題ないだろう。
高尾山山頂は、込み合っていた。頂上を示す標識の前で記念撮影をするのも大変そうだが、さすがは保険のお嬢さん。得意のスマイルで、すかさず標識の前にいるパーティーに声をかける。「写真、撮りましょう!」この申し出を断るパーティーなんているわけがない。ひとしきり撮影が終わると、向こうからお礼の声をかけてくれる。「あなたも写真を撮りましょう!」もっとも、撮影されるのは彼女だけではなく、私たち男共も一緒だ。
まさに、観光地だ。ここから書くことは、とても山行記録にはならない。「アド街ック天国」で紹介されるような世界だ。土産物屋が続き、ご利益溢れるスポットが並び、ファミリーやカップルが思い思いの時を過ごしている。2時間バイキングのビアマウンテンに並ぶ長蛇の列を通り過ぎれば、ケーブルカーの駅だ。山の賑わいとは裏腹に、待つこともなく、ケーブルカーにすんなりと乗車。楽しかった登山を完了する。
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