塩見岳(日帰りは無理だった。)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.6km
- 登り
- 2,376m
- 下り
- 2,374m
コースタイム
20:00 駐車場発
21:35 塩川土場(登山ポスト)
1月2日
3:30 三伏峠冬季小屋(2hr休憩)
5:30 三伏峠小屋発
7:00 ご来光
7:20 本谷山着
9:30 塩見林道分岐
9:50 塩見小屋
11:40 塩見岳山頂
12:05 下山開始
13:20 塩見林道分岐
15:30 本谷山
17:00 三伏峠冬季小屋(日帰りは諦める)
1月3日
5:40〜7:30 三伏山へ写真撮影しに行く
8:00 下山開始
11:05 塩川土場
11:45 駐車場着
体力のある人なら24時間行動できれば日帰りも可能でしょう。
天候 | 2日 朝雲ありのち快晴(風穏やか) 3日 快晴のち曇り(稜線は風あり) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
2km手前の駐車場に停車することになります。 あと、国道は通行止めあり。高遠方面からは 一度伊那経由する必要あり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
年末に寒波が来たので、雪が沢山ありました。南アルプスは2月以降 積雪が増えるので馬鹿にしていたのでちょっと大変でした。 水場 塩川土場から尾根筋に入るまでの沢水のみ?消雪水は埃っぽい。 トイレ 三伏峠の小屋1か所のみ 塩川土場‐尾根取付き 特に危険個所なし 尾根道‐峠 迷う個所はない。単調な樹林帯の登り 冬季小屋 つめれば15名は寝れる。ただし中にテント 張る人が多く実際は8名くらいか? トイレは、一か所あり。水は雪消水。 峠‐本谷山 危険個所なし、稜線は風あり。ほぼ樹林帯 本谷山‐最低鞍部 危険個所なし、軽いラッセルあり。 最低鞍部‐塩見新道分岐 危険個所なし、結構なラッセルあり。 塩見新道‐頂上直下 稜線の風による体温低下注意。 頂上直下‐頂上 パーティーならザイルによる確保が無難か? 浮石があるので真下には入らないこと。 アイゼンは良く効くものの足場は良いとは いえず。 ビバーク適地 このコースは距離が長いだけですので、稜線 を除けば、季節風の反対側なのでどこでも寝 れます。 全体にコース上で風をまともに受ける個所は少なく冬山にしては、風に よる影響は少ないコースです。ただ歩行距離が長いので体力は必要です。 普通レベルの方だと、三伏峠〜山頂往復は、ラッセルの多寡に支配される。 往復10時間はかかるので、超早出か本谷山付近でのビバークをお勧めします。 塩川土場からの日帰りは、雪の状態によりかなりきついかなぁ。体力勝負 の山ですね。ワカンスノ―シューは必携だと思います。積雪が少なく踏み跡 があれば可能です。 三伏峠の反対側(烏帽子・小河内岳)は、ものすごいラッセルです。敗退者 の言によると三伏〜小河内避難小屋まで1日ではぎりぎり到着できなかった そうな・・・。ラッセルはつらいですよね。 |
写真
感想
明けましておめでとうございます。
新年早々塩見岳3047mを登ってきました。
1月1日
実家で家族全員でおせちをいただいて
甥っ子にげんこつならずお年玉を渡し叔父としての
責任を果たしてから9:00柏を出発する。
中央道は全くスムースで13:00には塩川土場手前の
駐車場に車を停める。空は曇天なのでお昼寝タイムZZZ。
19:00起床。空は快晴!!。寒気も2日3日は緩むので
この時間に天気が良ければ明日の快晴は期待できると踏
み、行動開始。総重量は20kgとした。
天気予報は、3日のほうが天気が良いという予報であったが
上空の風はかなり強めとの予報。
2日にすべて片づけれればいいなぁと思う。24時間歩けれ
ば下山できるしね。
空は綺麗に澄み渡っており、星明かりだけで十分歩ける。
飛行機の点滅灯が雪面に映るくらい明るい。ぼちぼち歩く。
夜だとあんまり邪念が入らないから単調な登りには良い。
3:30冬季小屋到着。さすがに寒い。小屋の内部はごそごそ
いっているのでもう起きているようだ。小屋外で仮眠準備
を整え小屋に入る。
小屋の隅にスペースを確保し、ごろ寝。足の先を解凍した
り、軽食を取ったりする。低体温となっている体の復調が
大切。
5:30小屋発。ここから先は、樹林帯の登り下りなので
危なくはない。兎に角ラッセルの体力勝負。アタック装備
に切り替えたので、6kg強。一応ビバークできる装備は完備
している。
7:00ご来光。雲が飛来しているのでなかなか綺麗な景色
を拝めました。前進する。今日の行動予定では、山頂に至
るには、休憩という悠長な時間は残されていない。
7:20本谷山通過。うーんぎりぎりのタイムずら。ここから
雪が深くなる。前日敗退したという方から雪が深いよとの
アドバイス。ふー。
一歩一歩止まらず休まず歩く。定期的な休憩は、30分に一度
軽食と水分補給位。写真を撮る余裕すらなし。
9:30塩見林道分岐でさらに不要資材をデポする。ここから先
は稜線歩きなので、軽量化をさらに図る。3kg程度。
稜線は、風はさほど強くなく雪面にアイゼンはよく効く
ので登る労は少なめ。すでに12時間以上行動しているため
エネルギー補給だけは気を使う。
10:30塩見岳直下に入る。ここで滑落すれば、やばいなぁと
思いつつゆっくり確実にアイゼンとピッケルを効かせて登る。
30分程度は、気の抜けない登りです。前のパーティーが付けた
トレースを慎重にたどる。前のパーティーに感謝!!
11:40山頂到着。なかなか良い天気。目の前の富士山は稜線
を左右にゆったり伸ばしています。中央アルプスも北アルプス
も綺麗です。ここで、コーヒーブレークをし、下山のための
エネルギー補給とアミノバイタルを摂取する。これから30分
間は危険地帯を通過するので超慎重に下る必要があります。
12:05山頂発。風が冬季にしては弱くて助かりました。
13:20塩見林道分岐まで到着すれば、危険地帯はゼロなので
あとは、体力と気力の問題。いやーつらいけどねぇ。
樹林帯は、風がなくたまに小鳥がさえずっていました。
15:30 本谷山通過。意外と体力を消耗していないらしく
ほぼコースタイム通りに歩けている。がんばれば今日中に
塩見土場まで下れるかなぁとこの時は思った。
しかし、夕方気温が一気に低下し、体温も長時間行動で
下がってきたため低体温症になりつつある。明らかにパフ
ォーマンスが悪い。風邪の症状も出てるしなぁ・・・・。
脈拍をチェックしたらいつもより脈拍が下がっていたので
無理するのを中止する。夜間歩行は楽だけど、昼から夜に
かけて歩くのは精神的に結構きついですから。
17:00冬季小屋着。今日は行動終了!!行動時間21時間
実働時間18時間。よく頑張りました。冷えた体をよく温め
て兎に角寝ます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
下山しなくて正解だった!!いい眺め。
5:00起床。今日もよい天気です。写真撮影に三伏山へ
登る。天気は良いが風が強いです。上空に嫌な雲が少しある
今日は11時くらいまでしか天気持たなそう・・・。昨日
登頂してよかった。
太陽は、間の岳と北岳から当たり、中央アルプス・北アル
プスと順々に柔らかい朝の陽ざしを受ける。薄バラ色が綺麗
です。
小屋に戻り、足先が痛いから解凍する。1時間稜線にいただけ
で足のつま先が真っ青!!。
掌で30分くらいかけよーく温めててから8:05下山開始。
途中景色のよいところでコーヒーブレイクしたりしながら
単調な樹林帯を下る。
沢につき、お疲れ様ということで、やっとゆっくり紅茶
タイム。美味しい水でいれたダージリンは美味でした。
木々に止まったゴジュウカラが忙しげに木々の間を飛んで
いました。
11:05塩川土場着。林道を2km歩けば車です。ひゃっほい!!
11:43車着。いやーお疲れ様でした。
なお三伏峠から塩見岳間は、積雪があるのでしっかりした
トレースがないとラッセルに時間を取られます。スノ―シュー
やワカンにストックがあると便利です。
2日は5名だけ塩見岳に登頂したようです。なお3日は7名がチャレ
ンジしていました。1日に山頂目指していた方はどおだったかは
不明です。でも本谷山〜塩川小屋までのラッセルが激しかったのと
稜線のトレースが薄かったことを鑑みると登頂者は少なかったかも
知れません。
ご年配の方の小屋出発時刻が遅いのはちょっと気がかりでした。
精神的に夜中から登るのは楽ですが、日没後に歩き続けるのは
かなりきついと思います。
今回の失敗
・テルモスを忘れたこと。
・デジ一眼は行動中撮りにくい。
・フリース生地の手袋は、濡れると始末が悪い。
・ガス缶の消費量が多すぎる。エネルギー消費バランスが悪いのでしょう。
テルモスの忘れが一番効いているかな?
良かった点
・装備の共通化(夏用シュラフと上下ダウンウエアーの使用とても暖か)
・幻覚を見なかった。(まだ体力に余裕がある証拠)
・アミノバイタルは、疲労時の神経回路復活に役立つみたい。
・冬山フル装備+撮影機材を含め20kg以下だったこと。
携帯電波(ドコモ)
・山頂(電波は悪いのでメールくらいか?)
・三伏山(電波安定)
おまけ
小屋で一緒だった学生さんが一言。「あんな大人になりたくないな」
この言の裏はこんなんです。・・・。
朝3時過ぎに起きてざわざわ自分のペースで撤収する中高年を指し
ています。ビニールがさがさ。食事もにぎやかなどなど。配慮という
美しい日本語を知らない中高年。小屋でたばこは吸うなよコラ!!
当たりまえのことができないいい年した大人の登山者が多いです。
このような方は、口と装備だけは一流品ですけれど・・・。
おしまい
厳冬期の塩見岳に行ってしまうとは凄いですね!!
自分もいつかチャレンジしたいので、この記録を参考にさせて頂きます!
コメントありがとうございます。
塩見岳は、天気が良ければ登頂チャンス
が多いので、体力トレーニングして
安全に楽しんでください。
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