養老山地(笙ヶ岳手前,小倉山,養老山,多芸ノ台(多藝ノ台)バリエーションルート)
- GPS
- 09:48
- 距離
- 17.5km
- 登り
- 1,144m
- 下り
- 1,144m
コースタイム
- 山行
- 8:36
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 9:48
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
自転車
帰り:行きと逆ルート |
コース状況/ 危険箇所等 |
1 登山口付近の養老の滝駐車場の受付で登山届が提出できる。 2 もみじ峠から笙ヶ岳までは,トレースなし。無雪期でも道迷いしやすいルートのようであり,トレースのない状況では,引き返した方が無難。 3 笹原峠から養老山までは,よく踏まれている。楽しい雪山ハイキングが可能。 4 養老山から南への縦走路は,ほぼトレースなし。今期については,多藝ノ台(及び後述する下山路)まで,私がつぼ足ラッセルをしたので,積雪がない限り,踏み跡は明瞭。 5 多芸ノ台から北東に伸びる尾根(若宮という地域に下りるルート) (1) 完全なバリエーションルートである。道標なし,踏み跡不明瞭であり,十分なルートファインディング能力が必要。 (2) 特に,742.1m三角点においては,東(直進方向)への尾根が肉眼上明瞭であるところ,地形図記載の破線路を行くには,北方向の尾根(木々に覆われ目立たない。)に進むべきであることに注意。 (3) さらに,400m付近から下山口までの古道のような区間は,道のような形状がいくつも分かれており,進路を誤りやすい。また,地形図の破線路から脱線する。幸い,マーキングテープが頻繁に施されているので,これをある程度参考にすると良い(一部不適切なテープがあった)。 6 全体としていえることは,この山域は,低山の割に,積雪が多い。ワカンやスノーシューがあったほうが良い。 |
写真
装備
個人装備 |
防寒着
長袖シャツ
ズボン
靴下
雨具
靴
ザック
昼ご飯
非常食
飲料
地図(地形図25000分の1及び12500分の1拡大版)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
懐中電灯
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
カメラ
アイゼン
熊鈴
|
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備考 | 1 一般ハイキングコース以外は,地形図及びコンパス又はGPSが必須。 2 ワカン又はスノーシューがあると良い。 3 スパッツを忘れた・・・。 |
感想
今回は,遠方に足を運び,岐阜県の養老山地を山行した。予定としては,笙ヶ岳を登り,養老山南部に縦走するコースである。笙ヶ岳については,当日の積雪状況により,登頂を見合わせることとしていた。
まず,今回の山行全体の所感を簡単に述べると,とてもとても低山(概ね800m台)とは思えない本格雪山であり,スケール感も大きく,開放的であり,景色も優れており,大変素晴しく充実した雪山登山であった。同時に,膝から腰に及ぶほどの深い雪の中での相当時間のラッセルや複雑な道型のバリエーションルートでのルートファインディングの練習にもなり,行楽以外の部分でも充実した。
養老山地については,Wikipédiaなどに詳述されているところ,この辺りは,関ヶ原,伊吹山などの豪雪地帯の影響もあってか,低山でも,多くの積雪がある。そして,東側は,広大な濃尾平野によりはるか遠方まで見渡すことができ,西側は,滋賀県の様々な山を眺めることができ,これもまた,低山でも,展望に優れている。ふもとからは想像のつかない魅力的な山域である。
まず,前日に養老入りし,ふもと近くの旅館に宿泊した。早朝,レンタサイクルで養老駅に向かい,ここから歩行を始めた。養老の滝までタクシーで行こうかと思ったが,積雪により,運転手に断られた。
徒歩約50分で養老の滝に到着。4人組のハイカーと出会う。皆,スノーシューやワカンを持参している。積雪量を心配した。
その後,登山口に入り,蛇行する林道をひたすら歩く。旧道分岐から山に入り,トレースを踏みながらもみじ峠(笙ヶ岳分岐)に向かう。しかし,積雪量は次第に増し,一時膝上に達するほどになった。その上,もみじ峠から笙ヶ岳方面は,ノートレースとなっていた。ここで引き返したような踏み跡も確認された。左折すると,養老山登山道に遠回りする形で出られる。私は,冒頭に述べたとおり,計画の範囲内でもあることから,今回の笙ヶ岳登頂は見合わせた。
笹原峠までの2時間弱は,ほとんどつぼ足ラッセル状態で歩行。しんどいものの,青空を背景に枯れ木に真っ白の着雪の美しさ,徐々に開けてくる展望で心が和んだ。
笹原峠からは,よく踏まれた雪道で快適である。小倉山に近づくと,大変開放的(丹沢でも中々ないだろう。)な登山道となり,かすんでいたものの広大な濃尾平野,滋賀の山々(霊仙山など。)が見えた。
小倉山山頂は,広々とした公園である。ここで昼食とした。他のハイカーと山談義を楽しみ,養老山地について色々教えてもらった。かすんでいなければ,濃尾平野の向こうの御嶽山,白山,恵那山などが見えるとのこと。名古屋の街並みも見られる。
その後,養老山に向かう。距離は短い。ここで朝のハイカーに出会った。笙ヶ岳を断念したことを告げると,「この時期の雪山であれば,その方(断念)が良い。」とアドバイスを受けた。
養老山山頂は,木々に覆われ展望はない。地味な山頂である。一等三角点があるが,雪に覆われていた。
その後,どうするか。これが,今回の一番の問題であり,ここまでにすれ違った何組かのハイカー全員が,養老山から南へは行ったことがなく,歩く人もいないだろうと言っていた。ここで三方山経由で下山すれば,一般ハイキングコースである。そこで,養老山の南への尾根を見ると,うっすらと踏み跡がある。おそらく1人分の踏み跡である。しばらく考え,進行することとした。
案の定,かなりの深雪ラッセル状態となり,心が折れそうになる。最悪三重県側に下山して,ひたすら林道を歩くことも視野に,進めるだけ進んだ。そして,地形図を見ると,岐阜県と三重県の県境に入りしばらく歩いた地点から破線がついている。等高線もきれいな尾根を示しており,下山できそうである。
このうすい踏み跡がその尾根に向かっていれば分かりやすいと期待していたが,縦走路と当該尾根との分岐地点である「多芸ノ台」(多藝ノ台)において,踏み跡は,縦走路の方に向かっていた。すなわち,当該尾根は,ノートレースである。「どうせノートレースを歩くなら,笙ヶ岳を歩けば良かった・・・。」,「縦走路を更に進み,避難小屋か川原峠から下山できるのでは。」などの気持ちも若干あったが,最終的に,当該尾根をラッセルすることとした。
この尾根の名称は,何だろうか。どんな人が歩いているのだろうか。完全なバリエーションルートである。雑木をかき分けて尾根に入った途端,腰まで雪に浸かった。深い。もちろん,木の真下などは雪が浅いところがあるが,道に凹凸があり,あまり自由に歩行場所を選択できない。ここからは,GPS及び地形図と実際の風景との視線の往復である。ルートの状況に関して詳しくは,写真の説明のとおりであるが,特に顕著であるのが,〆能蕕了鯵囘澄742.1m)の地点で別の尾根に入ってしまいかねない危険と古道のような道に入った(433m)後の複雑な道型のルート選択である。どちらも,基本的なルートファインディング能力があれば問題ないものの,深雪の環境であると,細かく認識することができない。特に△蓮い茲蟠くいえる。ただし,マーキングテープが随所にあったので,多少安心はできる。
ともあれ,何とか下山し,帰路につくことができた。
また,この山域を山行したい。伊吹山とセットも視野に。
初めまして、2014年の10月に多芸ノ台から下山しました、ご指摘の通り南側の尾根に入りかけました(笑)。自分もマイナールートや夜間登山に興味があるので、親近感を覚えました。
初めまして。コメントありがとうございます。
やはり,あの地点は,間違いやすいようですね。誘導テープがあると良いかもしれませんが,登山道ではないので,付ける人もいないのでしょう。地形図要確認ですね。
関東エリアばかりの山行ですが,今後も,機会があれば,東海エリアにも足を運びたいと思います。
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