残雪の槍ヶ岳(北鎌尾根ルート)
- GPS
- 59:19
- 距離
- 47.6km
- 登り
- 2,726m
- 下り
- 2,714m
コースタイム
- 山行
- 7:07
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 8:40
- 山行
- 11:44
- 休憩
- 2:11
- 合計
- 13:55
- 山行
- 8:13
- 休憩
- 1:44
- 合計
- 9:57
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
水俣乗越の登りは時間的にも雪が緩くトレース上でも踏み抜く。 同様に下りも踏み抜く。周囲の沢からは小雪崩。 北鎌沢にも多数のデブリ、雪質は一部クラスト。 素直にコルに突き上げたほうが疲労は少ない。 尾根上には雪も豊富だが、岩の近くは隙間が出来ていて要注意。 独標は直登ルートだが、雪質次第で難易度は変化すると思います。 割りと落ちたらアウト的な場所ばかりのクライムダウンの連続。 ここも雪が緩いと難儀しそう。 北鎌平には整地したらテント4、5張以上はいける。 大槍へはチムニーを抜け、登り易いところを拾えば自然と登頂出来る。 |
写真
装備
共同装備 |
テント
ザイル(50m)
コッフェル(水作り用)
スノーアンカー(3本)
|
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感想
昨年は悪天のため流れた計画だったが、念願叶ってやっと好天に恵まれた。
当初は5人で行く予定だったが、3月の山行で晴天予報がまさかの雪。これが北鎌であったらどう対応しただろうか、5人となれば動きも考えも違ってくる。まだ時期尚早という事でGWの北鎌は中止になった。
しかし自分の頭の中には北鎌しか無く、単独で行く事に決めていた。
色々な考えられる事態が起こったらどうするかとか、イメージを持って準備したが、そんな事は自然の力には歯が立つはずが無い事もわかっていた。
直前になり、noru君が、tamaoさんもパーティを組んでくれる事になった。
結果は、天気、トレース等の条件、仲間のおかげで良い山行となった。
無雪期には何度か歩いたが、まさか残雪の北鎌に行くことがあろうとは。。。
思わぬ展開からTRIさん、noruさんと行かせて頂くことになったが、
直前まで、2人は行けると思うけど私は止めるべきではないのではと迷っていた。
2人に迷惑をかけるかも、というのは良い方の言い訳、いちばんは怖すぎるから。
残念ながら前日に風邪をひくこともなく天候にも問題なく、大阪を出発。
そして、ノートレースとか体調がすぐれないとかもなく、北鎌沢出合いに予定通り到着。
さらに翌朝、先行パーティーのおかげですんなりコルまで到着。
、、、ついに北鎌尾根まで来てしまった。。。。。
ここからは何としても自力で歩かないと、救助を呼ぶしかなくなる。
そんなかっこ悪いことはしたくないと気合を入れる。
核心の独標までも緊張の連続で(トレースもあるのに)、やっぱり来ない方がよかったのではと経験したことのない後ろ向きな気持ちになる。
そんな状態でもでもやっぱり独標からみる槍はすばらしかった。
不安だらけなのに来てしまったのは、この槍を見たかったからだと改めて感じた瞬間。
核心を過ぎても、無雪期の緊張とは比べ物にならないほど気の張りつめた状態は続く。
前回のハプニングもあり、二人とも無理せず安全第一と言ってくれるが、
緊張に疲れてきて覇気がなくなったところをnoruさんに指摘(?)され、やっとスイッチが入る(遅すぎ(笑))。
そのおかげもあってか、なんとか明るいうちに北鎌平に到着。
長かった緊張状態からやっと解放される。。。
(途中の男女パーティーは、独標もノーザイルで登って行かれていた。そういう人はこれも心地よい緊張感なのかな。。。)
ここからはびっくりするほどすぐだった。
あと15mほどで山頂と知った時には、なぜか残念な気持ちが芽生えるから人って現金な生き物(笑)。
いまだに行って良かったのかわからないけど、素晴らしい山行であったことは間違いない。
TRIさん、noruさん、本当にありがとう!
翌日になっても感動冷めきらぬ1日でした。
一度、無積雪期にソロでチャレンジするも天候悪く敗退し、その後HIさん達と再び訪れ踏破しました。この時にはまさか自分が、雪のある北鎌尾根に来ようとはまさか思ってもいませんでしたが、月日が経つのは怖いですね。
以降、それなりに練習し、色んな場所にも登りに行き、やっとそれなりに自信もついて、さて、何処に行こう?と思案した結果自然と出てきました。
試金石とも言える直前の山行にてちょっとしたパラダイムシフト(大げさ&意味違い)があり、かなり前日は緊張。はっきり言って怖いし、不安だらけ、天候悪くなって中止になればどれ程気が楽かと考えてましたが、いざ、上高地に到着し河童橋から岳沢〜吊尾根〜前穂高〜奥穂高を見ると「行きたくない」症候群は消え去りました。
現金なものです(笑)でも不安は不安なまま。
さてはて、二泊三日予定の旅の始まりです。ご存知の通り横尾までは10km以上のルンルンハイク♪
これがまた・・・割愛します(笑)
横尾にて嬉しい出会いが!なんと凄くお久し振りのyokochanさんとお会いできました。嬉しい瞬間ですよね。
さて、ここから本格的な山登りです、観光の方も横尾まで。
槍沢ロッヂまでが遠い・・ロッヂ到着後にオランジーナを一気飲みしたのは言うまでも無い。
最初の難関、水俣乗越の登りです。トレースがありラッキーと思っていましたが、よく見るとワカン・・・アカンやん?
踏み抜く踏み抜く。しかしトレースは有難い。かなり苦労しながら乗越しに到着。
見えた・・・
明日歩くであろう、北鎌尾根。ここで余計な不安は完全に消え去り、ベストコンディションになりました。
さぁ、とっとと下って出合いでテント張ろうと意気込むもまた踏み抜きパーティーの始まり(笑)周囲の崖からは小規模なブロック雪崩・・・・
こりゃ精神的に宜しく無い!頑張って下りましょう。
その後も踏み抜きに苦しめられ、出合いに到着。あれ?我々だけ?
テントだらけもなんだけど、これはこれでまた不安(笑)
テントの中に入るとなんか落ち着く。明日の長時間行動に備え、早めに就寝。
翌、AM1:30起床、3:30出発
最初から急登、北鎌沢。延々と続く白い道。トレースが本当に有難い。
途中トラバースがあり、少し緊張。
コルに乗ると目の前に硫黄尾根がドーン!!
さて、ここからが本番、いよいよだ。
尾根上にはしっかりしたトレース、聞けば数パーティー入られてるみたい。
朝だから締まっているかと思ったが、やはり若干緩い。
割りと急な雪壁を登り峰を乗り越す。天狗の腰掛けにて独標が視界に。
なんたる存在感。ワクワクが止まらない。早く行きたいけど、ここで大休憩。思いの外水の消費が著しく水作り。その間ルーファイしておきましょう。
直下に来ると改めて出かさが分かる。この方にもなんか名前があれば良いのに。
さて、1ピッチ目、雪壁です。ザイル出す出さないはパーティーの力量で決めれば良いと思いますが、我々は出しました。雪が緩み始めてきましたが、なんとか1ピッチ目終了点へ。後続を待ちます。2ピッチ目はリッヂを辿りあとは雪稜を経て独標のピークへ。ここで始めて大槍を視認。なんでしょうこのラスボス感。
時間的には今日中に抜けるのは厳しく、今日は北鎌平まで。それでもまぁまぁあるよ!
そこから際どいトラバースやクライムダウンをしつつ北鎌平に到着。
本当にトレースが有難い。大変助かりました。
北鎌平には先行パーティーがおられ、立派な防風壁付きのテントサイトを作られてたので我々もせっせと整地、テントに潜り込み体を休ませます。
翌、AM5:30起床、何時出発だっけ(笑)
まずは基部まで詰めます。割りと詰めてチムニー出前でザイルを出しました。
朝なので雪質もよい感じ。でも雪壁だけだと少し怖い。残置支点のある所でピッチを切ります。あとは岩壁を回り込み雪壁を登るのみ。やっと終わるか、という安堵と、もう終わりか、という寂しい感じが津波のように押しては返してきました。
HIさんがトップで登り後続を引き上げます。何だかんだと嬉しい瞬間です。眼下には昨日歩いたら尾根が続いています。威圧的な独標もこちらから見たら優しい表情です。記念撮影をして槍から下ります。ここも要注意、まだ気を抜けません。
なんと嬉しい事に登ってきているパーティーの方々が設置されたフィックスを使っても良いとの事です。凄い楽出来ました!ありがとうございます。
そして小屋に到着、やっと気を抜けます。缶ジュースを購入し、寛いでいるとなんとMR ーAさんと嬉しい出会い!!なんか知人に合うとホッとしますね。
ガチャ類をしまい、長い下山の始まりです。尻セードしながら下山するも雪が緩く思いの外滑らず、踏み抜きながら長〜い下りを経て槍沢ロッヂへ。またオランジーナを頂きます。あとカレーライスも。これは美味しかったですね。ここでの補給が効いたのか次の休憩地の徳沢にもなんとか到着。だけど余程疲れが出てたのか見知らぬ方に「どこから降りてきたの?」と聞かれる始末(笑)
絶品ソフトを食しエネルギーチャージしてようやく上高地到着。
これにて残雪期北鎌尾根山行は終了。
HIさん、tamaoさんありがとうございました。
今回トレースとお天気に恵まれての踏破となりました。トレースが無かったらこの日数では無理でしたね。まだまだです。
さて、お次はどこのお山に行きましょうか?
tamaoさん、お久しぶりでございます。
TRI-HIさん、noruさん、いつもレコ拝見しております。
残雪期の北鎌、すばらしいですね!!
僕は北鎌自体行ったことがないので、まだまだ先になりそうですが
いつかは行ってみたいな〜。
お気に入りに追加させていただきました!
ありがとうございます<(_ _)>
hansusya さん、こんにちは。
今回の北鎌は条件が良かったので、私達でも無事日程通りで行って来れました。
ここは天気と体力ですね。
こんにちわ、お久し振りです。
まだ北鎌行かれてないのが意外です(笑)
北鎌、景色が凄かったです。
hansusya さん達の技量ならいつでも踏破出来ると思いますよ!
hansuさん、ほんとおひさしぶりです!コメントありがとうございます。
hansuさんが北鎌に行ったことないなんて意外すぎです
私は雪の北鎌なんて無理だと思っていたので、いまだに行って帰ってきたことが信じられない思いです(笑)。
北鎌見てましたよ
今頃どのへんやろって。
叫んだら声聞こえるかなって。
さすがに二人とも大きくなって叫びはしませんでしたが…
向いから見る北鎌にはぎょうさん雪が残ってたし、雪も緩みまくってたので大丈夫やろか…まぁ三人なら大丈夫やろ…なんて思いながら我が家はノンビリ歩いてました。
間近で北鎌見て、しかも雪も含め当日の状況理解していたからこそ、余計に三人の凄さがわかります。
ほんと登頂おめでとう
utaoto さん、お疲れ様です。
noru君から、utaoto さん達が大天井にいると聞いて見ていました。
天気が良かったので常念山系が良く見えていましたよ。
さすがに叫ばなかったですか、聞こえた気がしたのですが(笑)
雪質には難儀しましたが、トレースには大変助かりましたね、あれがなかったら余分に1日はかかってました。
この時期は色々と難しいですね。
utaotoさん、こんばんわ!
utaotoさんたちが行かれていたのは後から知りましたが
常念山脈を眺めながら、だれか知り合いとか歩いてないのかな~、と思っていたら
なんとutaotoさんたちが!(笑)
登頂できたのは、トレースと天気とお二人のおかげです
noruさん、TRI-HIさん、tamaoさん北鎌尾根からの槍ヶ岳登頂
おめでとうございます。
私は2009年4月に槍ヶ岳登りましたが夏山と違い緊張して登った
記憶があります。
皆さんは北鎌尾根からなので本当に凄いです。noruさんと横尾
山荘の手前でお会いし挨拶しましたがお二人とは面識がなくご挨拶
もせずすみませんでした。
nekojigenさんの「槍平テン泊で残雪期槍ヶ岳へ」のレコの写真(
129〜131枚目)でTRI-HIさん、tamaoさんが写ってます。
ありがとうございます!
残雪期の槍ヶ岳は雪がない時期とは違いますね。
登るよりも下りがやたら緊張しました。疲れていた、というのもあるのでしょうが、怖かったですね。
恐々しながらもお天気とトレースに恵まれた山行となりました!
yokochan さん、こんにちは。
涸沢に行かれてたんですね。一度涸沢ヒッツテに泊てみたいものです。
yokochan さんのレコ拝見しましたが芝桜見事ですね、調べて行ってこようと思います。
yokocyanさん、こんばんわ!
私の方こそ、noruさんから横尾でyokocyanさんのことを耳にして
どんな方なんだろうと思ったのにご挨拶せずじまいで、いまさら後悔しております。
nekojigenさんのレコ拝見してきました。槍登頂寸前にお会いした?のは覚えてました。
またどこかでお会い出来たら、と楽しみにしております。
一枚一枚の写真のコメントから十二分に緊張感が伝わってきました。でもここでは現れてこない様々な判断もあったんでしょうね。またお話聞かせてください!
tubataroさん、こんばんわ!
そんなに緊張が伝わっちゃいましたか(笑)。
これまでの山行とは桁違いのひりひりした感じは初体験でした。
当分いいかなと思いつつも癖になりそうな気もしなくもないから怖いですね(笑)。
tubataroさん、おはようございます😃
計画通りに行けたのは、メンバーが一緒に行ってくれた事と、天気、トレース等の条件が揃ったからだと思っています。
少しマッタリします。
TRI-HIさん、tamaoさん、noruさん、こんにちは。
残雪期に北鎌尾根とは凄いです 僕など無雪期でもまだ北鎌尾根は歩いた事が無いのに
天気が良くって踏み跡ありの好条件でも、とても行ける気はしません
トラバースの所など怖そうですよね。僕は直登りよりトラバースが苦手なので、あの写真だけでも駄目です
やっぱりメンバーが揃っていないと難しいですよね。このメンバーは最強ですね
Futaroさん、ご無沙汰しております。
今年になって、緩い雪に対して恐怖を感じるようになりました。
そういう点でも、まだまだ未熟です。
ふーたろーさん、お久しぶりです。
いつもながらロングルートを精力的に行かれてますね(゜ロ゜)
私もトラバース苦手です。あとクライムダウンも。(↗要するに登り以外苦手って言う。。。)
ぜひ無雪期にいってみてほしいです。独票からの槍がとてもいいので。
今回は好条件にメンバーに恵まれての登頂でした。
皆様、こんにちは。
見事な北鎌レコですね。おめでとうございます。
羨ましく拝見いたしました。
天気も良く、特に北鎌平の幕営は最高だった事でしょうね。
私も北鎌を目標にして頑張ります!
北鎌平では疲れていて、夕日や朝日を楽しんだのはtamaちゃんだけでした。
疲れていても花や景色に目が行くというのは、別腹みたいなものがあるのでしょうか?
kuniyanさん、こんにちわ!
行けたら二日目中に頂上越えようと言ってたのですが(私が足を引っ張り無理でしたが)、北鎌平で幕営したら夕陽や朝陽が見れてそれはそれでいいかもと思ってたので却ってよかったかもです。
ものすごく疲れてましたが、笠の夕陽で雪面が染まったりなんて、写真写真!ってなりますし、
別バラというかむしろ元気をもらえる感じかなと思います(笑)。
役に立ちましたか?
北鎌、
無雪期でも我が家には縁はないですが、
やっぱりすごいな〜
眺めるだけでお腹いっぱいです。
端切れといっても丁度良いサイズで、3本に貼り付け大活躍です。
ありがとうございました。
トモキキさん、こんにちわ。
あのシールはトモキキさんに頂いたものだったのですね。
前回の山行からお世話になってます♪
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