白神山地 遠かった向白神岳
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 22.1km
- 登り
- 1,541m
- 下り
- 1,526m
コースタイム
- 山行
- 0:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:40
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:00
天候 | 5月3日〜4日 快晴 、5日快晴後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・蟶山分岐から残雪が現る ・白神岳からp1165とp1122の間のコルまで3カ所ほど稜線上に藪が出ている |
その他周辺情報 | 八森いさりび温泉ハタハタ館:JRあきた白神駅の目の前の温泉 500円シャンプー等付き |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ピッケル
ビーコン
昼ご飯
行動食
非常食
調味料
飲料
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
シェラフ
|
---|---|
共同装備 |
スコップ
ゾンデ
ファーストエイドキット
ツェルト
針金
|
感想
GWの山行は残雪の上を、天候が安定していて比較的楽に登れることを期待して、白神山地の向白神岳を目指すことにした。山頂に辿り着いたらそのまま尾根伝いに白神ラインまで下る予定であった。
出発の約1週間前に山岳部顧問が大学の研究の関係で白神岳に登ることを知り、雪やコースの情報を事前に入手することができました。先生が登った時は頂上一帯がガスっていて、向白神岳に続く尾根の雪の状態を示す有力な情報は得られなかったが、白神岳山頂までの状態は十分に把握することができ、それが僕や他のメンバーに少なからず登る前の良いイメージにつながったのかなと思います。本当に感謝しています。そして核心地域がどうなっているのか全く分からない状態で臨むこのワクワク感を出発の直前まで感じていました。これこそ登山の醍醐味ではないでしょうか。後輩にも是非味わってほしい。
1日目は弘前を9時に出発し、JRを乗り継ぎ白神岳登山口駅へ14時ごろに着く。日を跨がずに午前中に着く電車があれば、1日で頂上の避難小屋まで着けるのだが、公共交通機関を使うからには悩んでもしょうがないことだ。なぜレンタカーを使わないか?責任が大きいし、手続きが億劫で、時には何も考えずにゆっくり電車に揺られて行きたいのだ。15時に登山口前の駐車場に着き、C1とする。コッヘルとMSRでルーからカレーを作った。油を忘れ、具材を順に煮ていく簡単なものであったが、おいしかった。鶏肉を使ったが、鶏肉が嫌いなメンバーがいて、事前に確認しておくべきだと後悔する。
2日目は3時半に起床で、前日のカレーの残りでカレーうどんを作った。ルーにめんつゆと水を足し、うどんを投入した。向白神岳の状態を観察してゆっくり明日の具体的な予定のことを考えたかったので、5時発で10時に山頂に着く。蟶山コースを歩き、残雪が現れたのは蟶山分岐からである。アイゼンは不要、つぼ足で大丈夫であった。標高1000mからの急な上りはピッケルを出す。十二湖コースの分岐や小屋から、時には双眼鏡を使い何度も予定していた稜線を観察した。目立つ藪は2カ所である。p1221と両サイドのコル付近まで続く藪と、明日の序盤に出くわすであろうp1120からp1100にかけての藪。前者は東斜面側がちょうど見えない。藪を通過するには時間がかかるし、迂回しようとすると滑落の危険性があるから厄介である。避難小屋に荷物を置き山頂で写真を取ったりして落ち着いたら、SLとCLとMtasukuで偵察隊を組み、時間を1時間と決めて(片道30分)、最低限の荷物で明日の予定ルートを進んだ。予想通り藪で時間を食い、p1120とp1100の間のコルまでしか行けなかった。30分間でここまでなので、水平距離で単純に計算して、向白神岳に着くのは2時間だろうと思った。ただ、その日、向白神岳に向かったパーティーが2つあり、その話を聞くとp1165まで2時間かかり、p1221の両斜面は藪で生い茂っているらしい。これを考慮して改めて計算してみたら、山頂に着くのは3時間半から4時間だろうと考えた。帰りの電車の関係で白神ラインまで下るのは論外で、三の沢が見える稜線を目標にどんなに長くても3時間で引き返すことを決意する。荷物は最低限のものを持っていき、残りは小屋に置いていく。なお、3時間きっちりで引き返すのには抵抗があった。目標地点まで全体的に標高を下げることになり、藪の向きや雪の状態(早朝は締まっているが日が昇るにつれて腐ってくる)から行きより下りの方が長くかかるだろうと思ったからである。14時からMtasuku先生による雪上滑落停止訓練を行った。アイゼンはなしでピッケルだけ用いた。後輩は熱心に取り組んでいた。小屋に帰ったら天気図を取り、蕎麦を作った。個人的に気に入っている高野豆腐をいれたら、それをSLがスポンジと名付けたことに爆笑した。軽くておいしくて腹持ちが良いから気に入っている。(他にも,長持ち,たんぱく質鉄分豊富)
3日目は1時半起きでラーメンを食す。高野豆腐も入れた。小屋を3時20分発。外は暗いのでヘッドランプ頼りに慎重に進む。後輩は藪漕ぎにやや苦戦気味であった。偵察と違って人数も多いので時間がかかる。また、斜面にできたクラックがいくつかあり、それにも気を付けた。その下を歩くと全層雪崩が起きる可能性が高まる。玄関岳の東にあるコルから稜線上に1カ所藪が出ていて、それを巻くようにして斜面を下っていたら、雪が浅い箇所があり、CLの私がそれを踏み抜いてしまい、藪と雪面の間にできた空洞に落ちた。幸い、下半身だけ埋まるのにとどまったが、全身雪の下に落ちていたら、と思うと恐ろしい。残雪の時期に藪の周りは浅い雪面があることは覚えておきたい。稜線上の藪漕ぎの方が安全である。出発から2時間が経過しp1122の北250m付近の稜線上に着く。一応目標地点に着き、1時間以内に山頂に着くのは難しく、これ以上進んでも危険が増すので、ここを引き返し地点にする。p1221の稜線上には両側の斜面に藪がびっしりついているのが見える。帰りは、所々巻いた藪にSLが自ら進んで入っていった。後続の後輩達は足が滑ったり、藪の壁にぶち当たったりと苦戦してパニック寸前になるものも出る。慣れないうちは大変である。(CLも慣れてません)避難小屋に7時半に着き、デポした荷物の整理やその他の準備で1時間取り、2日目に登ってきた道を下る。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
避難小屋2階(一人目)の者です。朝早く向白神へ向かったのですね。2階の二人(別々ですが)は大峰山、崩山を目指し、十二湖に下山しました。途中、ルートファインディングの難しいところが有りましたが、天気にも恵まれて素晴らしい景色の中、歩くことができました。ただ、50m前後のアップダウンには消耗しました。
2階の方ですか!
向白神岳は計画を練り直して今度は4月に挑戦したいです
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する