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Yamareco

記録ID: 113932
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
剱・立山

剱岳(平蔵谷〜剱澤小屋2泊)

2011年05月28日(土) ~ 2011年05月30日(月)
 - 拍手
GPS
46:50
距離
16.9km
登り
2,317m
下り
2,310m

コースタイム

5月28日 9:40室堂-10:20雷鳥平-12:30別山乗越13:00-13:40剱沢小屋(泊)
5月29日 4:45剱沢小屋-5:30平蔵谷出会-9:00平蔵のコル-10:20剱岳-11:30平蔵のコル-13:00平蔵谷出会-14:30剱沢小屋(泊)
5月30日 4:30剣沢小屋-5:40別山乗越-6:45雷鳥平-8:25室堂
天候 5月28日 霧
5月29日 曇り&小雨のち本降りに。
5月30日 朝のうち少し晴れ間があるも、濃霧に。
過去天気図(気象庁) 2011年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
北陸道:立山IC〜立山駅駐車場(無料)
アルペンルート(往復4,190円:5日間有効)
立山〜(ケーブルカー)〜美女平〜(バス)〜室堂
※高原バスでは10kg以上の荷物は片道300円かかります
コース状況/
危険箇所等
1日目
【天候】霧
【登山ポスト】室堂ターミナル等にあります。
【コース】
剣御前小屋まで。途中まで旗が立っていましたが、トレースを辿ると少し右寄りのコースとなり稜線に出るのに苦労しました。少し手前で雪の無いハイマツ帯を進むのが正式ルートと思われます。
kots以外はスノーシュースタートでしたが、斜面の途中でアイゼンを着けました。
剱澤小屋までは旗が立っていますので問題ありません。
【小屋】剱澤小屋(9,000円:1泊2食付)
新しい小屋で、乾燥室にはジェットヒーターがあります。宿泊者は我々のほかに2グループだったので、3人で1部屋を使用させてもらいました(1部屋定員10名)。布団はミズノのブレスサーモ(写真)です。トイレは水洗で臭いません。飲み水は購入となりますが、お茶・お湯は自由に頂けます。

2日目
【天候】小雨のち本降りに。
【コース】
小雨だが、平蔵谷をつめることで決行。剱沢を下って左手の前剱を越した谷が平蔵谷です。よほど酷いガスでなければ迷うことは無いと思います。
平蔵谷は落石に注意するように小屋番さんに再三言われました。そのほか奥深いクレバスが所々にあるので要注意です。
平蔵コルに到着してかなり風雨が強まったのですが、リーダーの強い意思により山頂へ。カニの横ばいを登ります。雨で鎖が滑るので慎重を要しましたが、コルから上はアイゼンが必要ない程度の部分的な積雪です。
平蔵谷をピストンしたのですが、剱沢の登り返しが長いです。しかも雨でびしょ濡れになりました。
【小屋】剱澤小屋(9,000円:1泊2食付)。
早く戻れれば雷鳥沢まで行こうなんていう実現不能な「夢」を描いていたので予約してなかったのですが、快く泊めてもらえました。我々3名のみです。

3日目
【天候】曇りのち濃霧。
【コース】剱澤小屋を早めに出発し室堂へ戻ります。

【立寄り湯】グランドサンピア立山(700円)
【食事】グランドサンピア立山内レストラン(ランチ1,100円)
予約できる山小屋
剱澤小屋
雷鳥平、テントは一張のみ。by kaito
2011年05月28日 10:20撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/28 10:20
雷鳥平、テントは一張のみ。by kaito
雷鳥平から別山乗越を見上げる。by kaito
2011年05月28日 10:20撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/28 10:20
雷鳥平から別山乗越を見上げる。by kaito
別山乗越への登り by kaito
2011年05月28日 11:27撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/28 11:27
別山乗越への登り by kaito
1日目
剱御前小屋手前の稜線に出るところ。結構厳しい。
2011年05月28日 12:19撮影 by  E5900, NIKON
5/28 12:19
1日目
剱御前小屋手前の稜線に出るところ。結構厳しい。
いつものようにkanameさんに用意してもらったランチ(サンドイッチ)。ボリューム満点です。
2011年05月28日 12:42撮影 by  E5900, NIKON
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5/28 12:42
いつものようにkanameさんに用意してもらったランチ(サンドイッチ)。ボリューム満点です。
剱沢小屋 by kaito
2011年05月28日 13:43撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/28 13:43
剱沢小屋 by kaito
剱は霧の向こうです
2011年05月28日 13:36撮影 by  E5900, NIKON
5/28 13:36
剱は霧の向こうです
これが「ミズノのブレスサーモ」です
2011年05月28日 14:23撮影 by  E5900, NIKON
5/28 14:23
これが「ミズノのブレスサーモ」です
談話室 by kaito
2011年05月28日 15:01撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/28 15:01
談話室 by kaito
夕食:カレーにトンカツ。豪華です!
2011年05月28日 17:42撮影 by  E5900, NIKON
5/28 17:42
夕食:カレーにトンカツ。豪華です!
2日目朝、部屋で準備中の二人。by kaito
2011年05月29日 04:18撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/29 4:18
2日目朝、部屋で準備中の二人。by kaito
2日目
翌朝、小雨は降っているものの剱は見えている。(リーダーの気持ちは固まった)
2011年05月29日 04:35撮影 by  E5900, NIKON
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5/29 4:35
2日目
翌朝、小雨は降っているものの剱は見えている。(リーダーの気持ちは固まった)
やる気満々の二人? by kaito
2011年05月29日 04:40撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
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5/29 4:40
やる気満々の二人? by kaito
剱沢を降る by kaito
2011年05月29日 05:04撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/29 5:04
剱沢を降る by kaito
一服剱と武蔵谷 by kaito
2011年05月29日 05:10撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/29 5:10
一服剱と武蔵谷 by kaito
剱沢をさらに下降 by kaito
2011年05月29日 05:12撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/29 5:12
剱沢をさらに下降 by kaito
平蔵谷出会付近 by kaito
2011年05月29日 05:16撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/29 5:16
平蔵谷出会付近 by kaito
平蔵谷から平蔵のコルを見上げる。すごく近く見えるが、長かった〜。
2011年05月29日 05:57撮影 by  E5900, NIKON
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5/29 5:57
平蔵谷から平蔵のコルを見上げる。すごく近く見えるが、長かった〜。
出会から平蔵谷 by kaito
2011年05月29日 05:27撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
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5/29 5:27
出会から平蔵谷 by kaito
平蔵谷のクレバス。底が見えません!
落ちたら助からないでしょう。
2011年05月29日 06:15撮影 by  E5900, NIKON
5/29 6:15
平蔵谷のクレバス。底が見えません!
落ちたら助からないでしょう。
ということで、ロープを装着しました。
2011年05月29日 06:44撮影 by  E5900, NIKON
5/29 6:44
ということで、ロープを装着しました。
平蔵谷の途中から谷をみおろす by kaito
2011年05月29日 06:04撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/29 6:04
平蔵谷の途中から谷をみおろす by kaito
コルが近づく。感覚的に30分程で着くと思ったが、ここからさらに2時間。by kaito
2011年05月29日 07:12撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/29 7:12
コルが近づく。感覚的に30分程で着くと思ったが、ここからさらに2時間。by kaito
山頂です。周りは何も見えません。
2011年05月29日 10:17撮影 by  E5900, NIKON
5/29 10:17
山頂です。周りは何も見えません。
喜びより悲壮感が漂う2人 by kaito
2011年05月29日 10:27撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
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5/29 10:27
喜びより悲壮感が漂う2人 by kaito
カニの横ばい下り。横ばいしてるkaitoさん。
2011年05月29日 11:08撮影 by  E5900, NIKON
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5/29 11:08
カニの横ばい下り。横ばいしてるkaitoさん。
カニの横ばい後の鎖場。雨で滑らないようにセルフビレイしてます。
2011年05月29日 11:22撮影 by  E5900, NIKON
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5/29 11:22
カニの横ばい後の鎖場。雨で滑らないようにセルフビレイしてます。
平蔵のコル。この頃より風雨が強まる。寒さの為昼食もままならず直ぐ下山。by kaito
2011年05月29日 11:34撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
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5/29 11:34
平蔵のコル。この頃より風雨が強まる。寒さの為昼食もままならず直ぐ下山。by kaito
平蔵谷を下る by kaito
2011年05月29日 12:26撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/29 12:26
平蔵谷を下る by kaito
二日目の夕食。ハンバーグ、焼鮭、等。豪華です。
2011年05月29日 17:28撮影 by  E5900, NIKON
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5/29 17:28
二日目の夕食。ハンバーグ、焼鮭、等。豪華です。
3日目
下山途中の晴れ間。それでも前剱がやっと見えるかどうか…
2011年05月30日 04:39撮影 by  E5900, NIKON
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5/30 4:39
3日目
下山途中の晴れ間。それでも前剱がやっと見えるかどうか…
剱沢小屋、別山乗越間は赤旗がかなり頻繁にある by kaito
2011年05月30日 04:57撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/30 4:57
剱沢小屋、別山乗越間は赤旗がかなり頻繁にある by kaito
別山乗越へ登る。 by kaito
2011年05月30日 04:58撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/30 4:58
別山乗越へ登る。 by kaito
別山乗越、久しぶりの青空 by kaito
2011年05月30日 05:17撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/30 5:17
別山乗越、久しぶりの青空 by kaito
乗越へ最後の登り by kaito
2011年05月30日 05:29撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/30 5:29
乗越へ最後の登り by kaito
奥大日岳は綺麗に晴れ上がっていました(一瞬だけ)
2011年05月30日 05:56撮影 by  E5900, NIKON
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5/30 5:56
奥大日岳は綺麗に晴れ上がっていました(一瞬だけ)
天気が良かったのはこの時だけ。by kaito
2011年05月30日 06:12撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
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5/30 6:12
天気が良かったのはこの時だけ。by kaito
雷鳥平から奥大日 by kaito
2011年05月30日 06:46撮影 by  Canon PowerShot SX20 IS, Canon
5/30 6:46
雷鳥平から奥大日 by kaito
ミクリガ池で雷鳥に遭遇。
2011年05月30日 08:01撮影 by  E5900, NIKON
5/30 8:01
ミクリガ池で雷鳥に遭遇。
雷鳥くんは、つがいでした。
2011年05月30日 08:05撮影 by  E5900, NIKON
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5/30 8:05
雷鳥くんは、つがいでした。

感想

今回は雪の剱岳ということでどうなることかと思いましたが、まず天気が思わしくありません。
アタックの日の朝、リーダーは「雨が降ったり、ガスがひどくなったら戻る」と言っていたのですが既に朝から小降りです。
平蔵谷は前剱と剱の間の谷で分かりやすいと思います。
雪渓では小屋番さんの注意に従い落石に怯えながら登りました(下りではすっかり忘れてましたが…)
至るところに深〜いクレバスが有って、ちょっと新雪が積もった隠れクレバスにも注意が必要です。
平蔵のコルで雨・風が強くなったので、kanameさんと私はもう十分と思ったのですが、リーダーの「折角ここまで来たんだから…」という言葉により山頂への登頂指令がくだったのでした。
鎖場の鎖や岩が濡れているため慎重に登りましたが、カニの横ばいを登るという経験は滅多に無いのでじっくりと味わいながら進みます。
そこから先はアイゼンも必要ない程度の雪が少しあるだけで、夏の山行と変わりありません(但し、雨が降っていますが…)
下りのカニも無事に終わり、あとは帰るだけです。平蔵谷を登るときは夢中でしたが、下ってみると長い長い。
その後の剱沢の登り返しも相当きついです。しかも雨で靴の中までびしょびしょになって、心が折れそうなところでやっと剱澤小屋に到着しました。
無事に帰ることが出来て何よりです。

当初は長次郎谷から登り平蔵谷を下る予定でしたが、天気がおもわしくなく急遽平蔵谷からのピストンとなりました。
アタック当日の予報は終日雨、しかし霧雨が降るも、小屋からは剱岳が望めたので雨が強くなったり、ガスで視界が無くなれば即、撤退と言うことで決行。
平蔵谷の出会いからは、平蔵のコルまで見渡せ一見簡単に登れそうに見えました。しかし、緩んだ雪に足どりは重く、平蔵のコルに着いた時にはかなりの時間と体力を費やしました。
コルからはカニのヨコバイさえ越えれば山頂まで危険箇所は無く、小雨は降り続くも風は無く時間的にもかなりゆとりがあったので撤退の理由も無く山頂を目指しました。
登頂後、コルに戻るころには風雨共に強くなり昼食もそこそこに下山を開始。 
剱沢小屋には14:30頃に戻れましたが、体力的には限界。雨の中、長時間の行動により下着までグッショリと濡れ、再度剱沢小屋に撃沈。
思わぬ入梅と台風の接近により、登頂は絶望的に思われましたが、それほど天候は崩れずかなりラッキーでした。

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コメント

ごちそうさまです。
kotsさん、kaitoさん、

あの天候の中、
山頂に行って、戻ってこられただけでも、
皆さんの満足感が伝わってくる気がします。

良いレポありがとうございます。
2011/5/31 21:21
iw
お帰りなさい。

楽しめたようですね。強風でなくよかった。
すいている剣もいいですね。

今年の梅雨は長いみたいです。
2011/5/31 23:51
雨の剱岳
beingさんiwさんコメントありがとうございます。
登ってる時は雨だし寒いし必死でしたが、考えてみると剱の山頂独り占めだったんですね。
残雪のシーズンとはいえ貴重な経験でした。
(カニの横ばいより上は、雨の夏山と同じでしたけど…)

早く戻れれば室堂まで下りてしまおうという計画もあったんですが、夏山のようにはいきませんでした。
2011/6/1 9:50
すごい!拍手の数!
2011/6/4 19:32
お疲れ様でした。
白馬では御世話になりました。いつもながらのテクニカルなレポ有り難うございます。大変解りやすい解説です。小雨の中やる気満々・・・というあたりが、ぞくぞくと臨場感が伝わってきました。また良いレポ楽しみにしております。ヤマレコチェックおくれてスイマセン。
2011/6/6 0:14
プロフィール画像
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