両神山 - 会所尾根から辺見岳北峰経由で周回。ついに3年越しの辺見尾根踏破なる。
- GPS
- 12:03
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 2,081m
- 下り
- 2,080m
コースタイム
- 山行
- 9:11
- 休憩
- 2:52
- 合計
- 12:03
天候 | 終日晴れ。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
会所から辺見岳北峰を経由しての両神神社までと、七滝沢コース分岐と高丸(P1364)の間は一般登山道ではありません。 <会所尾根(会所〜辺見岳北峰)> P1089までは特に問題なく登れますが、その先から一気に険しくなります。 P1089を越えて下った先はギャップ状のコルで直進できないため、右から巻きます。巻くと言ってもトラバースではなく、ギャップからのルンゼを降りて別のルンゼを登ることになります。登るルンゼによっては会所尾根の支尾根に乗ることになる(私がそうでした)ので確認を怠らないように。 倉沢ノ頭へは左から回り込む方が楽との情報もありますが、歩きにくいコケの斜面なので、たとえ急でも距離が短い方が良いと判断し直登しました。 辺見岳北峰手前で大岩(岩峰)が立ちはだかりますが、私はこれを右から巻いて巻き終えたら次は尾根の左に寄り辺見岳北峰に至りました。どういうコース取りをするにしろ、踏み跡等は定かでないので自身のRF頼りです。 <辺見尾根(辺見岳北峰〜一位ヶタワ〜両神神社)> 地質によって踏み跡が残っています。小ピークの多くは南側を巻きます。 エビヅルの頭の手前のピークも南側を巻きますが、このピークには逸見ヶ岳の由来が書かれた石碑と石像が立っているので、巻いた後で一登りすることをお勧めします。 エビヅルの頭から下る際は、尾根筋がはっきりしない上に終盤には飛び降りるには微妙な高さの段差があるので、思い切って南側から回る込むと良いでしょう。 三笠山手前では少しだけ岩登りを強いられます。私のように苦手な人にとっては少し躊躇しますが、斜度はそれほどでもなくホールドも十分にあり、意外とすんなり登れました。距離も数mと短いです。 一位ヶタワから両神神社までは廃道を辿るのですが、踏み跡ではなく石の置かれ具合などから、かつての登山道の痕跡を辿る感じになります。私が何度外したのか不明ですが、途中途中にある石像に出会えることで廃道を歩けていることが確認できます。 <産泰尾根(七滝コース分岐〜高丸)> 高丸直前に見晴らしの良い岩峰があり、私はランチ目的で立ち寄りました。 大半が岩尾根で、一ヶ所だけ注意を要する岩の段差があります。途中に忘れられて久しい祠があります。 <一般登山道> 詳細は省略しますが、 時間帯によってはクサリ場などで渋滞します。焦るくらいなら譲りましょう。 鈴が坂など九十九折れの急坂で落石(と言っても小石ですが)への配慮に欠ける人が多い印象です。上の人も下の人も注意しましょう。 なお、今回の山行に際しては下記yamamossanさんのレコを参考にさせていただきました。ありがとうございます。 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-549604.html |
ファイル |
計画ルート図
(更新時刻:2017/05/21 20:20) |
写真
感想
辺見尾根を両神山まで歩くことを思いついて四阿屋山をスタートしたのは3年前の8月だった。
初めの頃は年内にも両神山に到達かという勢いだったが、最後の1回を残し中断したままになっていて気にはなっていた。
この日も当初は別なルートを考えていたのだが、金曜からの好天続きということで梅雨入り前に決めてしまおうと思い立ち決行した。
寝不足も何のその、気合の5時前スタートだったがそこは天下の両神山、早々とスタートするハイカーが少なくない。会所尾根に取り付く際には、「なんでこんなにコソコソしているんだ?」と自問しながらハイカーの切れ目を20分待った。
会所尾根は、P1089の先の岩壁越え(巻き)が最もリスキーだった気がするが、総じてそれほど危険を感じる箇所はなかった気もする。もちろんヤブ混じりの苔の急斜面を這いつくばって登ることに危険が無いわけではないが、掴むモノを間違えなければ落ちることはないはずで、適度に緊張していれば大丈夫だというのが個人的な感想です。登りだしね。
辺見岳北峰から一位ヶタワまでも灌木がうるさい印象ながら踏み跡も散見し、辺見岳北峰以東に比べたら随分歩きやすい気がした。かつても一位ヶタワ-辺見岳(逸見ヶ岳)間はそこそこ歩かれていたんだろう。
一位ヶタワから先の廃道は痕跡を追うのが意外と難しい。朽ちた橋の残骸や石像に出会えれば正しく追えていることが確認できるが常にそれがあるわけではないので、石の置かれ方や地形の起伏などからかつての登山道を思い浮かべる感じで進まなければならないからだ。実際に踏み外した箇所もあったんだろうけど、まぁ概ね合っていたんじゃないかと思う。ただし、、、廃道の終点だけは絶対に外すべきでした。通行禁止の立て看板やロープが張られたモロ目の前が休憩場所にもなっている両神神社だったんだね。「やっべー」と思っても後の祭、ロープの向こうであからさまに睨んでいるオジサンと目が合った。先手必勝の「こんにちわ〜」で向こうも思わず「こんにちわ」で事なきを得たが、不愉快にさせたとしたら申し訳ありませんでした。
その後は時間がまだ昼だったので、一気に賑やかになった登山道で山頂までを往復し、高丸直下の見晴らしが良い岩の上でランチにした。辺見尾根を眺めながら「あれから3年も経ったのか〜」「ヒヤヒヤしたこともあったけど、猟犬と歩いたなんてこともあったし、思い返せば楽しかったな〜」「もう来ることはないのかな〜」いろんな思いが頭の中を巡りましたね。
帰路は欲を出して七滝沢コースを選択。歩く距離は長いものの静かだし変化もあり想像以上に良かったです。はい。
さて、辺見尾根踏破という長丁場の「らしくない」目的意識を持った山行も今回で区切りがつきました。
が、度々書いているように辺見尾根以上に支尾根にこそ刺激が待っているので、そういう意味では未踏の支尾根目当てで再訪するかもしれませんね。(と濁しておこう。)
辺見尾根踏破の軌跡(今回を含め全7回)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-488907.html
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-498411.html
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-510904.html
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-528416.html
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-531957.html
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-889590.html
おめでとうございます。
時間を忘れて読みふけってしまいました。
おかげで今朝のレコ巡回はこれ一本だけです
P1089の先の岩壁越えは、地形図を見る限り左(東)の方が巻きやすそうですが、西へ巻いたのは何か理由があったのですか?
いや、勿論行こうってんではなく、単なる興味本位です
自分は腰越尾根を考えてますので。
歴史を感じる数々の石仏や神像がいいですね。
自分の好みにドンピシャです。
行きたい病に益々拍車がかかってしまいました。
yasuhiroさん、
祝辞を頂きまして、ありがとうございます。
いやー、やっと肩の荷が降りた気がします。ずーっと無言の圧が掛かっていた気がしていたもので。
P1089先の岩壁越えは、確かに地形図では東側の方がやや等高線が広いように見えますが現場は違いました。東側はロープ無しでは降りられない傾斜だったと思います。
私は歴史や遺物にそれほど興味がある方ではありませんが、そんな私でさえ放置状態の石像は残念な気がします。ただ、そこにあることに意味があるのかも知れないと思うと移動するわけにもいかないので、このままがいいのかもしれませんね。是非辿ってみてください。
グミの滝でお茶を濁すのとは違いすぎない
自分には聞いたことのない名前がならんでいるけど
何故かストーリー性を感じさせる壮大なスペクタクルのようでしたねぇ
いやはや怖そうだけど次はこっちだよ〜って呼んでる岩峰がいるので道は楽?
両神山を登るのなら尾根の名前から勉強しなくちゃネ
ビギナー丸出しで登っても良いだけど人の多さが・・・
上級だけどその答えの一つを見せてもらいました
今回自分と同じだったのが、昼に気分がすぐれずに小さなオニギリさえも喉を
通らなかったのと水が切れたこと
特筆の花はありませんでしたけど、撮り方が上手になってませんか
ビギさん、
何を大袈裟な
お気に入りに入れた責任は取ってくださいね。
最終回でしたが、支尾根の下りが無かったので、意外と大丈夫でしたよ。ホント。
水を切らしたのは大失態でした。所要時間に応じて持たないとダメでしょ。しかもカップ麺で1本使うし。帰路の七滝沢コースでは、山から直接湧いていないか探しながら歩いたんだけど見つからなかったです。
写真上手くなってますか?って、その手には乗りません。
いや〜素晴らしいー!です。踏破、おめでとうございます!
ヒトが行かない方向を通常ハイカーの目を気にして取り付くの。。すっごい判ります。「あの人、道間違えてるよ」とか余計なおせっかいされそうだし。
石碑と石像とかすっごい多いのもビックリ。キノエさんのご利益を奪い取る後追い山行もこんなルートは絶対無理だし
この山域をこんなにこだわるキノエさんはやっぱり秩父エリアのバリが似合いますなぁ。
立入禁止からのこんにちは!作戦は。。ちょっと笑っちゃいました
ガッツリ山行、お疲れさまでした〜
セキミさん、
いやー、会所を川に降りるのでは、さすがに道迷いとは思われないでしょうけど、やっぱり引け目を感じちゃいますよね。
それと廃道出口の両神神社、位置関係がわかっていれば外したんですが、初めてだったもので。。。
時間も丁度昼ということもあって、突如現れた群衆にコッチがビックリでしたよ。
会所尾根は危険と言うよりも面倒くさい、或いは煩わしいって感じですが、辺見岳-一位ヶタワ-(廃道の)両神神社は、かつては(今でも?)歩かれていたルートなのでVR経験者なら問題ないと思いますよ。
しかし頑張り過ぎて翌日は動けず、今日になってやっとまともに歩けるようになりました。
まずはおめでとうございます。
でも今回の最終章が一番楽だったように思えたのは自分だけでしょうか
でも3年って、時の経つのがはやいですね〜
今回のルートはまさに自分が行こうと思っていたルートでした。
会所尾根はそれほどリスキーではなかったのですね。
どうしようか、少し迷っています。
エビヅルの頭の天狗様、見たいんだよな〜
しかし、6時前なのにそんなに人がいるんですか?
自分だったら待たないで下ってしまうけど
たしか100名山でしたよね〜
もし行くようであれば、山頂から七滝沢ルートで下山することにします。
おそらく辺見尾根は会長が引き継いでくれそうです
ワルさん、
お先に歩かせて頂きました。
仰る通り、RFに迷う場面もほとんどなかったし、心配したほどの困難さはありませんでした。少なからず実績のあるルートであることと、登りだったことが大きいです。やはり実績があると、歩き通せるはずだという安心感が心強いですね。
思い返せば、P1313の東に300mほどのエリアとそこから北に延びる支尾根、この辺りが一番印象に残っていますね。支尾根は3回も歩きました。
公共交通機関だと時間的に厳しいでしょうが、達成感が違うので是非歩いてみて欲しいですね。いや、行くね、たぶん。。。
キノエさん、こんにちは。
大迫力のレコですね。やっぱりこの山域は何回かに分けて徹底調査するのが楽しそうです。手始めに清滝小屋→三笠山→旧登山道を登って両神神社なんてルートを検討したのですが、ここって私有地でややこしいハナシになるのが嫌だなあなんて考えていて、実行に移せていないんです。辺見岳とか辺見尾根の前に、天武将尾根を歩きたいと思っていたのですが、暫くはお預けです。
3〜4年後にスムーズに山に復帰するために、体力強化をしたいのですが、なかなか状況が厳しいです。チャラチャラとゴルフばかりやっていて焦っちゃいますよ!
タケシさん、
代わりに行ってきました。
しかし予想通りの盛況に圧倒されましたよ。
実はこの日ほぼ同じルートを歩いた人がいて、その人のレコから辺見岳北峰に山名板があることが判明しました。これを見逃したのは残念!早速見に行こうかと思案中です。
ゴルフ三昧ですか。私はやらないのでわかりませんが、毎日やったらそれなりに体力は付くモノなんでしょうか。あ、重しを付けてやったらいいかも。
でもまぁ、復帰が3〜4年後なら、まだのんびりしててもいいんじゃないですか。
kinoe さん、こんにちは。
3年越し、長かったですね。一気に行かなかった分、いろいろな尾根を登れたのが大収穫だったようです。
今回は、かつての登山道と重なっているだけあって、見るモノも多く楽しそうです。
これだけ古の痕跡がある所を廃道にするなんて、もったいない感じです。
misuzuさん、お久しぶりです。
やっと歩き通すことができました。
引っ越しとかいろいろあったとは言え、3年も経ってしまうとは・・・気が多いせいでしょう。(笑)
始めた頃と比べると幾分体力が落ちた気がするので、小刻みに進める作戦はむしろこれからが有効な気がしてます。まぁ元々私は、長く歩くスタイルではないですし。。。
そうですよね。あれだけの石像を放置して置くのは歴史的価値もあるでしょうし、すごく残念です。何とかならないものでしょうかねぇ。
misuzuさんもボチボチ本格始動ですか?
misuzuさんの真似はとてもできないので、今後も私は私の守備範囲内で山を楽しんでいきたいと思います。
kinoeさん、こんにちは
遅コメで失礼いたします
辺見尾根ってどこだろう…?って思い、添付してあった過去のレコ、拝読いたしました
四阿屋山から両神山へ延びている尾根なんですね、そこを支尾根で歩いて踏破、とても魅力的です
満水したのレジ袋仕様での渡渉や、山中でのワンコとのコラボ山行等、楽しく読みました
しかし、画像見る限りだと、トレイルというより、ただの急斜面の山肌を歩いてるって感じで、緊張感が漂ってます
辺見尾根上にも、両神山山頂が近づくと、たくさんの石仏があるんですね…
通行禁止の立て看板やロープが張られた所から入るのを見られるって、確かにバツが悪いですよね…
山の挨拶という機転、ナイスです
「支尾根にこそ刺激が待っている」って、なんだかkinoeさんが見えてきた気がします(失礼…)
でも、過去のレコのワルさんのコメントの「そこまで行くことが目的ではなく、そこまでの過程が重要」、これ、同感ですね!
両神山、久しぶりに行きたくなりました
あ、もちろん、力量に合わせたルート選びますとも
とりあえず、七滝沢ルート、未踏なので歩いてみようかな…
辺見尾根は、ビギさんのレコが上がるのが楽しみですね
machagonさん、
遅コメ、大歓迎です。
いきなりですが、辺見尾根は面白いですよぉ。でも支尾根を選ばないとヤバいかもです。
トレランもするmachagonさんにとっては物足りないと思うかも知れませんが、ピークを目指さない歩きに徹するのも私は楽しいと感じます(極端に言えば、歩かなくてもいい)。言うまでもなく山=頂上ではありませんからね。
七滝沢ルートは意外と良かったですよ。ただ沢筋はどうしても陽が差さないと薄暗くなるので、なるべく晴れた日に歩くことをお薦めします。
> kinoeさんが見えてきた気がします
おぉ!見切ったら是非教えて欲しいです。(笑)
今日は雨だからということではなく、久しぶりの自宅で山はお休みでした。(関東は概ね晴れたらしいですが、同じ関東であるはずの那須は終日小雨でした。)
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