鈴鹿セブンマウンテン リベンジそして敗退
- GPS
- 32:00
- 距離
- 34.3km
- 登り
- 3,519m
- 下り
- 3,288m
コースタイム
- 山行
- 16:35
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 17:35
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ときどきザレ場がありスリップ注意 コースタイムは、ピークや分岐に着く度に5~15分休憩してます 何回か迷ってます(結構時間ロスしてます) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
タイツ
ズボン
靴下
防寒着
ゲイター
日よけ帽子
予備靴ひも
ザック
昼ご飯
行動食
ハイドレーション
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
携帯
時計
タオル
ナイフ
カメラ
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感想
夫のHが社員旅行で二日間留守なので、行こうと決めたのが約一週間前だった。
ところが不安しかなくて、出発三日前くらいに、Hには言ってないけど、なかなか寝付かれなかった日があった。
今年に入って体が疲れやすくなり、長い事週2、3回続けているボルダリングも、1日くらいじゃ回復しない疲労感で、毎年夏山に行くためのトレーニングに3月くらいからジョギングしていたけど、今年はそんな気力もないくらい疲れて、なかなか走る気にはなれなかった。
結局ジョギングしたのはトータル4回くらいで、いつもの年より少なすぎた。
でもヤマレコのセブンマウンテン縦走の記事をいくつか読んで参考にしてたら、勇気が出てきた。
そしてとにかく無理せず、無理と判断したら撤退するだけと思ったら、次の日からぐっすり眠れるようになった。
二年前のこの時期、深夜出発して、治田峠を越える前に道に迷って敗退している。
そのとき地図に書き込んだ、日の出日の入り時間も全く一緒でびっくりした。
今回の一番の目標は治田峠を超える事!
前回は夜明け前に突入してるけど、今回は明るい内に突破という作戦にした。
仕事はいつも通り15:30までして、金曜仕事が終わるとすぐに登山口に向かった。
そして17:10分には登り始める事が出来た。
藤原岳に到着、ここは鹿牧場みたいに鹿の群れが走り回っていて、写真を撮りたかったけど、のんびりもしていられないので我慢した。
そして藤原岳山頂で、これから進んで行く地形をガン見した。
治田峠への取付きどこだっけ???
とちょっとだけ時間ロスしたり、テープの目印を見失う事が少しあったり、歩きにくいトラバース道が続いたけど、治田峠になんとか到着した。
前回の崖を登り返したりとかの迷いっぷりは一体なんだったんだろう、と思えるくらい思ったほどより大変ではなく、なんとかヘッドランプがぎりぎり要らない内に行けた。
ときどき、「ここは何番です」と立派な標識と地図があったのだけど、肝心の何番か書いてないのも結構あるし、7と9番が2メートルも離れていないというところもあった。
謎の標識だったけど、道を外れていないという事ではあり、テープの印とこれがなければ私は多分治田峠には辿り着けないだろう。
設置してくれた人ありがとう。
昨日までの自分は超えたんだもの。
もうそこで帰ってもいいかなと思ったけど、もう少し頑張ろうと思った。
しかし、この先の道も全く通った事のない道ばかり。
藤原岳と竜ヶ岳のピストンしかしたことないのだから。
御在所前尾根と一壁は登った事はあるが、点は踏んでいない。
その後すぐ暗くなり、急に心細くなった。
ときどき、熊に会うのが嫌なので、
「わあ」
と登山開始からずっと大声を出し続けて歩いていた。
声を出すとちょっと怖くなくなる。
ときどきすぐ近くで鹿がガサガサっと動いたときは、近くの太い枝を拾って構えたりもした。
満月に近い事もあり、月明かりは明るかったけど、樹林帯の中はほぼ真っ暗だ。
ときどき鹿の声が聞こえる。
東の方は、めちゃめちゃ夜景が綺麗。
二座目竜ヶ岳に到着。
風が吹いててちょっと寒い。
迷ったり、休憩してる間に夜明けなんかすぐかな。
と思ってたけど、まだたっぷり時間はある。
気温もそんなに低くなさそうだし、どこかで仮眠もできるかなと思っていたけど、結局ずっと歩き続ける事になった。
結構下って石槫峠に到着。
標識はそんなに多くないけど、治田峠からはずっと情報を得た通り割と踏み跡ははっきりしてた。
それでも樹林帯の中は暗くて、ときどきテープを見失い、すぐに引き返す。
石槫峠までは結構下った。
あんまり下ると標識も少ないので道間違えてるんじゃないかと思うけど、縦走とはこんなもんかも。
ヤマレコで石槫峠で水を補給できる情報を得ていたけど、着いたときは一体どこだって感じ。
舗装道路を三重県側に2、30メートル降りた左側にちゃんとあった。
ペットボトルに水を補給。
ここでも情報くれた人に感謝。
三池岳を越えて三座目釈迦ヶ岳に到着。
竜ヶ岳の月に照らされただだっ広いなだらかな山容と夜景がきれいだったり、ときどき変わった岩が見えたりする他はほとんど真っ暗な樹林帯。
つまらん。
実につまらん。
樹林帯が開けて月明かりで景色が見えるとちょっと元気が出る。
ああ、景色がみたい。
なんで夜中に歩いてんだ、と心の中でぼやく。
でも、もともと樹林帯を歩くのは好きじゃないと思ったら同じか。
気温はこの辺りで10度ちょっとで一番低かった。
止まっていると体が冷えてくる。
ハト峰の景色も白い砂の景色が月に照らされてなんか不思議だった。
昼みたらどんな感じなのかな。
そのあと、どこだったか、沢をまたぐ道を見失う。
またしばらく歩くと急に眠くなった。
そりゃ、全く寝てないからあたりまえなんだけど、私は安全そうな道は歩きながら寝られるという事がわかった。
意識が多分なくなってる。
でもそれをやるとちょっと休めるみたい。
根の平から御在所岳に向かう道から分岐して、杉峠から雨乞岳へ向かう。
ここで地図で沢を読み間違えて、また根の平の分岐へ戻った。
結果的には合っていたのだけど。
その間に待ちに待った夜明けが来て、明るくなってきた。
杉峠へ向かう途中、沢が綺麗で魚影も見る事ができた。
途中、炭鉱跡でも道を見失う。
石垣が残っていて、昔は300人くらいここで人が働いていたそう。
水もあるし、キャンプによい場所だ。
杉峠に向かう道もなかなかしんどかった。
杉峠のちょっと手前で登山者に初めて会った。
靴や服からトレランって感じの人だった。
雨乞岳への急登もきつかった。
疲れてきてるので、休暇も増え、ペースも落ちてるのがわかる。
雨乞岳に着き、御在所岳を望んだ。
ここからも遠かった。
御在所岳へ向かう間に計三組の登山者に会った。
初めに会ったご夫婦に、
「早くから登っているんですね」
と言われたけど、昨日から登っているとは言えなかった。
また歩きながら寝ていたのか、クラ谷分岐をいつの間に通り過ぎたのかわからず、ヤマレコ情報の県界尾根を通る予定だったので、ここかなあ、と悩んで立ち止まっていると、大きなザックを背負っている登山者が二人こちらに向かってるので待って聞いてみた。
そしたら、知らないとの事。
そして登山道とは推奨されてない道のようだと言われた。
推奨されてないと言われると、なんか少しうしろめたいので、二人が少し遠ざかるのを待ってこっそり取り付いた。
少し行くと、次々にテープが現れて迷うことはなかった。
疲れた体にはここもしんどかったけど、登り切ると目の前にコンクリートの人工物が現れ、御在所岳に着いたのだとわかった。
そこから少し歩いたところが、五座目御在所岳山頂だった。
人もたくさんいて急に別世界。
楽しみにしていたレストランでの食事だったけど、食事が食べられるのは10時半からでまだ1時間ある。
愕然とした。
お腹が空いていて、めちゃめちゃあてにしていたので、かなりのショック。
ホームページ見たら、朝7時からってなってたような。
ソフトドリンクやソフトクリームは食べられるようだけど、駄目元で、お腹空いて死にそうなので、何か食事できませんか。とカウンターの向こうのおじさんに聞いてみた。
そしたら、他の方に聞いてくれて、オッケーとなり、御在所名物のカレーうどんを出していただいた。
食べながら地図のコースタイムを見ていると、ここからあと残りのニ座を登って、椿大社に下りると約7時間。
ここから先も、もちろん立ち入った事はない場所だ。
バスの最終が17時20分。
今10時ちょっと前。
コースタイム通りだったらぎりぎりじゃーん。
迷ったらおしまい。
こんなにのんびりうどん食べてる場合じゃない。
椿大社までは呼んでもタクシーは来てくれないらしい。
今日は夫に会えなくなっちゃうかも知れない。
そう思ったら胃がキューっとなって食事が一気に進まなくなった。
鎌ヶ岳、入道ヶ岳の間には予定してたルートが地図上で、唯一の「危」の文字と「迷」の文字がある。
いつもはコースタイムより早く歩く事ができる自信はあるけど、疲労でかなりペースが落ちてる上に迷ったら本当にアウトだ。
よしっ!諦めよう。
決断したら食欲がわいた。
精神状態と胃袋は仲がいいようだ。
うどんは濃厚な出汁の効いたカレーと絡んでおいしかったけど、大きな豚の角煮は食べきれなかった。
脂身は苦手。
食べ物を残すのは大嫌いだけど、無理だった。
「ごちそうさまでした。無理言ってすいませんでした」
と言って、返却口に食器を返した。
一ノ谷新道というのを降りたけど、なかなか険しい道だった。
疲れていて、心も折れているのでなかなかペースが上がらなかった。
撤退して良かったかも。
一ノ谷山荘まで降りて、少し舗装道路を降りすぎてしまった。
戻って道路をくぐっている沢に降りてしばらく沢沿いを進む。
あとはずっと舗装道路だった。
湯の山温泉のバス停にやっと着いた。
バスは一時間に1本しかなく、あと20分後だったので、アラームをセットしてベンチに座って寝た。
私のどこでも寝られる特技。
その後近鉄湯の山温泉から近鉄四日市までと近鉄富田駅まで2本電車を乗り継ぎ、最後は三岐鉄道で西藤原駅まで戻ったが、乗り継ぎは待ち時間がほとんどなくスムーズだった。
終点の西藤原駅までは電車の中で爆睡。
駅から歩いて14:00頃車に戻った。
眠気と戦いながら車を運転して帰宅し、17時にはもう布団に入って寝ていた。
Hが帰って来たけど、遅くなると言ってたので、
「あれ、早いね」
と言うと、
「もう寝てるの」
というような会話を交わしたような気がするが、私はかなり寝ぼけていた。
あとで聞くと私が布団に入ってから、割とすぐに帰って来ていたようだ。
二度寝、三度寝を繰り返し、起きたら朝8時だった。
15時間も寝ていた。
テーブルの上には、神戸のお土産のおしゃれな真っ赤な箱に入った、私の好物のバウムクーヘンが置かれていた。
そして足腰が猛烈な筋肉痛になっていた。
終わってみれば、いろいろと反省点も多く、しょっぱい思いもおおいにあり、達成感も少しある複雑な気持ち。
歩くのが夜じゃなかったらもっとペースが上がったのかなあとか、ほとんど初めて行く道だったので道を知ってたら、もう少し体が出来てたら、もしかしたら突っ込んだら椿大社に17:20までに間に合ったのか。
タラレバは嫌いだし、すべて必然だと思うし、それでもつい考えてしまう。
この山歩きで、釈迦ヶ岳、雨乞岳、御在所岳と初めて点を踏めたのも収穫。
いつかお日様が出ている時に、景色を楽しんでみたいとも思う。
そして、鈴鹿が北アルプスより難しいと言われるのもうなずけた。
またいつかリベンジするのかしないのか。
それは自分にもわからない。
最後にヤマレコ参考にさせていただいた方々、本当にありがとうございました。
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マウンテンしんどいくて辛いけど
チャレンジしたくなりますよね
コメントありがとうございました。
山行記録読ませていただきました。
すごい体力ですね!
またチャレンジするかどうかは…。
まだわかりません
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