笹ヶ峰ダムから地蔵山
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.5km
- 登り
- 1,112m
- 下り
- 1,122m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【山行記録投稿=2017年7月4日】
地蔵山には2〜3年前から強い憧れを抱いていた。簡単には行けない山だけに、その思いは年ごとに募るばかりであった。笹ヶ峰の冬季閉鎖が解除され、マイカーで夜中でも入れるようになったのは4月25日(土)頃だった。
27日に地元の観光協会へTELすると、乙見湖(笹ヶ峰ダム)付近は除雪の最中とのこと。今年は例年より残雪が多いという。
28日の中越〜上越地方の天気は晴れマーク一色の予報だったので思い切って行くことにした。笹ヶ峰までの県道は路上を雪解け水が流れている所があり、既に夏タイヤに交換していたので凍結していないかどうかが心配だったが、運転席の外気温は8℃を表示しており、心配は杞憂であった。
火打山登山口が近くなるとあちこちに県外ナンバーの車が路駐されていた。本来の駐車場は除雪されても狭く、停められない車が溢れたのだろう。
笹ヶ峰ダムには丁度良い時刻に着き、ダム管理事務所の敷地の邪魔にならない所に停めて準備をする。ダム堰堤の奥にはびっしり雪が残っているのが見え、これなら尾根にも残雪は多いだろうと期待したのだが・・・・・
4時35分、身支度しているうちにライトの要らない時刻になり、スタート。
堰堤の先から雪歩きとなり、アイゼンを装着したが、コンクリの階段はほとんど除雪されていた。
天狗山までは登山道があるとのネットの情報だったが、とても登山道と言えるほどの明瞭なものではなく、微かな踏み跡(山地図なら薄い黒破線)という感じ。
天狗山直下は、下りには歩きたくない雪の急斜面もあったが、幸い雪が消えた地面を歩く所が多かった。目印が少なく、あったとしても雪の急斜面は避けた。
天狗山には手作りの標識が立木に取り付けられていた。妙高や黒姫は見えるには見えるが、展望が良いとは言えない。
ここから先が大変だった。激藪というほどではないが、標高1660m付近まではずっと尾根上の藪漕ぎ。以降は尾根の左側(東側)の切れ切れに続く残雪と、尾根上の藪を右や左へ行ったり来たり。どの山にも言えることだが、登りの藪漕ぎはなかなか進まない。しかも、標高1550m付近から高差100mほどは可成りの急斜面。
やっとの思いで神道山に着き、15分の食事休憩。前方にはすっかり雪の解けた尾根が見え、イヤな予感。神道山からしばらくの間は左側の残雪歩きだったが、それが切れたり段差が大きくて乗り越えられない所は尾根上の藪を漕ぐ。
その辺りは灌木とスズタケの混生した激藪の尾根で、右側はずっと下まで雪がなく、雪があっても急斜面。地形図1892mは右側の雪の斜面をトラバース。
地形図1953mピークの手前に同じく1950mの等高線の引かれたピークがあり、天狗山からずっと南に歩いて来たが、この1950mピークからは北西方向となる。
幸いというべきか、ここから地蔵山までは右側(北東側)に豊富な残雪が切れ目なく続いていた。地蔵山直下はやや急斜面だったが、急斜面の藪漕ぎよりはるかに楽だ。
10時19分、万感の思いで憧れの頂上に立ち、われ一人快哉を叫ぶ。
眺望はほぼ360度の絶景。雪倉岳と雨飾山は山頂に梢が掛かるが、北の妙高連山から南の高妻・乙妻山までパーフェクトな展望が展開する。
北アルプスは鹿島槍ヶ岳辺りまでどうにか見えたが、それ以南は霞んでいた。条件が良ければ槍・穂高も見えるのでは、と思う。
艱難辛苦に耐えた賜物だが、もし登頂して霧や雲で展望が得られなかったとしたら悔しくて悔み切れないような気がする。
長時間の藪漕ぎに辟易し、下山では神道山東尾根を下る。標高1700m付近は可成り急なため、後向きのキックステップでゆっくり下る(ピッケルは携行せず)。
下り切った平らな雪原は、夢見平遊歩道の道標の頭が出ていた。目の前が関川への絶壁となっている所など、一部に分かりにくい所があった。
よく響く熊鈴を鳴らしていたが、広い雪原の奥に走り去る熊の姿が見えた。
ダムの堰堤が見えた時には深い嘆息を伴う安堵感が身に沁みた。
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