記録ID: 120839
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜
烏帽子岳(七倉山荘からのピストン/ブナ立尾根ルート)
2011年07月09日(土) [日帰り]
- GPS
- 11:02
- 距離
- 21.2km
- 登り
- 1,934m
- 下り
- 1,930m
コースタイム
4:20七倉山荘前駐車場-5:20高瀬ダム-6:00ブナ立尾根入口-6:52権太落シ-8:382208.5三角点-8:50タヌキ岩-9:50烏帽子小屋10:10-11:00烏帽子岳11:10-12:00烏帽子小屋分岐-12:312208.5三角点12:40-14:11ブナ立尾根入口-14:30高瀬ダム14:40-15:40七倉山荘前駐車場
天候 | 晴れ時々くもり(正午あたりからガス) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
県道306号線〜県道326号線(七倉山荘前駐車場まで/一般道) ※一般道はセンターラインあり。とても広くて走りやすいです ※県道326号線の終点の七倉山荘前に、駐車場があります(無料) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆出発地(七倉山荘)について◆ 出発地点の七倉山荘前から先は、東京電力の管理道路です。ゲートがあり、一般車はここまでしか入れません。 高瀬ダムまでは、指定タクシー(大町名鉄タクシーTEL:0261-23-2323、アルプス第一交通TEL:0261-22-2121)をご利用になれます。 駐車場は未舗装ですが、とても広くてゆったり停められます。 登山届はゲート前の指導所で提出出来ます。無人の際は脇のポストへ。 トイレは指導所の後ろにあります。水洗で、とてもキレイです。 ◆登山道について◆ 今日も長丁場ですので、日の出とともに出発。 タクシーはまだ来ていませんので、徒歩で進みます。 高瀬ダムまでは、トンネルをいくつかくぐりますが、灯りはなく、真っ暗。 前後に誰もいませんので、正直いってとても怖かったです。 古事記の、イザナギが黄泉の国からイザナミを連れて帰るエピソードを思い出し、後ろを振り向くことが出来ませんでした。ブルブル。。。 車道を約1時間歩いて、高瀬ダムに到着。 堰堤の上まで、ジグザグに登り詰めると、湯俣温泉経由槍ヶ岳方面への道と別れ、右に進路を取ります。 不動沢トンネルを抜け、不動沢のつり橋を渡ります。 キャンプ場を通り抜けて少し先の濁沢にもつり橋があるのですが、この日は通行できず、丸太製の仮橋を渡ります。 この辺りから、不動岳や南沢岳方面の崩壊地を望むことができます。 見事な崩れっぷりです。スケールが大きいですね。 いよいよ、「北アルプス裏銀座登山口」。ここからブナ立尾根を経て、裏銀座ルートの稜線に出ます。 のっけから、急登。 さすがは日本三大急登のひとつだけあって、グイグイ登ります。 平坦な道や緩やかな道なんてものは無く、稜線に出るまで、ひたすら急登でした。 今までで一番ツライかも。下りや鎖場など、変化に富んだ黒戸尾根の方がまだマシだと思いました。 途中、烏帽子小屋で働いている方に出会いました。 登山道のパトロールだそうです。補修用の材木を背負っていらっしゃいます。 別のところで、歩荷の方にも出会いました。 毎度のことながら、登山道を整備してくださる関係者の方々には、本当に頭の下がる思いです。 稜線に出て、ようやく森林限界を超えます。 少し下ると、烏帽子小屋に到着。 休憩を取り、エネルギーを補給します。 小屋の方とお話ししたのですが、なんと私が今シーズン初めての登山客とのこと。 確かに、登山者には誰にも行き会わなかったなあ。 ここからは、右足を長野県に、左足を富山県に置き、快適な稜線散歩を楽しむことが出来ます。 長野側から、歩いて富山県へ。 これがやりたかったんです。うふ♪ 目的地の烏帽子岳までは、およそ50分の道のりです。 ちょうど花の季節とあって、道端ではさまざまなお花が私を迎えてくれました。和みますねえ。 ニセピーク(前烏帽子岳)を越えると、烏帽子岳のピークが目の前に。 マイナーですが、烏帽子岳もオベリスクとして有名なんです。 いやはや、いいトンガリ具合です。カッコイイ。 そういえば、前回の地蔵岳もオベリスクだったな。どんだけ好きなんだろ、私。 南沢岳方面への道から左へ入り、ちょっとした鎖場を抜け、烏帽子岳の頂上へ。 地蔵岳のリベンジを果たすことが出来ました。うむ、予は満足であるぞ。 頂上からは、360度のパノラマを満喫しました。 南の野口五郎岳、水晶岳を経て、槍ヶ岳に続く裏銀座の稜線。 赤牛岳と読売新道。 去年登った薬師岳。ここからだと、特別天然記念物の圏谷群をつぶさに観察出来ます。 ツンツンギザギザの針ノ木岳。好きです、この形。 幸せ。。。 そういえば、今日も人が少ないです。 ここまで、登山者で行き会ったのは、トレランの方お一人だけ。 これから、今日中に雲ノ平までおいでになるとか。凄すぎ。。。 人気の北アルプス裏銀座だけあって、人の多さを覚悟してきたので、拍子抜けしちゃいました。 幸せの余韻に浸っていたいのですが、夕立に落雷と天気予報で出ていましたので、早めに下山を開始します。 ガッツリ歩いて、ガッツリ登ってきたということは、ガッツリ下り&ガッツリ歩きが待っているということ。 気が重い。。。 でもまあ、先に進まないことには帰れないので、ガッツリ下りました。 下りでも行き会ったのは2人だけでした。ホント、少ないです。 ちなみに午後からだと斜面が南向きのため、容赦なく日差しが直撃します。 また、虻など刺す虫も多いです。 盛夏において、日焼け対策&虫対策は必須です。 さすが日本三大急登、下りもハンパなく辛いですね。 高瀬ダムから先、車道のトンネルは帰路では点灯していました。 ホッと一安心というところですが、やっぱり後ろは振り返ることが出来ませんでした(笑 下山後は、「大町温泉郷 薬師の湯」に寄りました。 http://www2.plala.or.jp/yakushino-yu/index.htm ※割引券掲載あり 今日のトレイルも11時間余。 お腹いっぱい。ご馳走様でございました。 |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
撮影機器:
感想
◆精神修養は、日本三大急登のひとつとして名高いブナ立尾根で◆
梅雨時ということもあり、最近は天気予報がとんと当たりません。
前日の夕方まで粘った末、どうやら晴れるらしいとのことなので、今週の山行は北アルプスに決定。
とはいえ、いつものごとく休日は土日のみですので、日帰りでしかもそれなりに手応えのあるところを探しました。
ふと見かけたのが、オベリスクを戴く烏帽子岳の写真。カッコよさに一目惚れです。
しかも、アプローチはブナ立尾根からということで、肉食(登山限定ですが)女子としてこれは見逃せません。
私の山行の主たる目的である「自分の心と体にストイックに向き合う」ために、今回もガッツリ登り、そしてガッツリ下りました。
さすがは、日本三大急登にして北アルプス三大急登のひとつとして名高いブナ立尾根。
時間こそ短いものの、徹頭徹尾容赦のない登りっぷりに感嘆しきりです。
はからずも、今回は梅雨明け宣言が出た日となりました。
記念すべき夏山第一号において、これからの山行を進める上での、大きなヒントを得ることが出来たような気がします。
それにしても、人気の北アルプス、しかも裏銀座ルートにもかかわらず、あまりにも人が少ないのが気になりました。
やはり、震災後の自粛ムードはまだ続いているのでしょうか。
高速道路の休日割引(1,000円上限)がなくなったことも、もしかしたら影響しているのかもしれません。
もしも山行を躊躇している方がいらっしゃいましたら、どうぞ山においでください。
あなたのその気概にきっと、山は応えてくださいますから。
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コメント
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初めまして lynx1218さん
七倉山荘から烏帽子岳日帰り往復ですか・・・
すごいですね。
お疲れ様でした。
私は、今年、日本三大急登の2つ
々暖絛陬岳への黒戸尾根・・・lynx1218さんも登りましたね!
谷川岳への西黒尾根
を登り、残すはこのブナ立尾根のみになりました。
ブナ立て尾根は、かなり勾配がきつそうな感じがしますが、
登った感じどうでしたか?
登られた黒戸尾根と比べてどうでした?
よろしかったら、教えてください。
lynx1218さん、はじめまして。
七倉から烏帽子岳日帰りが可能なんですね、
今まで考えた事がなかったです。
私の日帰りルート・リストに入れさせてもらいます。
まずまずのお天気だったようで眺望もそこそこ良かったみたいですね。
ここはやはり見えないとつまらないですね。
lynx1218さんこんばんは
相変わらずの健脚ぶり流石です。
七倉から歩くという発想がそもそもありませんでした
山登りを初めて間もない頃、山の師匠に連れられて
高瀬ダムから鷲羽、水晶を取に晴嵐荘経由でぐるっと回ったことを思い出します。
天候にも恵まれたようで…うらやましい限りです。
私がブナ立尾根を登った時は靄が立ち込めて何も見えなかったですから…
次のレコも楽しみにしてます
lynx1218さんおはようございます。先日黒戸尾根のレポにコメントしたkontakaです。
北アはあまり行ったことがないので詳しくはわかりませんが、
歩行距離・高低差からlynx1218さんの健脚っぷりがうかがえます。
・・・にしても烏帽子岳かっこいいいですね。
自分の鳳凰三山のレポも見てくれたようでありがとうございました。
lynx1218も同じコース行ってますよね。日帰りで。
テント装備だったから何ともいえませんが、日帰りはスゴイっす。
自分も黒戸尾根目指してもうちょっと修行します。
URU-12さん、こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。
レコ、いつも楽しみに拝見しております
さて、ブナ立尾根ですが、おそらくご期待に沿えるもの、いやそれ以上と自信をもっていえると思います。
黒戸尾根はハシゴや鎖があって変化に富んでいますが、ブナ立尾根は、樹林帯をひたすら上り詰めるという面において、特にメンタル面が鍛えられると思います。
是非、おいでになってみてください
これからもご活躍を期待しております
noborundaさん、はじめまして。
コメントありがとうございます!
ブナ立尾根は北ア裏銀座縦走路の入り口ですので、烏帽子岳それのみをターゲットにされる方は少ないかと思います。
お時間がありましたら是非、裏銀座や読売新道にもおいでになってくださいね
お天気に関しては、晴れ女の自負がありますので
これからも、ご活躍を楽しみにしております
naotosasさん、こんにちは。
コメントありがとうございます!
荒島岳レコ、拝見しました。
ご出張も山行のチャンスに変えてしまう、その行動力に脱帽です
お褒めにあずかり、恐縮です
ただ、時間が許すならば、縦走を楽しみたいところです。
いつか来るその日のために、さらに修行に励みたいと思います。
これからも、ご活躍を楽しみにしております
kontakaさん、こんにちは。
コメントありがとうございます♪
鳳凰三山、おいでになったんですね。
あの道をテント担いで登られたなんて、凄すぎます
烏帽子岳、カッコイイでしょ?
オベリスク、はまっちゃいそうです。
これからはオベリスクハンターと呼んでください
kontakaさんもぜひ、北アルプスにおいでくださいね。
お待ちしてます
七倉駐車場で眠くて車から出られずモズモズしていたところ、
車で駆けつけて、
サーと準備してヘッデンつけて
カーっと行ってしまわれたのが、lynx1218さんだったようですね、
私はその後ゴロゴロチンタラ発車、七倉尾根でした。
肉食女子、見習わねば。
次回は私もがんばってみます。
lynx1218さん、こんばんは。
お待ちしていました。
ブナ立尾根とはお見事です。
ここを日帰りするとはlynx1218さんらしいですね。
いい感じです。
標高差約1200mの急登は登りがいがありそう。
私はまだ登ったことがないのでどんな感じかと思ってました。
変化に乏しい登りだとキツそうですね。
今夏何とか時間を作って登ってみようかな・・・。
月末の縦走で下山ル−トを新穂高温泉から七倉へ変更
したので裏銀座を歩きます。烏帽子岳にお邪魔してきます。
osanpoさん、こんにちは。
コメントありがとうございます♪
見てたんですね
分かっていればご挨拶申し上げましたのに。
大変失礼しました。
次回はもっと鍛えた上で、ヤマレコTシャツを着た天狗さんに会いに、七倉尾根に遊びに行きたいと思います。
よろしくお願いしま〜す
siriusさん、こんにちは。
コメントありがとうございます♪
いまさら分かったことですが、ブナ立尾根って意外とマニアックなんですね。
どおりで人が少ないわけです
月末縦走イベントのエピローグにブナ立尾根をお使いになるとのこと。
このレコが少しでもお役に立てれば幸いです。
お天気も安定しているし、お花もちょうど盛りということで、もっともいい季節ですね。
どうぞお気を付けて。
レコ、楽しみにしています
lynx1218さん、お疲れさんでした
毎度ながら丁寧なレコで感心します
相変わらずの健脚ぶりに加え、選んだルートが如何にもらしいですね
読売新道、赤牛、水晶など奥深い北アルプスは憧れますよね〜
烏帽子への道のりや赤牛・薬師の 画像を見たら、早く稜線歩きがしたくなりましたよ
ばっかりしてる場合じゃありませんね・・・
すぐには無理かもしれませんが、夏山候補ルートに急遽エントリーでっす
あ、鳳凰周回も行かなきゃ
massyさん、こんばんは。
コメントありがとうございます♪
の美味しい季節になりましたね
近くにいい山が沢山あるのに、やっぱりDNAに呼ばれちゃうんですよね
massyさんもぜひ、いらしてください 。
そして、プチっといっちゃってくださいね
おっと、鳳凰もですね
おはようございます lynx1218さん
“ブナ立尾根は、樹林帯をひたすら上り詰める”
“いやそれ以上と自信をもっていえる”
これは、梯子・鎖は嫌いな、私の大好きな道です。
こう言われたら、これは行かなければなりませんね!
今年中には、是非行きたいと思います。
おはようございます、URU-12さん♪
辛さを克服するためには、お花や木々、時々刻々と変わっていく景色を励みにするという方法もありますが、いっそのこと、その辛さを徹底的に楽しむというのもアリかもしれません。
URU-12さんは後者でしょうか
ブナ立尾根はもちろん、その先の北アルプスの大パノラマをぜひ、満喫してきてください。
レコ、楽しみにしております
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