湯の沢-万計沼 と 空沼岳
- GPS
- 08:30
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 1,186m
- 下り
- 1,176m
コースタイム
8:40 C380m入渓
12:05 C900m林道へ出る
12:25 万計沼
13:20 真簾沼
13:55 空沼岳
16:40 登山道入口
天候 | 晴天!! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険箇所はありませんが、 1つ目の大滝の横のドロドロのルンゼは、気を付けて下さい。 2つ目の大滝の高巻きのルートを間違えないように。(自分は間違えました。) |
写真
感想
とうとうデビューしちゃいました、沢登り!
夏山、冬山、クライミングとやってきて、
それでも「沢登り」は、一部のマニアな人というイメージもあり、
一体何から、どう始めればいいの?っと「???」なマークだらけでした。
自分は、山岳会にも所属していないし、山屋な人も周りにいないし、
やはり単独行が好きなのもあり、いつもの独学。
「沢登り」の本を4冊買い、色々とお勉強。
雪山の時も、クライミングの時も、まず本からです・・・。(苦笑)
経験の無い自分は、知識だけでも付けておかないと!ですね。
当り前ですが、一般の夏山登山と違い、登山道も標識もないし、踏み後もほぼないです。
沢を一歩外れれば、完全に薮漕ぎです。
夏山以外の単独行だと、人に会う事は皆無だし、何か起きても全て1人で解決
それが出来ないと、本当にシャレにならなく、周りに大迷惑をかけてしまいます。
もう、存在だけでも迷惑がられてるので、
これ以上、他人の迷惑にならないよう、気をつけようっと。
まっ、とりあえずは、やってみよう!
沢登りとは、どんなモノか、経験してみよう!!
今回のルートは、
空沼岳登山口から、林道を少し下り、空沼林道を歩き、C380mから入渓し、
C900mで、林道へ出て万計沼へ。その後は、夏道で空沼岳をピストンして、
夏道で登山道入口まで下山。
地味に長時間コースです。
当日は、採石場を抜けて、空沼岳登山口まで林道を走る。
平日だと言うのに、10台くらいの車が停まっている。
空沼岳は、札幌近郊でアクセスも良く、頂上からの展望も良いし、
やはり人気の山なのですね。
さて準備。
沢靴&沢ソックスを履き、沢スパッツを付けて、沢グローブにヘルメットを被る。
もう、完全に沢屋のファッション、山ガールの正反対に位置するオヤヂの完成。
8:10 ヨシ!と気合いを入れて歩き始める。
空沼林道に入り、ダラダラと歩く。
8:40 C380m付近で沢に下りてみる。
もちろん、踏み後も無いので、ガツガツと薮漕ぎで降りる。
生まれて初めての沢登りがスタートする!という感動も特に無く、
ふーん、こんなトコロを登って行くのねー。
少し歩いたら、いきなり凄く綺麗な景色の滝。
「ナメ滝」と呼ばれる、緩やかな滝が続く。
おぉぉ〜!!!さすがにテンション上がる。
写真集などの風景の中に自分がいる。
やっぱり、来て良かったー!!
天気もいいし、景色もいいし、最高の山行だわー。
それからも、ナメ滝を眺めながら歩く。
1.5m程の小さな滝も出て、滝好きな自分のテンションが上がっていく。
ちょっと歩いては写真を撮り、また歩いては写真を撮り、と全然進まない・・・。
少し経つと、5m程の滝も出てくるけれど、
横にはしっかりとホールドもあり問題なく登れる。
ナメ滝、小滝、釜、ゴルジュ、大滝と盛り沢山、
もうディズニーランドのアトラクションの様に楽しめる。
それでも、後半は単調な登りが続き、さすがに疲れてくる。
核心の大滝が2箇所あり、
11:10
一つ目は、横のルンゼ上を登ってみた。
ここは、右(左岸)から高巻きも考えたけれど、薮漕ぎ嫌なので直登してみる。
しかし、ドロドロ状態で、めちゃくちゃ滑る。
しっかりしたホールドもなく、足場も滑って不安定・・・。
高巻くか??
しかし、横の草を手がかりに体を、少しづつ上げて、ヒヤヒヤしながらもどうにか登れた。
ふぅ〜・・・、
11:20
2つ目の大滝は、自分には直登不可能なので、左(右岸)から高巻く。
左の枯れ沢から登るも、ここもドロドロで良く滑る。
横の草を手がかりに、せっせと登る。
途中で、右に踏み後らしきものがあったので、右に入ってみる。
これが失敗だった・・・・。
草を手がかりに、せっせと登る。
ようやく登ったと思ったら完全に薮の中。
もう、どっちがどっちだか分からない・・・。
自分の勘を頼りに、安全に歩けそうな方向に向かうだけ。
15分ほど、歩いてみるも、どうもおかしい。
GPSで確認しても、確実に沢から離れていってる。
もう後ろに戻れる状況ではないので、トラバースをして、沢に近づこうと。
しかし、トラバースを始めると、もう80度近い崖になってくる。
薮の中なので、どこに足を置いても滑る。
これは、ヤバイ。かなり本気でヤバイ。
これ以上のトラバースは自殺行為だな。
さてはて、戻れないし、どうする??
子供が木登りをして、降りれない状態と同じだ・・・。
冷静に考えて3択。
1.薮を手がかりにして、15mほどクライムダウンする。
2.時間かかっても、元に戻る。
3.ロープを使い懸垂下降する。
安全を第一優先に考えて、懸垂下降をすることにする。
ちょうど、木で休憩してたので、
120cmスリングと安全環カラビナを使いハーネスにして、
60cmスリングを木にタイオフし、セルフを取る。
ようやく、ホッとする。
8mmロープと、7mmロープをダブルフィッシャーマンで結び、
末端はエイトノッドで、ロープを下に投げる。
けど、すぐに薮に引っかかる。
エイト環を逆向きにセットする(径が小さいので)。
ロープが足りなければ、途中で、またどこかにセルフを取り、ピッチを切って懸垂下降だよなー。
それでも、両手で安定して、マッシャーを作れる状況ではないし、
簡易ハーネスなので、空間も足りないので、今回はバックアップはなし、
途中で止まるときは、足がらみで乗越えてよう。
ひっかかったロープを直しながら、ゆっくりと懸垂下降して行く。
ロープ足りるかな〜??っとゆっくり、ゆっくり降りていく。
ちょうど、ピッタリ15mで下に到着。
すぐ沢の隣に降りてこれた。
ふぅ〜・・・、マジでホッとする。
昨日、秀岳荘の閉店間際にロープ買いに行って良かったー。
ソロクライミングで、懸垂下降を嫌という程、経験しておいて良かったー。
気持ちを落ち着かせて、ロープやらギアを片付ける。
さて、気分を入れ替えて、また歩き始める。
が、ここからは、あまり盛り上る滝も無い・・・。
苔むしてきて、雰囲気は良いけれど、やぶ蚊が半端無い!
虫刺されは大嫌いなので、今回は「ハッカ」と「虫よけ」をダブルで持ってきてて、
ちょっとでも、汗で流れると、すぐにシュッシュと体にかける。
やぶ蚊と戦いながら、ダレた感じで歩いてて、ようやく林道に出る。
12:05 C900m林道へ出る
ここからは、林道を歩けば、万計沼だ。
もう、道迷いの心配も、薮漕ぎの心配も無い。
12:25 万計沼到着
万計沼は、ウソの様にキレイだ。
今日は、とにかく天気が良く、ガスも無く、半端なく景色が綺麗。
こんなに天候に恵まれるとは、どんだけ自分の行いが良いんだ?(ウソ)
とりあえず、濡れたもののお着替え。
沢道具は、万計小屋の前にロープを張って、干してみる。
お昼ごはんをパパっと済ませて。
空沼岳の山頂を目指す。
ここまで、4時間15分かかってる。
しかも、初の沢登り、道迷いや懸垂下降もあり、
かなり内容の濃く、疲労が出ている。
しかし、こんな天気の良い日は、空沼岳からの眺めは最高だろう!
と、自分に喝を入れて、歩き始める。
沢靴だと、歩けない事はないけれど、登山靴のようには行かない。
それでも、せっせと、せっせと歩く歩く。
沢登りに比べれば、足場もいいし、道もあるので、非常に気楽で良い。
13:20 真簾沼に到着。
ここの景色も、もう最高!!
気分を良くして、山頂を目指す。
13:55 空沼岳
ふぅ〜、ようやく着いた。
予想通り、360度の展望!!
恵庭岳、漁岳、札幌岳、羊蹄山などなど、めちゃくちゃイイ!!
おやつに、カロリーメイトを食べて、少しだけ休憩。
あとは、山頂標識が持てるヤツだったので、もちろんチンバランス。
山頂に1人で良かったー。
誰かいたら恥ずかしいわ・・・。
まだまだ、ここに居たいけれど、時間を考えると、そろそろ下山しないとな。
名残惜しいが下山開始。
やや早歩きで、降りていく。
あと、ちょっとで万計小屋というところで飲み水が無くなる・・・。
水2Lに、ゼリー飲料600mlだったけれど足りなかったか。
まっ、あとは下山するだけなので、我慢で行こう。
万計小屋で、沢道具をパッキングして、あとは降りるだけ。
ストック、シングルでも持ってくれば良かったー。
やはり下山時は、ストックが欲しいですね。
あとは、特に書く事も無く、疲れながら普通に下山。
16:40 登山道入口
トータル8時間30分
けっこう、早足で歩いたので、正直疲れました・・・。
久しぶりの山歩きのせいかな?
月間200kmのペースで走ってるので、少なくても運動不足ではないと思うんだけれど。
やはり、荷物を背負っての山歩きと、ランニングで使う筋肉は違うんですねー。
何はともあれ、初めての沢登りは、単独行でも十分に楽しめました!!
天気に恵まれて、本当に最高の山行でした。
夏の沢登りは楽しいぞ、懲りずにまた行こうっと。
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