真っ暗闇でも遭難回避! 甲武信ヶ岳〜破風山周回
- GPS
- 13:11
- 距離
- 24.1km
- 登り
- 2,206m
- 下り
- 2,198m
コースタイム
- 山行
- 11:10
- 休憩
- 1:57
- 合計
- 13:07
距離 24.1km
最大標高差 2,409m
平均斜度 全体:4.3% 上り:26.6% 下り:16.3%
獲得標高 上り:2,850m 下り:2,012m
平均速度 1.8km/h
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
車でのアクセスは西沢渓谷駐車場スタートがポピュラーだが、 破風山周回からの帰りを考えて道の駅みとみを選択。 道の駅みとみホームページ http://michinoeki-mitomi.fruits.jp/ 西沢渓谷 http://www.yamanashishi-kankou.com/nature/nishizawa_keikoku/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
■コース状況 ・徳ちゃん新道 噂通りの体力勝負。踏み跡もしっかりで危険個所はほとんど無し。 ・木賊山まき道 アップダウンが少なく歩きやすい。 ピストンで徳ちゃん新道へ戻る際に使うのもいいと思う。 ・分岐〜破風山避難小屋 緩やかな道が続く。全体的に整っていて、踏み跡も明確。 ・破風山避難小屋〜西破風山 登り返しがなかなかきつい。 そこまで急角度ではないが岩場も連続する箇所があるので 岩場が苦手な人にはちょっと辛いかもしれません。 ・東破風山〜雁坂嶺 東破風山を過ぎればアップダウンも減って一気に歩きやすくなる。 ・雁坂嶺〜雁坂峠〜沢 一部を除いて登山道が明瞭でコースロストの危険性も低い。 ただし、笹薮で道が隠れている箇所だけは注意。 ・井戸ノ沢出合 このルートでは最初の徒渉箇所。 GPSデータでも分かる通り、間違えて沢を下りそうになりました。 正規ルートは整えられているので、確認すれば間違えることは無い筈。 ・合間の徒渉箇所 トラロープが張ってあるのでそれを頼りに川を渡る。 手袋・靴が濡れるので注意。 ・沓切沢出合 徒渉箇所。渡りやすいように平たい石が設置されています。 ・沓切沢橋 ここから舗装された林道になります。 途中で大きな倒木がありますが、容易に回り道可能。 林道は相当長いので注意というか退屈。 |
その他周辺情報 | ■周辺の温泉 ぶどうの丘・天空の湯 http://budounooka.com/relax/ ほったらかし温泉 http://www.hottarakashi-onsen.com/ みたまの湯 http://www.mitamanoyu.jp/ |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
計画書
ヘッドランプ
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
カメラ
ストック
サングラス
ファーストエイドキット
常備薬
|
---|
感想
■今回の目的
紅葉には少し早いのは承知で、雪が降る前に甲武信ヶ岳へ向かいました。
当初は徳ちゃん新道ピストンの予定だったのですが、
破風山周回ルートを知り、せっかくなので縦走することに。
コースタイムで計算してもかなりギリギリになることが予想されたので、
ヘッドライト2つ、パワーライト、予備電池などの装備を準備。
■今回のルート・雑感
前日夜に道の駅みとみでひと眠りする予定だったのですが
カーナビが正確なルートを指示しないアクシデントがあり、
到着が2時間近く遅れてしまうという躓き。
雁坂トンネル有料道路などはカーナビでは反映されていなかったのか?
1998年開通だから、当然データは入っているはずなのだが…
防寒具を準備していたとはいえ、寒くてほとんど眠れず。
結果として、早朝から頭痛・吐き気に苛まれながらのスタートに。
そのせいもあって、最初からペースが上がりません。
鎮痛剤は常備しているのでしばらくすると治まりましたが、
例えば食あたり対策などもっと常備薬の充実が必要だと感じました。
甲武信ヶ岳登頂の段階で、予定より遅い11:30。
ここで破風山周回を諦めるという選択肢と迷ったのですが、
登山道がしっかりしているのでルートロストの危険性が低いと判断して
日没突入覚悟で予定通り破風山周回へ向かいました。
反省点として、この判断には我ながら大きな疑問があります。
対策をしていたとしても、リスクを冒すべきではありませんでした。
ここで遭難して救助要請でもしようものなら、
「甲武信ヶ岳で男性が自撮りして遭難!」
などとマスコミの恰好のネタにされてしまうことでしょう!
「自撮り遭難」というパワーワードは何としても避けたい。
この寒さの中のビバークは勘弁して欲しいので、意地でも下山する。
ヘッドライトを使用しての夕方歩行は何度か経験しているし、
最悪のビバークに備えての食料・水・雨具・ツェルトも持ってきているので
以前のように焦ってパニックに陥ることはありません。
参考レコ:「真っ暗闇で遭難寸前!? 鶴巻温泉駅〜大山〜三峰山」
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-792438.html
日が陰る16:30を過ぎた頃から、周りの雰囲気が一変します。
動物の時間帯の始まり。
鹿が頻繁に出没し、動物の鳴き声がそこらで響きます。
人間のアウェイ感がハンパないです。
井戸ノ沢出合手前にて夕闇が迫り、ヘッドライト点灯。
しかしここで道を間違え、危うく沢を滑落するところでした。
何度か徒渉するとの情報を事前に得ていたのですが、
「沢沿いに下る」と誤解してしまっていました。
浮石が多くあまりにも危険なので、這うようにして元のルートに復帰。
沢沿いに下るのは浮き石や滑る箇所が多く、非常に危険です。
整備された登山道なので昼間なら間違うことは無いでしょうが、
視野の極端に狭い夜間では徒渉ポイントが毎回難関でした。
開けた場所だとどこが正しいルートなのか区別できず、道が全く分かりません。
GPSを確認して何度もやり直して、やっと間違えずに進むことができました。
コースタイムを見れば分かりますが、悪戦苦闘の連続でした。
それ以外の登山道は、夕闇の中でも間違えることはほぼありません。
(それでも、ヘッドライト使用での遅い時間の歩行は全く勧められませんが…)
自省のためにも何度も繰り返しますが、暗闇の徒渉は本当に恐怖でした。
河原に出るたびにルートを見失い、遭難の2文字が頭を過ります。
降雨翌日などで増水していたら、致命的な結果にも繋がりかねません。
もっと夜間の経験を積めば楽に歩けるんでしょうが、
安全のためには、そもそも夜間の登山は避けるべきでしょうね。
当然のことながら、沓切沢橋以降の林道には街灯は一切ありません。
けれど、舗装路に出た瞬間、遭難のリスクからは解放されたと言えるでしょう。
まだまだ林道は長いですが、これで一安心。
右手には国道140号と走行する車が見えています。
あちらからも自分のヘッドライトが見えるはずなので、
「こんな時間にいるはずのない誰かいる!」と怪談話になりそう。
有料道路料金所駐車場で道の駅みとみまでの道を尋ねたとき、
人の良さそうなおじさんが出てきて「ここからだと2キロあるぞ」
と車で送ってくれそうな身振りでしたが
「2キロくらい大丈夫です!」と自力で歩くことにしました。
街灯が一切無い区間では、自分の位置を走行する車に知らせるために
ヘッドライトを点灯させておきます。
せっかく無事に山から下りたのに、
交通事故に遭うのはシャレになりませんからね!
19:00にやっとスタート地点まで戻ってきました。
ここからまだ東京まで3時間くらい運転しなければいけません。
絶景を拝め、山梨百名山の山頂をいくつも踏むなど
収穫多い山行でしたが、心身ともに限界まで疲れました。
反省点も多いレコですが、少しでも役に立てればと思います。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する