《筑摩山地》初雪北アルプス眺望・林城【鉢伏山、高ボッチ、塩尻峠】岡谷駅
- GPS
- 12:22
- 距離
- 34.5km
- 登り
- 1,698m
- 下り
- 1,524m
コースタイム
- 山行
- 11:43
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 12:35
天候 | 濃霧雲海、快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス | 自宅から岡谷駅まで徒歩 |
写真
装備
個人装備 |
地下足袋+脚絆
焚き火セット
ノコギリ
弁当
水筒
軍手
ラテルネ
地図磁石
防寒具
雨具
|
---|---|
共同装備 |
ツエルト
|
感想
33年ぶりに帰郷して、盆地周りを全部歩いてみたい。南東を占める鉢伏山脈をイッキに歩きたい。昨日の雨で北アルプスは真っ白になった。
鉢伏山には過去に三回登っている。小学校6年のキャンプ、高校一年の秋、同級生と。高校二年の大晦日、山頂でテント泊。
ヤマレコマップをログ用にと使ったが、今回はついつい助けてもらう場面が二回あった。ひとつは、まだ土地勘のない住宅街を霧の立ち込める未明に目指す山麓まで歩くのに。田畑をむりやり住宅街にしたこの一帯は、GPSのお世話になるしか無かった。もう一つは錯綜する車道林道作業道の細かい地図読みで。現在位置表示(過程無しの正解)は要らないけど、行程30キロ行程の地図をA3三枚にアップめに印刷はしてきたが、細かい表示はやはり読み取れない。ヤマレコマップはド・アップにできるのですっきりわかる。それに、地理院地形図に無い皆の足跡の道が導いてくれた。深い山では不要だが、里山では頼らざるを得ない。葛藤。
家を出て、暗い住宅街をさまよい、取り付きにつく頃には銀嶺の北アルプスが鴇色に輝いていた。松本に帰ったんだなあと思う時。
林城は前にじっくり堪能したので足早に先へ。標高1000あたりで車の音がしておどろく。こんなところまで来ている。1050で車道に合流してからはその脇の稜線に忠実な旧林道とパラで登っている。旧林道のほうは整備はしていないが幅は作業者が通れるだけある。車道はつまらないので、旧林道を選んで登っていく。高遠山も宮入山もいつの間にか過ぎていた。前鉢伏が近づくとカラマツが増え、樹間に白い山並みがチラリチラリ見えてくると樹林限界になった。盆地の底では見えない穂高と槍が本性を剥き出しにしている。頸城の山も、浅間山も、北ア、乗鞍、御岳、中ア南ア、八ヶ岳。白い。どの山も全部登った。こっから見える白い山で登っていない山は無い。
鉢伏山の小屋まで車道が通じていて車で来た人も10人ほど見かける。初雪の北アルプスを知っていて登ってきたとお見受け。
大草原の山頂を目指しながら昔のことを思い出す。大晦日にテントを張ったのはこのあたりだとか。武ちゃんがきんとん持ってきたなとか。山頂の古めかしい展望台はまだあった。高校の時サルタと牛伏寺から登って来てラーメン食べようとして火がつかず、ここでかじったんだよね。
富士山と諏訪湖がぐっと見える。天竜川が穿った伊那谷が、ここからは一直線に見える角度だ。今度冬の晴れた日に、伊那谷のどこからでも鉢伏山を探そう。
時間読みより大幅にかかってしまった。単純に標高差だけでなく、水平距離があるからか。それでも今日中に塩尻峠に行けるだろうか。
車道を避けるショートカットを巧みに繋いで牛伏寺ルート分岐まで。その後はほぼ車道沿いに高ボッチへ。高ボッチは小学6年でキャンプに来たはず。児童集会で、夏のキャンプは鉢伏山にするか高ボッチにするかと延々議論した末、隣同士だから両方行くということになった。位置関係も知らずに議論していたのだ。高ボッチの牧場と池のほとりに牛が居たのを覚えている。それを見たのは雑魚寝式の山小屋の小さな窓だったが、そんな施設はもうなかった。広い駐車場の更地があった。
高ボッチから塩尻方面に下山するエスケープ、本数少ない塩尻市のバスの最終便の時間との兼ね合いで少し考えたが、ここから塩尻に下ってもあまり所要時間は変わらなそう。但し、塩尻峠への道は不明瞭という話だったので少々不安ではあった。でも諏訪湖はすぐ近くに見えた。なあんだ、恵庭岳から見た支笏湖並みの近さじゃん!
高ボッチから東山への道はほぼ廃道状態だが、磁石で地図さえ読めれば問題なし。とはいえ林道作業道が錯綜して地図読みはハイレベル。東山からの尾根ルートも倒木でほとんど踏み跡は無し。忠実に地形図で辿ると道が時々でてくる感じ。1170の東の沢に入る辺りも倒木が凄く道は何度も失う。僅かな残照が森を照らす頃、ようやく車道に行き着いて下山の目処が着いて安堵する。時間読みを大幅にオーヴァーしたけど、明るいうちに塩尻峠に着く見込みは途中からあった。
1550年、武田信玄がこの峠で信濃府中(松本)林城の守護大名、小笠原長時を破り、以降信濃は30年間武田の占領を受けた。トラックが轟々通る心休まらぬ峠だ。
諏訪湖岸にちらほら明かりがついた。空気が澄んでいれば正面に富士山なんだけど。峠から岡谷駅へは暗くなった直滑降ルートを下り、駅前の来々軒でラーメン。縮れ細麺が身に沁みた。12.5時間歩いた34.5キロ、汽車でたったの30分で松本へ。。
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