氷ノ山〜ブン廻し尾根〜鉢伏山 +槍穂縦走?
- GPS
- 09:41
- 距離
- 20.7km
- 登り
- 1,638m
- 下り
- 1,336m
コースタイム
07:00 ハチ高原スキー場 駐車場(870m) から自転車で下る
07:15 福定第一駐車場(580m) 登山スタート(GPSトラッキングON) 俗称:大会登山口
08:05 氷ノ山スキー場セントラルロッジ(772m) 08:20
08:25 東尾根登山口(793m)
08:55 東尾根避難小屋(1000m)09:00
10:10 神戸大学ヒュッテ(1350m)10:15
10:40 氷ノ山(ひょうのせん)山頂(1510m) 昼食 11:00
11:40 三の丸(1464m) 11:50
12:35 氷ノ山山頂に戻る 12:40
13:30 氷ノ山越(1245m) 避難小屋にて雨宿り(雨はこのときだけ) 13:50
14:30 大平頭避難小屋
14:35 ホードー杉への分岐通過
15:05 小代越(1025m)
15:10 高丸山(1070m) 15:20
16:00 鉢伏山(1221m) 16:10
16:35 村工ケルン(村野工業山岳部慰霊碑)
17:00 ハチ高原スキー場 駐車場(870m) 登山ゴール(GPSトラッキングOFF)
(クルマで福定第一駐車場に残した自転車を回収後、やぶ温泉へ)
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天候 | 深いガスののち、曇りときどき晴れ 気温は村落で27℃、山頂で21℃でしたが、湿度が高くて熱中症危険信号 |
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過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
関宮で右折して県道87号線を西に進み、 ハチ高原スキー場の駐車場にクルマを停める |
コース状況/ 危険箇所等 |
【コース概略】 誰が呼んだのか”ブン廻し尾根”、兵庫県最高峰の氷ノ山(ひょうのせん)とスキー場で有名な鉢伏山(はちぶせやま)とを南北に伸びた弓形に”ブン廻す”ように繋ぎます。今回は福定村落をスタートして東尾根登山口から氷ノ山に登り、このブン廻し尾根をつたって鉢伏山に達する時計回りのコースです。ただし今回はオマケ付きで、コース途中に”槍・穂高の縦走”(後述)をします。 このあたりは雪の多い地域なので、積雪期には山スキーされる方が多いです。スキー場エリア以外は原生林がよく保たれていて、「21世紀に残したい日本の自然100選」や「日本の秘境100選」に選ばれています。今回のコース取りでは、最初にこの原生林を味わった後、尾根をアップダウンしながら縦走して、最後にスキー場の草原の開放感を楽しみます。このコントラストを楽しむのも今回の山行の目的です。したがって時計回りとしました。全般にわたって危険箇所はなく、迷う箇所も少なく、そして私の大好きなコースのひとつです。 なお、”まわす”は”回す”ではなくて、地元の資料にもしたがって”廻す”でないと雰囲気が出ません。また、登山ポストは、途中にある氷ノ山スキー場のセントラルロッジにあります。 【ハチ高原スキー場駐車場→福定第一駐車場】 県道87号線の舗装道の下りをクルマに積んでおいたママチャリで快走(クルマで来た道を戻る)し、登山スタート地点となる福定第一駐車場近辺にデポします。この区間をもし歩いたとしても1時間弱ですが、暗い舗装路で退屈します。 【福定第一駐車場→氷ノ山】 恒例の登山大会(後述)の登り方と同じく、県道87号線のガードレールの切れ間(大会登山口)からいったん八木川まで降りて橋を渡り、国際スキー場の南端ぞいを登ってセントラルロッジに達し、林道で東尾根登山口まで行きます。今回のコースで唯一ややこしい部分で、何度も来ている私も迷ってしまいました(汗)。したがって、スキー場の下部取り付きまでの私のGPS軌跡は参考にしないでください。 ともかく”東尾根登山口”までたどり着ければいいと思います。 多くの登山者は、この登山口から登り始め、東尾根の避難小屋まで急登します。避難小屋から神大ヒュッテまでの中間点を少し越えたあたりに一の谷の水場がありますが、夏場はここで多めに水を汲んで行きましょう。今回のコースはまだまだ先が長いので”水”と”行動食”がキーポイントとなります。神大ヒュッテからの登りは比較的なだらかとなり、ブナ原生林のなかを行きます。ほどなく頂上小屋のある氷ノ山山頂に達します。風が強いときや寒いときは小屋の中で休憩や食事をとれます。山頂は広くて、展望もすばらしいですが、今日はガスに覆われています。この区間は多くのレポートがあるので、他の方のレポートも参考にしてください。 【氷ノ山⇔三の丸 ピストン】 加藤文太郎は兵庫県北部の山々を北アルプスの山々になぞらえて”兵庫アルプス”と呼び、頻繁に登山したようです。その中で氷ノ山を”兵庫槍”とし、氷ノ山の2kmほど南側にある三の丸(1464mピーク)を”兵庫穂高”としました。そうなると私としても、”槍・穂高の縦走”をしておかねばなるまいということでこれをピストンしました。 多少下りますが登山者も少なく、すず竹を分けて刈られたしっかりしたコースです。三の丸ピークからは南側がひらけ、三室山(兵庫県第2高峰)や、先日登った後山(同第3高峰)を一望できるハズでしたが、残念でした。これらの山々もそれぞれ、”兵庫乗鞍”、”兵庫御嶽”と命名されています。なお、”(兵庫)大キレット”はさすがになく、代わりに泥沼がコース上に点在していて、体重のある私にとっては、登山靴がズボズボぬめり込んでドロドロになってしまいました。(トホホ) 【氷ノ山→氷ノ山越】 この稜線はブン廻し尾根の南の部分にあたります。展望の利いた下りで、よく遠足の小中学生が登ってくるのとすれ違い、かわいい『こんにちは』の洪水となります。1時間弱ほどで避難小屋やお地蔵さんのある鞍部に達し、ここが氷ノ山越と呼ばれてます。ここから右(東方向)へ下るコースは”あずきころがしコース”と呼ばれていて、文太郎が泊まったと言われている地蔵堂を通って福定村落へ戻ることができる登山大会コースです。今回は、ほとんどの登山者が曲がっていくのを振り切って、尾根を直進します。 【氷ノ山越→太平頭】 この区間はブン廻し尾根の中間部分にあたります。氷ノ山越から急に登山者が少なくなり、初めて行ったときは不安になった覚えがあります。尾根は一部、少し痩せていて注意が必要ですが、危険というほどでもありません。稜線はアップダウンしながら下っていきますが、時折視界が開けます。 【太平頭→鉢伏山→スキー場駐車場】 鉢伏山までの稜線はブン廻し尾根の北の部分にあたり、スキー場の草原がとても心地良い稜線歩きです。途中でハチ高原へ降りる分岐が何度かありますが、これらはエスケープルートととらえ、降りないで小代越・高丸山方面に向かって直進します。 鉢伏山ピークには2つのスキー場のリフト小屋やケルンがあります。比較的広い山頂なので動けば360度の展望が利きます。下山は間違ってハチ北スキー場の斜面を降りないようにしましょう。南側にある小山(スキーヤーから”小鉢”という愛称あり)を巻いて、ハチ高原方面へ降りていきます。 - |
写真
感想
●土曜日は天気がいまいちで、植村直己や加藤文太郎のふるさと訪問をしました(別レポート)。 その翌日の日曜日に、加藤文太郎がよく登ったという氷ノ山山行をおこないました。ひさびさの単独行で、自分自身といっぱい会話してきました。単独行は単独行なりの良さがあり、大好きです。
●毎年5月新緑のころになると地元の観光協会から”氷ノ山登山大会(スタンプラリー)”の案内状が届き、参加バッチをたくさん付けてよく参加したものでしたが、この案内状は最近届かなくなってしまいました。ちょっと調べてみたら、いつのまにかに紅葉シーズンに変更になっていました(しかし、新緑登山大会も完全に止めた訳でもないらしいです)。大会のコース取りは数パターンあって自分で選び、最長のものでも今回のコースの半分ぐらいですが、この大会の起点・終点となった福定第一駐車場では、ゴール者にトン汁だったかぜんざいだったかの炊き出しがあったり、山野草の苗を参加賞としてプレゼントしていたりしてなかなか気の利いた大会でした。次回はこの秋の大会にでも参加してみようと考えています。観光協会の登山案内はこちら。
http://hyounosenhatibuse.jp/menu/tozan.html
●今回とほぼ同じコースを何度も歩いていますが、季節を問わずいつも満足できる素晴らしいコースです。しかし、盛夏ではそれなりの対策が必要であったり、ハイキングとしては距離的にも標高差的にも少々ボリュームがあるので早立ちは必須と考えるべきですが、あちこちでエスケープルートを取りやすいので、体調や天候が思わしくない場合や暗くなると思ったら、すかさず下山できるのもいいです。
●加藤文太郎による兵庫アルプス命名ではさらに、鉢伏山を”兵庫大天井”とし、扇ノ山のすぐ南にある大ズッコ山(1273mピーク)を”兵庫立山”としています。文太郎は、これらの山々を山容からではなく位置関係で命名しているようです。詳しくは、地質学者である橋元正彦氏による調査を見てください。今回、大いに参考にさせていただきました。ここに感謝いたします。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~HASSHI/bunhyoalps.html
●鉢伏山ピークはハチ高原スキー場とハチ北スキー場の境界になっていて2つのリフト小屋やケルンがあります。冬期にこの2つのスキー場は往来できます(たぶん今でも)が、ハチ高原スキー場側のリフトが強風などでよく停止し、戻れなくなって難儀した思い出があります。”ハチ北のカベ”の上で座り込んで休憩していると心地良い風が吹き、これら昔のハプニングがよみがえりました。植村直己や加藤文太郎はこの景色をどんな気持ちで眺めたのでしょうか。。。
●温泉は近所にいくらでもありますが、その泉質から”やぶ温泉”をお勧めします。30分ほどクルマで移動が必要で、露天風呂などもありませんが、ぬるぬるのアルカリ泉はよく温まります。道の駅(但馬楽座)にもなっていて、食事やおみやげなどを探す場合も好都合です。
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