記録ID: 132797
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無雪期ピークハント/縦走
剱・立山
[ふるさと富山のお山シリーズ]剱岳(馬場島からのピストン/早月尾根ルート)
2011年09月10日(土) [日帰り]
- GPS
- 14:00
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 2,371m
- 下り
- 2,371m
コースタイム
3:30馬場島
4:30松尾平
6:30三角点(1920.7m地点)
7:50早月小屋8:10
11:30頂上12:00
14:15早月小屋14:45
17:00松尾平
17:30馬場島
4:30松尾平
6:30三角点(1920.7m地点)
7:50早月小屋8:10
11:30頂上12:00
14:15早月小屋14:45
17:00松尾平
17:30馬場島
天候 | 午前中は晴れ 午後はガスのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・一般道は県道51号、スーパー農道、県道333号 ・ナビの目的地設定は「馬場島荘」でOKです |
コース状況/ 危険箇所等 |
<登山口および登山道情報> ・登山口付近にいくつか駐車スペースがあります。トイレもあります ・馬場島荘の前にも無料駐車場があります。50台位は駐車可能です ・早月尾根には水場がありません。飲料水は多めにお持ちください ・標高の低い山地にはヤブ蚊や小虻(富山弁でオロロといいます)が多く居ますので、虫除けは必須です まだまだ夜明けの気配も見えない3時30分に、馬場島荘前を出発。 最近は、すっかりナイトハイクが習い性になってしまいました。 お馴染みの「試練と憧れ」の碑にごあいさつ申し上げ、登山口へ。 スタートからいきなりの急登ですが、松尾平付近で一旦なだらかになりますので、ウォーミングアップには丁度いい感じです。 標高1200m付近から、右手の方角、木々の枝越しに富山平野の夜景が見えます。キレイですねぇ。 滑川あたりから西側ですので、残念ながら私の地元は見えませんが。。。 9月とはいえ、まだまだ暑いです。 しかも無風の樹林帯。体力、精神力ともに如実に削り取られていくのが分かります。 何人もの方に追い越されましたが、あくまでマイペースを守ります。 忍耐忍耐。 標高1,800m付近から徐々に視界が開けてきます。 左手には赤谷山や毛勝三山の猫又山、右手には大日の山々、そして左前方に徐々に剱の雄姿が現れます。 早月尾根には標高200m毎にプレートが設置されています。 ペース配分の目安になろうかと思います。 出発からおよそ4時間半後に早月小屋に到着。 小屋では前夜の宿泊者を見送り、ちょうど布団干しの最中でした。 ご主人はというと、立ち寄る登山者一人ひとりに声をかけていらっしゃいます。 頼りないと思われたんでしょうね、私のことも気に掛けてくださいました。 「気い付けてかれ〜」と、何度もおっしゃっていました。 相変わらず、キャラが濃いです(笑 ビジター向けのトイレも昔のままです。 近代化されたトイレをあちこちで見かけますが、なぜだかこれを見るとホッとします。 休憩後、頂上に向けて出発します。 ひと登りで森林限界を越えます。 ここからは、小さなピークをいくつも越えます。 岩をよじ登るところや、鎖場があったりしますので、 ストックをお使いの方は一旦ザック等に納めた方がいいと思います。 徐々に山頂が近づき、気持ちが高揚してきます。 頂上付近には人の姿が見えます。 好天ですが、あまり人は多くないようです。 「点の記」騒動も一段落したのでしょうか。 頂上直下、剱本体への取り付き付近は鎖場の連続です。 鎖とボルト一本に全体重を委ねるところもあり、なかなかスリリングです。 疲労の極みにある時間帯ですので、登りはもちろん、下りも要注意です。 早月尾根の核心部といってもいいでしょう。 鎖場を登り切り、別山尾根からの道と合流して、ようやく頂上へ。 東には白馬、唐松、五竜が。 そして先月登った鹿島槍ヶ岳もくっきりと見えます。 ここからだと北峰が南峰と重なって、綺麗なピラミッド形に見えます。 南には立山、薬師、黒部五郎、そして笠ヶ岳も。 大分雲が増えてきたため、それ以上遠くの山々は見えませんでしたが、 十分パノラマを満喫しました。 頂上でお会いしたのは10人くらいでしょうか。 剱沢小屋のスタッフの方がいらっしゃいましたので、 剱沢で働いている中学高校時代の同級生に言づてをお願いしました。 卒業以来会っていませんので、覚えてくれているか心許ないですが。。。 下りのことを考えると、長居はできません。 再び来ることを剱岳に誓い、頂上を後にします。 鎖場を注意深くクリアし、手足をフル活用して下ります。 午後はガスが登ってきましたので、かなり蒸し暑いです。 水分補給は必須です。 早月小屋に到着。泊まりの方々で盛況です。 ご主人に無事の帰着を報告し、しばしの休憩ののち、出発します。 ガスがかなり濃くなってきている上に、雨まで降り出しました。 岩や木の根が濡れて滑りやすくなっていますので、 努めてゆっくり時間をかけて下りました。 松尾平付近でついに本降りに。 最後はもうヨレヨレでしたが、心は達成感で満たされていました。 総距離約14km、標高差2,256m、行動時間14時間。 いや〜今日もよく歩きました♪ |
写真
感想
◆剱はやっぱり偉大な山です◆
初めての登山は、家族で行った剱岳でした。
みんなで身を寄せ合って泊まった早月小屋。
満天の星空。キラキラ光る富山平野の夜景。
まだ幼い小学生の弟を励ましながら、みんなで揃って到達した山頂。
そこから見えた360度の絶景。
これが、私の登山の原点です。
道中は、圧倒的に県内からの登山者が多かったです。
他県からだと、室堂から入って別山尾根ルートを通る方がほとんどなのかもしれません。
当たり前のことですが、そこかしこで富山弁が聞こえました。
それだけ早月尾根が、そして剱岳が富山県民に愛されていることの証左だと思います。
剱岳登頂は、これで3度目です。
単独日帰りに挑戦したのは今回が初めてですが、
早月尾根からじゃないと剱岳登山の実感がイマイチ湧かないのは、
富山県民のDNAがなせる業かもしれませんね。
私に登山のきっかけをくださった山、常に心の一角を占める山、
そして、いつまでも目標であり続ける山。
剱岳の偉大さを改めて心に刻んだ、感慨深い山行となりました。
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こんにちはです。
早すぎるコメントかもしれませんが、感想/記録の部分を拝見していたら眼が潤んできました。
なぜでしょう 感動しているんです。
富山の方は皆さん富山の事が大好きだと仰いますね
(少なくとも今までに私が会った富山出身の方達は、皆さん郷土愛が特に強いと感じました)
山に登られる方ならばなおの事でしょうか
素敵なレコをありがとうございます。
お写真も、楽しみにさせて頂きますね(^▽^)
こんばんわ。早月尾根おつかれさまでした!
さすが急登ハンター。素晴らしいレポ堪能しました。
これまた同じく郷土愛と剱愛に感動しました。
昨日黒戸尾根で会った方が、「早月尾根と迷って、早月尾根は天気悪そうだから黒戸に来た」といってましたが
天気良かったみたいで何よりです。
岩登り的登山は苦手というか嫌いというか、あまり積極的に挑む気力がなかったので
正直剱岳は登りたい山ランキング下位だったんですが俄然ランキング急上昇です。
もちろん早月尾根から!
写真も楽しみにしてます。
ittiさん、こんばんは。
コメントありがとうございます♪
ふるさとへの思いって、誰もが持っているものだと思います。
登山という形でそれを表現できるなんて、とてもラッキーなことだと、しみじみ思います。
その気持ちを分かち合っていただき、ありがとうございます。
富山に生まれて良かったー!
kontakaさん、こんばんは。
コメントありがとうございます♪
遂に行ってしまいました。
目標として常に意識していたコースでしたので、感慨もひとしおです。
今も、達成の余韻(またの名を筋肉痛といいます)に浸っているところです
剱は、とても厳しい山です。
でも、一旦その懐に飛び込めば、分け隔てなく誰をも受け入れてくださいます。
別山尾根ルートも、いいですよ。
有名なカニのタテバイ・ヨコバイももちろんオススメですが、
アップダウンの多い、なかなかにタフなコースです。
ぜひ、チャレンジしてみてください
Lynx1218さん
こんばんは
山頂でガスが掛らず、遠望が効いたようで良かったですね
レコを拝見して、私も登山の原点に行きたくなりました。
実は9日か、10日に早月尾根に行く予定にしていたのですが、ある都合で違う山に行ってしまいました。
(もしかしたら、お会いできたかと思うと残念です)
しかし、lynx1218さんが14時間掛るとなる私に日帰りは無理かもしれませんね
また、鍛えなおしてチャレンジは…来年になりそうです。
まずは、ゆっくり休息され、その健脚に磨きをかけたレコを楽しみにしております 。
10日は暑かったですね、私も同日同時間帯早月尾根に苦戦していました。多分2000mの標識の前で声をかけた気がします。早月尾根は木の根っこを踏みしめながらの登りが印象に残っています。
私と同じようなスタイルの登山をされているようで、楽しく山行記録を読ませていただきました。
日帰り登山楽しいですね!寝不足と上昇する雲と高山病との戦いですね。そして日頃真面目に仕事に取り組み日帰り登山しかできない誇りと、ストレス発散の意味もあるかと思います。
頑張ってください、またどこかですれ違いましょう!
Lynx1218さん、こんばんは
富山LOVEさがたっぷりなレコなかなかでしたよ
いつもとは思い入れが違う事を感じるな〜
奇しくも私は11日に亡き父と小学3年生の時初めて小屋泊した尾瀬・燧ケ岳に行きました
人は変われど山は変わらず・・・と思いましたよ
naotosasさん、こんにちは。
コメントありがとうございます♪
早月尾根日帰り、ついに達成しました
寝不足で体調はイマイチでしたが、なんとか歩き通すことができました。
naotosasさんのレコも拝見しました。
来るべきその日には、体調を万全に整えて臨んでくださいね。
さて、次回はいつ行こうかしら
(懲りない私)
sekisentaiさん、こんにちは。
コメントありがとうございます♪
赤スパッツの貴公子ですね
2000mプレートの前と、早月小屋でお会いしたと記憶しています。
兵庫からおいでいただいたんですね。
遠路はるばるありがとうございます。
剱岳になりかわりまして、御礼申し上げます
ルックス、展望そして登り甲斐どれをとっても私にとっては日本一の山です。
おっしゃる通り、発散には最適だと思います
また、いつでもおいでくださいね
massyさん、こんにちは。
コメントありがとうございます♪
達成感もさることながら、ただ近くに身を置くだけでうれしくなっちゃう、そんな山なんですよね。剱岳って
massyさんも、思い出の尾瀬においでになったんですね。
確かに人間は変わるかもしれませんが、山と接することでよりよい自分になれると信じています。
のちほど、お邪魔しま〜す
lynx1218さん こんばんは。
やっぱり早月尾根日帰り剱岳行かれたのですね。
目標達成おめでとうございます
lynx1218さんが剱岳から鹿島槍ヶ岳を見て鹿島槍ヶ岳に憧れたのと同じで、
私は鹿島槍ヶ岳から剱岳を見てあの険しい山頂に立つのが私の夢です。
今後のレコも楽しみにしております。
teruzo-さん、こんばんは。
コメントありがとうございます♪
2年前に山歩きを再開してから、他の山に行く際も常に剱を意識していました。
でも、いつしかどれもかけがえのない山であり、そこにしかない魅力があると気づくようになりました。
そんな心境に至ったところで原点に戻る機会を得たのも、何かの縁ではないかと思います。
これからも、折々に剱を訪れるつもりです。
teruzo-さんもぜひいらしてください。
絶景の後立山が待っていますよ
lynx1218さん、こんばんは。
毛勝山のレコへのコメントありがとうございました
ちょうど、同じ時間帯に偉大なお山の頂きにいたのですね bikihanakoも毛勝山の山頂から、ず〜っと剣岳の山頂ばかりを眺めていました。やはり、素晴らしいお山ですから 「あっ、ガスに巻かれた 」「お〜顔を出してくれた 」とか、、、ブツブツと独り言を言いながらなので、かなり怪しいです
奥大日に登った時も同じ気持ちで剣を見上げていました。数年前にも行きましたが、その時は雨で剣は見えませんでした。どうしても、剣を眺めたくて、わざわざ今年歩き直しました
馬場島からのルート、bikihanakoもチャレンジしてみたいと思っています。その時には、ぜひ参考にさせて頂きたいと思います その前に、猫又〜大猫も気になるお山です
bikihanako
bikihanakoさん、こんばんは(今晩二度目ですね )
こちらこそ、コメントありがとうございます♪
ヤマレコを通じてご縁ができた方が同時刻に目と鼻の先の距離にいらっしゃったなんて、素敵です
確かに、山に行くとおしゃべりになっちゃいますね。
でも私の場合は「あー」とか「おおーっ」とか言葉にならないことが多いかもしれません
奥大日から見る剱は、とても峻嶮でカッコイイらしいので、ぜひ拝んでみたいです。
称名滝〜大日〜奥大日のルートにも興味があります。
余談ですが、猫又や大猫、猫好きには堪らないネーミングですね。
由来が気になります
オオヤマネコのlynx1218でした
こんばんは。
常に心にある山。もしくはル−ト。
lynx1218さんが剱なら私は黒戸尾根かな。目標は北鎌尾根だけど。
目標とする山、心にありつづける山を持つことはとても
大切なことです。
いつまでもお互いにその気持ちを忘れずに持ち続けましょう。
早月、今年は無理だな。
とにかく馬場島までのアプロ−チが大変なので。
今まで寝台列車や新幹線と特急を乗り継いだりしたけど
やはり車が一番大変。剱の登山より車の運転がキツカった!
というわけで代わりに10月上旬に下ノ廊下へ行きますよ
それと何れ雪の早月尾根を登りたいと思ってるんですよ。
siriusさん、こんばんは。
コメントありがとうございます♪
登山って、極めてストイックですよね。
ホームの山を持つことはすなわち、山に投影した自分自身に向き合うことだと思います。
私にとっては、故郷と自分との関わりを再認識することなのかなと
ですので、山を語る際に勝ち負けとか制覇という言葉を使いたくありません。
siriusさんにとって、黒戸尾根はどんな存在でしょうか。
機会があればぜひ、お聞きしたいところです。
そういえば、いよいよ水平歩道の季節ですね。
仙人池経由でしょうか。
レコ、楽しみにしています。
どうぞお気をつけて
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