奇跡の快晴 黒味岳・宮之浦岳(↑淀川登山口・↓荒川登山口)
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- GPS
- 50:34
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 1,277m
- 下り
- 2,013m
コースタイム
- 山行
- 8:16
- 休憩
- 1:57
- 合計
- 10:13
- 山行
- 4:59
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 6:14
天候 | 晴れ、小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
飛行機
往復とも「羽田空港=鹿児島空港=屋久島空港」のフライトを利用。 屋久島内: 空港→淀川登山口、荒川登山口→宿は、共にタクシーを利用。荒川登山口へは路線バスがあるのですが運行本数が非常に少ないです(1往復のみ)。 http://yakukan.jp/doc/pdf/matsubandabus.pdf なお、ヤクスギランドから淀川登山口までの林道は、積雪後は通行止めになることが多いとタクシー運転手から話しを聞きました。冬期は要問合せです。 http://yakukan.jp/index.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
主稜線には12月の積雪が残っていて、一度融けた雪が再凍結してツルツルでした。宮之浦岳の山頂周辺は、チェーンスパイクや軽アイゼンがないと歩けません。実際に装備が不十分で引き返す人も多かったです。特に、宮之浦岳の北斜面(山頂〜焼野三叉路)は、ツルツル斜面だけでなく踏み抜きも多発して、歩きにくい区間でした。我々は、安房岳のトラバース地点から新高塚小屋までの区間でチェーンスパイクを利用しました。 ただし、積雪は多くはなく、またミッチェルも多いためにルートを見失うことはなかったです。慎重に歩けば、道迷いの可能性は低いかと思います。 黒味岳は、山頂の大岩が完全に凍結していました。裏手から登った山頂看板のある地点までは行けますが、その先の大岩は氷のため行けませんでした。途中のロープも凍結していてカチカチです。防寒テムスルだと、すべり止めが効いて使い易かったようです。 稜線上(黒味分かれ、宮之浦岳山頂)や縄文杉付近ではドコモの携帯が使えました。LINEによる写真送信も可能でした。なお最近になって荒川登山口でもドコモが使えるようになったと聞きました。下記エリアにも入っています。 ドコモの携帯通話エリア https://www.nttdocomo.co.jp/support/area/ 宿泊した二件の小屋(淀川小屋、新高塚小屋)は貸切でした。利用調査のノートが置いてありましたが、冬期はあまり使われていないようです。小屋内の気温は0度前後ですので冬期装備がないと寒いです。 |
その他周辺情報 | 登山者に対する協力金制度が2017年4月から開始されました。 冬期は登山口に係員がいないために、下山後に安房の観光協会案内所に立ち寄って納付しました。宿泊だと大人2000円です。子どもは不要とのこと。なお、本物のヤクスギ(樹齢1000年以上)の倒木を使った札をもらえます。 http://yakukan.jp/ 飛行機利用者にとっては、屋久島空港前の「まんてん」は立地的に最高です。ただし温泉は尾之間から輸送しているそうです。 下山後の食事(夕食)としては、安房地区にある「いその香り」を運転手から薦められました。正月時期は夜のみ営業です。美味しい地魚ばかりで、文句のつけようがありません。 https://www.facebook.com/yakushima.isonokaori/ 温泉は、観光地化が激しい平内海中温泉は避け、隣の湯泊温泉を利用しました。協力金100円です。更衣室などはありません。野性味溢れる露天風呂ですが、お勧めできます(本当は隠しておきたい場所です)。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
バラクラバ
毛帽子
靴
ザック
ザックカバー
チェーンスパイク
ストック
食料
行動食
非常食
ガスカートリッジ
コンロ
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
カメラ
テントマット
シュラフ
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感想
2年連続の屋久島となりました。
昨年はずっと雨だったのですが、今年は奇跡的に稜線縦走日に晴れとなりました。息子は、昨年から「晴れた屋久島の景色を見たい」と言っており、なんとか念願かないました。
行程は前年とほぼ一緒です。違いは、稜線縦走で黒味岳ピストンを入れたかったので、貸切だった淀川小屋を暗い時間帯に出発しました。本州の山とは経度の違いから日の出時刻が30分以上遅いようです。6:30でも真っ暗でした。
急登を歩いていると徐々に明るくなり、雲海の中から朝日が出た後に、花之河に到着。健脚のソロの方数人に抜かれました。黒味岳へは空身ピストンで往復1時間程度です。どんどん高度を上げ、最後は岩場を回り込んで山頂へ。宮之浦を含む主稜線の景色が目に飛び込みます、素晴らしい。息子とともに自然とウォーと叫びました。ただし岩の頭頂部はカリカリのアイスバーンでした。
投石平からは主稜線の西側を巻きながらの気持ち良い縦走路です。途中から雪の凍結が顕著となり、チェーンスパイクを装着。下界用のスパイクをレンタルされていた方は、スパイクがとれてしまって登頂を断念されていました。また家族連れグループともスライドしました。
へーへー言いながら急登を登りきった栗生岳で祠にお参りをして、最後のビクトリーロードを登ると宮之浦岳山頂です。巨大な雲海の中に山岳部だけが浮かんでいるようでした。独特の山岳景観、そして霧氷化したヤク笹が冬期限定の景色を生み出していました。素直に感動です。息子も晴れた景色を見ることができて、満足げです。気温は摂氏0度、風もあったのですが、興奮を抑えきれず貸切の山頂には20分以上滞在しました。
山頂北側の祠にお参りをしようと山頂を出発すると、登山道は完全に凍結していて氷の上を歩きます。祠がある巨石の影で、温かいスープとパンの軽食をとってから新高塚小屋を目指します。カリカリのアイスバーンと、踏み抜きを交互に繰り返して焼野三叉路に到着。永田岳のガスがとれて、また素晴らしい景観に感動です。
新高塚小屋までの下山はチェーンスパイクが活躍しました。岩と氷のミックス、そして凍った木道には最適でした。なお雪の踏み跡からして、こちら側の登山者は非常に少ないと思います。数日前の元旦には、300名山完登を目指す田中陽希さんが通ったはずですが、その気配はみじんも感じられませんでした(当たり前か)。
新高塚小屋も貸切でした。少しかび臭いですが、水場もトイレもある便利な山小屋です。ありがたく使わせていただきました。ウッドデッキには雪が10cm程度積もっていました。
翌日は下山のみなので、安心して寝坊です。9時前に小屋を出発して、大株歩道のヤクスギを巡りながら荒川登山口に下山となりました。下り坂の天候にもかかわらず、縄文杉までのツアーが5パーティーくらい入っていました。
この連休に縦走したのは我々だけだったようですが、1月下旬以降は天候が厳しくなることから主稜線縦走者はさらに減るそうです。冬の屋久島は人が少ないことは良いですが、晴れることは少なく、今回はまったくもって奇跡的な天候でした。屋久島に感謝したいと思います。
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