猿ヶ馬場山 白川郷 岐阜
- GPS
- 07:54
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 1,436m
- 下り
- 1,434m
コースタイム
天候 | 降雪のち曇り 山頂はガス濃し |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特になし |
その他周辺情報 | 白川郷にはコンビニは一軒のみです 食事などの店も観光客相手の営業時間帯 |
写真
感想
さかのぼる事1週間前の12日に猿ヶ馬場山の山行を計画し、午前2時半に自宅を出発。
東海北陸自動車道を岐阜市方面から北上するも、雪で通行止めのため庄川インターチェンジで高速道を下ろさてしまった。
しかし、白川郷へは国道156号線が通じているのでそちらを使ってと考えたが、国道まで雪のために通行止めになっていた。
この時点でスキー場の未圧雪ゲレンデ並みのフッカフカの雪が積もった危険な状態。
ほかのルートで行けなくも無いが、3倍以上の距離を走らなければ成らない事と、その時点での降雪が命の危険を感じるほどの降り方だった事から、白川郷へ行けたとしても、豪雪により其処へ閉じ込められてしまったらある意味地獄を見る事に成ると判断し、帰宅することに。
スバルXVのフロントバンパーに当たる高さの深雪で、走行中にボンネット越に盛大にスプレーを巻き上げ、前が見えない恐怖を何度も味わいながら、よせば良いのに「石徹白シャーロットタウン」の廃ゲレンデで遊んでみるか?と考えたりして、急坂で有名な桧峠へ向かってみる。
途中にはウイングヒルズ白鳥というスキー場があるのだが、そこへ向かうスキー客の車が、豪雪にも関わらずノーマルタイヤにゴムチェーン位の装備で、しかも滑ったら装着しましょう位の気持ちのお方がいっぱいの様で、坂の傾斜が増しカーブが急になった所でスタック車満載、絶賛道路封鎖中でした。
あきらめました〜〜、すべてをあきらめました〜。この日はもう何も考えず家路に着きました。午前2時半から午前11時まで、ひたすらハンドルを握って走り、ガソリン25リットルも消費して得たもの何一つなし。
長すぎる前振りに成ってしまいましたが、やっと本文の始まりです。
白川郷の前日(17日土曜日朝)の積雪量は168cm、当日18日の朝の積雪量は199cm。じつに一日で30cmを超える積雪が有った模様。
普段は平日の月曜日休みですが、今週は都合で日曜日が休みになった。
冒頭の降りすぎた雪に件も、日曜日なら入山者が多そうなので、単独登山の私でも他力本願で臨めば登頂間違いなしでは無いかと・・・他力本願ラッセルです。
自宅を出る時に、現在の白川郷の降雪状態と高速道路の規制情報を確認しておいた。
どうやら今日は、本州中部あたりは徐々に高気圧に覆われてきて、雪もやみそうだし久しぶりに視界のある山行が出来そうな予感。
白川郷の村営せせらぎ駐車場に到着すると除雪作業の真っ最中だった。係員がやって来て「8時からですよ」と伝えてくれるが、現在午前6時ちょっと。2時間も待ってられない。
遠くは成るが、この時間でも駐車できる駐車場に車をとめた。
駐車地から白川郷の荻町までの間に、カッチンコチンに凍結したアスファルトの上で3回も滑ってコケましたが、そんな時間にはまだ観光客も居ないので、人に見られる事無く恥ずかしくは無かった、ちょっと痛いだけだけど。
荻町を横切り宮谷林道へと侵入、ここが登山口となるようだ。除雪された雪の壁が背丈ほどもあって、どこから取り付いて良いのか分からない。
少し進むと、除雪終了点は一段低くなっていて斜面に取り付けた。
誰か来ないかなって後ろを振り返るが誰も無し、はぁ〜今日も一人か〜?
どなたのGPSログかは忘れたが、有難くコピーさせていただいてetrex30に保存してきた。
お陰で単独の初めての山でもルートに迷いはないが、頻繁にGPSのルートを確認しないと道に迷いそうだ。
夏と違って冬の雪道は、とくに新しく降雪が有った時にはふみ跡なんて有るはずも無いので、とにかく細かくルートを確認しないと後戻りを強いられることに成る。
一つ目の堰堤が目の前に迫ったころ、右手のストックが抵抗も無く雪に刺さっていく。
見ればスノーバスケットがちぎれて、ストックのシャフトとは関係ない動きをしている。シャフトに着けるねじ部を残して、雪面に接するバスケット本体がきれいに破断していた。
ザックからタイラップバンドを2本取り出し、バスケットが上下しないように固定した。応急処置では有るが上手くいった様で、この日一日不自由する事なく使えた。
歩き始めて30分程たったころ、右手に今日のトレースを見つけた。私とは全く違うルート取りで進んで居るようだ。しかしそんな事よりも登山者が居たことが有りがたい。トレースをなぞらせて頂いて楽をした。ほどなくして先行の2人に追いつきラッセルの礼を言う。
そこからは3人でラッセルを廻すが、所々膝上の深いラッセルに成りキツイ。
途中で後方から単独の登山者が追い付いてきて、一人増えた4人でラッセルをこなした。
先頭ラッセルでは大汗を掻くが、2番目以降に成ると途端に汗が引いて寒い、温度調整に苦労しながら上着を着たり脱いだり。そんなことを繰り返すうちにインナーグローブを必要以上に濡らしてしまったようで、指先がとても冷たく感じる。
調子よくラッセルをこなしていたが、帰雲山の北斜面下にもう少しと言うあたりで、私の脚はいきなり止まってしまった。
どうやらハンガーノックを起こしてしまったようだ。いそいでソイジョイのチョコレート味のバーをかじったが、その後山頂まで症状が回復することはなかった。
ほかの3人には迷惑をかけてしまった、遅れて着いた頂上では十分に礼を伝えたつもりだが、あらためて有難う御座いました、みなさんのお力が無ければ頂上は踏めませんでした。
お約束の様に頂上はガスで視界無し、ここまでくる途中では青空も垣間見れていたのだが、おそるべし俺パワー。
山頂で、コンビニで買った小さな「クリームパン」4個入りを、お湯で流し込むがまだまだハンガーノック症状は改善の兆しなし。
お湯はいつもサーモス500mlに入れてくるが、そのお湯は昼ご飯を買うコンビニで「お湯をもらいます」と一声かけて、ポットから給湯している。山に近い所のコンビニで給湯すれば、昼頃でも熱くて飲めない程の温度が有る。熱すぎる時は脇にある雪をつまんでサーモスに入れれば適温に成る。
他の3人は先に下って行ったが、トレースはバッチリ有るので心配ない。どこを降るのかを聞いてみたら、登って来たルートをなぞるという頃だったので余計に安心だ。
シールを剥がし、ブーツを滑走モードに切り替え、ヘルメットとゴーグルを装着し下山開始。時に午後1時43分ころだった。
その時はまだ雪が降っていて視界不良だった。すこし標高を下げ橅の木がまばらに有る樹林帯に入るころには、ガスも無くなり良好な視界の中を滑走できた。
滑走中に木の小枝に顔をはたかれ、唇を少し切ってしまった。手でよけた木の枝が引っ張った別の枝が跳ねるように飛んできたのが原因だった、十分気を付けないと。
朝スキーを履いた登山口には午後2時半ころに到着した、登りに6時間も費やした事を考えると速い。スキーの機動力に感謝だ、これがやりたくて始めた山スキーなんだから。
脱いだ板をザックの左右に一本づつ差し込み、ストックとハードシェルを抱えながら歩くが、白川郷の荻町地区はおびただしい数の観光客だ。
中国語と思しき言葉が聞こえるので、その大半は大陸からの観光客の様だ。どんな民族であれ観光地が潤うのは結構な事だ、私の様にトレースしか残さないような訪問者はこの地域にとってはそれほど有難い人間ではないと思うが、そうであれば金を落として行くのかと聞かれれば、ごった返す観光客に交じって店をのぞくなんて事は出来ない。
今回の山行も、降雪でガスが濃い時間が長かった。
そうなるとザックのショルダーベルトに取り付けたポーチに入れたカメラやGPSは雪にまみれて使いずらくなる。
使いずらいので写真を撮るのが面倒になって画像の枚数が極端に少なくなる。
etrex30の操作ボタンも雪が詰まって動かしにくくなったりと、楽しいはずの雪に翻弄されている状況を何とかしなくてはと思いながらも、気が付くと降雪期が終わっているんだろうな。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する