大笠山(白山を超える総合格闘技)


- GPS
- 11:33
- 距離
- 27.4km
- 登り
- 2,059m
- 下り
- 2,062m
コースタイム
天候 | 快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
道の駅上平を過ぎて400m程進んだところを右へ曲がって「であい橋」を渡った除雪終了地点に駐車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■であい橋〜境川橋(尾根取付) ・林道は雪がタップリでスキー歩行は問題ない。 ・通常はトンネルを使うが今回は試しに・・・ということで旧道を行ってみたがデブリ地獄で失敗。結局トンネルが一番早い。 ■尾根取付〜大畠谷基部 ・尾根取付部は狭くて急でテクニカルだがスキーでいける。 ・しばらく登っていくと台地地形になるが登り返しにならないようにルートをしっかり取る。 ・今回は雪が硬かったため1463Pを過ぎたところから谷の基部まで滑走して主稜線まで谷を登り詰めたが一般的には主稜線まで尾根を巻いていく。 ■大畠谷基部〜大笠山 ・かなり急な谷を登っていくことになるが今回はアイスバーンだったためアイゼン+シートラに換装した。 ・稜線は再びシールでいける。山頂では北アルプスや白山の絶景が待っている。 ■スキー滑走 ・山頂〜大畠谷基部まで快適に滑走。北面はストップスノーだった。 ・大畠谷基部〜1463Pの巻き部分までシールで登り返し。 ・残りは滑走モードで全行程いける。 ・南面の方がザラメで滑りやすかった。 |
写真
感想
厳冬期最後の週末を2週連続で赤石岳で過ごしてしまったので久し振りに雪タップリの北陸で本来の山スキーを楽しみたいと思った。
ってことでYSHR先生に同行を願い出たところ行き先は北陸の名峰である「大笠山」でどうかとのこと。
大魔人さんも参戦ということで久し振りに3人での山行となった。ほぼ1年ぶりかも。
夜中1時発とのことだがどうせフライングスタートに決まってるのであらかじめ出発地点で車中泊。
翌朝、0時半を待たずに先生と大魔人さんがやってきた。
準備を済ませて3人ともポンツーンでスタート。
雪はザラメが少し凍った状態なので細板でもいけるだろうが気温が上がる時間帯の滑走を考えるとやっぱりスーパーファットが望ましい。
尾根の取付地点となる境川ダムへのアプローチはトンネルを使うのがセオリーだが「もしかして旧道がいければ帰りも滑って帰れるかも?」という淡い期待から旧道チャレンジしてみることに。
結果としてはこれが大失敗。
林道はカチカチデブリ地獄で滑落したらアウトというヤバイルートでした。
所要時間もトンネルを使った場合と比べて1時間オーバー;;余計な体力まで使ってしまった。
まあいい経験になったということで。
境川ダムからいよいよ尾根に取り付く。
どこも尾根の取付は急斜面で狭いところが多いがここも例に漏れずなかなかハードだった。
初っ端からYSHR先生を先頭にクトー全開でガシガシ登っていく。
厳冬期のラッセルも大変だがこの時期の凍った斜面も大変だ。
ふと後をみると遠くにヘッデンが2個見えていた。
まさかこの時期の大笠山に後続!?
「気合入ってるなー」とか、「きっと誰か知っている人じゃないか?」なんて会話しつつ一体それが誰なのか気になっていた。
台地に登り上げた辺りで東の空が染まり始めてきた。
そして大笠山とその主稜線が満月に照らされて輝いている。
ベストポジションで最高の瞬間を迎えたわけだ。
「トンネル使わなくて正解だったな〜」なんて冗談を飛ばしながら歩いていく。
しかし事件は起きた。
1463Pの巻きでシールを剥がして滑走モードに切り替えようとしていたところ大魔人さんのスキーが谷底に向かって落ちていったのだ。
硬い斜面を速度を上げながらあっという間に見えなくなった。
大魔人さん真っ青。
片方だけスキーを履いて谷底を確かめに行く。
数分後に「あったーー!」と歓喜の声。
1本だけ生えていた木に奇跡的に引っかかっていたそうで超ラッキーですね。
3人でホッと胸をなでおろして先へ進む。
核心部の1470mポコはカチカチだったので一旦大畠谷へ滑り込んで谷を登り詰める作戦に出た。YSHR先生の発案で経験のなせる業である。
谷の基部からしばらくはシールで登っていったが上部は急登でカチカチ・・・いつものようにロケットエンジンで先行していた大魔人さんが何やらアイゼンに換装していたので自分も換装してツボ足で登ることにした。
結果的にツボ足の方が安全で速かった。
主稜線に出てからは絶景を眺めながらのスキーハイクとなる。
北アルプスは剱・立山、薬師、乗鞍の名峰や御嶽山が丸見え。
後には医王山、大門山、赤摩木古山、奈良岳といった金沢市民の山々が連なる。
東には三ヶ辻山、人形山、タカンボウ山、籾糠山、猿ヶ馬場山といった山スキー向きの山々が。
そしてピークに立つとボスキャラにふさわしい白山がドン!
その手前には迫力満点の笈ヶ岳も。
もう最高です!来てよかった!
山頂の絶景を楽しんだ後は滑走タイムだ。
山頂部はシュカブラ多数なので慎重に。
しばらく滑っていくと例の後続2人組とスライド。
なんとカリスマ君とmacoさんのパーティーでした。
3人とも「やっぱりね」って感じで納得。この2人なら大笠山でも驚かないしむしろ当然といったところでしょう。
お楽しみ滑走タイムはやっぱり谷筋へ。
大畠谷へ落ちていきます。
上部はパウダーで日が当たっている場所は適度なザラメだったが北面はストップスノー。
斜面を見極めながらルートを選んでいく。
基部まで滑走を楽しんだら再びシールを貼って尾根まで登り返すと後は巻き名人を先頭にツリーランを楽しんだ。
無事に境川ダムまで降りたら最後はヒールフリーで林道滑走。
行きで使わなかったトンネルを越えて1時間くらい短縮してゴール。
やっぱり大魔人さんの林道歩きは速かった。
この時期の大笠山は体力はもちろんのこと雪質、ルートファインディング、登行技術、滑走技術など困難な要素も多いが岳人の心を揺さぶる山だと思う。
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