記録ID: 1418843
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沢登り
丹沢
中川川水系 雷木沢〜左岸尾根&大石沢・伝法沢中間尾根(沢登り講習)
2018年03月31日(土) [日帰り]
kamog
その他1人
- GPS
- --:--
- 距離
- 4.9km
- 登り
- 623m
- 下り
- 623m
天候 | 春爛漫の沢日和快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・今回は4〜5台程度。時折、横向きに駐車されているのを見かけますが そうされてしまうと他の車が置けません。縦駐車で。 またすぐ先のゲート周辺は駐車厳禁です。 ・登山計画書は西丹沢VC提出。トイレもVC(ビジターセンター)で。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆雷木沢(らいきさわ) 初級者に人気のモロクボ(室窪)沢、一番目の支流でやまびこ橋のすぐ上流で 左岸から細い水流で合わさる。源頭は水晶沢ノ頭。 地形図を見ればわかる通り、前半に高い滝が連続していてマイナー沢ながら 驚く。 本流のモロクボ沢は初級沢だが、雷木沢はやや中級者向け。 遡行グレード:2級 『丹沢の谷200ルート』(山と溪谷社刊)P264〜267に掲載 〕冖畋出合から林道ゲートを抜けて白石峠方面に約10分。分岐を左に分けて 橋を渡り踏み跡と道を5分も進めば、赤いやまびこ橋がモロクボ沢を渡っている。 やまびこ橋は渡らず、そのまま左岸を進むと、出合は水量も少ない細い沢が 流れ込んでくる。ここが雷木沢で堰堤にも沢名が記されている。 堰堤を右から左へ越えて柵沿いの径路を少し進んで入渓する。 すると割ときれいなナメとナメ小滝が続き、少しテンションも上がろう。 沢が左へやや曲がると早速12m滝が眼前に飛び出してくる。 出合からは想像できない滝に少し驚くであろう。 滝登り(クライミング)力が確実な人なら左からテイクオフし登ることもできるが 未熟な人は事故る確率が高いので止めるべき。 触ればわかるが結構ヌメリがある。 直登ならハーケン、小カムなどは必携です。 その上にも5m滝がある。 さて高巻きは、一見右側の傾斜があるスラブから行けそうに見えるが、このスラブ は苔が一面生えていてホールドもほぼないので取り付かないようにする。 木を繋ぎながら左の急な斜面を高巻く方がよい。 上の5m滝落ち口よりも10m程度上部まで高度を稼ぎ、小尾根を乗り越せば 次の2段20mチムニー状滝の左側に根など使ってクライムダウンできる。 この高巻きも当然ではあるが、沢初心者には難しいので経験者向き。 左側チムニーに水が落ち流れる2段20m滝は、一見流芯のチムニーが登れそう だが、身体が傾くムーブになり濡れは免れないし、何といってもヌメリがある。 傾いたスクイーズチムニーなので大き目のカムも難しいであろう。 (内の同人の連中は過去トップロープで遊んだようだが) 今回は右コーナーから取り付き、10m上右手の木でランニングを取ってから 左手の流芯近くまで細いバンド状をトラバース。 さらにヌメリに気を遣いながら右上して乾いた壁をクライミングした。 (掘棔銑検次 岩に長めのスリングでセルフビレイを取り、ボディブレイスビレイで後続を 上げた。 ぞ滝を越えていけば白い筋が先に見えてくる。 この沢の大滝と言える2段30m滝だ。 やはり出合からは想像できないあまり人に知られていない丹沢でも秀逸な存在。 直登は一般的にはまず不可能に近い。ヌメリも当然あるし細かい。 以前来たときは、左岸(右手)上に見える尾根まで登って柵沿いにトラバース してから急斜面を滝の上流に下りたが、 今回は少し戻って右岸(左手)の弱点を縫いながら高巻く。 滝の落ち口より10m上流で沢に戻った。 ゥ淵瓩魘瓦鵑840mと850mでそれぞれ右岸から支流が合わさる。 850mの左沢には小さな段差のナメ滝と、奥に10mほどのスラブ滝が見て取れる。 少し進んだ2×6m小滝には中央に真っ直ぐな黒ベルト状変成岩帯が走っている。 プレート活動の一端を垣間見ることができ、自然の偉大さに感嘆する。 870mでトイ状3×7m滝。流芯のトイにフットジャムを決めながら取り付こうも 結構ヌメリがあるし足も濡れるので、さっさと右手の小尾根から高巻く。 連続した6×10m滝もヌメリがあるので、右手ザレから上がり、落ち口に向かい 左へトラバースする。このトラバース時は足元が黒岩でヌメリもあり、 ホールドをうまく持ち替えながらで注意が必要。 少し間を置き10mスラブ滝。慣れた人なら右壁をクライミングすることも可能 だが、ホールドも細かくヌメリがあるので、無理せず右から高巻ける。 940mで7本の立派な兄弟群木が立っている。サワグルミであろうか? Т蔽韻幣滝を7つくらい越えながら、水流は涸れては現れの連続になって 今日は1070mくらいで完全な水涸れとなった。 1120mから先は垂壁もまじえ急峻になることはわかっていたので、今回は 1100m三俣から一番左岸尾根に乗り雷木沢左岸尾根の1160mに詰めた。 出だしだけややザレたトラバースだが尾根は問題なく詰められる。 ┻佑瓩人詭畋左岸尾根上はやや痩せている。特に北側のヌタ小屋沢水系は 急なルンゼと壁になっている。 この尾根を取り巻くヌタ小屋沢、雷木沢、大石沢、伝法沢の水系の流れ落ちる 方向を確認しながら読図下降する。 1110m尾根の分派点で南に向かう雷木沢左岸尾根を離れ、今回は大石沢と伝法沢 の界尾根(中間尾根)を下降。 1080m尾根分派点で南東、990mで南南東(ほぼ南)尾根を急下降。 910mで東尾根に進まなければならないのだが、ここを940m地点と間違わない よう注意が必要となる。 また910mより南向けの尾根をそのまま下降してしまうと、急峻となり先ほどの チムニー状2段20m滝へと落ちてしまう。 910mから東尾根に乗れば、しばらくは急で、一旦緩んだ825m尾根分派点で 両側の尾根に柵が張られてある。 右側(南側)の柵沿いにさらに急下降すると小さなコルを経て765m小ピーク。 もう下の方に中川川の流れも眺められ、植林帯を下りれば登山道と合流する。 ◆マウントファーム登山学校 沢、クライミング、読図、雪山など様々な登山アクティビティを通じて 遭難を防ぐための知識、技術、コミュニケーションおよび受動的でなく 主体性を持つ登山の啓蒙を目的に行っています。 http://mt-farm.info/ 細かい地形図とコンパスツールでなくとも、ジオグラフィカなどGPSアプリで よいじゃないか、という方もおられるであろう。 それでは地形図、等高線の表す意味と目の前に出てくる現実とのギャップの 埋め合わせはほとんどできないし、リスク意識、登山計画性の減退になっていって しまいがちである。 私がジオグラフィカを作動させているのは、あくまで下山後に地形図で記載した ルート取りとトラック(これも完璧な正確さではないが)の整合性を確認する ためです。それだけで充分有用。 |
写真
感想
受講者さんのリクエストでモロクボ沢支流の雷木沢で沢登り講習。
出合からは想像できませんが、この沢の前半部には大きな素晴らしい滝が
連続していてマイナー冒険志向の方にはお宝的な沢なのです。
「雷木沢にしてよかった!」との感想。
このところの暖かさで花たちは一気呵成に満開でした。
ミツマタ、ヤマブキ、キブシ、そして芽吹き出した新緑たち。
鳥たちの囀りに癒されながら、一年で一番旬な時期の沢でした。
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