残雪の立山三山縦走〜アイゼン脱着大忙し

2018年04月30日(月) [日帰り]

• GPS: 09:44
• 距離: 13.4km
• 登り: 1,315m
• 下り: 1,307m

コースタイム

日帰り

• 山行: 8:04
• 休憩: 1:41
• 合計: 9:45

距離 13.4km 登り 1,315m 下り 1,313m

4:37 室堂
4:49 4:50 みくりが池
5:05 5:07 雷鳥荘
6:43 6:50 剱御前小舎
7:23 別山南峰
7:29 7:36 別山北峰
7:43 別山南峰
8:25 8:34 真砂岳
9:43 9:46 富士ノ折立
10:01 大汝休憩所
10:05 立山
10:24 10:33 雄山
11:21 11:53 一の越山荘
12:33 12:39 浄土山南峰
12:50 13:11 浄土山
13:18 13:19 浄土山南峰
13:41 一の越山荘
14:17 14:20 室堂
14:22 ゴール地点

天候

晴れのち曇り

アクセス

利用交通機関：

電車 バス ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

4/28(SAT)
東京駅八重洲口22:40 - 05:50 富山駅南口 (グランドリーム金沢1号，8530円）
4/29(SUN)
電鉄富山 6:12 - 7:22 立山駅（1200円）
立山駅 6:40 - 6:47 美女平 7:00 - 7:50 室堂 (Webきっぷ予約，往復4310円、黒部湖まで行くと1万円突破！）
4/30(MON)
室堂に15:30から並んで立山駅に着いたのは18:00
富山駅南口23:39 - 06:35東京駅日本橋口（グランドドリーム金沢2号, 8040円）

コース状況／危険箇所等

4/30時点で夏道と雪道のミックスでした。基本、北側、東側斜面に雪があり、南側、西側斜面は雪が無いという状況で、場所によっては、雪道と夏道とどちらも選べる場所があります。私は今回、室堂から時計回りに歩きました。

【室堂−劔御前小舎】南西側斜面なのに何故か完全な雪道です。雷鳥沢ヒュッテまでは竹竿でコースが指定されていますが、そこから先は雷鳥沢の向かって左側の尾根を直登できます。アイゼン、ピッケルが基本だと思いますが、雪が緩く落ちる心配はまず無いと判断して私はピッケルからストックへ途中で変更しました。
【劔御前小舎−別山】前半はほとんど夏道ですが、中盤以降、雪道も一部残っており、アイゼンを着けたまま頑張るか、付け外しをするか、こちらも迷うところ。私は劔御前小舎で外し、その後途中から付けました。
【別山−富士ノ折立】室堂側に夏道が、後立山側に雪道があり選べます。8時を過ぎ暖かくなってくると踏み抜きまくるので、私は途中でアイゼンを外して夏道を通りました。ただ、富士ノ折立の別山側は夏道でも頂上付近の最後の一ヶ所、アイゼン、ピッケル無しでは厳しい箇所があり、そのほんの10mをクリアする為にアイゼンを再び装着し、ピッケルを取り出しました。
【富士ノ折立−雄山】富士ノ折立の雄山側は雪は無く、普通に夏道の岩場なので、アイゼンを外して降りました。その先はまた残雪たっぷりなので再び装着。
【雄山−一の越】ちょろっと雪が残っている部分はありますが、98%夏道です。雄山山頂でアイゼンを外して降りました。
【一の越−浄土山】北斜面なので、全面雪道ですが、一の越からしばらくは夏道も選べます。雷鳥さんの声を沢山聞けました。私は一の越でアイゼンを装着し、雪道をストックで登りました。暖かい時間でしたが、北斜面の為か、踏み抜きはそれほど酷くなかったです。
【一の越−室堂】浄土山の北斜面なので全面雪道です。雪がゆるゆるなら緩斜面なのでアイゼン無くても大丈夫ですが、私は浄土山からずっとアイゼンとストックでした。

その他周辺情報

登山届：webで提出していても室堂駅1Fの入山安全相談窓口で登山届を提出する必要があります。様式は問わないようなので、ヤマレコの登山計画書をそのまま提出しました。

満点の湯：立山駅から富山電鉄に乗り、岩峅寺で乗り換えて不二越駅下車徒歩１分。食事処、休憩処完備でバスの時間までのんびりしました。ここから深夜バスが出る富山駅南口までタクシーで15分，深夜料金で1700円。

ファイル

Screenshot_20180429-212024.png

【後日の参考用】この日の天気と気温の予報
（更新時刻：2018/10/27 13:16）

写真

4/28 22:34

GW前半，夜中にも関わらず大混雑の東京駅八重洲南口から出発です。

4/29 7:28

この時点で2時間先のケーブルカーまで売り切れになっていました。Webきっぷの予約はmustだと思います。

4/29 8:43

バスの中から見た雪の大谷。今年は雪が少ないかと思ったら，ほぼ平年通りで17mとのこと。

4/29 9:59

せっかくなので歩いても行ってみました。さすが大人気。日本語話す人は半分くらいですが（笑。

4/30 4:42

さて翌日，小望月を眺めつつ立山三山を目指して出発です。

4/30 5:07

これから登る別山と真砂岳のコルを彩る素晴らしい朝焼け。

4/30 5:11

奥大日岳と大日岳の頂に朝日が灯る。

4/30 5:15

雪山を彩る雷鳥沢キャンプ場のテント群と朝焼け。

4/30 5:22

夏は川のある雷鳥平の先も，この時期は回り道することなく別山乗越に向けて直登出来ます（沢筋はだめですよ）。

4/30 6:30

日の出時刻から40分遅れて夜明けを迎えた室堂平。

4/30 6:58

剱御前小舎から朝日に照らされる別山を望む。

4/30 6:58

雪で先っちょが丸まった剱岳の先には不帰嶮と白馬岳。

4/30 7:42

三山縦走の一つ目。残雪に埋まる別山頂上の神社。

4/30 7:35

別山北峰から見る真砂岳と立山本峰。

4/30 7:48

広い尾根の真砂岳に向け，東斜面は冬山，西斜面は夏山の様相。

4/30 7:59

室堂平を見下ろす。白銀の世界，というにはちょっと硫黄っぽい。

4/30 8:23

別山から大日岳への稜線。美しきライン。

4/30 8:30

後立山連山を眺めつつ，静かな真砂岳山頂で一服。

4/30 8:49

核心部と言われる富士ノ折立が近づいて来ました。左半分は冬道，右半分は夏道の二者択一です。

4/30 9:42

どうにかこうにか富士ノ折立ゲット。同じ身長の剱岳とツーショット。

4/30 9:40

富士ノ折立は黒部湖ウオッチのベストポイントです。山座同定してみましたが、あってるかな？

4/30 9:54

折立のこちら(雄山）側は普通に夏道でした。その先はまた雪山。

4/30 9:59

雪に埋もれる大汝休憩所の辺りは気持ちいい雪原歩き。

4/30 10:03

大汝山到着。立山本峰の最高峰なのに控えめな山頂標。

4/30 10:26

雄山神社，あの高い鳥居の笠木だけ顔を出してます。凄いな。

4/30 10:34

そこからちょろっと登って三山縦走2つめ，雄山到着。

4/30 10:38

ここまであまり人を見ませんでしたが，さすがに雄山は大人気。

4/30 10:43

雄山の室堂側はほぼ夏道ですが，まだ決まったルートは確立されていないようで，皆さん好き勝手なルートを降りてました。

4/30 11:57

ちょっと雲が増えてきましたが，最終目的地の浄土山へ向かいます。

4/30 12:09

仲良しカップル発見！

4/30 12:33

見た目よりハードな登りを登り切り，富山大学の施設に到着。

4/30 12:34

ここにはBCな方が沢山いらっしゃいました。

4/30 12:48

この角度から見る立山本峰も格好いいと思う。

4/30 12:51

浄土山山頂到着で三山コンプリートです。のんびりしたくなる緩やかな山頂。

4/30 12:57

浄土山のちょっと先から室堂を見下ろす。

4/30 13:05

岩の上で縄張りの見張り中でしょうか。

4/30 13:06

しばらく眺めていたら降りてきてくれました。まだ真っ白なお肌に赤いアイラインがおしゃれ（♂だけど）。

4/30 13:49

一ノ越からは竹竿に沿って一気に室堂へ。

4/30 14:14

賑わう下界に無事到着。雪山に雪原に岩峰に雷鳥にと残雪期の立山を満喫出来ました。

4/30 19:22

10月の剱岳登山の時にも使ったこちらでバスの時間までのんびり。

5/1 6:42

翌朝6:40に東京駅到着。このまま出社です。

撮影機器：

DSC-RX100M3 SONY

装備

個人装備

長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着(ダウン上) ゲイター ネックウォーマー 毛帽子 靴 ザック アイゼン 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め 時計 サングラス タオル ツェルト ストック ピッケル カメラ スマホ

感想

napiee

去年秋にブラタモリの立山・黒部特集をたまたま見て、一度は見たいな雪の大谷、とりあえず予約だけしとくかぁ〜と軽い気持ちで半年前にホテル立山を押えておりました。ラッキーなことに二日間とも天気に恵まれたので、初日は観光、この日は残雪期の立山三山縦走にチャレンジしてみました。

3000m級の岩峰と雪のミックスは今回初体験。アイゼン脱着のタイミング、ストックとピッケルの選択、なかなか悩ましいところもありました。特に，富士ノ折立では登り始めの踏み抜きが嫌でアイゼンなし＋ストックで夏道を登り始めたものの、途中でこりゃまずいとストックをしまい、手足を駆使して雪の無い岩ルートを探したもののどれもリスク高過ぎで諦めざるを得ない状況に。岩ひとつのスペースでどうにかアイゼンとピッケルを装着して、雪上ルートを進むことでなんとか無事クリア出来たものの、後から登ってきた一部始終を見ていたと思しき女性に「だいぶ苦労してたわね」と笑われてしまいました。この方は夏道も終始アイゼンを履いたまま通してきたようなので，こういうリスクのある場所はこれが基本なのかな。勉強になりました。

ちなみに、他の方のレコにもありましたとおり、室堂、黒部一帯は大混雑でした。観光で行ってみた黒部のロープウェイは1時間40分待ち、帰りの室堂から美女平へのバスは1時間待ち、その後、美女平でケーブルカーを40分待ち、立山からの電車はアジア系の外国人で占領されていて座れず、と凄い状況でした。それだけ楽しめるエリアということで、我慢我慢！

コメント

yamanovo

この時期に！
GW真っ只中に。綿密な計画で、見事なリターンでしたね。
雷鳥も間近で見られて羨ましい！

napiee

Re: この時期に！
半年前に思い立った旅行計画に、どうせなら残雪期の立山に！と急遽組み合わせましたが、ホント、行って良かったです。5/3の今日も出社してるほど此処のところ珍しく忙しいのですが、合間を縫って登山計画を立てた甲斐がありました。でもそろそろまとめて寝ないと倒れるかも(笑

pi-ti

教えてください
napieeさん　初めまして。

詳しいレコをありがとうございました。
立山に入山する際、ビーコンの携帯が義務付けられたと聞いたのですが　どこかでチェックがはいるのでしょうか？

よろしくおねがいします。

napiee

Re: 教えてください
pi-tiさん、初めまして！

私も義務？について気になっていたのですが、室堂駅の入山安全相談窓口で前日に登山届を提出して相談した際、今回通る予定のルートに関して色々情報を頂きましたが、ビーコンについては特に言われませんでした。お持ちでなければその場でレンタル出来るので(お安くはないですが…)、登られる日のコンディションなども相談してレンタルを利用されるのも手だと思います。

pi-ti

Re[2]: 教えてください
napieeさん　早速　ご親切なお答をいただきありがとうございました。
参考にさせていただき、また自分なりにも調べてみます。

このレコを拝見して益々行きたくなりました。
ありがとうございました。