上越国境稜線縦走(尾瀬〜平ヶ岳〜藤原山〜大水上山〜十字峡)
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- GPS
- 29:34
- 距離
- 42.4km
- 登り
- 1,995m
- 下り
- 3,111m
コースタイム
- 山行
- 9:07
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 9:23
- 山行
- 8:55
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 10:30
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 9:34
シュラフ:#0
マット:夏用(komemameは冬用、ホッカイロも使用)
ダウン:象足・ズボン・上着
テルモス:2人で1本(使用せず)
天候 | 4月29日(日):快晴! 4月30日(月):快晴! 5月01日(火):曇り→快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー 自家用車
●クルマ:尾瀬第一駐車場(280台、1000円/24h) ●乗合タクシー(尾瀬第一駐車場〜鳩待峠):片道980円 ※ジャンボタクシーは人数が揃い次第出発 <帰り> ●タクシー:三国川ダム管理所〜六日町駅(5090円) ●電車(4430円) 上越線(上り):15:33六日町発〜15:54越後湯沢着 新幹線 :16:01越後湯沢発〜16:29高崎着 上越線(下り):16:33高崎発〜17:20沼田着 ●バス:17:26沼田発〜18:49鳩待峠行バス連絡所着(2050円) ※時刻表:http://kan-etsu.net/files/lib/5/644/201802211303189180.pdf |
コース状況/ 危険箇所等 |
●コース全般 山の鼻〜平ヶ岳〜大水上山まで一般登山道ではありません ●鳩待峠〜ジャンクションピーク 鳩待峠(1591m)から山ノ鼻(1409m)まで川上川沿いに標高差180mほどを ゆっくり下ります。すでに木道が出始めています。 山ノ鼻からは猫又川の右岸の雪原を沢を避けるために高巻いたりしながら進みます。 ムジナ沢は飛び石で渡渉する必要がありました。 左俣に入り左岸を200mほど進んで尾根に取り付き、 1818とスズヶ峰(1953)の鞍部のちょい北まで高低差330mほど登って 至仏山から続く稜線に乗ってスズヶ峰を経て緩やかにアップダウンすると ジャンクションピーク(1911)へと至ります。 ●ジャンクションピーク〜平ヶ岳 1911から少し進むと大白沢山方面から延びる国境稜線と合流。 1920から大きくアップダウン(ダウンアップ)して、 1895を経て白沢山(1952.7)へと至ります。 白沢山直下には数メートルほど薮が出ているところがありました。 白沢山を過ぎると軽くアップダウンし、1936付近からは尾根が大きく広がり、 最後に南面の大斜面を登ると平ヶ岳の山頂台地へと出ます。 ●平ヶ岳〜にせ藤原山 広い山頂台地を西方面に進み2072の円錐形ピークを通過後、 高低差180mほど鞍部まで下り、100mほど細い尾根を登り返すと剱ガ倉山へと至ります。 剱ガ倉山への登りから薮が出始め、露出した岩場を通過します。 剱ガ倉山北側の下り斜面から本格的な藪漕ぎが始まります。 特に滝が倉山〜にせ藤原山までは6〜7割が完全に薮が露出しており、 標高が低いところは背丈以上の灌木帯の中を進む必要がありました。 滝が倉山を通過して次の顕著なふたこぶのピークの 1740峰手前の岩場は高度感と露出感があり岩も脆いので慎重に。 また、この付近を過ぎると標高を1600m台まで落とすためか 薮の灌木の背が高くなり始め、特に北斜面の薮が濃かったように思います。 1740峰から顕著なピークをさらに3つほど経由するとにせ藤原山へと至ります。 ●にせ藤原山〜丹後山 にせ藤原山からの下りが深い薮と急斜面の残雪で少しルート取りに苦労しました。 その後もところどころ雪をつなぐことができるところも再び出始めますが、 引き続き、濃い薮の中を進んで行きます。 1633を経て1670峰を過ぎると藤原山(1709)までは雪の上を歩くことができました。 藤原山から進路を東に変えます。ここからは長い距離の藪漕ぎは減り、 尾根脇の際どい残雪をなるべく利用して行きました。雪7:薮3くらいの割合だったかな。 1610を通過すると最後の薮区間となり、標高1680m肩まで 急斜面を薮につかまりながら登り返すとようやく藪漕ぎから解放されます。 大水上山へは北側から回り込みました。 大水上山で稜線に乗ると丹後山までは6割ほど夏道が出ていました。 ●丹後山〜十字峡 高低差1300mを下ります。八〜九合目から徐々に夏道が露出。 四〜五合目より下はほぼ夏道。二合目からの急登の夏道は落ち葉によるスリップに注意。 栃ノ木橋から十字峡まではほぼ林道を歩けますが、 3〜4箇所ほどはデブリのトラバースをする必要がありました。 ドボンと雪崩&落石に注意。 ●十字峡〜三国川ダム管理所 しゃくなげ湖畔の舗装路をおよそ3.5km進みます。 |
その他周辺情報 | 【温泉】 片品 花咲の湯(650円) 新しくてチョーきれい |
写真
感想
今シーズンは降雪量は多かったものの3月の高温で雪融けも一気に進んでしまい、
昨年よりも条件は悪そうでしたが他に強く行きたいところもなく、
藪漕ぎ覚悟で尾瀬〜平ヶ岳〜大水上山を歩くことにしました。
1日目。
十字峡から入るか尾瀬から入るか直前まで迷いながら出発。
関越道を進んでいると湯沢で事故渋滞との道路情報が入ったため
沼田で降りて尾瀬へと向かいました。
いちお4日分の食料は持ちましたが、4日目は天気も芳しくない予報が出ていたので、
なんとか3日で仕上げたいなぁと、最短距離で鳩待峠から平ヶ岳へ向かいます。
例年3〜4月は山にほとんど行けず、
GWは久しぶりの山登りに加えて泊まりで重荷になるためキツイのなんの。
歩いても歩いても近づかない平ヶ岳。
好天と好展望に助けられてなんとか山頂でこの日の行動を終了することができました。
2日目。
平ヶ岳から大水上山へと続く稜線を一望すると、
標高を一番下げる滝が倉山から藤原山の間が黒々しているのが見て取れます。
残念ながら見た通り剱ガ倉山から先は薮との戦い。
行くも地獄、戻るも地獄。ならば行くしかあるまい。
しかし、背丈よりも高い薮の連続で足と腕は打ち身と引っ掻き傷だらけ。
重いザックと暑さがそれに追い討ちをかけ、行程が捗らず
10時間半ほど行動して9km弱しか進むことができませんでした。
3日目。
この日は尾瀬までクルマの回収のため午後早い時間には下山する必要があり、
早めの出発(と言っても5時ですが・汗)。
薮に疲れて感覚が麻痺してしまい、結構きわどい尾根脇の残雪を拾いながら進みます。
そして、1680肩でようやく薮から解放された時の嬉しさったら!
しかし、丹後山まで4時間もかかり、ここから林道までの1300mの急降下が、
これまたツラくて。
最後は這う這うの体(文字通り最後は這うように下りました)で栃ノ木橋へ。
今回は楽しさよりもツラさの方が上回っていたような気もしますが、
天候にも恵まれ充実感はたっぷり。
また、平ヶ岳から先で出会った人は1名のみ。静かな山行となりました。
これで稲包山〜三国峠〜尾瀬までつながりました。
去年のGW(巻機山〜丹後山)で、
藪漕ぎはかなり慣れたつもりでいたけど、
そんな経験値など、フッと吹き飛ばされました。
アリ地獄のような藪に、閉じ込められ、
もうここから出られないのじゃないか、
閉所恐怖症のような軽いパニック状態になるほどでした。
そして、ラストにやってきたゲキ下り。
ヤブ後のこの下りは、早々に足がプルプルになり、
最後は、自分の体を支えられないほどで、
ずるずるお尻をついておりる始末。
たいていこういう大変さのあとは
わぁっ!という喜びやご褒美に気持ちが切り替えられるのだけど、
今回は、景色を見渡すそんな余裕もない。
冬のあいだ、だいぶサボって体力が落ちてしまっているのか……。
といいながら今は、充実感いっぱい。
このタイミングで、ここまで頑張れたので、
これからやってくる夏山で、どんな状況を突きつけられても
こわくないぞー!って思っています。
コメント
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danyamaさま、komemameさま
こんにちは。
藪漕ぎお疲れさまでした。
日に日に減って行く雪で今年は諦めましたが、まさか歩かれていたとは驚きです!
あの大荷物で藪漕ぎとは改めて恐れ入りましたm(_ _)m
今はさぞかし達成感でいっぱいなことでしょう。
残雪の状態で変わりますが参考にさせていただきます。
taka69さん
てっきり、お会いできるかと思ってたら、今年は北アでしたか。
数年前の同じ時季に同じようなルートを歩いたことがあります。
今年は北アも雪融けが早かったようですね〜。
ボクたちは薮にやられて性も根も尽き果ててしまいましたが、
taka69さんとchee2005さんの豪脚コンビであれば、ラクにこなせると思いますよ。
ホントお二人は精力的に歩かれていて、その体力と気力には尊敬の念を抱いています。
ボクたちにも少し分けてもらえないかなぁ(笑)
コメントいただき、ありがとうございます。
またどこかの山でお会いできるのを楽しみにしています!
行かれましたか、僕が行こうと思うところはお二人に必ず先を越されるようです。
藪が大変でしたね。
僕がこのコースを歩いたのは20歳の時ですから、37年前ですね。丹後山から平ヶ岳、景鶴山、そして東電小屋に降りて、その後上越国境全踏破へのきっかけになった思い出深い山行です。5月末ですが、三国川は殆ど雪で埋まってました。当時は地図磁石の世界なのでニセ藤原山に泊ったと思ったら藤原山だったりして晴れないと現在位置がわからず、それも面白みの一つでした。
数十年振りで再訪しようとここ数年思い続けていますが、チャンスに巡り会えないでいます。
お二人の山行を参考にして来年以降トライしたいと思います。
naga4687さん
行ってきました!山の大先輩を差し置いて先を越してしまってすみません!
はい!薮タイヘンでした(笑)。
それにしても昔は5月末でも三国川の林道がほとんど埋まっているとは、
今では考えられませんね〜。
ここ4〜5年だけ見ても(昨年だけはちょっとマシでしたが)、
毎年徐々に雪が減っているように感じます。
今回で三国峠から尾瀬まで繋ぐことができました(厳密には景鶴山〜大白沢山〜JP間の
稜線は歩いていませんが、来年以降この区間だけ折を見て日帰りで繋ごうと思ってます)。
近々登山道が整備されてしまうようなのでちょっと残念なのですが、
三国峠から白砂山まで早く繋げるのが楽しみです。
コメントいただきありがとうございます!
あのー、殆ど雪で埋まっていたのは林道ではなくて、十字峡から栃ノ木橋間の三国川自体なんですよ。
想像できないですよね。
メンバーが雪が割れたところにザックを落とし、全て埋まった川を200m下流まで走って回収したくらいです。
なので、平ヶ岳までも藪漕ぎはほんの少しあった程度でした。
今じゃ中々信じてもらえない話です。
あっ、林道とはnagaさんのおっしゃる通りの十字峡〜栃ノ木橋間の
三国川の左岸に沿って付けられた林道のことです。
誤解を招くような書き方になってしまいスミマセン!
今回はデブリが右岸まで押し寄せて川自体を塞いでいる箇所が1箇所だけありましたが、
5月も末になれば、雪はすっかりなくなってしまう勢いでした。
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