花切山・双石山《九州百名山》
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- GPS
- --:--
- 距離
- 21.0km
- 登り
- 1,590m
- 下り
- 1,580m
コースタイム
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 9:30
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
家一郷山北尾根は踏み跡程度、斟鉢山へのピストンと多目的広場からの登山道は森林管理署による「歩道使用禁止」表示あり、椿山峠から椿山キャンプ場への道は完全に失われている。 |
写真
感想
椿山キャンプ場の駐車場で一夜を明かし明るくなりだすと歩き出した。下山時に通るキャンプ場の橋の前を通り自然観察路の入口に達した。尾根の先端に取り付くが自然観察路は南にトラバースして行くので不安になり途中から直登を始めた。斜面は恐ろしく急で木に掴まりながら這い上がると迂回してきた観察路が合流した。暫く観察路は稜線を上がっていたが稜線はロープで止められ、観察路は北に下って行った。ロープを越えて稜線を進むと比較的しっかりした踏み跡があるので辿って行った。やがて家一郷山(437m)に到るが展望はなく、山頂を示すものも何もないので地図を見ていないと知らずに通り過ぎてしまいそうだ。
家一郷山から南東へ進む稜線はしっかりと踏み跡があるがあまり歩かれていないのは明瞭だ。稜線はアップダウンが連続し、岩が重なり結構険しい部分が屡現れた。一際急な登りを乗り切ると岩壺山分岐のピークで南にも踏み跡が続いている。宮崎市と日南市の境界尾根となり次のピークで早くも境界尾根は西に去って行った。東に向きを変え下っていくと蛙の合唱が聞こえてきた。こんな山中で?と鞍部に到るとなんと池があった。地形図には描かれていないが其れらしい平らな地形だった。
P704の南端で宮崎市内海からの林道に到る登山道が描かれており、この先の稜線は登山道がえがかれている。展望がなくアップダウンの連続する稜線は屡岩場が現れる難路が続き、花切山(669m)山頂に到った。僅かに展望があり3等三角点「楠ノ元」が置かれていた。一旦西に進みあかご渕への下山路を見送って北東に折り返した。標高を500m位まで下げての登り返しは厳しい岩場が立ちはだかる難路が続いた。赤松展望所に到るが見上げるような岩稜で北側に回り込んでピークに到った。展望所とは云いながら樹木の背が高くなってしまい展望は今一だった。
北東に5分程進むと斟鉢山分岐に到った。分岐点には宮崎森林管理署長による「歩道使用禁止」の看板があった。「国有林の専用歩道で許可のないものは使用できない。許可なく使用し事故が発生しても一切責任は負わない。」と記されていた。斟鉢山は1.7卷綿にあり許可を得ていないが自己責任でピストンすることにした。分岐点よりも標高を下げ暫く行くとP514に達し縦走路の西側に5m程入った処がピークとなっている。折角なので立寄ったがやはり何もなかった。アップダウンの続く稜線を進み最後は急登となって斟鉢山(くんぱちやま500m)に到った。北方向と東方向に展望がありP317越しに一際立派な尾鈴岳(1,405m)や宮崎市街や宮崎総合運動公園のドームも見えた。
来た道を引き返し、分岐に戻ると往復丁度1時間だった。分岐を右に取り平成登山道に入り、第一家一郷橋に向けて下山路だが等高線が詰まりかなりの急な道だ。逆層になった大岩が積み重なり通過に苦労した。途中にあったアルミ梯子には平成元年6月の日付があり、その名のとおり平成生まれの登山道であるようだ。傾斜が落ち着いて登山口に近づいた頃二人の男性が登ってきた。扇状地のように谷が広まり登山口に達した。地形図に書かれた登山口より100mほど下流地点に出てきたようだ。椿山キャンプ場から家一郷谷に沿って続いている林道の第一家一郷橋を渡った処で早めの昼食休憩を取った。
林道を下流方向に進むと蛇淵と標識が掛かり昨日の大雨で水量を増した家一郷谷が緩やかに淀んだところだった。谷間が広がり多目的広場に達した。トイレが備えられた登山の拠点施設だがさほど利用されていないようだった。広場の北端部から双石山への登山道が地形図に描かれているが、斟鉢山分岐と同様、立ち入り禁止の看板があった。踏み跡があるのでまた自己責任で入ると沢沿いの道は荒れ方が酷く、倒木で歩ける状態でなくなり尾根に取り付くことにした。見上げるような急斜面で間伐木がそのまま打ち捨てられ、苦闘の末尾根に這い上がると微かな踏み跡があった。尾根を暫く登ると丸太橋からの登山道に合流し明瞭な登山道は明瞭となった。
トレランの男性が追い越して行った。桧山分に達すると双石山稜線の山小屋付近に到る道が分岐した。当初は麻鼻から第3展望所に向う予定だったが、下山後の行程確保のため短絡することにした。やはりアップダウンの続く尾根で、30分程で稜線に達した。分岐のピークを下ると鞍部から巻道があり、高齢者の団体が下って行った。登り返すと山小屋があり男性が一人休憩中だった。入口付近の表示は単に“山小屋”とだけで固有名詞は無いようだ。
山小屋から20分ほどで双石山(ぼろいしやま509m)山頂に達した。双石山は西側が切れ立った山容で稜線も厳しい。男性一人が休憩中で、話をすると定年後登山を始めてまだ2年の地元の方でコンパスの使い方を教えると興味深く聞いてくれた。山頂には3等三角点「双石山」があり西方向の展望が良く一際高い電波塔のある山が気になり男性に聞くと鰐塚山(1,118m)で嘗て雨のため登山を断念したままになっている山だった。
山頂を後にし、稜線の南端まで来ると登山道は西の斜面を下りだした。等高線の詰まった急な斜面を下り、後神水の沢を渡って登り返すと姥ヶ嶽神社に達した。1776年に創建された平の権現が昭和62年に神社に昇格したと案内にあった。小さな社だが宮司さんが祝詞を挙げておられた。
神社から稜線を南下し椿山を目指していたが、確認しないまま参道を下ってしまい県道の九平(ここのびら)の登山口に下りてしまった。仕方がないので県道27号線を3.2卻發い督愡蛙肯啗園入口に達した。北側の歩道を歩き椿山(395m)山頂に到った。整備された公園だがゴールデンウィークと云うのに訪れる人は殆どなく中年夫婦の姿があっただけだった。南側のピークにある展望櫓から見た双石山は際立った鋭鋒で九州百名山の名に恥じない山容だった。
県道も越える椿山峠に下り、キャンプ場への道を探ると、林道の工事中で通行止めの向こうのようだ。工事エリアに侵入し、登山道とも工事通路とも分らない道を下っていくと治山工事?で寸断され、谷には堰堤も見え地形図にあるルートは歩けそうにないので稜線の薮を漕いで這い下りた。最短距離で何とかキャンプ場に辿り着くことができた。営業している気配はなく、廃業してしまったようだ。家一郷谷の橋を渡り駐車地点に戻り9時間30分の周回縦走を終えた。
コメント
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よく調べて来られましたね! 地元でもこのようなコースは歩きませんね!とにかく凄いです。山小屋は昨年末に有志でガラス磨きに掃除をしたりしています。双石山は九州百名山で色んなルートがあり面白いですね!
とくそ山系の花切り山、岩壷山、卙鉢山は登山道が雨で崩壊したりで中々出かけるのに苦慮しています。
ありがとうございます。遠来の客はついつい欲張りになり、花切山と双石山を繋げられないかと目論みました。地形図で計画すると点線道でも実際は道が無かったりしますが、あまり構わずに突っ込んでいます。九州の山は低山でも味わいがあっていいですね。
斟鉢山への分岐から先は立ち入り禁止区域。自己責任で入っても違反行為だ。こんな報告文をネットに載せるべきではない。
アケボノツツジではなくオンツツジです。
ご指摘ありがとうございます
植物の分類は難しいですね
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