“これより大峯南奥駈道” 太古の辻から行仙岳へ
- GPS
- 10:56
- 距離
- 19.8km
- 登り
- 2,133m
- 下り
- 1,897m
コースタイム
- 山行
- 9:24
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 10:57
天候 | 晴れ〜 ☼ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
その後前鬼林道ゲートまでもう1台で移動し仮眠。 前鬼林道ゲート 前鬼林道は道幅狭く、落石多い。 さらに谷底から100m以上の高さがあるので走行注意。 橋を渡ったゲート前は4〜5台くらい駐車できますが、ここは案外傾斜が あるので、夜に到着して朝まで車中で仮眠の場合は、直前の橋は渡らず 50mほど手前の駐車スペースの方がほぼ水平で寝やすいです。 ここも4〜5台停められます。 R425 白谷トンネル東口行仙岳登山口 R425は奥地川に沿って走る区間は道幅狭いが、ヘアピンカーブして 沢沿いから外れ斜面を上がって行くあたりから “少し” 道幅は広がる。 ただし急カーブと急坂の連続です。 トンネルの少し手前左側に行仙岳登山口の鉄階段があります。 駐車スペースは、登山口の少しトンネル寄りのカーブミラーのところが 広くなっていて、ここに3〜4台停められます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
前鬼林道ゲート⇒太古の辻 林道ゲートから舗装路を30分ほど上がって行くと小仲坊に着きます。 宿泊所棟の前から登山道に入り、しばらく緩やかに登って行きますが 2回涸れ沢を渉ったあたりから急登になってきます。 なお、この涸れ沢を渉るところは暗かったりガスってたりすると少し ルートがわかりにくいかもしれないので、こういう状況では注意して ください。 沢筋から離れ少し登ると「853段」の表示がある木の階段地獄!?が 始まり案外キツイです。 ただ、雰囲気のいい自然林で、今回はシャクナゲやアケボノツツジに シロヤシオなどの花が癒してくれました。 この階段には100段ごとに〇〇〇段と表示がありあとどのくらいかが わかりやすいが853段上がったところが太古の辻ではなく、まだ少し 登らなければなりません。 太古の辻⇒涅槃岳 太古の辻には、一度 “それ” を見てしまうとその誰もが?心のどこか 片隅にいつまでも残り、未知なるその先の景観に思いを馳せ足を踏み 入れてみたくなる衝動に駆られてしまう…(とは言い過ぎかな!?) でもそんな思いにさせる “これより大峯南奥駈道” の標識があります。 この印象的な標識を左に曲がると、いよいよ大峯南奥駈道に足を踏み 入れることになります。 大峯南奥駈道は、晴れていれば はじまりの太古の辻から涅槃岳まで、 素晴らしいロケーションが連続する今回のコース一番の見どころで、 終始感動の稜線歩きとなります。 というより、長い大峯奥駈道の中でも最もロケーションに優れた区間 ではないかな!?と思います。 この太古の辻から涅槃岳の間は、アップダウンはいくつもありますが、 基本、下り基調であることと素晴らしいロケーションの展開、さらに 今時期であればアケボノツツジ、シロヤシオ、シャクナゲが咲き誇る ためしんどさはあまり感じないと思います。 ただ、乾光門から涅槃岳への180mほどの登りはちょっとキツイかも しれません。(私はキツかったです…) 涅槃岳⇒持経ノ宿 広めの山頂の涅槃岳で少し右に曲がり南西方向に下りていき、登りに 転じしばらく登ると証誠無漏岳山頂に着きます。 ここは中八人山への分岐にもなっています。 証誠無漏岳で今度は左に曲がり、また南方向へ進むようになります。 樹林帯の中をしばらく下りていくと岩場の3mくらいのトラバースが あり、その先で5mほどの高さがある鎖場を下ります。 そのあと阿須迦利岳に登りかえして、展望のない樹林帯を200mほど 一気に下ると持経ノ宿です。 持経ノ宿⇒転法輪岳 持経ノ宿の前の林道を南へ50mほど進むと林道が二股に分かれ、右へ 10mほどで左側に南奥駈道の入口があり、ここから登山道となります。 登山道になって少し登ると立派な持経千年檜の巨木がありゆるやかに 登って行くとP1186の両又分岐(中又尾根分岐)です。 ここから少し下ってまたゆるゆる登ると左側に平治ノ宿があります。 平治ノ宿の先から南奥駈道は右に曲がりしばらくすると転法輪岳です。 転法輪岳⇒行仙岳 転法輪岳でまた少し右方向に曲がり80mほど下降し狭くなった尾根を 3度ほどアップダウンしたら大岩の右を回り込んで、急な鎖場を登った すぐ右が倶利迦羅岳山頂で、この外れの岩の上は北側の展望が開けて いて、歩いてきた南奥駈道や中八人山が眺められます。 ただ、持経ノ宿からこの倶利迦羅岳付近までは植林帯となったりする ので、歩いていてもちょっと面白味に欠けるかもしれません。 倶利迦羅岳の先、南奥駈道は方向が南に変わりいくつかのアップダウン を繰り返して、いよいよ行仙岳への登りが始まりますが、少し登った ところが平坦で広くなっておりここが怒田宿跡です。 ここには、「行仙岳まで10分」の表示がありますが、最後の急登を前に 一服するのもいいと思います。 怒田宿跡から行仙岳までは、標高差100mほどの急登ですが、雰囲気の いい自然林なので気分的には案外楽に上がれると思います。 行仙岳⇒行仙岳登山口 良く整備されていて、迷うようなところや危険なところはありません。 鉄階段が何ヶ所もありますが、どの階段も等間隔の歩幅で一段一段が 歩きやすい高さ(低すぎるのもあり)につくられているので、案外楽に 歩けます。 この途中、小さな小屋が2か所あり扉は開くので中へは入れますが、 林業関係か電力会社またはNTT関係の小屋か、どこのものか わから ないので緊急用以外は利用しない方がいいかも。 (登山では位置的に利用価値はあまり無いと思う) |
写真
装備
個人装備 |
ソフトシェル
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ツェルト
ストック
カメラ
熊鈴
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---|
感想
5年前の6月、八経ヶ岳から釈迦ヶ岳を越えて初めて太古の辻に下りた時、
その “太古の辻” というなんとなくいわくありげな地名のところに、20年
以上にわたり風雪に耐えたことで、その傷みがいい感じにもなっていた
先代の “これより大峯南奥駈道” の標識を見て「南奥駈道ってどんなとこ
なんやろ?」と思い、足を踏み入れたことのない未知の世界への好奇心と
あこがれにも似たなんともいえない気持ちになった。
それ以来、いつかは歩いてみたいと思いながらも、ソロの日帰り山行では
アクセスの悪さでなかなか足が向かなかったが、3年前にまずは足を踏み
入れやすいR425の白谷トンネル東口の行仙岳登山口から笠捨山・古屋の辻
までを歩き、翌日に同じく行仙岳登山口から持経ノ宿・証誠無漏岳までを
歩いたことで、奥駈道は吉野から太古の辻までと証誠無漏岳から古屋の辻
までがつながった。
ただ、太古の辻から証誠無漏岳の間は、気になりながらも足を踏み入れる
ことなく放置状態となっていた。
その後いろんな方々から、この太古の辻から持経ノ宿の間は、長い長い
奥駈道の中でも最もロケーションがいい!という話をお聞きするたびに、
あこがれから妄想ばかりがどんどん大きくなっていった。
ところが先週、ultimate君が「去年、三峰山から局ヶ岳の縦走は、数え
きれないアップダウンが続いてめっちゃハードやったけど、またそんな
ガッツリ山歩きをしてみたいです!、今度の土曜日に車を2台使って前鬼
から上がり持経ノ宿まで歩きませんか!?」との提案があった。
私にとっては渡りに船、念願であった太古の辻から証誠無漏岳を労せず?
つなぐことができ、奥駈道の吉野から古屋の辻までがつながることになる
ので、ふたつ返事でOK!
そして登山スタート前夜、1台をデポしてもう1台で前鬼に入るため道の駅
杉の湯川上で集合した。
そこでultimate君の口から出た言葉に驚きを隠せなかった!?
その言葉とは、
ul君「前鬼から上がって持経ノ宿から下りるんやったら面白くない林道
歩きが長く時間も中途半端やから消化不良になりそうなので行仙岳まで
行きませんか!?」
suka「確かに林道歩きが長いからせっかくの最高のロケーションも帳消し
になるわなぁ…」
「でも行仙岳まで行くんやったらさらにアップダウンの連続と距離も
20劼魃曚┐襪鵑箸舛磴Δ!? それに最後に行仙岳の急登があるから
俺そんなんよう登らんわ〜」
ul君「去年歩いた三峰から局より楽やと思いますよ!標準コースタイムで
12時間くらいやからきっと10時間切るくらいで歩けますわ!?」
まあ確かに三峰山から局ヶ岳よりはマシそうやったのでしぶしぶ了承…
そして仮眠後、前鬼林道ゲートをスタートするもパワーのあるultimate君は
林道は当然、階段地獄もどんどん上がって行く。
sukaはついて行くのが苦しいから写真を撮りつつ休憩してあとを追っかける。
それでも太古の辻まで標準タイムの7掛けほどで上がれたのでultimate君
としては次の作戦?の発表タイミングをはかっていたんやと思う。
ただsukaはそんなことは露知らず、あこがれの “これより大峰南奥駈道” を
歩ける喜びと妄想していた以上のロケーションの素晴らしさに心も身体も
軽くなり「南奥駈道はええわ〜!!」ってルンルン気分で歩いていた。
でもやっぱり最後の行仙岳の急登のことが頭から離れず少々の不安もあった。
そんな時、地蔵岳から笠捨山を眺めてultimate君が次の作戦?を発表!
「順調に進んでるから、時間的に余裕があれば笠捨山まで行きましょう!」
と、またとんでもないことを言い始めた。
「うわっ!行仙岳まで行くだけでも不安やのに、笠捨山のピストンなんて
絶対ムリ!」とsuka。
このあともこんな調子で歩いてたら、絶対笠捨山まで連れて行かれるわ!
と思ったので、青空に最高のロケーションとシロヤシオやヤマツツジなどの
写真を撮りながら「こんないい天気の時の花は、霧氷とおんなじで全然足が
前にすすまへんわ〜」とペースダウンして抵抗する。
しかし、もともと持経ノ宿から下りるつもりで足りる量の飲料しか持って
きていなかったので、補給をセーブしながら歩いていたことも影響してか
涅槃岳の登りで足が攣り始めペースダウンしその後の休憩も多くなった。
もうこれでは笠捨山どころかほんとに行仙岳の急登を登れるのかも心配に
なってきたが、ultimate君が「ポカリの余分ありますからどうぞ!」と…
これでセーブする必要が無くなったので、持経ノ宿で多めの水分補給をして、
その後は、足も攣らなくなりなんとか行仙岳の急登も登りきることができた。
ultimate君は、もうこの頃には時間的にもsukaの体力的にも笠捨山まで行く
ことはムリとあきらめたようで、笠捨山のことは言わなくなっていた。
その後、行仙岳登山口に無事下山し前鬼の車を回収して帰路についた。
今回かなりしんどかったけど、念願の太古の辻から証誠無漏岳を歩くことが
できたのは、ultimate君が引っぱってくれたからであり大いに感謝してます。
ちなみに、ultimate君が「行仙岳まで行きましょう!」って言った理由は、
太古の辻から行仙岳までの間が未踏になっていたからだったようです。
でも、ultimate君ありがとね〜!
また今度、台高最深部をよろしく〜!!
さて、来週はドコいこ!?
天気悪そうやけどね…
sukanpo
コメント
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ta_chanm death.
That's right.
What's ・・・・・・to ittutemo eigonanka wakewakaran.
タイトルがすべてです!
また行きたくなってきたが、週末は悪天のようですね〜
新体制の職場で頑張っています
この歳になって夜勤となり、今まであり得ない命令出ています
負けないよう頑張りますよ、山歩き? ん??
Good morning, sir(tar〜).
Minamiokugakemiti is amazing!
いやいや…
わたしもなれないことはやめときますわ〜
ろけーしょんばつぐんの みなみおくがけみち、てんきがいいのにくわえ、
あけぼのつつじ、しろやしお、しゃくなげ、やまつつじがさきほこってて
いちねんでいちばんいいときにあるけたんやないか!?っておもいますわ!
おはなは こんしゅうもよさそうですが、おてんきがねぇ…
たーさんとこ、しがつからしんたいせいになりましたよね!
こういうのって いろんなことが げきへんしたりするので、じじいになって
からだと ついていけなくてしんどいですね〜
わたしんとこも すこしまえにそんなことがあり しばらくはしんどかった〜
もう としもとしやし? やまにいけんようになったらあかんので、しごとの
ほうは ほどほどにね〜
あっ… ぎゃくか!?
再度、ざっつらいと
SIDE THE 辛いと
Is that so?
日曜日は天気回復しそうですよ〜
山で気晴らししたらいかがですか!?
gun valor!
南奥駈道をがっつり歩きましたね〜
すごい体力に完全脱帽です。
山友に南奥駈道が好きな方がいて、よく情報を得ますが
僕には初めから無理ですね
きれいなアケボノツツジ、自然に咲いて彼女もsukaさんに
見てもらって喜んだのでは?
詳しいレポートありがとうございました。
お疲れさまでした
fujiwaraさん、こんにちは!
南奥駈道の太古の辻から証誠無漏岳の未踏区間も含め
久しぶりにガッツリ歩かせてもらいました
fujiwaraさんにも太古の辻から持経ノ宿の間は絶対一度歩いて欲しいなぁ!
って思うくらい素晴らし過ぎる稜線歩きです
ゆっくり上がれば地蔵岳あたりまで行けるんではないですか!?
それか、奥守岳まででも十分楽しめますよ〜
ちょうどこの花の時期であれば、なおさらのことと思います!
今季、花の賞味期限にあまり余裕は無いかもしれませんが、
ほんとにぜひ行って欲しいです!
来年でもいいので、レコを楽しみにしときますね〜
sukanpo様、素敵な奥駆道のレコありがとうございます!!
歩いてみたい!と思わせる雰囲気の良さですね〜!
ツツジの彩りも一層の魅力を添えています。
こんな素敵な道をずっと歩いてみたいです〜
とてもsukanpo様のような脚力はないけれど綺麗な区間だけでも行きたいです!
憧れの道、としてお気に入りに入れさせて頂きましたm(__)m
yo4eeさん、こんにちは!
大峰奥駈道の中でも、南奥駈の太古の辻から持経ノ宿の間が
イチバンいい!、それもメッチャいい!!
って言うお話しをいろんな方にお聞きしてて、妄想ばかりが
膨らんでましたが、花も彩りを添えてくれたおかげで
もうそれは妄想以上の素晴らしさだったです!
奥駈までなかなか来れないでしょうけど、yo4eeさんにも
あの “これより大峯南奥駈道” の標識を見ていただき、
そこからスタートする最高の天空の稜線を一度は歩いて欲しい!
って思います!
ほんで、yo4eeさんであれば行仙岳まで十分行けると思うので
ほんとにぜひ!
ただ、ピストンでなければクルマ2台が必要ですが…
あっ!それか太古の辻から熊野本宮大社まで2泊くらいで
一気に行けれてはいかがですか〜!? (^_^)v
お疲れ様でした!
南奥駈はず−っと行きたいとは思ってるので羨ましいです。
声かけてもらえれば・・って言いたいところですがultimate君のペ−スには
付いて行けそうにないです(涙)
20年前だったら十分に張り合えたと思いますが、膝にも不安が出てきたので
もう無理かな〜
目標達成出来て良かったです!今度はぜひ誘って下さいね・・・もう少し
楽なコ−スの時に(笑)
シンさん、こんにちは!
南奥駈、ほんとにいいですわ〜
ただ、アクセスがちょっと難儀ですよね!
なので今回ultimate君から提案があった時はほんとに「渡りに舟」
だったですわ!
ただ、最終目的地が行仙岳になってしまったんで、ultimate君に
ついて行くのが必死のパッチやったです(汗)
多くの方々の話しのとおり、長い長い奥駈道の中でも太古の辻から
持経ノ宿までの間がイチバン素晴らしいロケーションやと思います!
シンさんなら私と違って楽々と思いますから、また来年のこの時期
(でなくてもいいですが…)、ultimate君を誘って一緒に歩きましょ〜
ほんで、ほかのお山もぜひご一緒させて下さいね!
よろしくお願いしま〜す!
sukanpoさん、ultimateさん、こんばんは〜。
このルート私も歩きたかったんです〜、ってめちゃくちゃハードそうですね。sukanpoさんがギブアップするってultimateさんはどれだけタフなんでしょうか やっぱり南奥駈道は大変そうですね
しーさん、おはようございます!
“これより大峯南奥駈”
絶対おすすめです
それも、その標識から涅槃岳までが特に!
私にとっては行仙岳までの縦走はめっちゃハードやったですけど、
しーさんならぜんぜん問題なく行けると思いますよ
クルマ2台が必要ですが、ぜひ行ってみて下さい!
太古ノ辻〜持経ノ宿までと、持経ノ宿〜行仙岳の2回に分けるのも
イイかも!?
ultimate君は、体力が落ちないよう日帰りでも毎回12Kgくらいの
ザックを背負って身体に負担をかけるようにしているので、いつも
「楽しよう!」って思ってる私とは身体も気持ちも違います
この日も、私が居なかったら笠捨山のピストンを付け足していた
でしょうね
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