紅葉の回廊 でんでえろ 〜天平尾根〜
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- GPS
- 07:00
- 距離
- 12.2km
- 登り
- 942m
- 下り
- 932m
コースタイム
08:43 親川
09:00 廃屋跡
保之瀬天平尾根
10:34 丹波分岐
丹波天平尾根
11:10 丹波山山頂 12:00
12:03 サオラ尾根 12:15
14:05 のめこい湯
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ここから国道歩き1時間弱で登山口の「親川」 |
コース状況/ 危険箇所等 |
▼コース状況 「親川〜廃屋跡」 よく整備された登山道。新しい標識も多く、迷いポイントも解消されている。 「廃屋跡〜丹波分岐」保之瀬天平尾根 落葉で踏み跡不明瞭。木に赤テープの目印あり。広い尾根で不安にならず、冷静に。 「丹波分岐〜サオラ峠」丹波天平尾根 落葉で踏み跡やや不明瞭。迷うほどではない。木々の隙間から石尾根、反対側に大菩薩が見える。 「サオラ峠〜丹波バス停」 よく整備された登山道。急坂。鹿柵の扉は閉め忘れないように。 |
写真
感想
紅葉最後のチャンス。
もう一度、見たい。
思いつきで車を走らせる。
向かったのは、奥多摩。
奥多摩でも静かな山歩きが楽しめる場所。
天平尾根。
天平は、「でんでえろ」と読む。
雲取山の取り付きの尾根のひとつ。
とはいっても、雲取山から派生する尾根ではない。
となりの飛龍山の尾根だというのが一般的だ。
しかし、私の見方はちがう。
丹波山から派生する尾根。
この丹波山、昭文社の登山地図には載っていない。
実際行ってみても、地元の人の手作りの、控えめな山頂標識があるだけ。
でもそこに小さく、「下に丹波山村が見えます」と書かれているのが、
地元で愛されている山なのだなと感じる。
登山口は「親川」というバス停。
しかし、登り口がどこだかわからない。
よくみると、バス停の後ろのフェンスに小さな案内が。
その先は、どうみても民家の庭先に向かっている。
それでも、他に入口は見当たらないので行ってみる。
洗濯物が干してある前を通り過ぎると、民家の裏に道があった。
よく整備された登山道を進むと、廃屋が見えてきた。
1軒だけでなく、数軒、そして集落の跡が。
こういう光景を見ると、頭の中に、勝手な物語が流れてくる。
しかし、物書きの才能のない私の頭、
話が発展するどころか、完結すらせず、いつのまにかフェードアウトしている。
「夏草や つわものどもが 夢の跡」
芭蕉が、奥州藤原氏の栄華について詠んだ句である。
夢を見るのは「人」だけである。
どんなに「人」が栄華を誇っていても、それは夢の中。
「人」が己を「つわもの」と信じていても、
「大自然」という現実に対峙したとき、己の無力さを思い知らされる。
現実は、夢などに興味がないようだ。
人は、夢現の中で暮らしている。
登山は、その夢現から現実に戻る方法のひとつだと、私は思っている。
山で、心身がリフレッシュされるのは、そういうことなのだ、と。
先へ進むと、広い尾根に出た。
保之瀬天平。
まだ、緑が目立つ静かな森。
踏み跡も消えかかっている。
この広い尾根を自由に歩きまわれる、この気持ちのよさ。
風が突然吹き抜けた。
果たして、歓迎の風なのか、それとも…
なるべく無礼のないように歩こうと思う。
右側に広葉樹、左側に針葉樹。
森が導いてくれるかのように、その真ん中を歩く。
のんびり気持ちよく進む。
丹波への分岐を過ぎると、紅や黄が目立ってきた。
丹波天平。
素晴らしい尾根。
紅葉のトンネルの中を進む。
「紅葉の回廊 でんでえろ」
そして、丹波山山頂。
控えめな山頂だけど、私にとっては素晴らしい山。
時間的に、このまま先の飛龍や雲取に行くことは可能だったが、
丹波山に失礼はしたくない。
「でんでえろ」はまさしく丹波山の尾根。
山頂でのんびり滞在。
持参のコンビニおにぎりでランチ。
そろそろ先へと思うも、名残惜しく、腰が重くなる。
紅葉の山。茶系色の世界。
新緑は元気になるが、ちょいと疲れてしまう。
しかし、この時季の山は、心を落ち着かせる色合い。
寂しいという人もいるが、普段から単独な私には、それがいい。
居心地のいい世界。どうしても長居してしまう。
1時間を区切りに立ち上がった。
サオラ峠で数人と出会う。
みなに「でんでえろ」を勧めるも、誰も行かず。
バスの時間、縦走で足が上がらない、などなど。
ここからは下りだけ。
色も紅から緑へ。
そして、森から人里へ。
今回の山行もこれでおしまい。
コメント
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おはようございますanbyさん
「でんでえろ」すごく響きのいい言葉ですね
前から気になっていたところです
今度行ってみようかと思っています
記録参考にさせていただきます
ありがとうございます。
でんでえろ、いいですよ〜
ぜひぜひ、行ってみてください!
anbyさん、こんばんは。
一昨年の新緑の季節に三峰から丹波天平に行きました。連休の合間とはいえ、雲取を過ぎると殆ど人に会うことはなく、特にサオラ峠から小学校の裏門までは一人も会うこともありませんでした。
静かな良い山ですね。
踏み跡見えないですが、それがまたいいのですよ!
尾根なので迷うことはないと思いますので。
あの山域は雲取に人が集中しすぎていますよね。
雲取もいい山ですし、石尾根も気持ちがいいのですが、
いかんせん、人が多いです。
その点、でんでえろはホント静かです。
先に進む気にならなくなる山って、なかなかないですよね。
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