はるかなる剱岳 2018夏休みの集大成(↑↓別山尾根)剱沢野営場テント泊
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- GPS
- 44:57
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,253m
- 下り
- 1,240m
コースタイム
- 山行
- 2:26
- 休憩
- 0:06
- 合計
- 2:32
- 山行
- 6:47
- 休憩
- 1:56
- 合計
- 8:43
- 山行
- 2:48
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 3:03
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
黒部アルペンルートのWEBサイトの混雑予報は「混雑度C(少し混みそう。ケーブル・ロープウェイなど待ち時間が発生するかもしれません。)」という予報でした。 ○混雑予想カレンダー https://www.alpen-route.com/information/calendar/ 事前にコンビニで夏休み割引チケットを購入し、アルペンルート往復は親子で2000円近く安くなりました。 ○【全国コンビニ限定】夏休みこども割引キャンペーン! https://www.alpen-route.com/_wp/convenience_store_tickets アルペンルート(扇沢→室堂)は、通常時で約2時間みるほうが良いと言われました。実際、往路は2時間程度かかりました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○全般 一般登山道としては上級者向けのコースです。十分な経験を踏んでから登るべきルートです。 クサリ場等での滑落もそうですが、自分ではどうしようもない「落石」の危険が極めて高く、ヘルメットは必須だと思います。 私の感覚では、身長は130cmくらい無いと足場に届かない場合があるので、それ以下の身長の子どもは登らないほうが無難です。大人でもクサリ場の経験をある程度積んでから登るべきだと感じました。登りの「カニのたてばい」でセルフの必要がある(と思う)方は、まだ剱岳は早いのではと思います(私見です)。 ○室堂〜雷鳥沢キャンプ場 危険箇所はありませんが、火山性ガスで気持ち悪くなりました。風向きに注意です。また小さな子連れなどの観光客が多いのであまりスピードを出せません。 ○雷鳥沢キャンプ場→剱御前小舎(別山乗越) 雷鳥坂ルート 称名川を木橋で渡り、雷鳥沢の左岸に沿った急登です。危険箇所は特にありません。標準コースタイム2時間はだいぶ余裕がある時間設定だと思います。 ●剱御前小舎 別山乗越にある山小屋。売店有りで、ペットボトル500円でした。山バッジは剱岳も立山もありました。チップ制の公衆トイレがあります。 ○剱御前小舎〜剱沢野営場(夏道) 剱沢右岸に沿った夏道です。危険箇所はありません。途中で別山からのルートと合流します。この分岐点あたりでテント場の混雑具合がわかります。 ●剱沢野営場 目の前に剱岳を望むこれ以上のロケーションはないだろうという大きなテント場です。一人一泊500円と良心的ですが子ども料金はありません。この日は130張り程度でした。完全な平坦地は少ないですが、選べば平らな場所はあります。地面は土と小石のため快適です。ペグは使えたり使えなかったりです。 キャンプ受付には売店はありません。5,6分くだった剱沢小屋の売店(夕方18時まで)を利用することになります。 管理棟横の水は消毒されていますが、テント場中央付近にある水場は沢水のため沸かして飲む方がよいと言われました。ただ、多くの人はガブガブ飲んでいました。トイレは二箇所あります。比較的新しい上側のトイレは標準的なものかと思いました。 夏場でも夜間は0度近くまで気温が下がることがあります。防寒対策は必須です。 ※朝のラジオ体操中継を大音量で放送するのは止めて欲しい。体操がどうこうというより、スピーカーの音が割れて耳が痛いのです。。。あと一日中発電機を回しているのもちょっと残念でした。 ●剣山荘 剱岳に最も近い山小屋。昼食メニューはうどんやカレー、おでんなど豊富です。小屋前は日影が無く、晴れていると暑いです。なお前剱に隠れて剱岳は見えません。ペットボトルは500円でした。山バッジは剱岳だけありました。デザイン限定ののTシャツ有り(購入しました!)。 ●剱沢小屋 テント場から5,6分です。昼食メニューはカップラーメンだけでした。小屋前は広く、剱岳がバーンと見えます。ペットボトルは500円でした。山バッジは売り切れ中でした。よく見る(=売れている)Tシャツも販売していました。 ○剱沢野営場〜剣山荘 途中にある雪渓ですが8月でも朝早くはカチカチで注意が必要でしょう。斜面は緩いのですが、躊躇する人を見ました。 ○剣山荘→剱岳山頂 一服剱までは約30分。そこから見上げる前剱は、いったいどこを登るのかぱっと見わかりません。武蔵のコルからガレ場の急登となりますが、上部からの落石に注意が必要かと思います。また落石を発生させない歩き方が求められます。 前剱あたりからは、上りと下りで道が分かれる区間があります。マーカーを見落とさないように注意が必要です。よく写真で見る谷にかかる鉄橋は上りルートだけです。 平蔵のコルを過ぎると、カニのたてばいとなります。今回はここで30分近く待ちました。帰りのバスの時刻などを心配しないように、コースタイムには相当余裕を持った計画とすべきでしょう。たてばいは高度感はありますが、クサリも足場もしっかりしています。 ○剱岳山頂→剣山荘 カニのよこばいでも、20分近く待ちました。足場には赤マークがあります。よこばいを過ぎるとハシゴが連続して、いきなりトイレとなります。その後、一度上りと合流してからまた下り専用ルートのクサリ場になって前剱に登り返します。このあたりでも渋滞が発生しました。やはり時間の余裕のある計画が必要でしょう。 ○剱御前小舎→雷鳥沢キャンプ場 新室堂乗越経由 少し遠回りですが、大日岳を正面に見ながら下り、乗越からは立山の景観を見ながら下れます。雷鳥が多いルートらしく、我々も途中で雷鳥と遭遇できました。危険箇所はありません。 |
その他周辺情報 | ○上原の湯 日帰り温泉 薬師の湯が有名で施設的にも整っていますが、上原の湯は地元利用が多く、のんびり利用できます。モンベル割引あります。 http://www.s-seiun.co.jp/shisetsu/wappara/ ○わっぱら家 蕎麦屋 古民家の蕎麦屋さんです。味付けは濃いめですが、美味しい蕎麦をいただけます。上原の湯の近くです。WEBサイト無し |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
サブザック
朝昼夜ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
|
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感想
絶好の快晴の中、私自身も初めての剱岳へ。厳しいルートを越えると、まさに絶景が待っていました。のんびりと二泊した剱沢のテントサイトからの景色も雄大でした。
軽量のアタックザックであれば、悪場と言われるクサリ場や岩場も特に問題なく通過できました。これがフルのテント装備だとしたら、相当時間がかかったかと思います(特に下り)。
初日は、扇沢の駐車場渋滞で1時間以上余計に時間がかかってしまいました。アルペンルートの公式サイトでは、Cランク(多少の混雑)となっていましたが、回復した天候も後押しして大混雑でした。なんとか登山者用駐車場に駐車し、約2時間かけて室堂へ。夏休み割引(コンビニ購入)のチケットで親子で2000円近く安くなりました。
14時過ぎ、室堂から雷鳥谷のテントサイトまでは観光客の速度に合わせて歩きます。運悪く地獄谷のガスで気持ち悪くなりました。賑やかなテント場を抜け、木製橋を渡り雷鳥坂を登ります。鞍部に出ると正面に憧れの剱岳がどー−ーんと見えます。感動です。だいぶ遅れているので、剱御前小舎でソフトドリンクを購入して、剱沢のテント場へ急ぎます。室堂から約2時間30分ほどでテント場に到着。100張り以上テントはありましたが、まだまだ適地は残っています。費用は一人500円と良心的です。テント入口を剱岳に向けて設営してすぐにゴロゴロします。夕食を作る時も、食べる時も剱岳を見ながらなんて最高です。
夜はだいぶ冷えましたが、アンダーと中間着で快適に眠れました。
翌朝、4時に目が覚めて外を見ると、富士登山のようにヘッドライトが剱岳につながっています。我々は日が昇ってから登山と決めていたのできちんと朝食を食べて5時30前に出発です。5分で剱沢小屋、その後カチカチの雪渓を渡って剣山荘へ。靴紐を締め直してから一服剱へ一気に登ります。一旦下って、前剱へのガレガレの急登へ。大岩のクサリ場と急斜面を登り切り、下りコースと合流する場所からちょっと上がると前剱の山頂です。知らないと通過してしまうでしょう。前剱は広い山頂なのでユックリ休めます。
上りコースに分岐した後、有名な鉄橋とトラバースのクサリ場となります。そして、その先の平蔵のコルへ手前の上りのクサリ場から渋滞が発生です。渋滞を超えると平蔵のコルに下るところで再度ルートが合流します。その先で再度ルートが分岐した先が「カニのたてばい」でした。既に30人位が待っています。だいぶゆっくり登る方もいましたが、当然、安全第一です。取り付きから岩の上を見上げると、カニのよこばいを歩く登山者が見えました。足場が厳しいところには鉄の棒が打ち込まれているので、豊富なホールドを使ってガシガシ登ります。息子もがんばりました。
下りルートと合流して、ガレを超え、さらに早月尾根とのルートと合流して数分登ると剱岳山頂です。大勢の登山者で溢れ帰っていました。祠と岩場の二箇所がベストショットの場所ですが、どっちも順番待ちでした。立山の奥には槍穂も望め、いつまでも眺めていたい景色ですしたが、順番待ちで写真を撮影してから行動食を食べて下山とします。
カニのよこばいも混雑していました。高度感はありますが、足場は豊富で親切に赤ペンキで強調されています。垂直のハシゴを下るといきなりトイレがあってビックリ。その後も数回渋滞で待たされながら、前剱へけっこうな登り返しがあり、さらに落石の危険性が高いガレガレをどんどん下ってから再度一服剱へ登り返し。大人数の先行者がいると、渋滞で時間が読めず、さらに落石の危険性も高まるので、離れて行動するのが吉です。
剣山荘まで下り、ソフトドリンクで乾杯。小学生のうちに登れて良かったと、健闘をたたえました。剣山荘で山バッジとTシャツを購入。オデンなど魅力的な昼食を我慢して、剱沢山荘へ移動するも、カップ麺しか軽食が無くてガッカリ。
午後は剱岳を見ながらゴロゴロ午睡。その後テントサイトを散歩したり、ゴロゴロしたり、タブレットでゲームをしたり(DOCOMOの電波は安定していて、パケットによるネットゲームも快適だったそうです)、ゆっくり過ごしました。
最終日の朝は寝坊して、テントを完全に乾かしてから8時過ぎに下山開始です。15時までのネットゲーム機の休日イベントがあるので、息子は速度をアゲアゲです。剣御前小屋まで40分を切って上り、時間に余裕ができたので、雷鳥が多いといわれる新室堂乗越経由で下山としました。途中で一羽だけですが雷鳥と遭遇できました。
室堂まではツライ登り返しで、汗が噴き出ます。そして三日間風呂に入っていないので、だいぶ体臭が強くなるのを自覚しました。案の定、アルペンルートのトロリーバスの中で小さな女の子に「くっさー」と言われ、ちょっとションボリとした下山となりました。
日曜の扇沢はなぜか閑散としていて、駐車場も空きスペースが目立ちます。破砕帯の水で作ったといわれる「ハサイダ−」で乾杯し、トボトボと駐車場まで歩きます。麓の古民家蕎麦屋「わっぱら家」でお腹を満たし、地元感たっぷりの日帰り温泉「上原の湯」で体を洗ってから、渋滞の高速に突入となりました。
我が家も子連れで登っているのですが、先日NHKでドローン撮影の劔を見て、懐かしい、行きたい、でも無理かな・・・・・と思っていたところ、こちらを見つけて読ませていただきました。
自分自身、昔、劔沢でテント泊して劔に挑んだものの、1回目は渋滞で時間切れ、2回目はテント泊中からの悪天候で中止・・・と未練のあるお山。
今となっては改めてテレビでコース状況を見て、我が家は子連れ(というか自分自身)では無理かなあ・・・・と。
せめて、劔眺めながらテント泊してビール飲みたいなというのが今の目標かもしれません。
とても詳しいレコ、子連れ目線、ありがたいです。
息子はいつか大きくなったら挑戦するのかも、と思うので後で読ませようかな、と思っています。
こんばんは。 メッセージありがとうございます。^^;
特に子ども連れだと天候などの条件がそろわないと色々と難しいですね。我が家も剱岳で雨なら無理に登ることはなかったと思います(今週末は雨の飯豊に登りましたが)。また、剱沢で二泊するなど、ゆったり(しすぎか?)とした行程が良かったのではと思います。
当日は、小学校低学年と思われる子も登っていました。ただし見ているとだいぶ頑張っているようで、ちょっと辛そうにも見えました。登山を含め何事も楽しくが基本と考えているので、無理をしてやらなくてもなーとも思ってしまいました。まあ、安全第一ですね。
息子さんの参考になれば幸いです。
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