南ア大沢岳 しらびそ峠から大沢渡ルート・丸山尾根で周回
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- GPS
- 21:27
- 距離
- 27.9km
- 登り
- 3,060m
- 下り
- 3,043m
コースタイム
- 山行
- 6:46
- 休憩
- 2:11
- 合計
- 8:57
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
●しらびそ峠〜大沢岳第二登山口 林道は概ね綺麗に残っている。一箇所橋が決壊していますが、設置されているロープを利用して突破できます。崩壊地を過ぎた先から林道が劣化しますが問題はなし。 ●大沢岳第二登山口〜大沢渡 薄いながらもジグザグに尾根を下る道がついています。 ●大沢渡 野猿が落ちたので渡渉が必要です。増水時注意。 ●大沢渡〜大沢岳 薄いながらも道が完全に残っています。ハイマツ帯は尾根上を行かないところが多いので道を外さないように注意。 ●大沢岳〜キタ山〜丸山〜奥茶臼山 大沢岳から標高2600mまではハイマツ帯。標高2600m付近は背よりも高く、そこからしばらく腰くらい。標高2770m上は膝下です。 森林限界下は基本的に針葉樹の用木密集帯です。地獄の藪漕ぎが待っています。キタ山から大沢岳側はアップダウンもそれぞれかなりあって急坂なのできついものがあります。奥茶臼山登山道合流点から丸山までもアップダウンはありますが、それぞれの強度は弱まります。藪漕ぎがあまりないのは合流点から標高2385mピークの間だけです。 なお、時々マークがあって巻道がついているのでこれを利用できるとかなり時間を短縮できます。しかし、この巻道ですらかなりの藪漕ぎを要するところもあるのであまり当てにはできません。巻道は奥茶臼山側から縦走してきた方が見つけやすいと思います。結果ハイマツ帯以外は奥茶臼山側から縦走してきた方が速く歩けると思います。 ●奥茶臼山〜尾高山〜しらびそ峠 尾高山から奥茶臼山まで、登山道もマークも全体的に薄めです。昔から登山道のあるしらびそ峠〜尾高山はそれよりは明瞭となります。登山道が薄めなのはいいですが、大きな倒木の多さが気になりました。これでは確かに迷う人も出るでしょう。 |
その他周辺情報 | ハイランドしらびそは休業中のようなので遠山郷のかぐらの湯がよいでしょう。 |
写真
倒木もめっちゃ多いし、しかもかなり大きくて枝のせいで道の先が見えない。
昼間なら慎重に行けば問題にならないけどナイトハイクには向かないところですねぇ。
感想
レンタカーを借りたまま何もせず土曜日を過ごしてしまった(本当はちゃんとした計画があったのですが中止になったのです)のでこのままじゃダメだ!と思い切って向かったは、しらびそ峠。しらびそ峠についたのは午前3時前でした。
3時間寝て起きるも外はガスガス。テンションが上がりません。
その後8時になってまさかの晴れてきたので、とりあえず向かってみるかと林道を歩き出します。
テクテク歩いて第二登山口。そこから割と道が残っていて尾根を下って大沢渡。すごい増水ぶりでした。野猿はワイヤーが切れてて使えません。引き返すかどうか迷いましたが、ストックで確認したところ経験上何とか渡れそうなので渡渉。腰渡渉でした。
ここから大沢岳まで標高差1750mの登り。最近山にも登っていないのに何故か痛んでいる右脹脛のままで登れるんでしょうか。それは余裕でした。
大沢渡山荘は結構キレイに残っていてワクワクしましたが、他は案外あまりアクセントがありませんでした。
16時過ぎに何とか大沢岳山頂に到着。これはトンカツにありつけそうにありません。百間洞山の家は天気の影響もあり連休中日にまさかの宿泊客ゼロでしたが、トンカツはやはりいただけませんでした!残念!でもカレーもおいしくいただけました。今回ツェルトはもってきましたが、やはり泊まれるなら泊まった方が快適なので小屋泊まりさせていただくことにしました。
翌朝貸し切りで超快適だったのもあり寝坊。目覚ましの音が小さすぎて聞こえなかったのもありますが、ここまでぐっすりと寝れるとはよほど疲れがたまっていたのでしょう。ただ何故か薄っすらと吐き気も。
出発は遅れましたが15時には一般道に合流できそうなので、目標としていた丸山尾根に向かうこととします。
この日は晴れの予報に変わっていましたが、大沢岳北峰についた時点では激ガス。でも先の様子はわかるレベルなのでハイマツに突撃です。ハイマツは概ね腰くらい。標高2600m近くだけ背より高くなり、避けるところはありませんでした。下から来た方は大変かもしれません。ハイマツ帯は予定通りに通過できました。
しかし、ここからは地獄の始まりでした。文字通りの地獄。これこそ無限地獄。永遠に標高2150~2400mを行ったり来たり。それぞれのアップダウンが恐ろしいほどの急坂。そして永遠の幼木密集帯。幼木が密集していないところは全くありません。幼木の藪漕ぎがひどすぎて楽しいことは何もありません。ここまでひどい藪漕ぎは中々ありませんよ。結果キタ山までは予定の倍以上の時間がかかってしまい、このまま進むと途中でビバークは確定です。
キタ山から丸山も藪漕ぎ度は変わりませんがアップダウンの一回当たりの激しさが減った分と、朝あった吐き気が減ってきたおかげか加速して予定通りの1時間程度で通過。でも丸山で15時前です。もうこれは日没前に一般道に合流することが目標です。
丸山の先も標高2385mピークまでは同じような道。その後はアップダウンはほとんどなくなり藪漕ぎもほとんどなくなり、サクサク歩けて一般道に合流できました。
しかし、合流するも踏跡がうすいですね。加加森山レベルの薄さです。そして倒木が多すぎます。更に濃霧でナイトハイクには全然向かない感じでした。でもここまで来たのでとりあえず下山を目指しましょう。いざとなったらビバークして明るくなるのを待ちましょう。
実際夜にヘッドライトを照らしてみると、濃霧で車のライトを照らしたときと同じように乱反射して全然先が見えません。視界5-10mといったところ。これで倒木があると、倒木があった瞬間に道を見失いますね。結果頭をかなり使いながら下ったので疲れました。
20時39分、なんとかしらびそ峠に下山。当然ながらハイランドしらびそのお風呂には入れません(後ほど調べてみたら色々な事情があってそもそも9月10日から休業していました。ハイランドしらびその入口に通行止めの看板があります。その時点では深夜だから置いてるのかと思っていましたが。)
気持ち悪いですが身体を拭いて出発。松川のセブンイレブンで夕食をとって、八ヶ岳PAまでいったところで仮眠。15分のつもりが2時間近くも寝てしまいました。結局家についたのは午前5時。シャワーを浴びて7時半まで寝てエクストリーム出勤したのでした。
何はともあれ数年前から気になっていたルート2つを2日間の山行で繋げてよかったです。でも丸山尾根は地獄なのでオススメはしません。真の尾根ハンターのみが挑んでください。
コメント
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Evergreenさん
こんはんは。初めまして。遅コメ失礼します。
何気なくレコをチェックしていたらこのレコを発見しました。
Evergreenさんの深南部のレコはよく拝見していました。いつも素晴らしい突破力で参考にさせてもらってました。
私は7月に丸山尾根をEvergreenさんの逆方向で歩きました。大沢岳の丸山側2600m付近のハイマツ帯は大変でした。その手前の10回以上のアップダウンを忘れるくらいのハイマツ漕ぎでした。Evergreenさんのコメントが体に染みるように理解できます。
私はこの山行がトラウマになってバリエーションルートから遠ざかっています。
お互い遭難しないように気をつけましょう。
Zenjinさん
コメントありがとうございます。
実は密かにZenjinさんの丸山尾根の突破時間を参考にさせていただいておりました。この場を借りて感謝申し上げます。
ルートを楽しむため事前に感想欄などは詳しく読んでいなかったのですが、今読んでみましたら壮絶だったみたいですね。コースタイムの速さとルートの長さが圧倒的だったので軽々と突破されていたのかと思っておりました。
自分は体力がまだある状況でかつ下りでしたのであまり気になりませんでしたが、一日の最後でアレが来たら焦るでしょうね。更にガスガスだったとは。。稜線の両側がキレ落ちている地形のところがありそうだったので、ガスの中だったらルート変更だなと思っていたところでした。
自分もしばらくはバリエーションはお腹いっぱいに近い状況になっております。やはり抜け出せるかわからないところで日没を迎えそうな状況だけは避けたいですね(逆走なのでそれは避けられましたが)。ルートの組み方はこれからも十分に考えてからバリエーションには挑んでいこうと思います。
近いうちに、大沢岳から、シラビソ峠まで歩く予定にしてましたので、参考になりました。ありがとうございました。そしてお疲れさまです。
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