【大山開山1300年記念山行】弥山〜三鈷峰〜振子山〜野田ヶ山〜大休峠〜寂静山〜大神山神社〜大山寺【丙55.6】
- GPS
- 10:56
- 距離
- 23.5km
- 登り
- 2,264m
- 下り
- 2,252m
コースタイム
- 山行
- 9:00
- 休憩
- 1:56
- 合計
- 10:56
天候 | 雲の多い晴れ 稜線は曇ったり晴れたり。下山後は稜線曇り。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
距離は短いが標高差は1000m近く、急な登りが続く。山頂付近は木道。 両俣から三鈷峰〜大休峠間の稜線は藪がうるさめ。崩壊が進んでおり、いつまで歩けるか。 大休峠〜川床間は雨後ということもあるのか泥濘が断続的にある。 |
写真
感想
大山開山1300年を寿ぎ奉るとともに、災害相次ぐ西日本の地よ空よ鎮まりたまえと祈念する山行。
【山行前夜】
夜の大山寺門前町は静かなものだ。南光河原駐車場の近くで明るいのはモンベル店舗のみ。駐車場は21時頃でまだ半分以上空いていた。
今回は当初から御来光目当てだったので、その分早く就寝する。
が、午前1時頃、話し声で目が覚める。どうも駐車場の端のテントから聞こえてくるようだ。それにしてもこんな夜更けによくもまあ延々喋る話があるものだ。
端っこで普通の声量なので大丈夫だと思っているのかもしれないが、深夜の静かな駐車場では大声でなくても聞こえてくる。
いよいよ文句でも言おうかと外を見ると、流れ星が一つ。気持ちの角が取れてまた横になる。テントは1時半には静かになった。
【山行概要】
午前3時頃になると、駐車場のあちこちで話し声が聞こえてくる。辺りを見てみるといつの間にか駐車場も一杯になっていた。もう寝られないだろうと予定よりかなり早く出発することとした。要するに、未明の駐車場では基本喋るなということ。
夏山登山口から弥山までは距離約3kmで標高差900m程度。起き抜けには辛い傾斜だ。六合目辺りから回りの木々が少なくなってきて展望が開けてくる。いわゆる街の夜景というものはパッとしないが、その分星空の夜景が映える。大都会が100万ドルの夜景ならば、大自然の夜景はまさにプライスレス。
山頂部までの距離が短いことから、大山では御来光目当てのナイトハイクが盛んなようで他にも多くの人が山頂を目指して歩いている。また、山頂直下の小屋に泊まっている人もいるだろう。第1回目の登頂時は晴れで山頂には他に2名。綺麗な朝焼けが見られるだろうと期待をして山頂小屋で日の出までの1時間を過ごすことにする。
1時間後、山頂には数十人の人だかりができていたが、ちょうど日の出時刻に分厚い雲に覆われ、曙光の一かけらも届かない。こんなはずではと思うところもあったが、必ず晴れるはずと、下の方にある石室を見に行く。石室に着いたところでようやく空が明るみ、雲が薄れてくるのがわかった。この霧の晴れゆく様にはワーグナーの楽曲が合うに違いない。
そして三度の山頂。今度は完全に晴れ。旭光が眩しく正視できない。これほど強烈な太陽の光を浴びたことが今まであっただろうか。たまらず太陽に背を向けると、鳥取の大地に大きな影を落とす大山の姿とブロッケンの登頂者。思わず嘆息が漏れる。
その後、大休峠までの縦走を企図していたが、それには行者谷分かれへの急で大きな下りを経て、下・中・上の宝珠越えをこなさなければならない。崩壊のため旧縦走路が通れなくなり、今後も再開通されることは無いだろうことを思うと残念でならない。しかし、袈裟丸山の八反張の時もそうだったが、管理者の指示に従うのが当たり前だ。登りたいからと言ってルールを破っていたのでは社会は成り立たない。我を通して大目に見られるのはせいぜい小学生低学年までだろう。
三鈷峰からは藪が濃い目になる。東北の藪道は足元が見えないので、それに比べたらまだマシと言えるが、それでも急なアップダウンとセットではなかなか歩くのに難儀する。しかも下り時の泥濘は下手をすると後方への転倒を招きかねない。木の枝に掴まりながら慎重に下る。そして進む崩壊は既に一部で尾根に達している。親指ピークの辺りなどいつまで通行できるかわからない。
野田ヶ山を過ぎた辺りから藪は薄くなったが、濡れてぬかるむか苔生した道が暫く続く。特に大休峠以降の石畳の道は「濡れて苔生す」→「滑りやすいので誰も歩かない」→「さらに苔生す」という循環ができてしまっている。私も前後や左右に何度かスリップしたが、辛うじて身を保つことができた。
全てが万事、無事に終わって大神山神社と大山寺にご挨拶と晴れの山行を無事完了できたことを御報告。我が任務は十分に達せられた。
【総括】
何はともあれ西国の雄峰を、開山1300年という節目に訪れることができたことは僥倖であった。
崩壊の進む山は多々あるが、近年の暴風暴雨相次ぐ気候変動の結果、その進行の度合いが早まることも考えられる。今まで後回しにしていた山も来年辺りまでに歩いておいた方が良いのかもしれない。
〜おしまい〜
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