出逢って意気投合・・・道連れはフランス人! リトル比良
- GPS
- 08:55
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 770m
- 下り
- 635m
コースタイム
天候 | 朝のスタート時には雪が舞っていました。 昼前からは見事に晴れて白山方面までくっきり見えるおまけ付き! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
JR北小松駅、近江高島駅の両方とも登山ポストがありました。 リトル比良への登山口になる大炊神社にも登山ポストがあります。 岳山、岩阿沙利山ともに標高も低く無雪期であれば問題ないルートです。 ただこの季節、岳山を越えるあたりからの積雪量が多く、わずかにあったトレースも新雪に埋もれて地図とテープが頼りのトレッキングになります。 鵜川越の峠の道標には北の谷に下りる表示がなかったのですが、地図に従ってテープを辿り、無事にガリバー旅行村に下山することができました。 |
写真
感想
雪山を歩き出して1ヶ月、4回のトレッキングを重ねました。
毎回違ったトラブルに見舞われながら運良く無事に下山できています。
いままでどのケースも一歩間違えば事故、遭難に繫がりかねない綱渡りの山行で、さすがにこのあたりで一度休憩を挟もうかと思った次第・・・
雪山でもルートの選び方によってはもっとのんびり散歩気分で歩ける自分向きの山もあるだろうと今回は「楽をしたいルート」が選考基準です(殴)
毎日眺める比良の山々ですが、蓬莱山から釈迦岳の峰は雪の色が濃いのに対してそれより北のリトル比良はまだましです。
昨年4月に歩いたルートをこの時期にもう一度歩くのは悪くない。
歩行距離はあるけど雪が少なければ問題ないと「ふわっと」決定しました。
前回と同じく車をJR北小松駅にデポして近江高島駅からスタート。
山沿いの集落から標識に従って大炊神社に着きました。
朝のしっとりした空気の中で清潔感のある神社が迎えてくれます。
寺と隣り合っているさまは昔の神仏の区別をつけなかった名残のようです。
この国はもともと宗教が違ってもケンカをしなかった文化なんですよね。
登山道に入ってしばらくは雪もわずかで靴のまま歩けます。
標高200mまでは傾斜も緩やかな散策コースです。
鹿の鳴き声を聞きながら歩いていくと目に見えて傾斜か急になるところが200m。
雪の量も少し増えてきました。
案外雪はありそうだと思いながら、まだ深刻には考えずに登っていきます。
歩きながら「この先で装着するのはアイゼンかワカンか?」と考えていますが、道の状況も微妙で雪もさらさらの新雪ではなく、判断がつきかねるままに進んでいます。
標高が上がるにつれて積雪が目立ってきました。(まだ300m位なのに!)
ワカンを履くことにして立ち止まります。
前回の反省から出発前に靴に合わせて調整をしてきた分、スムーズに装着できました。
気をよくして歩き始めたとたんに岩場登りが出てきたりと焦る場面もありながら無事に越えていきます。
風は弱く気温は0度前後です。
体にはあまり負担にならない状況ですが、困った状況が2つ・・・
雪で垂れ下がった枝の下を潜るときに雪の塊が落ちて頭からバサッとかぶります。
ダウンジャケットでは濡れてしまうのでこういう場面には不適切ですね。
冬山用のアウターを持っていないのでまだレインウェアーのほうがよさそうです。
結局ダウンジャケットは脱いでフリースのセーターで歩いていました。
気温が低ければできない選択ですが、今回は平気でしたよ。
もうひとつは手袋。
これも防水の必要を感じて手に入れた手袋でしたが、ゴアテックスではなく透湿性がないのでなかでびしょびしょに濡れてしまいます。
(雪ではなく汗です)
この対処法はまだ調べてみないといけません。
道具を扱う技術はまだまだです・・・
山頂にいらっしゃる観音様に再会の挨拶をして先に進みますが、このあたりから積雪量が増え、数日前のトレースが消えてしまっていつものラッセルが始まります。
地形は迷うほどの複雑さでもないのですが、ペースが落ちているのが気にかかります。
もう昼時に近いのですがこの先の歩行距離はまだ大分残っています。
昼食は次のピークまでいってからと決めて進みますが、立ち止まって一息つく回数が増えていきます。
稜線から外れていないのはわかっていますが地形図上で今ここにいると一点を示せないのがまだ私の弱いところです。
この遅くなっているペースでどこまで行けるのか?
次のピーク「岩阿沙利山」まではどれくらい?
少し立ち止まって現在位置を知ろうと回りを見渡していると、こちらに向かってくる2つの人影があります。
遠目にお互いを見とめて「こんにちは〜!」と声を掛け合います。
近づいてきた方は外国人のカップルです。
ルートを知っていたら教えてもらおうと聞いたら、わからない(!)との返事・・・
私の足跡を辿って歩いてきたそうです・・・よりによって私ですか!
男性がGPSを持っていて見せてもらうとあら不思議!
たちどころに地形図上で現在位置が特定できました(喜)
あとは地形の確認もできて方向も定まり、めでたく再スタートです。
2人はスノーシューを履いていて私とはペースが全く違うので先に行ってもらいます。
この尾根を下ることと赤テープを探すことを伝えると先に歩いては行くのですが、すぐに私を待っていてくれています。
この先のルートが不安だから一緒に行きたいと言ってくれた2人に内心こちらが感謝しながら3人で歩きます。
日本に来て2年でここまでコミュニケーションできる語学力に脱帽しながら歩いています。
しかしこのあたりで私のエネルギーが底をつきかけていました。
昼食を取り損ねていることで、チョコレートやキャンディーで気をを紛らせていましたが限界です。
時間を見ると悠長に食事の準備をする場合じゃなくて、さあどうするかと・・・
2人も時間は気になっていたようで、下山ルートを変更しようと言ってきました。
北小松までの予定を変更してこの先の谷を下ると鹿ヶ瀬のガリバー旅行村に出られます。
そこから近江高島までのバスが走っているとはサラからのびっくり情報!
よく調べています!
地形図には道の表示はないのですが、山と高原地図には出ているのでそれを頼りに谷を下ります。
道標もなかったのですが、幸いテープを見つけながらルートを確定できたので無事に下りることができました。
2人とも若いのに山の経験はありそうで、サラはモンブランにも登ったそうです。
赤坂山にも去年登っていたり、伊吹山を見ながら「あそこは車で登れる山だ」とか、本当によく知っていましたよ。
セバスチャンはヤマレコのサイトに興味を持って検索方法を教えて欲しいと言ってくれて、別れ際にメモを渡しました。
もうすぐフランス人ユーザーが現れるかも知れませんよ!
近江高島の駅から私は北小松で下車、2人は堅田で新快速に乗り換える予定で車中でお別れでした。
サラが「出逢ったおかげで引き返さずに先に進むことができました。ありがとう」と言ってくれました。
実は不安だったのはこちらのほうで、その言葉はそのまま返さなきゃいけないですよね。
こちらの山に来るときは誘ってくださいな、とアドレスも伝えて握手で別れましたが、思いがけない出会いと交流に感激した一日でした。
毎度毎度の反省は山ほどありながら、こんなご褒美もあるんですよね!
雪山トレッキングも回数重ねてきましたね。
手袋はなんだかんだ言っても、ウールが安心です。
予備とオーバーグローブ、薄手、厚手いろいろ試して合う物を探して下さい。
スキーやスノーボードの手袋も使えます。
そろそろ伊吹あたり行ってみては。
フランス人のお二人がヤマレコ見てくれると良いですね
伊吹にも登ってもらいたいものです。
今日あの2人からメール が届きました。
またご一緒できそうです
伊吹 にもそろそろとは思っているのですが、防寒グッズの貧弱さがネックになってなかなか二の足を踏んでいる状態です。
手袋はもう少し研究してみますよ
ウールか・・・
安物買いは結局損ですね
フランス人の方とお知り合いになれるなんて!
登山ならではですね、普通に街中を歩いていただけではありえない出会いだと思います。
でも うれしいハプニングやら うれしい誤算があって羨ましいですねぇ
私なんかここ最近困った誤算ばかりです。
年末にmonsieurさんが登頂された「霊仙山」へ行って参りました
結果8合目手前で時間切れでした
よかったら見てやってください。
歩いていて困ったハプニングもけっこうあるものですよ
でも喜ぶ方がずっと楽です。
外国の方はよく見かけますね。
あんな状況でしたから道連れになるのは自然(?)な成り行きでしたが
霊仙山行かれたんですね
先月より雪が多そうですね・・・
レコにお邪魔しますよ
厳冬の風景のなか、ともに薄い(全くない)
道を協力しながら歩けるって、登山は
瞬時に、国籍などの範疇を超えて、一期一会の
素敵な出会いをもたらしてくれるんだと感じました。
雪山を楽しむ気持ちと、テクニック(技術的な要素)
を着実にご自分に取り込まれてるようで
うらやましく思いました。
僕は、雑多な私事などで、しばらく山に
登れない日々が続きそうですが、
monsieurさんはじめ皆様の
素敵なレコを楽しみに
せめて『冬山への憧れ』は持ち続けたいです。
雪山を楽しむ気持ち・・・はともかくも、テクニックについては所詮独学です
自分でできる限りの考えを巡らせて対処するのですが、現場に出るたびに失敗だらけで上達は亀の歩みですよ
経験者か先生に習うのが早道なのは承知しているのですが、小さいステップを重ねることを楽しんでしまっているので急がずやりますよ
komakiさんはしばらくのブランクですか
山はいつ登ってもそのときのいい顔を見せてくれますよ
早く山に再会できますように
山行お疲れ様でした〜
フランス人のお二人と会われたのですね〜 なんだか嬉しいですね!
ヤマレコのユーザー名monsieurさんなので、フランスとゆかりがあるのだろうなぁと
思っていましたが、バッチリですね
うちの父さんにもフランスの方で山登りする人がいるそうだよ、
と伝えたら、彼らだけで日本で山登りとは、なかなかやるなぁと感心していました
グッドタイミングでヤマレコの英語版もできたことだし、外国の方にもたくさん日本の山の良さを知ってもらえると良いですね
monsieurと呼ばれるようになって、実はもう30年も経っていたりするんです
フランスとは何の関係もないところからのきっかけでしたが・・・
あの2人とは何度か のやり取りをしています。
2月にどこか登ろうという話になっています
スノーシューの2人にワカンでどうついていこうか?
ちょっと気がかりではあります
>ワカンを装着したとたんにこの岩登り(泣)
思わず私が苦笑い
私もワカンを購入したので、こういう場面が訪れるのだろうなと思いました。
素敵な出会いがありましたネ
地形図を見て進む、それに付いていく、GPSで位置特定、高原の地図でバスがあるルートを進む。
それぞれに持っていたものを合わせて、さらにプラスになって楽しい山行になりましたね。
再開は来月ですか 私まで楽しみになってます
pippiさん、こんばんは
ワカン買ったんですね!
歩き方の練習からですね
私も先日好日山荘に行って歩き方を教えてもらいましたよ。
2度歩いているので教えられたことが納得できた気がします。
セバスチャンが持っていたGPS、すごいものですね
本当に数秒で地形図の上で現在位置が特定できたんです。
道を探してうろうろなんてことがもうなくなるのかな?
地形図からそこまでの情報を引き出すのがやりたいもので、もうしばらくは地形図とコンパスが手放せません
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