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Yamareco

記録ID: 1757832
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無雪期ピークハント/縦走
白神山地・岩木山

白神岳

2008年08月25日(月) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
12.3km
登り
1,147m
下り
1,130m
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2008年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車

感想

2008年8月25日、世界遺産である白神山地を代表する山「白神岳」に登ってきました。雨続きのお盆休みでしたが、この日は気持ちよく晴れてくれました♪

登山口は明るい光に包まれていますが、一歩登山道に踏み込むと途端に薄暗くなります。しっかりした登山道なので迷いそうにもないのですが、どうもこの暗さは神経を圧迫してきます。意味もなく不安な気持ちにさせてくれます。何度登山をしても慣れません。

なんじゃ、こりゃ?
道がコンクリートで固められている?
実際はコンクリート色の地層がむき出しになっている場所のようです。

=== ウォータースライダーかと思いました(笑 ===

30分ほど歩くと「二股分岐」となります。見て下さい。もう7時30分だというのにこの暗さ…。昼なお暗い…というよりは、もう夜間登山のような暗さ。生い茂る木の葉と、山の斜面が朝日をほとんど遮っているんでしょうね。

ここは右の道を選び「二股コース」を行きます。二股コースは二ヵ所の渡河と長い急坂があるらしいのでちょっとドキドキ。ちなみに、この二股コース、白神岳登山コースとしてはもっとも古い歴史がありますが沢沿いの道ということもあり、崩落を繰り返し一度は廃道になっています。近年再整備され、一般登山者の通行も出来るようになりました。ですので「二股分岐」は少し古い資料だと「旧道分岐」と表記されている場合もあります。

小休止後、二股コースに踏入ます。踏み跡は細くなり、ガレた斜面をトラバースするような場所がいくつも現れます。写真で見ると分かりづらいですが、向かって左側の谷、結構深いです。崩壊途上の斜面なのか、あまり木も生えていないので足を滑らせたら20〜30mは滑落しそう…。死にはしないでしょうが、這い上がるのにえらい苦労しそうです。ここは一つ慎重に…。

案内板やガイドブックには「渡河は2ヵ所」となっていますが、小さい沢越えはもっとたくさんあります。これだって水量が増えていたりしたら結構な驚異ですよね〜。ヘタレ登山家としては、こんなところで濡れたりしたら意欲半減なので注意して進みます。

道は沢に沿ってアップダウンを繰り返します。登っては下り、登っては下り…。傾斜が小さいこともあって、全然標高が上がっていない気がします。この道、どこから登り始めるんだろ…(^^;

二股分岐から、およそ1時間弱。色々と心配の種であった白神川本流の渡河地点に着きました。ぱっと見、かなり水流が強く、足場もあまり無いように見えましたので本当にわたれるのか?と思いましたが…

案ずるより産むが易し、ということでしょうか、そんなに苦労せずにわたることが出来ました。それにしてもこのへっぴり腰(^^; そうまでして濡れたくないか!っていう感じですな。

川が二つに分かれているから二股…。なんてそのまんまの名前なんだ〜っていう二股に到着です。あたりはドウドウという川の流れの音に包まれ、先ほどまでの静寂が嘘のよう。

ここで小休止。このあと待ちかまえる急傾斜地に備えます。道標にも「この先急傾斜、注意!」との但し書きがあります。

どれどれ? どのくらいの傾斜なんだ?

こ、これは…。
いったい何度くらいの角度なんだ〜!?
私の気持ちの上では80°は越えています(笑

崩壊しやすい岩と、砂礫と、土と木の根と…おおよそ滑りやすい条件が一同に会した急勾配、そんな印象です。うーむ…。でもまぁ終わらない登りはありません! いざ山頂に向けてスタート!


…30分経過、まだ登ります。



…1時間経過、まだまだ登ります。



…1時間半経過、っく…まだまだぁ!



…2時間経過って、どこまでつづくんじゃぁ!

どこまでも急登。あくまでも急登。稲妻形に道を切るでもなく、愚直なまでにまっすぐ山頂を目指す道…。

=== 正直死にそうです(;´Д`) ===

前回、早池峰山で標準CTよりかなり早い数値を出していたので「オレって、最近逝けてるじゃん?」とか思ってましたが撤回します! やはり私はヘロヘロ登山隊!
急登はもういやじゃぁ!!!!

それでも、やっと展望が得られる高度まで登ってきました!
海がっ☆
海が見えるっ☆

ようやく樹林帯を抜け、どうやらゴールは近そうです。
二股からの距離、およそ1.8辧
標準CT、1時間とのことでしたが…

=== できるかっ! そんなもん!(笑 ===

こんなに長く感じた1.8劼蓮△い泙世つて無かったです。およそ2時間強かかって山頂にたどり着きました。最後の最後まで急登でした。登り切ったら、そこが突然山頂。そんな感じです。

それでは、しばし山頂からの景色をお楽しみ下さい。山頂から山小屋方面を望む。これ、有名なアングルですよね。白神岳の案内をしている書籍やサイトにはだいたいこのような写真が載ってます。

「世界遺産−白神山地」の核心部方向を望む。昨日、マザーツリー近くの展望台から見たのと同じように、一切の人工物が見られません。

海側を望む…と言いたいところですが、私たちが頂上に立ったのと時を同じくして
濃いガスが立ちこめてしまい、海方向の展望が得られません。どうにも、青森の山には嫌われているようです。ここ数年、青森の山に登ったり登ろうとしたりしたときまともに晴れた記憶がありません。

頂上で軽く休憩し、すぐに下山の途に着きます。いつもならば、珈琲を煎れたりしてのんびり休憩するのですが、なにせ、今回は登りの激坂で大幅に時間が押しているのでそんな余裕はありません。

山頂近くにある避難小屋。ここに泊まって、日本海に沈む夕日を眺めたり、白神山地から昇る朝日を眺めたり…そんなのもいいですね〜。

さて、帰り道は「マテ山コース」を辿ります。しばらくの間、穏やかな稜線歩きが楽しめます。…が、海側から真っ黒い雲が立ち上ってきました。「積乱雲化→土砂降り&雷」という、最悪のパターンも考えられます。急ぎ、下山しましょう。

途中から激しくガスって来たこともあり、脇目もふらずに下山します。マテ山コースは比較的傾斜が緩いので可能な範囲で駆け下ります。登りでは邪魔くさくて仕方なかったダブルストックが、ここではものすごく重宝しました。道具は使い方・使い時が重要ですな〜。

しだいに樹林帯に入っていきます。そして、ここからが長かった〜。行けども行けどもブナの森。それが白神山地の真骨頂なのでしょうが、景色が変わらない長距離歩行はけっこう苦痛を伴います。ブロガー的にも困りますよね(笑
「行けども行けどもブナの森」としか書きようが無いわけですから。

下山開始から1時間半弱で「マテ山分岐」に到着。かなりいいペースなのですが、じつはこのあたりで少し足にきてました。ちょっとペースを上げすぎているのかもしれません。

さらに下ると水場があります。連続下降についに体が音を上げたので、ここで大休止としました。

水場には立派な銀の…まぁステンレスなんでしょうが、銀の柄杓がありました。この銀の柄杓、たまに見かけますよね〜。ダレが作って置いていくんでしょうか。柄杓の底面には「KOIWAI MILK」という刻印がありましたが小岩井農場の関係者?

ここで美味しい水をペットボトルと体に補給して元気が出ました!
甘くて美味しい水でしたよ〜。さすがブナの森に湧いている水です。ミネラルウォーターでも「白神の水」ってありますが、これは正真正銘、まさに「生白神の水」であります。自分の足で歩いてしか飲めない水。美味しさも格別です。

これで元気を取り戻したので、この後も元気よく行きますよ〜!







で、最終的には久々にぐっだぐだになりました。だって〜、途中から無意味に晴れてきて暑いわ、景色は変わらんわで大変だったんですから。私たち以外にも、バテてスローダウンしていた人もいましたし、意外と過酷ですよ、白神岳。

下山時刻は13時40分。
休憩時間込みの総行動時間は6時間40分。
うーん、まぁまぁ…ですかね〜。

白神岳は深いブナの森と、日本海を望む抜群の景色、そして世界遺産を一望に出来るという。いくつもの魅力が詰まった山でした♪
反面、長い樹林帯歩き、急勾配、渡河と一筋縄ではいかない要素がある山でもありました。なんというか、人を選ぶ山かな〜というのが私の感想です。世界遺産の山に登ったぞ!という満足感は十二分に得られました。

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