至仏山
- GPS
- 08:44
- 距離
- 30.1km
- 登り
- 1,482m
- 下り
- 1,484m
コースタイム
天候 | 快晴 無風・微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
・ゲートから鳩待峠までは自転車利用。しかし、津奈木峠から先は凍結箇所が多く、また除雪も鳩待峠より手前までしか入っておらず、峠までの自転車の利用は困難。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
先日の大雪で新たに30cm程度の新雪があった。朝のうちは軽い粉雪だったが、今日の高温ですっかり水気を吸って重くなっていた。標高の高い所は、自分が滑った時間(11:45頃)はまだ軽くて板も滑ったが、標高が下がるとパック気味になり、曲がりにくくなっていた。 |
写真
感想
ゲートが開く前の至仏山を自転車とスキーで2年ぶりに訪問した。今回は山スキーに興味津々のZさんと至仏山の山頂まで同道した。
ゲート前の路肩には4:30頃到着。関東付近は数日前に山沿いで大雪が降り、道中の道路事情が心配だったが、凍結積雪共になく、無事に付近まで来ることができた。しかし、路肩の駐車スペースには先日の雪が数cm残っていて、しかも除雪車が避けた雪が入口を塞いでいる。スタッドレスタイヤであれば何とか出入りできただろうが、既に今シーズンは履き替え済み。反対側に回って道路の端へ駐車することに。こんな所に1日停めて大丈夫か不安だったが、後続の人も続々と停めていて、変に心強くなった。暗い中準備をしていると今日行動を共にするZさんがあらわれる。予定よりだいぶ早い。まだ準備中だったので先のゲートで待ってもらう。こちらは折りたたみ式の自転車を組み立て、ザックに板とブーツを取り付け、それを背負う。重い。重さとしてはテント泊縦走の方があるはずだが、バランスが良くないので背負いづらい。5:09にクルマを出発。ゲートでZさんを見付け行動開始。だが、最初は下りなのでここは先に行かせて貰う。ゲートで待っててもらわずに先にすすんでもらっていれば良かった。下りはあっと言う間に終わるので自転車は進まなくなる。登りを頑張るとスキーができなくなるので降りて押して歩く。そうこうしているうちにZさん追いつく。かなり速い。さすがに徒歩だけでゲートオープン前の至仏山を往復しようとするだけはあると納得。しかし登り区間が多いとは言え自転車で進める区間はあるので、進めるところは先に行かせて貰う。既に日の出の時刻は過ぎ明るくはなっていたが、自転車で風を切ると寒い。登りで暑くなるから、と思ってシェルのジャケットはザックに入れていたし、グローブもインナーのみだったので、風が通って指が冷たい。先日の雪の影響を気にしていたが、林道の最初の方は全く雪も氷もなし。快適に自転車に乗ったり歩いたりして進む。時折氷は現れるものの、想定内なので問題なし。津奈木橋まではペースは遅い物の順調。しかしこの先がアドベンチャーだった。まず凍結箇所が増える。ツルツルで危ない。林道全面凍結に備えて念の為チェーンスパイクを持参したが、そこまでの状況ではなく、ハイキングシューズでやり過ごす。しかし、この先についに除雪の入っていない区間が出てきた。轍はあるので、小屋関係者か誰かが通ったようだが、それでも雪は10cmか、それ以上積もっている。自転車なんかで通るのは全く無理だが、手押しで取りあえず先に進む。一旦アスファルトが見えて安心するも、また除雪が終わっていない区間が現れ、これは結局鳩待峠まで続いた。結果で言えば途中で自転車デポが正解だったが、今日除雪が入ったときに邪魔になると思い、押し歩きを続ける。積雪のあるところでこんなに自転車を押して歩くことになるのはさすがに想定外だった。いい加減押して歩く腕がくたびれた頃に鳩待峠の駐車場に到着。先着の人が自転車をデポしていて、自分もそれに倣うことに。クルマを出てから2時間20分くらいかかった。デポしてザックを下ろし座ったところでZさん到着。5分と差はなかった。やはり速い。ここでシューズを脱ぎブーツを履き換え、シールを貼る。山小屋関係者と思しき人達はクルマで続々上がってくる。ゲートが開くのは来週なので、小屋開けの準備だろうか。20分ほどで休憩と準備が終わり出発。初めは舗装道路だが、シール歩行が快適だった。こんなところを自転車を押して歩いてきたのか、と思う以上に、帰りも押して歩くのかと思うとちょっとうんざりだった。鳩待峠に至り、左の方向に逸れてようやく登山開始。新雪が古い雪の上に被っていて、山全体が白く染まっていた。4月も中旬となるのにこれだけの積雪が短期間にあったのは、近年では記憶にない。それもこの時間は雪がまだ軽くて歩き易い。Zさんはピッケル片手にスノーシューで歩く。相変わらず力強い。右手側にはやはり新雪を被って真っ白くなった至仏山が見える。こんなに白い至仏山を見たの初めてだ。いつも残雪期にしかこれなくて、黄砂などで薄汚れているのが定番だが、今年は新雪がどっさり降ったばかりなので、とにかく白くてまばゆい。良い日に来たと思う。歩き出しても人の姿は少なく、途中で1人追い抜いた以外は全然見掛けない。貸し切りのような状態だった。いくらゲートが開く前とは言え、好天予報なのだからもう少し人が入っていそうと思ったのだが、案外そうではなかった。風はなく、歩き始めてしばらくすると日差しと照り返して暑いほど。今日は歩き始めは手がかじかむほど寒くて、登りになると汗をかくほど暑くて、春山らしい気温差だと思った。樹林帯を抜けても風はほぼなし。これだけ天気の良い至仏山は初めてかも知れない。夏は湿原と思われるオヤマ沢田代を過ぎるとあとは標高があまり上がらなくなる。途中、毎回どう行くか悩む小至仏山だが、先行者達が皆斜面をトラバースしていて、自分たちもこれに倣うことに。但し念の為自分はクトーを着け、Zさんはアイゼンに履き替える。結果的にはトラバース区間も雪は凍っていなくて、クトーなしでも問題なく行けた。最後少しアップダウンをこなして無事に至仏山の山頂に到着。先行の人達が滑る準備をしていた。ワル沢滑降の人が多いようだった。山頂は少し風が通って寒かったが、それでもジャケットを着れば十分耐えられるほど。その風も次第に止んできて、ポカポカで気持ちが良かった。Zさんと山スキー談義などして休憩と栄養補給をする。Zさんは来た道を戻るというのでここでお別れ。自分は例によって戦闘服というか、ヘルメット、ゴーグルに身を固めて滑る準備。雪の状態は果たしてどうか。11:43に山頂からワル沢方向にドロップ。雪は軽くてとても良い。滑り易い。ターンも決まる。今日は良かったな、と思ったのも束の間。次第に雪がパックされて回りにくくなる。なんとか転ばずに滑るが、太ももに厳しい滑り。転ばないよう注意しつつ高度を下げワル沢方向に落ちていく。標高が更に下がるとお約束というか、雪が高温のため湿気を吸って重くなり、板の走りが悪くなる。それでも樹林帯の入口付近はまだマシで、以降樹林の中に入っていくと本格的にストップスノーに。日なたと日陰で雪の滑りが全くことなるため、日なたでは大きくブレーキがかかって何度か転びそうにもなった。なんとかこらえたが、足が攣りそうになった。30分ほどで滑りを終えて止まり、休憩とシール貼りの時間。雪が緩んで潜りそうだったので、迷わずシールを貼ることに。30分弱シールで歩いて朝の自転車デポ地に到着。無事に帰ってこれた。ここで帰り支度をし、普段の年であればあとは下るだけなのだが、今年は残雪が林道にこんもりしている。到底自転車で下れない。仕方ないので帰りも自転車を押して帰る。もう何しに自転車持参でここまできたのか分からない。それでも次第に雪は消え、アスファルトが露出し始めたので、手押しを止めて自転車に乗ることに。ようやく楽に帰れる、と思ったものの、普段の生活ではほとんど乗らない自転車に急にのったものだから、お尻が痛くて仕方ない。また下りなのでブレーキをかけながらでないと、スピードが出すぎて危険。ずっと左手でブレーキをかけながら下る。途中、自転車をデポしている箇所がいくつもあり、初めからそこを狙ってデポしたのか、それとも林道の雪が多いのを見て入山箇所を変えたのか、どちらだろう。路面が乾いた箇所はスピードを出しても良いかと思ったが、自転車が小径車で安定感に乏しく、やはり途中途中でブレーキをかけなくてはならなかった。普通のサイズの自転車であれば快適ダウンヒルだったのかもしれない。標高の高い箇所の残雪に阻まれたものの、林道を下り始めて1時間かからずにクルマに戻る。出発からは8.5時間ほど経過していた。
ゲートが開く前の至仏山は自転車で何度も訪れているが、今年ほど雪が多い年はなかったし、そのせいで、林道の通過が大変だった。雪が降って山スキーのシーズンが伸びたのは歓迎だが、季節外れの大雪はやはり色々厄介事も多いと感じた。
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