十万峰 - 辺見尾根の支尾根は南も激しかった。


- GPS
- 09:32
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 1,173m
- 下り
- 1,165m
コースタイム
- 山行
- 6:55
- 休憩
- 2:37
- 合計
- 9:32
天候 | 晴れ(暑いくらい) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・総じて危険なルートです。 ・状況は正確さに努めてはいますが、主観であることに違いはありません。 ・当レコを参考にすることは自由ですが、結果に対していかなる責任も負いません。 <登った尾根> 危険箇所満載でお勧めできません。ザレと脆い岩の急登でスキルとは別のリスクがあります。下る場合はロープ必須。(川塩十万峰間) 十万峰以降はアップダウン多く体力を消耗します。それなりにリスキーですが前半に比べれば格段に安全です。 取り付きは、県道367から川塩集落に少し入って左に登った駐車場です。 <辺見尾根(三合落〜煤ノ山)> 認知されたVRですが、そこそこ激しい区間です。 灌木が以前よりうるさくなっている印象です。 急な岩尾根を直降を避けて降りる場面が2回ありますが、どちらも右(北)側ルートの方が安全です。 <降りた尾根> 危険です。お勧めできません。 岩もありますが、果たして登れるのか?と思うほどのザレの急斜面です。 ロープ必須。 振り返ると、尾根が微妙に分かれている900〜850帯での乗り換えが鍵のようです。900付近から危険覚悟で真っ直ぐ乗り換える尾根を目指すのか、今回の私のように、より確実なルートで降りて行き最後に危険なトラバースで乗り換えるのか、正解はわかりませんがどちらにしろ危険です。 850帯からの尾根に乗ってしまえば安全圏です。 下山は、尾根末端手前で北に回り込めば落石防止ネットがない場所に出られます。 |
その他周辺情報 | 両神興業の掘削工事や運搬は休日返上で稼働しているようです。付近に長時間駐車する場合は、砂埃まみれになることを覚悟しましょう。(前回もそうでした。) |
ファイル |
計画ルート図
(更新時刻:2019/04/21 00:08) |
写真
真下の壁が下から見えたのですが、尾根は上から見て右に湾曲してます。ただ斜度は半端ない。
感想
2014年に始めた辺見尾根歩きの、何回目かのレコ書きをしている時にふと気付いた。三合落岳(南峰)から派生する支尾根上のP1017に名称があることを。
その名は十万峰。
しかしながら、ヤマレコの山のデータにはjapanetさんによる説明文があるのみで、山行記録はもとより写真すらない。
https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=27477
いつか行ってみたいと計画しながらも月日は流れ、半分忘れかけている状態だったが、この山域を歩けるのも残り僅かとなり、もう行くしかないでしょ。
とは言え、説明文には「かなりの難コース」とある。
撤退の覚悟が必要だな。と同時に、ルートがあるんだな。とも理解した。
ちなみに、ご存知の方も少なくないでしょうが、japanetさんはこんな興味深い地図も提供されています。(勝手ながら公開可と解釈しました m(__)m 。)
https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/upimg/pt/2a3ac10ed5690a2977df671902121f96.jpg
川塩から取り付いた尾根は想定通り痩せの岩尾根だが、想定外だったのは脆い岩質とそれが砕けて撒かれたようなひどいザレ具合だ。
取り付いて15分ほどで出くわした、斜度が急激に増す場所でさっそく悩む。あの絶壁側に突き出た岩は動かないだろうか。先はまだ長いし止めるなら早い方がいい。無理はしないんじゃなかったのか?
結局は最大限の注意を払い前進したわけだが、無理をしたのかもしれない・・・
その後も難所は続いたが、今思えば登りではソコが一番の危険箇所だったように思う。
なんとか到着した十万峰は、広くはないけれどスッキリしていて、いろんな思いが詰まった「ココか〜」って感じだった。
十万峰から三合落岳まではアップダウンが多く、標高差100mとは思えないほど体力を奪われます。
計画時に予定していなかった三合落岳に行った理由は、以前挑戦し敗退した北尾根の状況を確認するためだ。
山頂から北斜面を急激に落ち込む場所まで20mほど降りて行くと、すぐ下に北尾根(たぶん)が見えた。敗退時に登るのを断念したプチ岩峰と思われる凸まで直線にして10mほどか。その凸からココまでは真っ直ぐではなく右に湾曲して繋がっていたが、下からでは尾根が消滅し正面の岩壁に阻まれるかのように見えたのだ。う〜ん、結果論だが惜しいことをしたなぁ。(GPSは山頂に置いたままだったので、偵察に行った部分のログはありません。残念!)
三合落岳(南峰)の少し先の開けた尾根上でランチにした。ルート上だが誰が来るわけでもない。それにしても一気の春で暑いくらいだ。
下山は煤ノ山(南峰)から南西に延びる支尾根だが、情報が無いので不安が無いわけではないがどちらかと言えば楽観視していた。それは以前、瞽女ヶ岳(南峰)から南西に下山した支尾根がそれほど危険ではなかったからだが、実際に降りていくと経験したことの無いとんでもなくザレザレの蟻地獄尾根だった。しかも現場で初めてわかったことだが、途中で尾根の乗り換えをしなければならなかったのだ。
確かに改めて地形図を見ると900〜850辺りで、上側の尾根が消滅し少し南にずれて新たに下側の尾根が発生しているが、VRではよくあることだし計画ではそれほど気には留めておらず、真っ直ぐ下側の尾根に向かう予定だったのだ。
しかーし、900付近から下側の尾根に直接向かおうにも木もまばらな鬼斜面で余りに危険なため、乗り換え可能な場所を探しながら上側の尾根上を降りざるを得なかった。そしてついには上側の尾根もそれ以上降りられなくなり、危険を承知で乗り換えるしか選択肢が無くなってしまったのだ。写真ではそれほど危険そうには見えないが、ザレと言うより砂なのでとにかく踏ん張りが効かない。少しでも落葉が溜まっている場所を選んでのトラバースだったが、足を置くとズルズルと下方に沈んでいき本当に怖かった。やっぱり山は少し柔らかい土でないと。
まぁ、こうして思い返しながらレコが書けるのも、無事に生還できたからです。山の神様、本当にありがとう。これからも謙虚に生きていきます。
信心浅い人間ながら、そんなことを思わせられた山行でした。チャンチャン。
コメント
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三合落岳北尾根は気にはなっているのですが・・・
四阿屋山に貫けるのが無難でしょうか
写真63のところは地形図の等高線の間隔を見てもかなりやばそうですね
トラバースも下が硬くて、滑りやすくズルッってしそうなのがよくわかります。
木がなかったら終わりですね
辺見尾根って終点近辺しか歩いてないのでわかりませんが、北より南側の方が
急でかなりやばそうですね。行くとしたら北から登ります。
奥の方は地主さんの私有地だしね
日曜は一般道で富士方面に行ってきました。(そろそろレコにとりかかねば・・)
岩場も火山岩なので靴底に岩がくっ付くような感じで、こちらの山域とは全く違い安心して登ることが出来ました
ワルさん、
> 四阿屋山に貫けるのが無難でしょうか
え?まさか下ろうとしてます?
考えようによっては、ロープでの降りの方が安全かもしれませんが。
とりあえず北尾根は山頂まで繋がっている、と私は見ました。
確かに今回の支尾根は危険でしたがタイプが違うようです。北の岩はガッチリ大きくて尾根自体もそんなにザレてないし、南と比べれば険しいけど安定していた気がするんですよね。南は陽当たりがいいから風化しやすいのかな。
実は下山時、チェーンスパイクを履けばもう少しマシに歩けたと思うんですけど、必要になった時には手遅れで、足元はロープを出すのが精一杯の状況でした。宝の持ち腐れですね。
それにしても(困ったことに)辺見尾根+支尾根は面白いです。
Kinoeさん、こんにちは
おお!久々の辺見尾根シリーズ♪って思って、最初チラ見して、後からジックリ、レコ拝読させていただきました。
またまた手に汗握るレコ!
ルートの危険具合や難易度…実際に現地を歩かないと地形図の等高線だけでは分からない部分ありますよね!
聖尾根もしかりで、山師匠が「地形図みたけどこんなにヤバいとは思わなかった!」と言ってましたし…
後その逆も然りで、立橋尾根P1183までの末端部も、地形図みるだけではとても歩けるとは思えませんが、案外樹木のおかげで、行けましたし…(でもヤバかったですが)
そこが、粘土質の土なのか、泥濘なのか…岩場でも、先日ワルさんが歩かれたエリアのように、足裏にフィット
する歩きやすいものから、熊倉山域のように動きやすく脆い堆積岩だったりするかで、だいぶ違いますよね…
特に場はやっかいですよね…自分、ニガテです…トラバースもニガテ…その両方だなんて考えただけでヒョエエ〜!
自分、某山域のザレた急斜面で脚滑らせて、10m位ザザザーって落ちたことがあります…(>_<)(怪我なし)
間違った尾根筋だったので、上り返したのですが、3歩上がって2歩下がるという感じで…
Kinoeさんが歩かれた、その900m〜850m圏だったらチ〜ンな感じです!((((;゜Д゜)))))))
同日同時刻、メジャーなお山のメジャーな尾根を降りてましたが、その尾根でもザレ場があって、ズッコケそうになりましたし、以前そこで、ほぼ毎週歩いている山小屋のスタッフが転んで骨折しただなんて話もありましたから…
おお!チェーンスパイク!
ええと、ザイルとチェンスパと…(装備がどんどん重くなっていきますね(~_~;))
辺見尾根…地図見ますとはるか東方に四阿屋山につながってますね♪
実際、三合落岳と一緒に歩かれているレコありますし…
こんなん見ちゃうから、またどんどん課題が増えてしまう…(^_^;)
気に入った尾根のさらにその支尾根が楽しいってすごく分かります
この山域、全然最近行けてないので、久しぶりに行きたくなってまいりました
…といっても、まずは実線から破線くらいのレベルにとどめておきますかね…
マチャさん、
2日ぐらい寝てたでしょ。
うそうそ、忙しいのにコメント書き大変だねぇ。
辺見尾根の南側は、別の支尾根だけど一度登下降しているので、それほどのことはないだろうと高を括ってました。ところがドッコイ、北側とは違うタイプ(地味で不安定)の激ヤバ尾根でした。
下山でロープ出した場所は、(だいたい想像がつくと思うけど)ザレ斜面に立つ木の根元だったんだけど、なんとかロープは出せたものの再びザックを背負う時の身体のブレが危なっかしくて、木を抱くように体重を預けた状態でなんとか背負うことができたんです。(チェンスパは無理)
当たり前のことだけど、この先でそのような場面がありそうに予感した時は、早めに準備しておかないとダメだね(わかってはいるんだけどねぇ)。
難所を抜けた後もロープは出したままだったので、普段なら少々無理して降りる斜面でもすぐ使えたから良かったです。少し時間はかかるけどやっぱり安全第一だからね。
課題っちゅーより選択肢が増えるんだから、いいことじゃん。
あ、このルートはダメよ。
十万峰とは、行きたくなる山名ですね。
kinoeさんのレポートも、さらに興味をそそられる内容です。
これからも楽しみにしています。
yasuji-さん、
変わり者のレコにコメントありがとうございます。m(__)m
由来はわかりませんが、十万峰って確かに妙な名前ですよね。
ただ私は名前に惹かれたというより、辺見尾根の支尾根を歩くための良い口実になったという方が正しそうですが。
名前以外に特筆すべきモノは何もないピークなので、本気で行こうとは思わないでしょうが、もし行かれる場合は下からではなく、辺見尾根からのピストンの方が安全です。とは言え、それでもバリに変わりはないのでロープやGPS等は携帯すべきですね。
> これからも楽しみにしています。
プロフにあるように、私があと何回この辺(南関東)を歩けるのかわかりませんが、お互いそれぞれのスタイルで楽しんで行きましょう。
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