小野村割岳〜光砥山
- GPS
- 06:40
- 距離
- 19.5km
- 登り
- 949m
- 下り
- 933m
コースタイム
- 山行
- 5:54
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 6:40
天候 | 晴れ/曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
京都バス - 出町柳駅前〜菅原 1050円 京都バス - 下の町〜烏丸北大路 950円 京都市営地下鉄 - 北大路〜四条 260円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■菅原バス停〜ダンノ峠〜佐々里峠 菅原バス停付近の橋を渡り、沢沿いの林道を進みます。 沢が合流する辺りは微妙にややこしいけど、写真3の地点から尾根に取り付いています。 すぐにはっきりした尾根道となり、手製の小さな標識を見て、少しだけトラバース道を歩き、水流のない谷を登り、最後はジグザグ気味に少し進む感じだったかな? あやふやな記述ですが、特に問題のない道を歩き、ダンノ峠に至ります。 ここからは分水嶺を進みます。 写真10に示した通報標識が一定間隔にあり、小野村割岳の山頂まではこれを辿る形になります。 微妙に誘い込まれそうな支尾根があるような気がするけど、他にも目印はあるので、早めにルート間違いに気付きやすそう。 写真18の辺りがやや急な下り斜面となっているぐらいで、特に問題のない道が続き、舗装路と出合うと、佐々里峠に到着です。 ■佐々里峠〜小野村割岳〜光砥山 佐々里峠から少し進んだ辺りからはトラバース道となり、やがて尾根に合流します。 大段谷山方面との分岐にて、右へ。 その後もルートが分かれる箇所があるけど、片方は巻き道でしょうか。 今回は尾根芯を歩いたり、尾根を巻いて進んだりしています。 雷杉やエイリアンの木などを見つつ、問題のないルートが続きます。 鞍部を過ぎると、すぐに尾根分岐を経て、P911へ至ります。 進路に注意して進んで行くと、小野村割岳山頂に到着です。 光砥山までは歩く人が少なくなるようで、踏み跡が少し薄くなっているように感じます。 現在位置と進行方向をきちんと把握できるようにしておきたいですね。 今回は光砥山山頂までのピストンで、小野村割岳山頂に引き返しています。 ■小野村割岳〜下の町バス停 小野村割岳山頂から南に延びる尾根へ進みます。 下り始めるとすぐに倒木があり、やや荒れ気味ですが、あまり問題なし。 やや急な斜面となり、ロープも設置されており、下ると沢に出合います。 沢沿いを少し下ると、林道終点に着き、ここからは林道歩きとなります。 しかし、沢で林道が崩落していたり、低木が繁茂していたりで、通行しにくい。 部分的に沢を歩いたりしており、多少のルートファインディングは必要と思われます。 危険な箇所はないはずだけど、今後の大雨などでさらに荒れる可能性は十分にあり、注意しておきたいですね。 ゲートを通過すると、その先は問題なく、下の町バス停へ至ります。 |
写真
感想
アクセスに難しさがあるのも手伝ってか、歩く人の多くない京都北山。
逆にそれが良い点でもあり、山と自分だけの世界に浸るような感じで歩く事ができます。
南側の山から徐々に北へと歩き進めて来て、昨年の11月にようやく桑谷山に到達。
その山行では思わぬ苦労をさせられ、再度の訪問のタイミングを見計らって計画を練っていましたが、想定している行程をバスの時間に間に合わせて下山する自信が得られず、断念。
繋ぐ予定にしていた光砥山や小野村割岳を先に訪れ、辺りの状況を掴んでおく方が良いと思い、今回の山行となりました。
バスに乗り遅れるのは絶対に避けたく、まずは一般的なルートで周回です。
個人的な京都バス32系統史上、最も北となる菅原バス停にて下車し、ここからスタートですが、すでに9時40分を回っており、ここまでがやはり遠い。
渓流釣りをしているらしき人をちらりと視界に収めながら、清らかな沢沿いの舗装路を歩いて行きます。
イトトンボやシオカラトンボが近くを飛び交い、子供の頃に近所で見ていた情景を思い起こすような感じです。
菅原バス停で下車した若いグループはガイドさんを伴っての山行のようで、車で追い抜いて行きます。
林道は未舗装となり、少し先でここかなという所から尾根へ進みます。
すぐに道は明瞭になり、イワウチワの葉も見られるようになります。
先程の団体さんに道を譲ってもらったりしつつ、想像よりも地味なルートを登って行き、ダンノ峠に到着です。
まずまず良い雰囲気の峠で、今回は進まない方面へ誘い込まれてしまいそう。
今回は時間の管理をきちんとすべく、短めの休憩で出発し、分水嶺となっている尾根を辿って行き、まずは佐々里峠へ向かいます。
尾根は杉と思われる幼木が多く見られ、少しごちゃついたような印象ですが、そんな中にも存在感のある木がふと現れたりも。
同じような風景が続くのではなく、歩くにつれて森林の表情が変化するように感じられ、その先を見てみたいと思わせてくれます。
イワウチワとイワカガミが同居している所もあり、両方が咲いている時に来てみたい。
分岐となっている小ピークに到着し、順調に進んでいるようなので、P866へピストン。
そちらへの尾根はさらに雰囲気が良く、この日は満開のヤマボウシが見られ、思わず表情が緩んでしまいます。
P866に到着し、品谷山まで行ってしまいたい思いを抑え、引き返します。
小ピークに戻り、先へ進み始めると、ここまでは落花しているのが大半だったエゴノキですが、この辺りではまだ見頃で、たくさんの花がぶら下がっています。
イワカガミやイワウチワの群生を見つつ、やや急な斜面を下って行くと、その後は地味な道となるけど、ここでも所々で杉と思われる大木を目にするようになり、何度となく淡い声が漏れてしまいます。
無線中継所を通過すると、すぐに舗装路に出合い、ここが佐々里峠です。
写真では何度も目にしていて、どんな所なのかと思っていましたが、想像していたよりも明るくて開放感がある場所で、パンを食べつつ雰囲気に浸る事にします。
順調に進んでいるようだけど、気を緩めずに先へ。
少し進んだ辺りからはトラバース道となり、目を引くような木が視線の上にも下にもあり、この後への期待が高まります。
尾根に合流し、すぐに最初の巨木に出合います。
登山道からは少し逸れるので、間近まで行ってみると、かなり大きい。
これまでに見た事のあるぐらいの大きさかなという感じですが、木の傷みは部分的なようで、まだまだ成長するのでしょうね。
登山道は適度なアップダウンとなっており、踏み跡もしっかりと認識できるし、歩く人の数が程々なせいか、路面はとても歩きやすい。
登りが続かないのもあってか、暑さをあまり感じずに済み、風が吹くと何とも心地良い。
様々な表情を見せる木々を見ていると、ここに至るまでの年月の重みを感じずにはいられず、慌ただしく通過して行く自分との違いを痛感させらます。
でも、そんな違いがありつつも、と言うか、違うからこそなのかも知れないけど、ここに身を置く心地良さは感じられるのです。
順調に歩き、雷杉に到着です。
落雷により、幹の中央部分が焼け焦げて失われているのだけど、見上げてみると、まだ枝には緑の葉が茂っており、たくましく生きてるのが分かります。
大きさとしては他の巨木ほどではないけど、やはり特別な存在感があります。
良い時間となっているので、ここで昼食にします。
巨木だけでなく、その後も印象的な木々に出合いつつ歩きます。
そんな中、異形の存在と言いたいような木があり、これが『エイリアンの木』と呼ばれている木のよう。
想像していたのとは、どこか違う雰囲気だけど、自然が作り出す造形とは、ここまでになってしまうものなのかという感じで、ただただ圧倒されるのみです。
その先の鞍部の辺りは植物が密となっていて、ここも特別な雰囲気を感じました。
うまく言葉では表現しがたく、再訪の際にまた確かめてみたいですね。
すぐ先が尾根分岐となっており、引き続き分水嶺を辿るルートを進みます。
この前後はエゴノキがたくさんあり、それなりに落花しているけれど、それでも大量の花が咲いており、これだけの花があると、一帯の雰囲気は全く違うものになると実感。
心を動かされるぐらいでした。
甘い匂いが鼻をくすぐったりして、エゴノキによるものだったのかな?
P911にも巨木があり、すぐ近くの木にはピークハンターさんのプレートもある。
アップダウンのある尾根歩きが続き、小野村割岳山頂に到着です。
ここまでの道程からすると山頂は地味ですが、淡い想像の対象だった場所に実際にいる満足感はありますね。
などと実際には考えておらず、ピークハンターさんのプレートを探しています。
ないのかなと思ったら、ひっくり返った状態のプレートを発見。
トレッキングポールを使って直してみたけど、細い枝があるせいで不安定な状態となってしまい、微風でも揺れていて、針金がすぐに劣化してしまいそう。
時間に余裕があるので、「可能なら」と考えていた光砥山へピストンです。
それまでのルートよりは歩く人は少ないようだし、微妙に踏み跡が分散しているような所もある感じなので、気を付けつつ進みます。
少し倒木があるけれど、問題となるほどではない。
このルートにも巨木はあり、それぞれに存在感がある。
分岐の辺りは進行方向がやや分かりにくいけど、こちらだろうと思われる方向へ進み、程なくして光砥山山頂に到着です。
京都府の山としては、かなり上位の標高なのだけど、手持ちの『山と高原地図』にも載っていないぐらいで、冷遇されているとの印象。
実際に訪れてみると、それも仕方なしという感じで、一帯は地味な風景となっています。
来た道を引き返し、小野村割岳山頂に帰還です。
早稲谷林道へ進むべく、まずは南に延びる尾根を下ります。
すぐに倒木があり、ちょっと邪魔な枝を少しだけ切り落としておきます。
焼け焦げた跡のある大木を見て、その先のやや急な斜面にはロープが設置されているけど、使うほどではない。
沢に出合い、少し下ると、あっさりと林道終点と出合い、ちょっと安心。
しかし、それも束の間で、林道は幼木が繁茂しつつあり、進みにくそう。
谷を越えて行く地点で沢が道を侵食していて、林道は寸断されています。
安全に対処できる範囲ではあるけど、この先がどうなっているか、かなり不安です。
ルートの下調べをきちんとしていなかったのを後悔。
道を覆い尽くす幼木の間をすり抜け、次の崩壊箇所では沢の中を歩く方が安全そうなので、そちらへ。
案の定、ズルリと滑りかけ、「おいおい、君」状態です。
その後も林道が消滅している所があるけど、実際の難易度は高くなく、この先に待ち受けているかも知れない難所に対する心理的な圧迫みたいなものが大きかったように思う。
ジギタリスの群生に出合い、橋を渡るとゲートがあり、その先は問題のない林道となる。
堰堤があり、沢は別物に様変わりし、その先の簡易ゲートの横に民家があります。
住民の方が近くにおられたので、ご挨拶。
「お帰りなさい」との返礼をいただき、心が温まります。
右手の草原に広河原松上げの柱松が見えると、すぐに下の町バス停に到着です。
ここでゴールとなるはずですが、バスの発車時刻まで1時間半あり、せっかくなのでバス路線の終点である広河原バス停まで歩いてみます。
花脊の辺り以上にゆったりとした雰囲気で、時間ものんびりと過ぎて行く感じ。
出発地点の菅原バス停を経て、広河原バス停に到着し、今回も無事にゴールです。
ログ取りを停止します。
近くに喫茶店があるので行ってみたのだけど、扉は開いているものの、『休業中』と札が出ており、がっくり。
仕方がないので、今後に備えて周辺を少しだけ探索。
しかし、バス便の事が頭にあるので、あまり身が入らず、早めに引き返します。
広河原バス停に戻って来たものの、やはりバスの発車まで時間はあり、待つのが嫌いなので、先へと歩く事にします。
結局、下の町バス停まで戻り、ここが最終的なゴールとなりました。
いつかは訪れてみたいと思っていた小野村割岳とそこへと至る主稜線。
当初の想定とは違う形だったけど、実際に歩いてみると、想像していたのとは違う点が多く、言葉では表現しにくいような光景がそこかしこにあり、印象に残る山行となりました。
一般的に見所とされる巨木だけでなく、見頃の花を咲かせていたヤマボウシやエゴノキを始めとして、森林を形作っている様々な木の存在にも目を向けさせてくれるような、そんな樹林帯の魅力を感じながら歩いたように思います。
アクセスに時間がかかり、そんなに頻繁には訪れられない山域だけど、また時機を見つつ周辺も含めて歩いてみたいと思います。
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