ニペソツ山
- GPS
- 32:00
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,497m
- 下り
- 1,490m
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特になし。しかし後年、道は崩壊して幌加温泉ルートが再整備されたとのこと。 |
写真
感想
十六の沢コース崩壊前の記録。
ニペソツ山は今まで合計3回挑戦している。最初の挑戦は1990年頃。まだ糠平国道がダートだった頃に幌加温泉に泊まり幌加コースから。しかし薮が深く林業用の作業道が道を縦横に切り裂き中腹の沼に到達するまでに夕方になり已む無く撤退した。
2回目は1995年頃。十六の沢コースから挑戦。意外と呆気なく山頂に達した。帰りに岩間温泉に寄って帰った。
今回は帯広からレンタカーで登山口に乗り付け。意外と早く着いたので当初登山口でテン泊して日帰り予定だったが急遽テントを背負って天狗のテン場まで登り停泊。トイレがないのが困ったがまあ携帯トイレ持参してたし誰もいなかったので堂々と外で携帯トイレ。携帯トイレブースはなぜかテン場と別なのだった。日の出前に登山再開、携帯トイレブース横にいつの間にかもう一つテントが張られていた。僕もここまで登ればよかった・・まあそれはともかくニペソツ山の登山コースは非常に劇的で天狗のコルを過ぎるとその鋭角のピークが大迫力を持って現れた。迫力がある割にはピークには意外と簡単に届く。天狗のコルまでがこの山では我慢が必要なだけ。
山頂からの眺めは絶景。十勝・大雪から日高も阿寒も見える。北海道の山に登るならこの山を外すことはあり得ないだろう。でもその割には不便なところにある。百名山に選ばれなかったことは最大の幸いだろう。スタンプ集めの人たちに荒らされないで済んでいる。できればこのまま密やかに大自然を守る山稜であることを願わずにはいられない。
十六の沢コースの再開の見込みがなくなり幌加温泉コースが再整備されたようだがさらに厳しい道・・登れる人がますます限られて遠い山になってしまったようだ・・下山後に立ち寄った素晴らしい岩間温泉も台風に流されて浴槽は無くなってしまったとのこと・・北海道の大自然は一筋縄では行かない・・・
ちなみに三股山荘はとても良い雰囲気の喫茶店?・・オリジナルのニペソツ山のバッジはとても良いデザイン・・まだ売っていれば糠平の案内所で売っているバッジと合わせて入手おすすめ。
(20130712日記)
夕方仕事をなんとか時間内に終え、帰宅。ズッシリ重いリュックを背負い出発。軽量化は相変わらず出来ていない(結局家にそのまま持って帰ってきた非常食は1キロくらいあった。全然使わない装備もあった)。最終の新幹線で北上。ご機嫌でビールを飲み干した途端ここ数日の激務の疲れがどばーっとでていつの間にかぐっすり。ところが車内放送にざわめく車内に気がついたが酔っ払っていて車内放送を把握できず。いつの間にか新青森に付いたものの時計を見るとなんと海峡を渡る列車の出発時刻を過ぎている!沢山の人の流れについていくと何故か駅の外にでてタクシーに。要するに新幹線が何らかの理由で遅延して最終の青森行きの列車が発射してしまい、接続できなくなったためタクシーで移送されることになったようだった。その後青森駅に到着してなんとか夜行急行はまなすになんとか乗れた。予定より30-40分遅れの出発だった。最初からなんだかなー、という感じだったけどすぐにウイスキーをぐびぐびやってアイマスクして寝た。寝台車は発売数時間で売り切れたらしい。なんとか普通席をゲットしたけどやっぱり寝にくい。昔はよく大垣夜行とか夜行列車の旅をしていたけどよくやっていたものだと今更ながらに思う。あんまり熟睡感が無いままに翌朝5時半には定刻通り南千歳についた。帯広行きの特急おおぞらがくるまで2時間もあるんだから別に急いでくれなくても良かったのだが・・・(´ε`;)ウーン…。
(20130713日記)
夜明けの南千歳からディーゼル特急大空に乗り換え帯広へ。新幹線とは違う在来線特急の心地良い振動にいつの間にか目を閉じ、気がつくと帯広に到着。初めて此処に来た23年前は古い車両を使ったバックパッカー用の仮眠施設や赤ちょうちんが並ぶ田舎然とした駅でしたが今や高架ホームを降りると立派な石畳の広場にシティーホテルなどが立ち並び異次元の世界です。でもやっぱり基本的にはなんにもない街(^_^;)。
駅前のレンタカーで予約していた軽自動車を借りる。ドロドロの林道を走るのに何故か走行距離百キロの新車を用意されて戸惑う。取り敢えず音更町で食料・ミネラルウォーター・サッポロクラシックを入手してブランチにラーメン・豚丼セットをがっつり頂き出発。ひたすら北へ真っ直ぐの道は眠くなる。でもとにかくひたすらまっすぐ北へ。十勝平野を突っ切り上士幌を過ぎまず糠平温泉のひがし大雪自然ガイドセンターへ。今年は2013年ですが、今回目指すニペソツ山は2013m、つまり標高年ということで登山道の整備がされていたんです。それと町でも記念にバッジを作ったという話を聞いたので入手しようと思ったのです。金色のまあよくある感じのバッジでしたが一応ゲット!それほどあんまり感動してないのは十勝三股の三股山荘オリジナルの二ペソツ山のバッジがなかなか素敵なのを知っていたからです。初めてニペソツ山に登ったときに入手したのですが、山帽子につけていたら錆びてすっかり壊れてしまいました。そこで昨年、家族旅行で立ち寄った際、売り切れていて、今年また製作することを聞いていたのです。そんなこんなで今年も懐かしい十勝三股に戻ってくることが出来ました。天気は当初予報の雨時々曇りからすっかり快晴になってしまいご機嫌です。
次に三股山荘に寄ったら今回はデザインは同じだけど、色を変えて春・秋・冬の三種類を製作されていましたので思わず全部買ってしまいました。奥さんにもう登ってきたの?って聞かれてこれから!って答えたらすっかり呆れられてしまった。ここからはいよいよ林道に入ります。入り口で登山届を出してがたぴし新車だけど砂利道をバリバリ進みます。こんなに奥だったっけっと思うくらい進んだところ漸く十六の沢、杉沢出合登山口に到着。当初の予定ではここにテントを張って朝日帰りのつもりだったのですが、なんと車が林道にズラッと止められています。昔来たときは他に誰もいなくて本当にここから登れるんだろうかと不安になったものでした。軽自動車なのでなんとか隙間に駐車できましたが、とてもテントを張る雰囲気ではありません。登山ブームとは恐ろしい物でこんなに沢山の人が山に来るようになったことにびっくりしました。ニペソツ山の今年の山開きについて関係するホームページに人が集中して自然破壊につながるおそれがあるので公式な山開きはしないことにしたと書いてあったことにそんな、大げさな、と思っていたのですが漸く理解できました。
到着がまだ午後2時だったのでそれなら前天狗のテン場まで行ってしまおうと言う事でテントを担いで登りはじめました。ビールだの、明日の行動用の水(水場は殆ど期待できない稜線なので)だの当初の予定より十キロくらい重い荷物を担いで登り始めました。一応コースタイムは3時間となってましたがさすがに北海道の山、涼しくてちっとも苦しくなりませんでした。一箇所だけある岩場のトラバース以外は鼻歌交じりに楽しく登れました。稜線の前天狗のコルの指定テン場は前天狗岳だけのせいでニペソツ山の山頂は見えませんでしたがビールを少しだけ残っていた水場の残雪で冷やして飲みながらのんびり楽しく過ごしました。やっぱり山の上でだらだら過ごすのは楽しい。
(20130714日記)
朝、ロウソクをテントの前室に置いておいたらフライが風に煽られてロウソクにかかり巨大な穴が(T_T)!!
まあそれに懲りず、3時半山頂へだらだら出発。途中、前天狗の方で美しい夜明け。トムラウシ山の威風堂々たる眺めに感動。懐かしい、音更、石狩、ニペの耳、沼ノ原、五色ヶ原の眺めの向こうに大雪北部の高峰がみえた。今度はあそこへ行こう、と思う。前天狗岳山頂では懐かしい、恐竜の背中のような鋭峰を従えたニペソツ山山頂が漸く顔を見せてくれた。どっしりした基部の上に綺麗に鋭鋒が鎮座していて美しい。知らない人に見せると北岳?とか言われるんだけど、他の百名山と比べるとハンサムな山だと思う。源頼朝の肖像画みたいな感じだな。肩が張ってかっこいい。
前天狗岳山頂ではテントが二張あった。北海道だと人口密度が低いから、やっぱり指定地以外にみんな張るんだよなー。それでも人が少ないので自然破壊にはならないんだけれども。そして何故かキャンプ指定地にはない、携帯トイレブース。ここまで我慢してきたので体調イマイチだったのですが、ここですっきり!したのでその後は快調に山頂にアプローチ。
天狗岳とのキレットは結構切れてはいるんだけれども意外に軽く通過して西側をトラバースして懐かしくも最高の眺めの山頂へ到達。天狗岳の面白い形、十勝連峰、その向こうに日高、そして西の真正面にトムラウシ、高根ヶ原を越えて旭岳や大雪中心部、そして東大雪、東には遠く羅臼までみえた。
北海道の山って比較的新しい火山が多いのでみんな綺麗な形をしていて見惚れてしまう。十勝連峰最北端のオプタテシケ、南端の富良野岳、少し離れた下ホロカメットク、おっぱい山と言われるクマネシリ、翌日余裕があったら登ろうと思っていたウペペサンケ、旭岳、斜里、阿寒、みんな自然と登ってみたいと感じさせる形をしている。劔岳や槍ヶ岳辺りになるととんがり過ぎ、ニペソツ山が丁度僕の登高意欲を沸かせる限界の斜度なのかもしれない。
この日はとにかく天気が良くてテントまで戻ってきたらすっかり茹だってしまい、残っていたビールをもう一度泥まみれの雪渓で冷やして飲んだら最高だった。下山はすっかりビールで出来上がり、夢うつつの内に登山口についたのであった。
さて下山後は温泉!なのだが、十勝三股には温泉が三つある。ひとつは糠平温泉、二つ目は幌加温泉、どちらもいい温泉なのだけど、折角なので林道の一番奥にある岩間温泉に向かった。この温泉は林道の奥にお湯がバクバク湧いているところに湯船を誰かが作ってくれただけの温泉なのだがとても気持よかった。すっかりアルコールも覚めたところで公道に戻り三股山荘で名物のビーフライスを食べて上士幌の航空公園に戻ってジンギスカンを食べてテント張ったら綺麗な星空になっていた。
(20130715日記)
今回、予備日を二日とったのに、幸運なことに天気に恵まれ予定通りニペソツ山に登れた。余裕があったらウペペサンケか阿寒に行きたいなと思っていたのだが、やっぱり、めったに山に行けなかったので激しい筋肉痛になった。これでは歩いてもあんまり楽しくない。
自分の限界に挑戦しに来ているわけではないので、今回はこれで満足ということで、帯広に戻りおみやげ買って帰ることにした。
またひたすら、まっすぐな十勝平野の道を南下。みるみるうちにバックミラーの彼方に懐かしい森が小さくなっていくのは何度見ても寂しい物。また遊びに来る、っと心に誓ったとき、道が少し西に曲がって目の前に日高の峰が見えてきた。あれこっちの山もおいでおいでしてるな、って感じがした。これは近いうちに行かなくちゃ。
帯広からなんとか仙台にその日のうちに帰る切符を入手。殆ど自炊で済ませていたので駅弁で豚丼を奮発。飲み残したウイスキーをなめていたらまたすっかり寝てしまった。ふと気がつくとトンネル火災の現場となった占冠駅で停車している。なんだろうと思ったら、なんとまたどこかでディーゼル列車が出火してJR北海道はみんな動いていないという車内放送・・orz・・まあ明日も休暇残っているからいいんだけど。と思ってウイスキーを飲み干したら南千歳駅についた。ここから仙台迄ひたすらすし詰めの状態でなんとか帰ってきたけど、まあ充実した山行だったので辛くはなかったなー。特急券も払い戻されたし・・・(^_^;)
(20130716日記)
家に帰り着いたのは夜半過ぎるころ。家のパソコンに写真を読み込ませようとしたら、ガキンチョたちがパソコンのデスクトップに「登頂おめでとう」という付箋を貼っつけておいてくれた。また北海道行きたいなー
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