残雪の立山、奥大日岳、おまけに山スキー
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
![](https://yamareco.info/include/imgresize.php?maxsize=90&crop=1&fname=%2Fuploads%2Fypd8b9aad0563f611.jpg)
- GPS
- 16:30
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 1,297m
- 下り
- 1,759m
コースタイム
【5/1 立山】7:50室堂−8:50一の越−9:50-10:10立山(雄山)−10:40一の越−11:20室堂
天候 | 4/28 晴れのち雪 4/29 雪のち晴れ 4/30 晴れ 5/1 晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 船
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・奥大日岳;室堂乗越から稜線伝いに行くが、北側は雪庇が発達しているので要注意。トレースは途中までだった。アイゼン、ピッケル使用。 ・立山;一の越までは問題なし。一の越から稜線を登る。岩交じりの急斜面なので、アイゼンをひっかけないように要注意。 ・宿泊した「みくりが池温泉」は、熱い温泉に入れて、拠点として最適。 |
写真
感想
【山行No 142】
※ ゴールデンウイークなので、恒例の春の雪山に向かうことにする。
今回は山仲間のI氏が幹事役となり、立山登山に加え、室堂付近で春スキー、という計画。
4月28日(土)
・前夜に四国(新居浜)からJRで移動し、大阪で夜行急行「キタグニ」に乗ってゆく。
・富山駅には朝早く、5時には到着したが、富山地鉄駅に行くと、早朝というのに人が多い。
ケーブル、バスを乗り継いで室堂へと向かう。どこの乗り口も大行列となっていた。
8:50 室堂着
・まずは、今日の宿、みくりが池山荘へと荷物を預けに行く。
今回は登山装備に加え、スキー道具も持ってきているので、ちょっと歩くだけでゼイゼイいうほど荷物が重い。
・今日は山スキーを予定している。自分はゲレンデスキーの装備だが、Y氏は山スキーだ。
・室堂からまずは雪の斜面を100mほど登る。
そこから西に向かって雪の斜面を下ってゆくが、予想よりは傾斜が緩くて、
滑るというよりトラバース気味に斜面をズルズル進む感じ。あまり爽快とは言えない。
雪質はちょっと重いが、4月なのでしょうがないか。
弥陀ヶ原まで、約6kmほどを滑り、帰りはバスを使って室堂に戻る。
・昼食後は、室堂の眼前にある室堂山へとスキーを担いで登ってみた。
急な斜面だが、午前中よりは体調も良くなってきて約1時間で山頂。
そこからスキーをはいて一気に滑り降りるが、15分ほどで室堂まで滑り終わり、ちょっとあっけない感じだった。
・15時ころからガスが出始めたのを期に、スキーは終わりとして、みくりが池温泉の宿に戻る。
ビールを飲んでのんびりしていると、空からは雷鳴が鳴り響き、ちょっとびっくりした。ヒョウも降ってきたゾ。
そうこうしているうちに、遅れて出発してきたI氏が到着。
・部屋はベッド2個+4畳程度の狭い部屋。今日は6名なのでそれほど窮屈ではない。
4月29日(日)
・昨夜の天気予報からダメだろうな、とは思っていたが、予報通り朝から
パラパラと雪が降る、あいにくの天気。
昨日は夜行で来ていて疲れもあるので、今日は休養日ということにして、
終日、持ってきた本を読んだりして、のんびりと過ごした。
・夕方になってようやく雪も止み、青空が見えだしたので外に出てみる。
立山や大日岳が新雪をかぶって、ちょうど夕日もさしてほんのりとピンク色になり、
なかなかいい感じ。写真をパチパチとだいぶ写す。
雪の斜面で、日が当たるところと日影の部分が微妙な模様を写しだしており、
絵のように美しいが、写真にしてみると思ったような写りにはならず、なかなか写真は難しい。
・夕方になって、部屋に新しく2人が入ってきた。合計8名となり満員状態。
なんだかタコ部屋のような雰囲気になってきた。
4月30日(月)
・朝起きると、朝日が眩しくさしこんでおり、うれしくなるような上天気となっている。
天気が良いだけに、泊っている人も出足が早く、もたもたしているうちに、
朝食は2巡目になってしまった。
8:10 室堂発
・今日は3人で奥大日岳を目指す。
出発して、室堂乗越の稜線まで、雪の斜面を斜めに上がっていくが、
どうも体調が完璧ではないようで、同行の2人にだいぶ遅れをとってしまう。
道は、昨日の新雪が30cmほど積もっているが、先行しているパーティのトレースがあるので、
ちゃっかりとトレースを利用させてもらう。
9:10-20 新室堂乗越(気温=マイナス5℃)
・稜線に出たら、いきなり強風に迎えられた。雪面は地吹雪状となって雪が舞い、凍えそうに寒いゾ。
さっそくゴアの上着上下を着る。
・ここから奥大日岳への稜線も風が強いようで、雪煙が上がっている。
先行していたパーティは、あきらめて下山してきた。
・稜線を少し行くと、室堂乗越に到着。北の立山川の谷筋に下るらしい、山スキーの20名ほどのパーティに出会う。
さすがに、この急な雪の斜面をスキーで下る実力は自分にはないなぁ..
・室堂乗越を過ぎて稜線をたどってゆくと、以外と風が収まってきた。
稜線の北側には、アルプスやヒマラヤを思わせるような巨大な雪庇が出ていて、
稜線も結構切り立っており、鋭い雪稜はなかなか登りがいのある良い稜線だ。
急な登りではあるが、一歩一歩、アイゼンで踏みしめながら登高する。
11:20-12:50 奥大日岳(気温=プラス4℃)
・思っていたよりは早くに、目的の奥大日岳に到着。
風もだいぶ弱まり、上空は青空で日差しもあたたかく、いい感じだ。
昼食をとった後は、写真を撮ったり、雪の上にごろりと寝転んだりして、
ずいぶんとのんびりした雪山の時間を過ごせた。
・ぼんやりと室堂方面を見ていると、ヘリが下界からやってきた。
荷揚げでもないだろう。どうやら昨日の悪天の際に遭難事故があったようだ。
・名残惜しいが下りにかかる。急な雪稜部分は慎重に下るが、
稜線が緩やかになったあたりでは、シリセードも交え、一気に下った。
Y氏は山スキーを持ってきているので、一足先にスイスイとスキーを滑らせて行く。
13:30 室堂乗越
・時間もあるので、直接室堂には向かわず、地獄谷のほうに下ってみた。
踏み跡がなく、結構ラッセルをさせられる。
・地獄谷は、雪の中から、黄色い硫黄のチムニーが顔を出していたり、
雪の中から坊主地獄のようにお湯が噴き出したりして、なかなか面白い場所だった。
14:50 室堂(みくりが池温泉)着
・午後も早いので、疲れた体にムチを打つがごとく、スキーの格好に衣替えして、
ライチョウ沢側の斜面をスキーで滑ってみた。
しかしだいぶ体が疲れているので、3回滑るのがやっとだった。
・夜になってから、明日以降の行動を考えてみる。
まだゴールデンウイークは前半が終わったあたりなので、
アルペンルートを使って長野側にでて、長野県の雪山に行くことも考えたが、
天気予報を見ると、GW後半は天気が悪そう。仕方ないので、明日には下山することにした。
5月1日
7:50 室堂発(気温=プラス1℃)
・今日は、午前中に立山(雄山)を往復する計画。
予定があって下山することになったI氏を見送り、Y氏と二人で出発する。
今日も青空の広がる上天気になっているが、稜線は風が強いようで、雪煙が上がっているのが見える。
・Y氏は山スキーをはいて登高してゆく。自分はつぼ足でゆっくりと一の越を目指す。
今日は昨日より体調が良く、快調に進むことができる。
8:50-9:00 一の越
・以外と早く一の越に着けた。予想通り風が強いので、小屋の影で風をよけつつ一休みする。
・ここから立山への急な尾根道が始まるので、アイゼンを着用。
尾根道は風が強いせいで岩交じりの雪道となっており、
雪もガチガチに凍っている。アイゼン、ピッケルが役立って良かった。
9:50-10:10 立山(雄山)山頂 (気温=0℃)
・風は強いが、四周は雄大な風景が広がっている。
南の方は遠く、槍・穂高連峰まで見えた。北には剣岳、東は後立山連峰が
かなり雲海に隠れながら見えている。
北アルプスの雪山らしい良い風景が広がっていた。写真を撮ってのんびりする。
・下りは急斜面をスイスイと下る。
10:40-50 一の越
・室堂からスキーヤーが大勢登ってきており、にぎやかになっている。
・ここから室堂まで下るが、Y氏はスキーなのであっという間に下ってゆき、
自分は置いてきぼり状態で、ポクポクと歩いて下って行った。
Y氏は結局10分で室堂に到着した、とのこと。
11:20 室堂
・あっさりとした雪山登山で、昼前に下山できた。
Y氏と2人、ビールで今回の山行の成功を祝う。
・帰りは、室堂からバス、ケーブルカー、電車を利用して富山駅まで、
富山で遅い昼食をとり、JRで帰路に着くが、連休もまだ半ばなのに帰路につくので、
なんとなく物足りない気分を引きずりながら、帰る。
大阪からフェリーを使い、新居浜へは翌朝に到着。すでに新居浜は雨になっていた。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する