すっきりと潔く華麗な火打山(笹ヶ峰)

2019年08月18日(日) ~ 2019年08月19日(月)

• GPS: 11:43
• 距離: 17.5km
• 登り: 1,208m
• 下り: 1,192m

コースタイム

1日目

• 山行: 5:55
• 休憩: 2:42
• 合計: 8:37

距離 11.7km 登り 1,205m 下り 415m

6:37 笹ヶ峰登山口
7:31 7:39 黒沢橋
9:15 9:27 富士見平分岐
10:12 10:41 高谷池ヒュッテ
11:05 天狗の庭
11:40 12:14 ライチョウ平
12:44 13:58 火打山
14:26 14:30 ライチョウ平
14:55 14:56 天狗の庭
15:14 高谷池ヒュッテ

2日目

• 山行: 2:27
• 休憩: 0:35
• 合計: 3:02

距離 5.8km 登り 3m 下り 793m

5:48 高谷池ヒュッテ
6:25 6:50 富士見平分岐
7:58 8:08 黒沢橋
8:50 笹ヶ峰登山口
8:50 ゴール地点

天候

晴れ時々曇り

アクセス

利用交通機関：

自家用車

・笹ヶ峰登山口(無料30台)のほか歩いて1分のキャンプ場には100台以上止められる駐車場(トイレあり)があります
・バス路線あり

コース状況／危険箇所等

・笹ヶ峰〜富士見平
非常に整備されています。木道や階段が数多く設置されています。滑りどめがつけられていたり、端の角を削っていたり優しい道です。途中黒沢橋の水場は川の水を取ります。水量豊富です。十二曲がりから富士見平まで一気に標高を稼ぎます。十二曲がりの上に多少の岩石地帯があります。
・富士見平〜高谷池ヒュッテ
傾斜の極めてゆるいトレイル。視界が開け火打山本体が見えます。
・高谷池ヒュッテ〜火打山
ヒュッテの前が火打山。湿原の横を快適に 歩けます。池塘に映る火打山は絶好の撮影ポイント。途中、雷菱の絶壁を横に(そこには万年雪がありました)、雷鳥平を経て、最後の急登。階段を登りハイマツのブッシュをくぐるといきなり頂きに出ます。山頂は広いですが、太陽や風を遮るものは何もありません。
・コース定数34

その他周辺情報

高谷池ヒュッテは、無理に宿泊者数を稼がず利用者には快適。テラスからの高谷池と火打山の景色も最高でした。トイレは最高に綺麗でした(100円)。カレーライスとハヤシライスの夕食も美味。飲み物も良心価格。宿泊者は水とお湯は無料です、裏にもう一棟増築工事中でした。

写真

笹ヶ峰の駐車場は登山口前は30台。近くに第2駐車場(写真は第2)。

バスが第2駐車場を発着します

06:35、出発します。協力金(500円)に雷鳥バッジ(後送)入れて計1,000円をお支払いしました。後で知る木道の整備状況を見れば有効活用されているのであろうと嬉しくなるお支払いでした(実際は雷鳥保護に使われているかもしれません、すみません...

ゆっくり小一時間で橋に。ここの水場は川。豊富な水量です

冷たくて美味しい

十二曲がりが始まります。ここから一気に標高を稼ぎます。十二曲がりのあとも富士見平近くまで登りが続きます

十二曲がり最上部

富士見平からもう少し進むと一気に視界がひらけます。広大な裾野を持つ火打山がお目見えします

マルバダケブキ

モミジカラマツ

樹林帯から草原へ！！

高谷池ヒュッテは増築中でした

高谷池ヒュッテ本館。トイレにウォッシュレット、いい小屋です

価格は良心的です。ちなみに部屋はゆったりです。

目の前に高谷池

ヒュッテから少し歩くとすぐに湿原

池塘の奥にヒュッテ

ヒュッテの佇まいも素敵

湿原の横にクルマユリ

群生のなか木道を気持ちよく歩きます。ヒュッテから天狗の庭経由で雷鳥平方面へ。ワタスゲやマイヅルソウがたくさん。そしてその向こうに『頸城三山の棟梁』である火打山

天狗の庭。山腹が広い火打山が。右の白い部分は、雷菱の絶壁。『広々とした山腹。その上に頂がすっきりと潔く立っている』(深田久弥さん。以降多々引用してしまいます)

池塘を使った逆さ火打。深田久弥さんの百名山の本に同じ角度の写真があるのを後で発見しました。60年以上前と同じ景色です。

角度を変えて

もう少し歩いてみて

素晴らしいですね

ソバナ

雷菱の絶壁と雪渓

最後の木道の階段を登ります

オオバタケシマラン

頂上が見えてきました

そして、どん!！　山頂は広い

三角点は斜めになりながら、堪えて立ってました

山頂標。2,462m　『火打の北に、火打より高い山はない』

ラーメンにベーコンとゆで卵のランチ

妙高山です。頸城三山のひとつ。『外輪山の上に王冠のような頭をもたげていた』

ミョウコウトリカブト。この山域はトリカブトが群生してます

ミョウコウトリカブトとマルバダケブキ、、、

ヒュッテを見上げて

ヒュッテのテラスからのサンセットです

昼から雨予報とのことなので妙高山には寄らず笹ヶ峰に下山することに

ミヤマアキノキリンソウ

ベニバナキイチゴ

木道の端。角をカットする優しい気配り

木道にU字の溝をつくり水を流そうという

木道にはストッパーが。心強いです

水場まで戻ってきました

無事下山しました。

小布施に寄り道してそばと栗ぜんざい。んまい

感想

Sheilas

昨年雨飾山から見えた、火打山と焼山という頸城三山（あと一座は妙高山）。その火打に計画3度目でやっと行くことができました。笹ヶ峰から2つのヒュッテ（高谷池（こうやいけ）、黒沢池）を経由すれば、火打山と妙高山を縦走できます（2日目の天候悪化で妙高山は次回以降にお預けとなりました）。

湿原を従える火打山。高谷池のほとりにある素敵なヒュッテ。広大な山腹。凛々しい頂。東京からは少し遠いですが、人気のある理由がよく分かりました。撮影した池塘に映る逆さ火打は、図らずも「百名山」の本にもその写真が掲載されていました。美しいものはいつ見ても、いつ来ても美しいのですね。

登山ルートですが、建物をくぐっての登山口から歩きだすとそこは整備された木道の連続。このルートの整備レベルは非常に高く頭が下がります。1時間歩いて着いた水場からは十二曲がりを経て一気に高度を上げます。登山口から2時間半で富士見平に到着。高谷池、黒沢池の分岐です。ここから40分で高谷池ヒュッテ。緩やかなトレイルを楽しめますが、それだけでなく樹林帯から抜け出して、広い山腹と火打がお目見えします。

ヒュッテから湿原沿いに景色を楽しむことができます。坂道を上ると雷鳥平に。最後30分の急登を歩くと一気に山頂がひらけます。

山頂から見えるのは、外輪山の上に突き出る妙高山。振り返れば焼山が間近にあり頸城三山揃い踏み。
高妻山、黒姫山もすぐそばに鎮座していました。あいにく雨飾山を確認することはできませんでしたが、ずっと先には白馬が。ラーメンランチを食べながら眺望を楽しみました。季節が少し遅かったのかもしれませんが、それでもたくさんの高山植物に出あうことができました。

高谷池ヒュッテは増築中。湿原のほとりにあり、トイレが非常にきれい。ゆったり眠れて、カレー＆ハヤシライスもおいしい。飲み物はリーズナブル価格。とても素敵な山小屋でした。心なしか女性の登山者が多いように感じましたが、優しい木道、素敵なヒュッテ、湿原と火打・・・。人気の理由に得心がいく山歩きとなりました。
(日本百名山33座目)