大雪山・トムラウシ【北の大地の過酷な洗礼】
- GPS
- 56:00
- 距離
- 42.5km
- 登り
- 2,061m
- 下り
- 3,006m
コースタイム
06:21 姿見駅出発
08:26 旭岳山頂着
08:30 旭岳山頂発
10:12 北海岳着
10:27 北海岳発
11:39 白雲岳避難小屋着 合計5時間18分(地図上=6時間20分)
◆8月26日(火)
05:42 白雲岳避難小屋発
07:14 休憩開始
07:29 休憩終了
08:49 忠別岳着 ここまで3時間 7分(地図上=3時間50分)
09:04 忠別岳発
10:31 五色岳着 ここまで4時間49分(地図上=5時間30分)
10:46 五色岳発
11:40 休憩開始
11:56 休憩終了
12:00 ヒサゴ沼分岐通過
12:47 水汲み開始
12:56 水汲み終了
13:10 ヒサゴ沼避難小屋着 ここまで7時間28分(地図上=7時間40分)
◆8月27日(水)
05:53 ヒサゴ沼避難小屋発
07:15 天沼通過
09:02 トムラウシ山頂着 ここまで3時間 9分(地図上=2時間50分)
09:13 トムラウシ山頂発
15:46 東大雪荘着 ここまで9時間53分(地図上=9時間 5分)
天候 | 8月25日(月) 雨→曇り 8月26日(火) 曇り・晴れ 8月27日(水) 雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2008年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 飛行機
羽田12:35→14:10旭川 JAL1109 旭川空港→大雪山山荘 タクシー ◆8月28日(木) トムラウシ温泉→新得 タクシー 新得→帯広 JR北海道 帯広駅→帯広空港 バス 帯広13:15→14:55羽田 JAL1154 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆何と言ってもヒグマ対策。熊鈴も二人で5個持って行きました。 ◆登山道は全体的に分かりやすいです。 初日のガスのなかでも旭岳周辺も問題ありませんでした。 二日目の縦走路は晴れていたのでなんとも言えませんがガスだといやです。 三日目も怪しい箇所はありませんでした。 |
写真
感想
百名山達成を目標に突き進んできた登山もここまでで89座、残すは北海道の2座と北アルプスの9座。北アルプスは10月上旬までは登られるが北海道は遅くとも9月上旬まで。仕事の兼ね合い、避難小屋の込み具合など総合的に考えると8月下旬がBEST。というわけで大雪山・トムラウシの縦走をここで計画。
◆8月24日(日)
飛行機で旭川に入る。面倒なのでタクシーで空港から旭岳ロープウェイ駅麓の民宿に投泊。登山者の対応に手慣れており、朝食も始発のロープウェイに合わせてくれるとのこと。ここで右側のコンタクトレンズを紛失。度のはずれた眼鏡で登山することに。民宿にはネコのような鳴き声をする黒犬がいた。その名も「にゃんた」。
◆8月25日(月)
朝一番のロープウェイに乗り、いよいよ出発。旭岳上部はガスの中。その中に突っ込んで行く。何も見えないし雨が降っているので間宮岳、北海岳を目指す。北海岳あたりまで来るとガスも取れ始め、御鉢平の様子も見えてきた。白雲岳には寄らずそのまま先を急ぎ白雲岳避難小屋に着く。この時期まだ管理人さんが常駐されていた。雨も止み小屋周辺を散策したり、水を汲みに行ったりした。縦走路とトムラウシが綺麗に見えていた。
◆8月26日(火)
曇ったり晴れたりの一日であった。なにせ北海道の奥座敷、ヒグマの恐怖との戦いだった。熊鈴5ヶをガンガン鳴らしながらの歩きだった。景観はどこもかしこも素晴らしかった。特に五色岳周辺から化雲岳あたりの「神遊びの庭」周辺の景観は北の大地らしく威風堂々とした遠望と手つかずの太古からの自然を感じることができた。大雪山、トムラウシそれぞれをピストンする計画も一時立てたが縦走にして良かったとつくづく思った。
ヒサゴ沼避難小屋は10人弱の登山者が泊まった。白雲岳避難小屋でも一緒だった学生さん5人組も我々の後から来た。圧倒的な数のナキウサギの声が響き渡っていた。
◆8月27日(水)
今日も雨。けっこう厳しく降っている。風も強い。単独の男性2人が停滞を決定。我々は下山後の宿も予約し帰りの航空券も取っていることからそのまま行動開始。他の方も出発。雨風はとても強かったが、北沼分岐までの日本庭園は今まで見てきたなかでも屈指の景観でした。「神遊びの庭」ともどもこのあたりの景観は国内最高水準ではと思った。
雨風に打たれてトムラウシ山頂に着いたがすぐ下山開始。予想以上に時間を労した。ここまで来るとピストンの方も何人かお見かけした。挨拶をしたり会話をするとなんとなく気持ちも落ち着いた。雨は止むことなく下山口の東大雪荘に着くまで降り続いた。避難小屋泊まりの装備で雨風強く相当体力を使った。予定していた時間を大きくオーバーしてしまった。こういった事態は初めてであった。東大雪荘は設備も整い、登山者の対応にも手慣れており良い宿であった。この日はここで後泊し、翌日タクシー、JR北海道などを使って帯広から家路に着いた。
ご存知の通り、この翌年7月、ツアー登山の方が大量遭難されている。話しを聞く限りでは我々が経験した以上の風だったようだ。ただ、我々に関しても体力を消耗しトムラウシから東大雪荘まで相当な時間を要した。北の大地は人を寄せ付けない厳しさを持ち合わせていることを実際に歩くことでも体験し、その翌年、大量遭難の報を受けあらためて感じた。他人事ではないことを。亡くなられた方々のご冥福を謹んでお祈りいたします。
2012年6月12日
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