白馬三山
- GPS
- 19:44
- 距離
- 26.2km
- 登り
- 3,202m
- 下り
- 3,207m
コースタイム
BC13:00〜白馬岳13:35/13:55〜BC14:35昼寝夕食〜BC18:35〜
白馬岳18:55/19:10〜BC19:35
6/16 撤収5:05〜杓子岳6:30〜白馬鑓ヶ岳7:40〜鑓温泉分岐8:00〜鑓温泉9:30〜
六佐エ門滝(迷)11:10〜登山道復帰12:25〜小日向ノコル13:15〜
鑓温泉登山口15:05〜猿倉15:20
天候 | 6/15 晴れのち曇り 最低気温2℃、最高気温14℃ 6/16 雨 最低気温3℃、最高気温10℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
工事車両の通行スペースがあるため、見た目ほど停められません。(10台くらい) |
コース状況/ 危険箇所等 |
大雪渓の雪は、表面が腐っていてすぐ下が凍っていました。アイゼンも効かずズルズル滑ります。 今回落石はほとんどありませんでした。 稜線には雪がありませんでした。けっこう崖縁の道が多いので、強風時は注意です。 鑓温泉への下りは要注意。雪の斜度が半端じゃないです。雪質は大雪渓と同じなので冷や汗ものです。 鑓温泉以降とくに危険はありませんが、杓子沢から三白沢へ抜ける巻道が崩壊しているところがありました。 鑓温泉への下り途中で、アイス用のアックスを拾いました。猿倉荘に預けましたので、心当たりの方は受け 取ってください。 下山後の温泉は、第二郷の湯へ行きました。 |
写真
感想
日本三大雪渓巡りの1回目、白馬大雪渓を歩いてきました。ついでに白馬三山を歩いてしまおうと言う1泊2日行程
ですが、天気は下り坂・・というより明らかに雨。わかっていても行っちゃうところが、しょうもないです。
-1日目-
予定より1時間早く家を出たため、駐車場でたっぷり仮眠できました。天の川が見える満天の星空が、明日の天気を
保証してくれていました。朝、正面に小蓮華山がきれいに見えています。
猿倉荘の横から登山口。林道に出て沢沿いを歩くと、雄大な景色に眼を奪われます。一瞬日本ではない気までしました。
林道終点にはベンチが設けてあり、ここからが大雪渓への入り口です。整備された細い道をいくらも歩かずに、突然
視界が開けて広大な雪渓が現れました。吹き付ける風の冷たさに気温は5℃も下がり、そのスケールに圧倒されてしま
いました。
雪はザラメ状で滑りやすく、白馬尻小屋でアイゼンを履きました。小屋はまだ組み立て中のようでしたが、人の気配
はありません。
進むにつれ雪渓は幅を広げ高さを増していくようです。両脇には人の頭ほどの大きさの岩がゴロゴロしており、落石
事故の多さを物語っています。雪渓のど真ん中を休むことなく登るのはなかなかにしんどかったです。雪は表面こそ
ザラメ状ですが、すぐ下は凍っていてアイゼンもキックも効かないのです。おまけに風が止んで照りつける日差しの
中、(今回も日焼け凄いな)と思いつつ滴る汗を拭っていました。途中からは傾斜もきつくなって、正面向きでは踵
に靴擦れができそうなので、横向きでジグザグに上がっていきました。
下を見ると、三人の登山者が見えました。上には天狗菱の特徴的な二又岩が《岩落とすぞ〜》とばかりにこっちを睨
んでいます。私が気付いた限りでは小さな落石が3回くらいありました。
途中からアイゼンを履いた足跡があって、足掛かりにさせてもらいました。やっとのことでネブカ平に上がると、右
上に小屋の屋根らしい形が見えました。さてはあれが白馬山荘かと思い、左へ行きかけましたが、先に登頂してから
幕営でもいいか、と思い直してそちらへ向かいました。
上からスキーヤーが一人降りてきました。さっきの足跡の主かも知れません。小雪渓といえども大雪渓とまるっきり
つながっていますので、登る苦労は全然変わりません。稜線が見えるころには雲が被ってきて、眺望は怪しくなって
きました。
結局、白馬山荘と思っていたのは頂上宿舎で、こっちに来て良かったと一安心。営業は明日からなので、皆さん小屋
開けに忙しそうです。南のテント場に幕営して、空身で山頂へ向かいました。山頂への道には雪が無く、明日歩く稜
線にも雪は見られませんでした。炊事用の水を持ってきてよかったと思いました。
山頂まではほんの30分。風が気持ちよく吹いてきます。縦長に広い山頂を独占と思ったら、雷鳥がグエ〜と鳴いて現
れました。眺望が無いので雷鳥をカメラで追っていました。するとなぜか崖っぷちでしきりに鳴いています。見てい
ると飛び立って、グライダーのように旋回してハイマツの中に降りました。遊んでいるのか練習なのか、初めて見ま
した。
雲は晴れそうにないのでいったんテントに戻り、昼寝をして夕食を済ませてから、日没の時間に合わせてまた出発し
ました。山荘でバッジを買い、登頂するとさっきよりは雲が取れています。夕焼けにはなりませんでしたが、不帰岳
方面も望めて満足でした。もうあとは寝るだけ。明日は少しでもいい天気でありますように。
-2日目-
願いは叶わず、夜半過ぎには雨がテントを叩いていました。昨日飲み過ぎたせいか頭が痛くて目覚ましでは起きられ
ませんでした。ぐずぐずしていても天気は良くならないので、頑張って撤収。テントの中で聞くより強い雨ではあり
ませんでした。しかし、稜線の風は強いので横殴りです。道が広いのが救い。今日は写真で記録して、あとで思い出
すことにしました。非常に不安です。
白っぽいザレのアップダウンは大したことなく、やけに寂しい杓子岳山頂に到着。と思ったら手前のピークでした。
やがて巻道と分岐して(標柱なし)山頂へ。当然眺めなど無いので通過します。緩く下ってすぐ登りになります。
今度は石が黒くなるのが不思議。
昨日遠望した時には緩そうな登りに見えましたが、初めだけです。白馬鑓の山頂ではカメラの電池蓋を開いてしまい、電池を
入れ直しても起動しなくなったため、携帯で撮影しました。前にも濡れたときこんなことがありました。
さて一刻も早く東側へ下りたいわけですが、けっこう下っても何の案内もありません。下りられそうな道も見当たら
なかったのですが、やっと標柱がありました。「今年度の営業は終了しました」と書いてありました。左には細い下
り道が。風からは逃れられましたが、雨の勢いは変わりません。道は雪の斜面に変わり、ガスが掛かってホワイトア
ウト状態になりました。地図とコンパスで、チラチラ見える地形から見当をつけて下りて行きました。
と、雪の上にアイス用の短いアックスが落ちていました。その脇にはなぜかカエルが1匹。アックスはまだ新しいので
猿倉荘に預けるつもりで持って行くことにしました。ところがそこから怖いほどの急斜面になり、拾ったアックスも
使ってダブルで下りて行きました。アイゼンを履いてなかったので、GWの烏帽子岳の下りくらい緊張しました。
岩場にクサリが張ってある個所も、半分が雪に埋まってあてにならず、しまいには道から外れてしまって復帰するこ
ともできず、前方に湯けむりと小屋の資材が見えたときにはホッとしました。
服も靴の中もグショグショでなければ、一風呂浴びたところです。残念ながら次回のお楽しみ。石段を下りていくと
スノーブリッジで下りられないので、湯船の上から歩いて行きます。今度も地形と地図とコンパスを睨んでいました
が、若干東へ寄ってしまったため高巻きする入口を見つけられず、六佐エ門滝の方へ行ってしまいました。おおよそ
の見当をつけて戻ると道が見つかり、事なきを得ました。やや崩壊気味の細い道ですが、復帰した嬉しさの方が大き
く、ズンズン進みました。
その後も雪に寸断された道を探しながら歩いて行きます。小日向ノコルでやっと地図上の道と地形が一致しました。
今山行最後の登りを越えるとまた道を外れてしまいましたが、左に折れるところも間違えず、だんだん雪も少なく
なってきて、もう迷う心配もなくなりました。
雨は小降りになって、時々止むこともありました。溝道は雨と雪解け水で川になっており、靴の中が濡れていて良
かったと思いました。雪に寝せられた木の枝が邪魔くさい道でしたが、勾配が急になってきて雪が無くなると歩き
やすくなりました。
水芭蕉を見に来たというご夫婦と遭いました。群生していたのを写真に撮っていたので、大体の場所を教えてあげ
ました。別れて間もなく登山口に出て、やっと気が緩みました。雨宿りする場所も無く、強行軍で歩き続けました
が、疲れよりも早く着替えたい気持ちでいっぱいです。
猿倉荘にアックスを預けて、駐車場へ。トランクに濡れたものを放り込んで靴を脱ぎ、ズボンを履き替え・・と、
ズボンの着替えを持ってきてませんでした!しかたなくアイゼンバッグを敷いて第二郷の湯へ急ぎます。脱衣場で
ズボンを絞ってあとは着乾燥しかありません。次からは忘れないようにしないと・・。
この山域、去年8月の唐松岳に続いて、天気にやられてしまいましたが、全く駄目だったわけではないので、次回
はきっといい天気じゃないかと、思いたいです。
これだけ降られて歩いたのは初めてですが、できれば避けたい経験でした。
metabo manと申します。
ちょうど白馬三山狙っておりまして貴重な情報をありがとうございました。
雪渓の落石は問題ない感じでしょうか?
あとBCから 猿倉荘までの道は道迷いはしない感じですか?
よかったらご教授ください
この時期の白馬大雪渓!
塔ノ岳の山荘のオーナーと白馬山荘勤務の経験がある小屋番の和田さんに、「夏、秋の方が危ないよ。小屋開け前後がいいよ。」
といわれてたのですが。
こわー。
しかも、縦走してやり温泉?
雪がなくても怖いところなのに。
いつもながら、、、ですが、流石です。
はじめまして。コメントありがとうございます。
落石は、私が行ったときは大したことありませんでした。
参考にしたページのURLはこちらです。↓
http://koujouchou.naturum.ne.jp/e961947.html
夏の情報ですが、雪の上を落ちる落石は音がしないので、
よけい怖いそうです。
結局ビクビクしながら登るしかないんだと思います。
鑓温泉へ下るのはお勧めできません。
雪の斜面がほんとに怖いです。
大雪渓の下りも同じかもしれませんが、
滑っても登り直さなくていい分、気が楽かもしれません。
また、雪原の上を進路を変えながら歩くので、
ガスったら迷う可能性大です。
読図力と野生の勘を発揮してください。
私は毎度のことながら、迷いました。OTL
いつごろ行かれるのかにもよりますが、十分情報を
集めて、気をつけて行って来てください。
毎度過分なコメント、ありがとうございます。
雪の上の落石を見ると、確かに怖いですね。
「音がしないよ」と教わっていたんですが、
全く音がしないはずはないと思いつつ、周囲
に気を配ってました。
それより暑くてまいりました
鑓温泉への下りは、情報不足でした・・。
あんなに急だとは思いませんでした。
たまたま拾ったアックスには、何かの意思を
感じさせましたね
BBCさん こんばんわ。
相変わらず きついのをやってますね。全く恐れ入ります。 しかも ほぼ雨と分かっていても 計画通りに実行されるところなど 全く真似できません。 その実行力には本当に敬意を表します。(私はヘタレ山屋ですので天気が悪いと 即 撤退です。) しかし、 今まで白馬雪渓では沢山の人が ”カタパルト”で痛い目を見ています。他の雪渓もくれぐれも気をつけて挑戦してください。
計画を拝見したところ 今冬 また池山吊尾根をやるんですね。 八本歯辺りは 雪が付くと大変かと思います。まだ 少し早いですが好天になるのを 祈っています。
BBCさん こんにちはです。
僕の今年の目標は以前お伝えした様に富士山&白馬鑓温泉でしたのでとってもうらやましいです。
僕も夏になったら挑戦してみま〜す
ijikumusiさん、こんばんは。
きついとは知らずに行ってしまいました
もっとよく調べないとだめですね・・
白馬山荘で買ったバッジが、白馬三山3個セットだったんです。
こりゃ行くしかないでしょう。でしょう?
酔った勢いって怖いですね・・。
池山吊尾根、行きますよ!去年は下見ですから。
あのときは自信なかったですが、今は何とかいけそうです。
日数たっぷりとって行ってきます!
鑓温泉は気持ちよさそうでしたよ!
でも険しい道なので、登って行くことをお勧めします。
夏は大雪渓の落石も怖いですしね。下りの方が速く通過できるでしょうか。
よく情報収集して、気をつけて行って来てください。
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