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Yamareco

記録ID: 2034218
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

栂海新道(親不知→蓮華温泉)

2019年09月14日(土) ~ 2019年09月17日(火)
 - 拍手
体力度
10
2~3泊以上が適当
GPS
72:44
距離
40.2km
登り
4,318m
下り
2,797m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
3:40
休憩
0:02
合計
3:42
12:53
12:54
72
14:06
14:07
33
14:40
2日目
山行
10:28
休憩
2:48
合計
13:16
2:57
67
4:04
4:05
6
4:11
6:03
213
9:36
33
10:09
10:46
98
12:24
44
13:08
13:09
11
13:20
13:37
83
15:00
73
16:13
3日目
山行
8:39
休憩
1:15
合計
9:54
3:18
12
3:30
40
4:10
4:26
43
5:09
5:16
89
6:45
7:02
20
7:22
7:23
126
9:29
10:01
84
11:25
19
11:44
11:45
43
12:28
12:29
32
13:01
11
13:12
4日目
山行
6:12
休憩
0:30
合計
6:42
4:42
6
4:48
4:57
56
5:53
5:54
17
6:11
88
7:39
7:40
63
8:43
8:57
44
9:41
9:43
41
10:24
26
10:50
6
10:56
10:57
9
11:06
11:08
16
11:24
ゴール地点
初日はバテバテ
二日目は途中で二回寝ている。
天候 14晴、15晴後曇、16晴後霧雨、17雨
過去天気図(気象庁) 2019年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
糸魚川駅→栂海新道登山口 タクシー約6000円
コース状況/
危険箇所等
栂海新道は下る人の方が圧倒的に多いので問題にならないだろうが、親不知登山口から山道に入った瞬間、正面に古い階段があって少し戸惑う。正しくは登山口から国道沿いに東へ20mほど水平移動。
夜中にだらだらパッキング
夜中にだらだらパッキング
蓮華温泉は激込みで駐車場の1キロぐらい手前に路駐してバス停まで歩く。好天。
蓮華温泉は激込みで駐車場の1キロぐらい手前に路駐してバス停まで歩く。好天。
糸魚川駅→親不知観光ホテル前までタクシー。一旦海まで降りる。
糸魚川駅→親不知観光ホテル前までタクシー。一旦海まで降りる。
海まで降りる途中旧北陸本線を横切る。
海まで降りる途中旧北陸本線を横切る。
海で手をぴちゃぴちゃしてからスタートするつもりだったが波が高く難しい。ここで朝飯を食う。
海で手をぴちゃぴちゃしてからスタートするつもりだったが波が高く難しい。ここで朝飯を食う。
コシアブラって漉油って書くのか。
1
コシアブラって漉油って書くのか。
標高低く暑い。サル見る。イノシシの気配も感じる。マムシ多い。低標高ながらナラにブナが混じる落葉広葉樹林であるが、下層植生はユズリハ、ツバキが繁茂し、照葉樹林のような暗さを感じる。ここはまだ明るい方。
標高低く暑い。サル見る。イノシシの気配も感じる。マムシ多い。低標高ながらナラにブナが混じる落葉広葉樹林であるが、下層植生はユズリハ、ツバキが繁茂し、照葉樹林のような暗さを感じる。ここはまだ明るい方。
尻高山頂上部のブナ林。これは落葉広葉樹林らしい明るさ。でも暑い。
尻高山頂上部のブナ林。これは落葉広葉樹林らしい明るさ。でも暑い。
坂田峠で力尽きる。2日目に食べるつもりだった鯖缶とトマト缶によるブイヤベースを消費し軽量化を図る。
坂田峠で力尽きる。2日目に食べるつもりだった鯖缶とトマト缶によるブイヤベースを消費し軽量化を図る。
2日目、白鳥山への登り、眠すぎて真っ直ぐ歩けないので7時から9時ごろまで道の脇で昼寝(朝寝)
2日目、白鳥山への登り、眠すぎて真っ直ぐ歩けないので7時から9時ごろまで道の脇で昼寝(朝寝)
白鳥小屋の屋上に梯子で上がれる(結構怖い)。黒姫山方面。
白鳥小屋の屋上に梯子で上がれる(結構怖い)。黒姫山方面。
歩いてきた尾根筋
歩いてきた尾根筋
ガッと下って犬ヶ岳を見る
ガッと下って犬ヶ岳を見る
下駒ケ岳直下の崩落地。最近崩落が進んだらしくさわがに山岳会の方々が道の付け替え作業をしていた。
下駒ケ岳直下の崩落地。最近崩落が進んだらしくさわがに山岳会の方々が道の付け替え作業をしていた。
さわがに山岳会員の年季の入ったザック
さわがに山岳会員の年季の入ったザック
下駒ケ岳の急な下りを振り返る。この辺ですれ違った何人かは皆嫌そうな顔をしてこの登りに取り掛かっていた。
下駒ケ岳の急な下りを振り返る。この辺ですれ違った何人かは皆嫌そうな顔をしてこの登りに取り掛かっていた。
黄蓮の水場手前の白く美しいブナ林。幹の反対側は地衣類で黒ずんでいた。風向きの影響だろうか。
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黄蓮の水場手前の白く美しいブナ林。幹の反対側は地衣類で黒ずんでいた。風向きの影響だろうか。
栂海山荘にて、我がムーンライト儀拭A陲フカフカで寝心地よい。ガスが吹きつけテント濡れる。
栂海山荘にて、我がムーンライト儀拭A陲フカフカで寝心地よい。ガスが吹きつけテント濡れる。
暗くて写真に写らないが、月明かりで結構展望が効いた。
暗くて写真に写らないが、月明かりで結構展望が効いた。
ここで水が汲めないとヤバいのだが、
ここで水が汲めないとヤバいのだが、
ちゃんと汲めた。冷たくて美味い。分岐から5分ほど下った(スマホは分岐においてきたのでGPSログは無い)ここが黒部北又川の源流とはなんだか感慨深い。
ちゃんと汲めた。冷たくて美味い。分岐から5分ほど下った(スマホは分岐においてきたのでGPSログは無い)ここが黒部北又川の源流とはなんだか感慨深い。
初雪山。一般ルートは無いが登高欲をそそられる立派なたたずまい。
初雪山。一般ルートは無いが登高欲をそそられる立派なたたずまい。
進行方向
右端が犬ヶ岳
犬ヶ岳と黒姫山を繋ぐ尾根筋。ここも道は無い。
犬ヶ岳と黒姫山を繋ぐ尾根筋。ここも道は無い。
毛勝の方
草原が出てくる
初雪山から犬ヶ岳まで一望
初雪山から犬ヶ岳まで一望
進行方向
中俣新道分岐。あんまり歩かれてないっぽい(そりゃそうだ)
中俣新道分岐。あんまり歩かれてないっぽい(そりゃそうだ)
ガスに巻かれたり抜けたりを繰り返す。このあたりドリーネみたいな凹地がちょくちょく見受けられるが、なんなんだろう?石灰岩地質だったかどうかは確認していない。
ガスに巻かれたり抜けたりを繰り返す。このあたりドリーネみたいな凹地がちょくちょく見受けられるが、なんなんだろう?石灰岩地質だったかどうかは確認していない。
振り返ると犬ヶ岳とかは雲海の下に没していた。
振り返ると犬ヶ岳とかは雲海の下に没していた。
アヤメ平
日あたりよく暖かいのでここで大休止。朝露で靴の中びちょびちょだったので乾かす。
日あたりよく暖かいのでここで大休止。朝露で靴の中びちょびちょだったので乾かす。
1/25000地形図で長栂山とある2267標高点とは異なる。このあたりから完全にガスった。
1/25000地形図で長栂山とある2267標高点とは異なる。このあたりから完全にガスった。
朝日小屋までの下りが思ったより長く(視界が効かないので長く感じた)疲れた。学生の頃は絶対にやらなかった山小屋でのお買い物をしてしまう。カップラーメンとワイン。
朝日小屋までの下りが思ったより長く(視界が効かないので長く感じた)疲れた。学生の頃は絶対にやらなかった山小屋でのお買い物をしてしまう。カップラーメンとワイン。
花の時期は過ぎていたが朝日頂上周辺に多かったよくわからん花
花の時期は過ぎていたが朝日頂上周辺に多かったよくわからん花
雨の中ガンガン下ってここまで撮影無し。白高地沢渡る。こんな立派な人工物を見ると下界感が強いがまだ2時間以上歩かねばならない。
雨の中ガンガン下ってここまで撮影無し。白高地沢渡る。こんな立派な人工物を見ると下界感が強いがまだ2時間以上歩かねばならない。
きのこ。雨が似合う良い雰囲気の森であるが、そんなことより風呂に入りたい。
きのこ。雨が似合う良い雰囲気の森であるが、そんなことより風呂に入りたい。
でかいヒノキ。すごくでかい。
1
でかいヒノキ。すごくでかい。

感想

 栂海新道を登るプランは10年近く前からなんとなく頭にあったが、新潟県に居るうちに実行することにする。欲張って猿倉か八方まで行けないかとも考えたが、蓮華温泉ゴールにするのがバス便もよいし最終日のルート選択肢が多い。当初の目的地は白馬岳で、白馬大池経由、余裕があれば風吹大池まで寄り道するつもりだった。
 山行の2日前ぐらいまで下山地点の選定に散々悩み、さらに装備の新調(テントとガスバーナー)についても悩みまくった。挙句、長期縦走はそう頻繁にするものでもないので、今持ってるクソ重いムーンライトとスベア123R(もともと自転車旅行用に購入したもの)で我慢することにした。我慢しなければ良かった。

 蓮華温泉下山に決めたので金曜夜のうちに移動する必要はなくなり、だらだら準備。土曜早朝に蓮華温泉に着いてみるとすごい人出だった。栂海新道に行くつもりだから人少ないイメージが脳みそを支配していたが、蓮華温泉は栂海新道専用ではない。あたりめえだ。

 歩き出す人々を横目にバス停で1時間半ぐらい仮眠。バスの中でもまあまあ寝る。学生時代なら迷わず青海駅から歩き出したろうが、大人なので糸魚川駅からタクシーに課金する。

 親不知はなるほど難所であった。なんで二本松峠の方がメインルートにならなかったのだろうか。昔の人はよほど峠越えが嫌いだったのか。

 歩き出してみたが久々の重装備と暑さでばてる。汗が凄い。絞れる。汗のかきすぎで足が攣ったのでおそるおそる歩く羽目になり、さらにペースダウン。行動食の梅干が美味すぎて変な笑いがでる。この日は下山者2名ほどとすれ違った。
 初日は白鳥小屋まで行くつもりだったが、坂田峠の先で足が止まる。日が傾き始めると急に涼しくなる。パンツまで汗びちょびちょのこのザマで白鳥小屋到着は早くても16時を過ぎる見通し。汗冷えでプルプルしながら野営する気力は残っていないだろう、ということで坂田峠に引き返して沈。少しでも日があるうちに服を絞って汗を乾かす。

 2日目、白馬を目指すなら初日の遅れを取り戻し、朝日小屋まで行かねばならない。調子がよければ不可能ではないとの望みを捨てきれず、朝3時ごろ行動開始してみたが、まだ久しぶりの重装備に体が順応しておらずペース上がらない。早々に白馬・雪倉を諦め朝日から五輪尾根で下山するプランに変更。この日は栂海山荘までとする。となると3時発は早すぎたのでちんたら歩くことにする。
 前日の水の消費が激しかったのでシキ割りの水場で補給しなければならない。地図を見るとシキ割りの水場と表記がある地点では2回沢地形を渡る。下りなら最初に渡る沢地形が水場なので迷わないが、登りなので1回目に淀んでいて汚い沢地形にぶつかる。エアリアには「水細く、飲用注意」とあるのでこの汚い水がそうなのかと困惑する。この時4時ごろでまだ暗い。次の沢地形が駄目だったときに引き返してくるのも嫌なのでこの汚い水を汲む。時間に余裕があることだし、少しでも綺麗な水を探して沢を登ったり降りたりもしたが無駄だった。汚い水を飲む為にイソジンを添加。テンション下がったのでその場でツェルトに包まり1時間半ほど仮眠。寒くて眠れず。ここで下山者1名通過。変なところで寝てる奴がいてビビッたことだろう。

 行動再開してすぐに正規の水場に至り、汲みなおす。よかった。その先すぐで再び猛烈な眠気に襲われ、居眠り歩行で危なかったので今度はマットを出し、日も出てポカポカの中道端で9時過ぎまで寝る。気持ちよかった。ここでも下山者通過。また怪しい姿を見られてしまった。

 白鳥山頂で登ってくる登山者に追いつかれたが、その後は会わなかったので彼は白鳥山日帰りだったのだろう。ここから栂海山荘までの間で2,30人の下山者とすれ違った。思ったより人が多くてビックリ。栂海新道は下り10人に対し登り1人なんて情報も見たことがあるが、登りの割合はもっと低いだろう。

 この日もペース上がらず、早出したくせに16時になってヘロヘロ状態でテントを張った。

 3日目はようやく体が山モードに切り替わって快調に歩けた。天気も途中までは良かった。入山3日目になるとラーメンと風呂のことしか考えられない。美女とラーメンだったら迷わずラーメンを取る。

 4日目は雨でぬるぬるの木道を下るので疲れた。一回こけた。ペースは良い。五輪尾根は変化にとんだ道だったので天気の良い時にゆっくり登ってみたいものである。

 白馬、雪倉はおあずけとなってしまったし朝日も天気悪かったが、まあ満足いく山行だった。このルートはもう2度と登りたくないが、下りならまた来てみたい。普段日帰り装備で調子に乗っていたが、長期縦走でコースタイムを縮めたかったら金を出して軽量化せねばならんことを痛感。

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