[百名山3座目]恵那山(神坂峠 ピストン)〜裾が広く懐の深い山


- GPS
- 09:26
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,125m
- 下り
- 1,126m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■危険個所 特にありません ■登山ポスト みかけませんでした。帰りに萬岳荘によったらポストが駐車スペースにおいてありました。 ■登山口までのアクセス 林道からすぐにわかります ■駐車場 神坂峠ルート:神坂峠駐車場(萬岳荘の駐車場も使えます) 追分ルート:大檜駐車場(登山道入り口手前に3台ほどの駐車スペースあり) ■トイレ 登山口周辺では萬岳荘のみ。神坂峠ルートは恵那山山頂小屋までありません。 登山道以外では 欅平キャンプ場、強清水にもトイレがあります。 ■水場 登山口周辺では萬岳荘のみ。神坂峠ルートは恵那山山頂小屋までありません。この日は、3リットル用意して2.5リットル消費(水は3リットル凍らせて自宅から持参・・・)。 ■飲食店 落合から県道7号線に入るとコンビニはまったくなく、中津川市内の国道19号線沿いのコンビニで調達するしかありません(ココストアが最後のコンビニ)。私は恵那峡SAのファミマで調達しました。国道19号線、落合の交差点のお食事処五万石は美味しいです=おススメ。 ■山バッジ 萬岳荘にいきましたが閉まっていました。ロープウェイ乗り場でもあるそうですが7月6日からの営業なんだそうです。別デザインのバッジが中津川駅前の観光センターで売っています(係の人に「恵那山のバッジください」というと出してくれます=陳列はしてません)。 |
写真
感想
昨年から仕事で中津川市へ行くことが多く、中津川の街までせまる雄大かつ繊細な恵那山を目にしてきました。普段の生活で、山は目にする風景です。こんなに近くまで2000m級の山がそびえていると、知らずとも郷土の誇り、想い出の風景、心のなかにある懐かしい気持ちとして焼きつくのではないでしょうか。
もちろん私も山は幼い時から心の中で生き続けていて、一番に富士山、愛鷹山、冠雪した南アルプスの稜線は、いまも脳裏によみがえってきます。昨年からは、中津川にいけば、そこに恵那山がある!恵那山に登りたい!そんな気持ちが当然わいてきました。
7月1日は、山開きのニュースでわきたったみたいですね(あいにくの雨で、私は仕事でしたが・・・)。仕事があけて7月1日に、家をでて、かねてから行ってみたい山であった恵那山に登ってきました。
なぜ恵那山かというと、長いブランクのあとに、筋肉がもとに復活するまで1000m級からはじまって徐々に標高をあげていって、ちょうど適当な山だったこと。そしてせんだって荒島岳に登って足がもつと自信をもったことがあります。
思い立って、恵那山の地図やレコを見ていると。
まず一番はじめに興味を持ったのはウェストンルート(私が勝手によんでるだけで、普通には前宮ルートと呼ばれる)。勝手に名付けたウェストンルートは、国道19号線のK's電気横、中村交差点の明治大正期の登山口から辿る道。でも、花や風景の写真を撮りながらゆっくり登りたい派の私には最低1泊の行程になってしまいます(梅雨の晴れ間をねらっては無理・・・)。気持ち的には次に登るならウェストンルートで登りたいと思っています。なんたるミーハー・・・。
次に 雄大な風景を眺めながら登れる神坂ルート(ショートカットできる追分口か第1ピークとなる千両山で雄大な風景を楽しめる神坂峠口で、悩みましたが、地図上の悪路!という表記に神坂峠口に決めてしまいました^^;)
一番人気の広河原口は、メジャールートなので、ウィークデイでもパス!そして黒井沢口はアクセスが中津川から遠いっぽいという理由でなんなくパスしました。
仕事が終わってから、20:30に名古屋を出発。途中恵那山SAのファミマで食糧を調達し、駐車場で仮眠をとりました(荒島岳の教訓がいきています)。朝、中津川ICでおりて、国道19号線から落合で神坂方面へ入ります。途中、クアリゾート湯船沢(東海地区で効能がある温泉は、ここと長島なんだそうです・・・知人の話)と老人ホームを通過し、欅平キャンプ場を横目に林道を神坂峠に向かいます。途中でヤマドリのペアと遭遇した以外は、舗装されているので、神坂峠まで問題なく走れました。
神坂峠で身支度を整えて出発。いきなりの急登・・・というより尾根近くの風景にびっくりしましたが、またたくまに千両山に到着。ホームページをチェックすると詳しく書かれている方もおられるので、ここから恵那山までの説明は省きます。
登った感想は・・・
登山口からいきなり尾根で、ピークハントではなく縦走だということ。標高差600mですが、縦走距離が6劼覆鵑如△なりしんどい(荒島と比較すると、荒島はアプローチが長くあとはアップダウン。大きなピークが2つ(千両山:1662m、大判山:1675m)あり、登りが終わる前宮分岐まで何回もアップダウンの繰り返しで、しかも森林限界線がないのでどこまで登っているか感覚がつかめにくいです。恵那山はアップダウンが長く、アプローチは20分くらい+前宮分岐のピークから山頂までも30分くらいと長いという特徴があります)。
登山道にある表示とCTはほぼ一致してます。神坂峠口から山頂まで休憩なし写真撮影なしで登って5時間(帰り3.5時間)。
ほかの登山ルートに行ったことがないのでよくわかりませんが、神坂峠ルートは終始かなりの泥濘があります(前宮分岐から山頂小屋はかなりあります)ので、くるぶしまであるゴアの登山口+ロングスパッツは必須です。ヤマレコユーザーでは、スニーカーで登る無謀な方はおられないと思いますが、かなりズボっていきますので決してスニーカーで登らないということと、スパッツは必ずつけたることをお勧めします。
自然が豊かというか、人があまりこない平日なら鳥にであう確率がかなりUPします。アカゲラのカップルに山頂でばったり!感動^^ クマゲラはみたことありますが、アカゲラが飛ぶのは初めて。
ただ・・・虫はかなりいます。特に朝方。山頂は一日中。吸血昆虫ではないので、あまり気になるというほどではありません。虫よけはリラクゼーション効果もあるので、ハッカのやつにしたほうがいいと思います(虫よけよりもリラクゼーション効果ねらい)。ブヨは確認しませんでしたが、習性からするならば、パンツでカバーするといいと思います。朝露でかなり腰まで濡れますので超撥水のパンツにしてよかったって思いました。
普段でも、中津川から恵那山をみていたら午後からはガスがよくかかっています。この日も、朝はガスで昼には晴れて昼からまたガスが夕方までかかっていました。登山はガスがかからないタイミング=午前中がいいと思ったこと。
千両山への帰りは鳥越峠分岐から登り150mを30分近く登らなあかんので、めっちゃしんどいです。この日は朝はガスで視界が悪かったのですが、帰りは朝とちがって晴れわたり、すごく感動しました(=がんばって最後の難所を登ったご褒美という感じです)。
飲み水はいつもは2リットルもあれば十分なのですが、今回は3リットル使い切りました。木々が強烈な日差しを遮蔽してくれますので、水はそこそこ節約できたはずなのですが(これで遮蔽物がなければ大変だなぁという感想)。
久しぶり(といっても20年ぶりくらい)に平日の山に登りました。であった登山者は5人だけ(あとヘビ1匹とワンちゃん1匹)。昇り降りで自分のペースで登りたいとか、雄大な景色を独り占めしたいならやっぱ平日だなって思いました。
お花は梅雨と夏のあいまで、1800m以上でイワカガミがいっぱいさいていたのと(それより下ではみんな葉っぱだけになっていました)、サラサドウダン(中津川市の市の花です)がさいていたくらいで、時期が悪かったなあって思いましたが、晴れた瞬間に恵那山の雄大な風景とアルプスと白山の山系までパノラマがひろがって、めっちゃ感動しました。枯れ木のオブジェもみごとだったし、ブナの緑と空の青と雲の白がすごくいい感じでマッチしていたし、恵那山に登ってよかったなあ、また来たいなあって思う、最高の登山になりました。
これまで登りたかった恵那山を一言で言うなら「繊細な山」。「繊細な山」は「裾が広く、懐が深い山」という、表現がぴったりだという気がします。
【番外1】(神坂峠)
神坂峠は伊那谷から美濃にぬける古道で、数年前までは舗装されていない悪路だったようです。もちろん昔々の時代には、もっと悪路だったと思います。
今昔物語集 巻28 「信濃守藤原陳忠落入御坂語 第三十八」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E9%99%B3%E5%BF%A0
小学校か中学校のときに古文や歴史で学んだ記憶がある方も多いのでは?
路はただ歩くのではただの通路。石ひとつひとつに古の息吹を感じ、数百年もの間にここを踏みしめ、往来した数知れない旅人の姿を感じ取れれば、路はあなたに無限のロマンを与えてくれるでしょう。
神坂峠で、歴史を感じてみてはいかがでしょうか?
【番外2】(富士見平〜千両山〜ヘブンス)
後日、調べていたら神坂峠から最初のピーク=第1ピークは千両山という名前だということが判明。千両山は、どこにも情報がなかったので、勝手に第1ピークという名前をつけていました^^;。晴れていれば 富士見平と千両山は抜群の眺望がひろがります。神坂峠ルートの特権ですね。富士見平からヘブンスへのちょうど分岐になりますので、恵那山登山以外にも富士見平から千両山を経てヘブンスという縦走路をつくれば、富士見平も面白いと思います。こちらは恵那山よりも絶景がひろがるルートです。
【番外3】(中山道美濃路)
国道19号線から県道7号線にはいるところは中山道の落合宿。すぐに馬篭宿へつながる道をよこぎります。
岐阜県内の中山道は美濃路とよばれています。今年の3月から5月に3回にわけてこの美濃路のルートを歩いて、古道の整備と再認識を考えるために大学で研究チームを作って実際に歩いて調査にはいりました(私も加わりましたが筋肉痛で途中から輸送隊になりましたTT)。
ルートは馬篭宿から落合-中津川-大井-大湫-細久手-御嶽-伏見-太田までの美濃路を歩くと3泊から4泊かかります。
登山とはまたちがった、古の道を歩くのもいいと思います。基本は宿場から宿場で昼、そして次の宿場で宿泊というのが最適(1日に3宿場で、宿場町は現在の市街地になっていて、ビジネスホテルもあります・・・大湫には民宿もありますが、昼食などを食べるところはありません)。ちなみに一番面白いのは馬篭峠から街中にはいる馬篭〜中津川(1日目)、里山を歩く中津川〜大湫、アップダウンがある峠の石畳を何度ものりこえる大湫〜御嶽です。
参考までに 中津川宿
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%B4%A5%E5%B7%9D%E5%AE%BF
恵那山からみえる中津川の街並みをみて興味をもたれたらぜひ中山道美濃路を歩いてみてください。
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