幌尻岳(チロロ林道から・・天候にも恵まれて100/100を登頂)
- GPS
- 30:49
- 距離
- 25.4km
- 登り
- 2,331m
- 下り
- 2,323m
コースタイム
チロロ林道北電ゲート4:03―4:54取水施設―5:34二ノ沢出合―6:51尾根取り付き地点―7:35トッタの泉―9:23ヌカビラ岳頂上―10:09北戸蔦別岳頂上(テント設営)―11:55戸蔦別岳頂上―13:18肩―14:14幌尻岳頂上―17:53北戸蔦別岳泊
2日目
北戸蔦別岳テント場6:14―6:45ヌカビラ岳頂上―7:51トッタの泉―8:35二ノ沢出合―9:34二岐沢出合―10:07取水施設―10:52チロロ林道北電ゲート
天候 | 晴れのち曇りのち小雨のち晴れ 1日目、ヌカビラ岳頂上付近から稜線上は20℃でほぼ一定 テント場の北戸蔦別岳での翌早朝は9℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
飛行機
◎R274のチロロ橋を渡ってすぐ右折し、チロロ林道に入ります・・ナビは「日高高校」で検索し、そこから十勝方向へ約8kmの地点 ◎林道(16km)の半分がダート道ですが、路面状態は問題ありませんでした ◎チロロ林道ゲートは開いています・・日高北部森林管理署より「ゲート部にある入林届けに記帳してください」とのことでした ◎北電ゲート前(「北戸蔦別岳登山口」の標識あり)に10台近くとめられそうな駐車場があります(トイレあり) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◎まずは取水施設まで3.1kmの林道歩きからスタートです ◎北電の取水施設から先は沢沿いの踏み跡を辿りますが、踏み跡はハッキリしていてテープマークも多いので迷うことは無いと思います ◎二ノ沢沿いで数箇所渡渉があります・・靴のソールが水に浸かる程度で本格的な渡渉ではありませんでした ◎二ノ沢から尾根に取り付く辺りが、唯一ルートの判り難かった所です・・花に導かれたように沢を高巻く方向への踏み跡を進みましたが完全な藪状態となってしまい、戻って沢の中を石伝いに進み、尾根取り付き地点のピンクテープを見つけました(高巻き方向の踏み跡は、雪渓がスノー・ブリッジ状態(本日は完全に崩壊していた)で沢ルートが使えない時期の道では?) ◎尾根取り付き地点から沢を離れてヌカビラ岳までは、水平距離1.6kmで700m以上の高度差がある、一般登山道としては屈指の急登道です・・南ア黒法師岳の「弁当転がし」が延々と続く感じで、登りはともかく下りは膝痛持ちには酷な感じです(自分も左膝に若干の不安があるので段差をドーンと降りないよう注意しました) ◎ヌカビラ岳が近づくと幌尻岳の展望が開け、アップダウンは多いものの展望の良い尾根道となります ◎北戸蔦別岳からの尾根道は、所々ハイ松がかなり強烈に道を塞ぎます ◎ヒグマは、戸蔦別カールにいるのを稜線上から1頭だけ見かけました・・七ツ沼でテン泊した方によれば、七ツ沼には3頭ほど居ついているとのことです(鈴や笛、食料管理などの基本的な対策を行えば、極度に怖がる必要はないような印象です) ◎当初の計画では七ツ沼カールにテン泊する予定でしたが、ヌカビラ岳頂上ですれ違った方に「今日は七ツ沼に多く人が入りそうで良いテン場が無いかも」との情報をいただいたのと、北戸蔦別岳直下に小雪渓があり、最悪トッタの泉で4.5L補給した水が不足となっても、生き延びるための水は確保できそうだということで、北戸蔦別岳頂上にテントを張り幌尻岳を軽荷で往復する計画に変更しました ◎登山道は全体的に“歩きやすい道”ではありませんが、危険箇所は無くてテープマークも多く、”体力勝負”以外に大きな問題の無いルートでした |
写真
感想
昨年9月にも計画した日高・幌尻岳山行ですが、台風通過による額平川増水で入山できず、海の日連休を利用して1年越しの再挑戦となりました。
今回は、テント泊装備必携なものの増水の影響の少ないチロロ林道ルートからの挑戦で、日高北部森林管理署の林道ゲートがオープンになっていることにも後押しされました。出発前日は、大暴れ中の梅雨前線の活動状況をヤキモキしましたが天気はマズマズとなりそうで、“北海道へGOサイン”です。
難しそうな山域なのでネットを中心に情報を収集した結果、課題としてヒグマ対策もありますが、コース中の水場が少ないようです。そのため水を大量に持参しなくてはならず、テント泊装備ともあいまって重荷でのロングコース(特に1日目は歩行距離18km、累積標高差+2200m)となりました。しかしながら、それに耐えられれば登頂成功の確率は高そうです。
それには体調管理が第一ですが、幸いに新千歳空港からのアクセスは予想より遥かに良くて登山口の林道ゲートまで2時間足らずで到着でき、翌朝4時登山開始に向けて3時間以上の仮眠を取ることができました。おかげで体調マズマズのスタートでした。
結果、鈴と沢沿いでのホイッスルで行ったヒグマ対策は、戸蔦別カールに1頭いるのを稜線上から目撃したのみでビッグトラブルは無し。そして肝心の天候は、急坂の登行中は高曇りor小雨で体力消耗を防げ、登頂が近づくと神様が祝福してくれたような好天となりました。頂上は無人で”人目を気にせず\(~o~)/!”した後、時間が押しているので余韻に浸る間もなく下山にかかりました。
北戸蔦別岳への最後の登りは本当にキツかったですが、何とか日没前に無事にテントまで戻れてホッ。(^_^;)
そしてテン泊地の北戸蔦別岳頂上からは素晴らしい展望で、山中泊の醍醐味であるサンセット・サンライズをタップリと堪能でき、記念の100/100が満足度の非常に高い山行となりました。
コメント
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100/100達成、おめでとうございます。
幌尻岳のみみても1年越しとのこと。
百名山登山のプロセスではいろいろあったのではと想像いたします。
私の100/100は薬師岳で中途半端な曇天でした。
三泊四日で他に三つの山をくっつけていましたが、これ以上ない
ぐらいの暴風雨やらで悪戦苦闘しました。
好天のなかの山行、そして素晴らしい展望に恵まれた百名山の達成、
本当におめでとうございました。
お祝いメッセージをありがとうございます。
navecatさんからの激励、大変励みになりました。
今回の山行は、条件に恵まれたものの、特に1日目はかなりイッパイ・イッパイで、安全登山の点からは少々反省もしています。
たくさんの感動をくれた百の名山に感謝しつつ、これからも山行を楽しんでいきたいと思います。
ご訪問ありがとうございました。
こんばんは
最後の難関での幌尻をクリアされての
日本百名山達成、おめでとうございます
それもチロロ林道ルート、とは驚きです
1年越しの挑戦、大変おつかれさまでした
私も来週北海道に行って残り6つのうちの半分は登ろうと思いますが、阿寒、斜里等が中心で、再難関の幌尻への挑戦権はまだまだ先です
shtさんの山行、これからも参考にさせて頂きます
祝福のメッセージありがとうございました
慌しい日程での遠征でしたので、「チロロ林道ルート」は、平日に林道の鍵を森林管理署に借りに行かなくてもすむので助かりました。
幸いに今年は天気の神様が微笑んでくれて結果オーライでしたが、”自分の体力イッパイのコース”(1日目ですが)に現場で変更したのは少々反省しています。2009年7月のトムラウシ山大量遭難事故(その1ヶ月前に登りましたので事故報道は鮮明な記憶があります)のような天候となったり、マメ・ツリ・バテなど起こしたらと想像すると、できるだけテントを担いだまま進み当初のプランどおり七ツ沼でテン泊、頂上近くでアタック装備にすべきだったと思います。
何はともあれこの時期の北海道は涼しくて最高ですね
北海道山行を存分に楽しんできてください。 ありがとうございました。
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