残雪の東北遠征(2)白銀の鳥海山
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- GPS
- 07:40
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,175m
- 下り
- 1,175m
コースタイム
天候 | 5/2 晴れ時々曇り 5/3 曇りのち霧、雨 5/4 晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
(下山後の移動);鉾立小屋ー(バス)象潟駅−(JR)−山形(泊) ・象潟ー鉾立間 タクシー 7000円(所要 30分)。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
鉾立から全面的に、のっぺりとした雪の斜面。トレースはだいたいついていたが、見通しが悪い場合は危険かもしれない。午前中は雪が締まって歩きやすかったが、昼ごろには雪が腐り気味となった。締め掛け分岐から七高山外輪山へは結構急な斜面。アイゼン、ピッケル使用。 |
写真
感想
【山行No130(2)】
※ 東北の春山遠征 パート2、飯豊山登頂を果たしたので、次の目標、鳥海山に挑む。
5月2日(火)
・今日は、飯豊山のふもとから鳥海山の登山口までの移動日。
6:40 川入集落発
川入集落からタクシーで磐越西線の山都駅へと出る(タクシー4200円)。
・山都駅からJRにて新津を経由して新潟にでる。
ガラガラのローカル列車の車窓から、新緑の風景と、その向こうに遠く、
飯豊連峰が白くそびえていた。
・新潟駅でいったんおり、駅前のローソンにて次の山のための食糧を買い出しする。
・新潟から羽越線で象潟へと向かう。日本海沿いの路線で、海の眺めがよかった。
13:56-14:00 象潟
・5合目の登山口、鉾立までバスで行くことを考えていたが、駅を降りると、
タクシーの相乗り客を待っている登山者がいたので、相乗りしてタクシーでいくことになった。(タクシー代;7000円/2)。
14:30 鉾立登山口
・ここ、5合目あたりは、雲の中で結構寒い場所だった。
鉾立登山口にある、鉾立小屋に入る。
ここは食事はでない小屋だが、新築早々らしく、木の香りがしていい感じの小屋だ。
無人小屋なので避難小屋程度かと思っていたが、1FにはTVもおいてあるし、
炊事場で水も補給でき、快適な山小屋だ。これで1泊1250円とは安い。
・夕方になるとガスが切れてきて山頂部が見えてきた。夕暮れの風景を写真にとる。思ったより山頂は遠そうだ。
5月3日(水)
5:00 鉾立小屋発
・今日は天気予報では、天気が下り坂とのことだが、朝、外に出てみるとまだ晴れ間がでているので、行けるところまで行くことにした。
昨日タクシーで一緒に上がってきた、北海道から来たというオジサンも少し先に出て行った。
最初は夏道が少し出ていたが、少し行くと雪の斜面となった。トレースはあり、
竹のポールが所どころ立っているので、それを目印にして登高してゆく。
6:30-40 さいの河原(標高=約1650m)
・出発することから、西の日本海の遠くに出ていた灰色の雲が、しだいに全天を覆ってきた。
ラジオで天気予報を聞くと、雨の確率が60%と言っており、「これは無理だな」と判断し、いさぎよく撤退を決めた。
7:30 鉾立着
・帰り着くと、地元のTV局の人たちがTV生中継をやっていて、にぎやかになっている。中継の様子をしばらく眺める。
・あとは、小屋の2Fのベットに戻り、ぼんやりと時間を過ごす。
10時ころから、予報通り雨が降ってきた。無理に登高を続けずに良かったな、と思う。
・日中、午後もひまなので、1FでTVを見たり、同宿の人たちとしゃべったりしながら、のんびりした一日を過ごした。
外はみぞれ状態だが、山スキーに来ている人たちは、みぞれも霧もものともせず、頑張っている。
同宿の地元の人から、月山は容易に登れるとの話を聞き、決めていなかった次の山として、月山に行ってみることに決めた。
・今日は結局40人ほど泊まり、がやがやとにぎやか。
5月4日(木)
・結局山小屋に2泊もしてしまったので、今日はなんとか鳥海山に登頂したいものだ。
夜中、3時に起きて外を見ると、まだ風が強そうだが、星空がでており、行けそうな感じだ。急いで出発の準備をする。
4:00 鉾立小屋 発(気温=+5℃)
・出発時はまだ暗かったのでヘッドランプを着けて出発する。
しばらくすると夜も白み始め、ヘッドランプも不要となった。
・早朝なので、雪は堅く締まっており、アイゼンは最初から着用して進む。
同宿の北海道からのおじさんも、ほぼ同時刻に出発したが、さすがに、
昔は岩もやっていたというだけあって足も速い。すぐ差をつけられたが、自分のペースで行こう。
・だんだん明るくなってきて周辺を見てみると、日本海側はずうっと遠くまで一面の雲海となっている。
その雲の隙間から、象潟あたりの街の灯りがちらちらと見えてきれいだった。
6:00-10 御浜
・ここにも小さな小屋がある。小屋の周りにテントが2〜3張ある。
・さらに緩やかな雪の斜面を登高してゆく。
酒田市側は高度の高い雲海状となっており、雲が押し寄せてくる感じが面白い。
・途中、鳥海湖の脇を通る。鳥海湖は雪に埋もれていて白い窪地のようになっていた。
山頂方向を見上げるとまだまだ道のりは長そうだ。ゆっくりと前へ進み続ける。
6:50-7:00 シメカケ分岐
・ここで、中央火口丘の新山と、外輪山コースとに分岐している。
先行している北海道のおじさんは、新山方向に向かって行っている。
自分はどうするか、少し迷ったが、外輪山を進むことにした。
・外輪山ルートの登りは結構急な登りとなっているが、アイゼンがよく利くので、ビシビシと登ってゆく。
急登を登り切り、外輪山の一角に着くと、一気に視界が開けてきた。
南方には遠く、月山、朝日連峰も見えだした。
8:40-9:00 七高山(外輪山最高峰;標高=2230m)
・ここで鳥海山登頂ということにしよう。
風が強くて結構寒いが、展望は最高で、南は月山、朝日連峰、
東は、蔵王連峰、船形山付近、栗駒山、焼石山と思われる峰々がずらっと並んでいる。
北東はるか遠くには、早池峰山とおもわれる山まで望むことができた。
登っていない山ばかりだが、新鮮な風景に感動する。
・今日中に山形市まで出ることにしているので、新山へは寄らず、そのまま下山にかかる。
下山にかかると早くも雪が緩み始めているが、御浜まではアイゼンを着けて下った。
・今日は好天のせいで登山者、スキーヤーとも、続々と山頂に向かっている。100人以上は登ってくるのにすれ違った。
雪が緩み始めているので、楽しみにしていたシリセードはあまりできず、少し残念。
10:30 御浜
・この付近もスキーヤーが多い。
太陽が真上にきたので、雪面は一面のっぺりと白く、写真にならないので、
写真も写さず、どんどんと下る。
11:40-12:40 鉾立
・結局、8時間弱かかったが、午前中に登山完了。
山小屋で1日停滞して待ったかいがあり、晴天の元、雪の鳥海山に登頂できて満足だ。
観光客でごった返する中、とりあえずビールで祝杯を上げ、タクシーを待つ間にカップラーメンでの昼食をとった。
・帰りも、たまたまだが、来た時といっしょの北海道の人がほぼ同時刻に降りてきたので、相乗りで下る。
・下界の象潟からはJRを乗り継ぎ、山形市に出た。
昨日、山小屋から電話で予約した宿だが、ゴールデンウイーク中で、
どの宿も混んでいて、結局予約が取れたのは、うらぶれた安ホテル。
でも自分の格好も、山帰りの姿なのでちょうど良いか?
・夜は宿のTVを見ていると、今日は山の遭難が結構多かったようで、
穂高、剣、八ヶ岳などで多くの滑落者、遭難者が出ていた。
・・・「残雪の東北遠征(3) 月山」に続く・・・
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