剣岳から水平歩道【室堂〜仙人峠〜阿曽原】
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
- GPS
- 51:00
- 距離
- 30.5km
- 登り
- 2,161m
- 下り
- 3,797m
コースタイム
(荷物を置いて往復)9:50剣沢キャンプ場―10:10剣山荘―10:25一服剣―11:20前剣―12:00平蔵のコル―
12:20剣山頂13:10―14:40剣山荘―15:10剣沢キャンプ場
19日 4:30剣沢キャンプ場―5:45真砂沢ロッジ6:00―6:50二股7:00―7:40ベンチ―8:50仙人池ヒュッテ9:10
―10:15仙人温泉小屋10:45―11:10小屋のぞき―13:00仙人谷ダム13:20―14:35阿曽原温泉小屋
20日 5:30阿曽原温泉小屋―7:05折尾谷のトンネル―8:15志合谷のトンネル―10:10欅平
天候 | 18日 晴れのちガス 19日 快晴 20日 曇りのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
欅平からは黒部峡谷鉄道 |
コース状況/ 危険箇所等 |
今年は残雪が多いということで、剣沢小屋から真砂沢ロッジまでほぼ雪渓上 仙人池ヒュッテからの仙人沢もほぼ雪渓です。 朝のうちは雪が硬いので、アイゼンは必要です。 雪渓の状況については、各小屋で確認をして下さい。どの小屋も丁寧に教えてくれます。 剣岳の登りについては、剣山荘等で確認してください。 水平歩道に関しては、覚悟していけば通行に問題はありませんが、刈払いがされていないので、足元が不安定な箇所が多くあります、折尾谷の残雪が多く、トンネルをくぐった後の高巻きに最も注意が必要です。 山と高原地図を使用しましたが、雲切新道の仙人ダム付近と水平歩道の大太鼓付近が若干実際とは違う気がします。 雲切新道―地図は仙人谷へ向かって下っていますが、実際は雲切谷へ向かって下り、尾根をトラバースしてから仙人谷を渡ります。2万5千図が正確です。 大太鼓―実際の大太鼓の看板は地図よりもっと志合谷寄りにあります |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
梅雨がいつ明けるかわからないこの時期、休みがこの日しか取れずに、行くかどうか迷っていましたが、バスの予約も取っちゃったし、ダメ元で〜なんて思っていましたが、天候にも恵まれ、夏山にも関わらず静かな山旅を楽しむことができました。
1日目 さわやか信州号を利用しましたが、なんとこの日の乗客は1人だけ!!運転手さんは2人なので、なんだか申し訳ない感じです。おかげでバスの中も快適でした。
麓は曇っていましたが、室堂に上がると、ガスが晴れていました、爽やかな空気の中、玉殿湧水を汲んで出発です。観光客の方が散策を楽しんでいました。 室堂を出てすぐに雷鳥にも遭遇し幸先の良いスタートです。
雷鳥沢のテント場を過ぎて登りにかかります、雷鳥坂を上がる予定でしたが、分岐を見落とし新室堂乗越へ上がってしまいました。橋を渡って分岐を左折し、すぐ右折すれば良かったみたいなのですが、雪があって分かりにくくなっていたようです。まあ、どっちを行っても差はないので、そのまま登ります。新室堂乗越までは雪の斜面です。稜線に上がって上り詰めると、別山乗越です、剣の絶景が待ち構えていました。
小休止をして剣沢まで下ります。ここも雪が残っていますが、特にアイゼンが必要な程ではありません。キャンプ場にザックをおいて、ピークまで往復です。
鎖場等の様子は各小屋に聞いてみてください、小屋には鎖場を詳しく書いたルート図が置いてあり、それがとても参考になりました。個人的には、鎖場はちゃんと鎖が張ってあるので手を離さない限り大丈夫だと思います。それより、前剣へのガレ場の急登のほうが、体力を消耗しますし、落石の危険が大きいので危険です。最後のカニのタテバイは雪渓のトラバースがあるということなので、登り下りともヨコバイを利用しました。
山頂はガスがかかってしまい、大展望というわけにはいきませんでしたが、無事登頂できました!次は早月尾根から登ってみたいですね。
剣沢へ下りてテントを張ります、今日のテントは3張のみ夜には満点の星空も見えて、快適な一夜でした。
2日目 今日は行程が長いので、3時起床の4時半出発です。今日も天気は良さそうです。朝の剣沢を下ります、今年は梅雨の雨が少なく、雪解けが遅いそうで、剣沢小屋下の急斜面から雪渓が始まります。アイゼンは必携です。数箇所夏道が出ているところがありましたが、真砂沢ロッジまで雪渓歩きが続きます。途中夏道が出ているあたりと、真砂沢ロッジの手前はスノーブリッジや、クレバスがあり注意が必要です。剣沢小屋等で雪渓の状態を聞いてから下ったほうがいいです。
真砂沢ロッジに到着し、この先の道を聞きます、お茶まで出して頂いて、丁寧に教えて下さいました。二股までの道中でも三ノ沢、四ノ沢には雪渓が残っており距離は短いですが、気をつけて渡りました。二股で休憩し、仙人新道を上ります。樹林帯を抜けると、三ノ窓雪渓が綺麗に見えます。ぐんぐん高度を上げ、急坂を上りきると仙人峠です、後立山が良く見えます。仙人池からは溜め息の出るような八ツ峰の景色、いつか泊まってみたい小屋ですね。
小屋を後にし仙人温泉へ下ります。少し下った木道の終端から雪渓へ梯子で下ります。急な雪渓なので、ここもアイゼン必携です。途中左岸に夏道も見えますが、雪渓が安定しているうちは、雪渓を下ったほうが早いです、途中沢が狭まり滝になっているところは右岸に取り付き鎖を下ります、再び雪渓に下り、仙人温泉の源泉の蒸気が見える辺りで、赤ペンキに従い左岸に雪渓を外れます。少しいくと温泉小屋です。
後立山の絶景を見ながらの露天風呂は気持ち良さそうですが、今回は写真だけでガマン・・・いざ雲切新道へ、小屋のぞきまでトラバース気味に登ります。小屋を出てすぐの沢はまだ橋が架かっておらず、雪渓を渡りました、雪渓もそろそろ崩壊しそうな感じなので、橋も近日中に架かるでしょう。道は崩壊しているところもあり、少々歩きにくいです。小屋のぞきからは転げ落ちるように一気に下ります。梯子やロープが連続しかなり膝にくる感じですが、道は刈払いされていて分かりやすいです。天気が良くて相当な暑さでした。
仙人谷ダムからはいよいよ水平歩道へ、高熱隧道をかすめて行きます、人間の力って凄いですね。黒部ルートの見学会もぜひ参加してみたいです。関電の宿舎を過ぎると、急登の登り返しが・・・どこが水平じゃ!!と思いながらも温泉目指してもう一頑張り、水平な歩道を行き、急坂を下ると阿曽原温泉に到着です。
この日はテントは私だけ、小屋も1人だけと静かな夜でした。露天風呂を満喫し、極楽極楽〜
3日目 天気予報を確認していませんでしたが、朝から曇りで時折雨がぱらつく天気、のんびりする予定でしたが、降り出す前に下山しようと、5時半に出発しました。水平歩道は開通したばかりで、道の様子が心配でしたが。崩落等は無いとの事でした。全般的に見て明らかに危険な箇所はしっかり対策がしてあり、問題は無いと思いますが、道が草に埋もれていて足の置き場が良く見えず、かつ片側がすっぽり切れているところが何箇所かあり、そういったところが要注意です。
折尾谷のトンネルも志合谷のトンネルも流水はそれほど多くなく、濡れずに通過できました。ただ、折尾谷のトンネルの先が雪が解けておらず、かなりスリルのある高巻きが必要なのでそこが一番危険だと思います。また雨の日は、危険度が数段上がる感じです。ホントよくこんな道を作りましたね・・・
欅平上部から猛烈に下って、欅平駅に到着、名剣温泉に行きたかったんですが、トロッコまでの時間がなく、猿飛温泉に入りました。気持ちのいい露天風呂で十分満足できました。途中で雨も降り出し、早立ちして正解でした。
天気もよく、人も少なく、最高の山行でした。今度は紅葉の時期にでも来てみたいですね〜。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する