光岳(2591m)易老沢から


- GPS
- 32:00
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 2,047m
- 下り
- 2,033m
コースタイム
6月27日中C1(6:00)→稜線(7:00-30)→光岳(9:15-45)→易老岳(11:45-12:00)→易老渡(14:00)
天候 | おおむね晴れ |
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アクセス |
写真
感想
梅雨の晴れ間の二日間に、南ア最南端の光岳を計画。易老沢左股は滝が連続する主稜線直上の沢。滝が連続して飽きない良い沢たが、今回は倒木が多くてややがっかり。人為的なものではなさそうなので、ここは隆起と崩壊が活発で、天候の厳しい自然環境なのだろう。
木曽・開田の名取さんと久しぶりに山だ。南アルプス南部なら木曽と名古屋から中津川で待ち合わせてちょうどいい山域だと思ったが、意外と遠い。沢に足を浸すまで、長い林道を迷ったわけでもないのに結局3時間が経っていた。
遠山川のアプローチはまるでネパールだ。谷底からの高さ数百メートル、スキー場上級者コースはあろうかと言う傾斜地に集落が点々。車で通りすぎるにはあまりに惜しい風景だ。こんな風景の中を延々歩いて旅をした22歳のころを思い出す。
車が沢の二股まで入るので助かる。下山の尾根もここに降りるので、車入山の沢登りとしては理想的だ。しばらく行くと巨大な取水堰堤が出現。いったい何の役に立っていることやら。左股に分かれて滝がじゃんじゃん出始める。どれもこれもザイルなしで快適に登る。
標高800付近の40m滝を右から捲く。途中の草付きに残地ロープも垂れている。最後のあたりで高度感ある草付きのトラバースがあり、落ちたらコトなのでザイルを出す。結局足元は見かけより確かだった。
標高1000m付近の連瀑帯も楽しく通過、一本3段40mというのは左を捲き気味にあがる。あとはほとんど中を行く。沢の中は土石流ごとでっかいタンネが塞いでいたりと、倒木がかなり多い。せっかくの滝がジャングルジムと化していたりして少々やる気をそがれる。青々とした針葉樹の葉を付けた倒木も多いから雪崩ではなく最近の崩壊のようだ。ゴジラでも通ったのだろうか。
核心部を抜けた標高1900mの二股が空も開け高台もあり、ちょうど良い天場になった。倒木は山ほどあり、たき火にも困らない。天気は明日からどうなるかわからないので、核心部を抜けたところまで来て良かった。ニリンソウの咲く天場だ。いつものようにわずかの濃い酒、マルタイの棒ラーメン。ソーセージやチーズを棒に刺してあぶる。一泊なら最軽量で、充実の定番手管だ。結局雨は降らなかった。
翌日は濃霧。どんどん登っていって、本流がガレに埋まるところで右股を詰め、最後は下藪の少ない針葉樹の斜面を登っていくと藪こぎなしで稜線に至る。光岳への夏道を探してしばらくあちこち藪を漕ぐが、大井川側に少し下ったあたりで発見、夏道を光岳目指す。
イザルガ岳手前あたりから樹林限界になり、高原の趣。この高さで水まで流れ、ガスが晴れればさぞかし絶景だろうと話していたら、一瞬太陽の光が射し込んだりする。建て直して3年ほどのぴかぴかの静岡県営光岳小屋の脇を通り、山頂へ。山頂には深田久彌の書によれば世界最南端のハイマツがあるとのことだったが、崖っぷちのそれは枯れて白骨化していた。山頂には静岡県と裏書きされた立派すぎる看板が屹立、カネの使い道分かってないワ静岡県。
帰りは結構長い夏道歩き。易老岳からの下りは2時間で標高差1600mの急降下。霧の流れる森の下草は、今シダ類の季節なのか。地上20センチに広がる濡れた新緑がとても鮮やかだ。サスガに膝上の筋肉がカクカク来た頃、尾根末端に付く。高度の降下で、気温がどっと上がり、汗むんむん。秋葉街道から伊那山地を越え、伊那谷にもどり、飯田市の大衆食堂でカツ丼食べて帰る。
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