快晴の剱に再訪!ついでに立山〜五色ヶ原〜平の小屋と黒部をぐるっと一周満喫!【テン泊】
- GPS
- 73:00
- 距離
- 39.7km
- 登り
- 3,775m
- 下り
- 4,618m
コースタイム
8/3 3:45剱沢〜4:09剣山荘〜4:35一服剱4:40〜5:13前剱山頂5:25〜6:05タテバイ〜6:28剱岳山頂6:50〜7:50前剱8:10〜8:38一服剱〜8:56剣山荘9:10〜9:25剱沢小屋9:30〜9:38テン場(昼)11:18再出発〜11:55剱御前12:08〜13:10雷鳥平
8/4 5:15雷鳥平〜6:00室堂平〜6:50浄土山7:00〜7:44鬼岳東面7:53〜8:29獅子岳8:50〜9:35ザラ峠〜10:10五色ヶ原山荘10:30〜13:10平の小屋
8/5 5:30平の小屋〜8:20ロッジくろよん8:33〜8:50黒部ダム〜9:00トロリーバス乗り場
天候 | ずっと快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<雪渓> 剱沢〜剣山荘まで数か所雪渓あり。日中は何てことなし。日の出前は凍結しているので注意。鬼岳〜獅子岳へも数か所雪渓のトラバースあり。日中は問題なし。 <剱沢〜剱> 鎖は全てしっかりついているので、問題なし。タテバイもボルトがしっかりついている。ヨコバイは最初の1歩の足場が小柄な方には届きにくいので注意。 前後に登山者がいるときは、前剱の落石に注意。 <五色〜平の渡し> 五色ヶ原を過ぎてから樹林帯に入るまで、身長程度の草に挟まれ、風は遮るが直射日光を浴び続けるという灼熱地獄なので、(晴れた日は)日射病&熱中症に注意! 黒部湖が見えだしてから崩壊地&迂回路多く、特に下りの場合注意。 <平の渡し〜黒部ダム> 標高は変わらないが、アップダウンと崩壊地が続くので注意。梯子多し。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
夏休みの4連休!天気は非常に良さそうで嬉しい。
テント背負って、どこへ行こうか?
南北アルプス全ての地図を車に積んで、移動しながら行き先検討。
本当は未踏の光岳に行きたいと思っていたが易老渡への道路は通行止め。畑薙から入るかと思っていたが、なんとなく北アルプスへ向かってしまった。
北アはいいけど、槍穂や後立山はいきまくっているし・・・。妻は、「天気がいいから初日はいつも通り新穂高から三俣にテント張って、あとは適当に、水晶とか雲の平とか五郎くんとかその辺り歩こうよ」と言っていたが、天気の良い連休はそこらへん行きまくっているので、何かマンネリ感が。妻に「贅沢な悩み!」と揶揄されたが、突然、1回しか行っていない剱を再訪しよう、と思い立つ。
自分でも驚いたが妻はもっとビックリ。「だって、前にタテバイでおばさん団体の通過待ちに酷い目にあってから、もう二度と別山尾根からは行かないって言ってたじゃない!?」と。
その通りです。6年前に行った際は、タテバイでオバサン団体がびくとも動かなくってしまい、タテバイの下で1時間半待たされ、挙句の果てに晴れていた空はみるみるガスって、ようやっとタテバイの順番が来たらガスガス。山頂も勿論ガスガス。しかも、山頂に陣取っているおばさん団体が再度下山を始める前にヨコバイを抜けなければと山頂滞在時間10秒と、良い思い出が全くなく、「剱に次に行くなら早月尾根。それ以外は行かない!」とずっと断言していたのである。
しかし、岩場好きの妻がNOと言う訳もなく、あっさり剱に決定!しかし、剱・立山だと1泊あれば十分なので、後はどうする?大日岳あたりを周遊するかと思っていたが、鬼岳・獅子岳・ザラ峠を越えてちょうど花が満開であろう五色ヶ原でテン泊するのも良いなと思い、五色から黒部湖まで歩いて下りることにする。黒部湖の縁は読売新道登ったときに歩いているが、五色ヶ原から平の渡しまでの区間は未踏だし。
ということで、扇沢到着。今年からアスファルト駐車場は全て有料になったため、砂利の市営駐車場に停める。オンシーズンとはいえ平日だからトロリーバスの始発は7時半と遅い。まあ、今日は立山歩いて剱沢へ行くだけだから良いか。
トロリーバスやらケーブルやらロープウェイを乗り継いで室堂へ。今日は快晴で気分が良い。室堂からの景色も最高。しかし、さすがシーズンだけあって雄山への道には小中学生の団体が!団体に追いついてしまったので後ろをついて歩く。雄山山頂からの景色は最高であったが、あまりにも人が多かったため、大汝山へそそくさと避難。雄山を超えたら団体はいなくなりました。
前回は通過しただけの大汝休憩所に立ち寄る。トイレも綺麗だと妻は感動。冨士の折立を経て真砂岳へ向かう稜線は誰もいない。そして白馬〜不帰〜五竜〜鹿島槍〜針の木の稜線が手に取るような眺望で素晴らしい。
妻はもうスキップ状態で別山へ向かっている。別山からみる剱は絶景。ここの南峰・北峰で剱や他の景色を眺めながらまったりお昼を食べる。
別山から剱御前へ向かう中学生の一団と一緒になって歩いていたら、うっかり剱沢への下降点を通り過ぎて暫くいってしまい、慌てて戻る。
剱沢への下降はガレザレなので落石させないよう慎重に下り、6年ぶりの剱沢テン場。前はテン場近くにあった剱沢小屋はかなり下の方に再建されていた。これは小屋まで行くのは一苦労だな・・・。
まっ平な実によいスペースにテントを張り、剱沢小屋にお酒の買い出しに出かけて小屋前からの剱の景色を満喫したりして戻ってきたら、うちのテントは某K山岳会のテントに囲まれてしまっていた!
まあ、オンシーズンで快晴だから仕方ないかと思っていたが、この山岳会にとてつもなく声の大きい方が2名はいて、しかも我々のテントからたった2cmの場所で大宴会を始めてしまった。
どうみてもご自分たちのテントより、うちのテント(そりゃ、入口とは反対側ですが)から2cmだよ、そこ・・・。
前日残業帰りのまま出発した妻は昼寝したいと言っていたが、あまりの声のうるささに眠れず・・・皆さん口々に自慢話を始めてどんどんヒートアップ。かといって真昼間だから「うるさいです」とも言いに行けず。でももうちょっと配慮してもう少しご自分達のテントの側で宴会されてはと思ったが小心者のため言い出せず。
妻は耳栓して昼寝しようとしていたが、まだアルコールも飲んでいないのにあまりの声の大きさにやられて「頭がガンガンして頭痛がする」と言い出し、仕方なくテントを撤収して静かそうな単独の方に挟まれた場所に一から張りなおすことに。
撤収作業を始めたところで某k山岳会の女性の方から「あら〜。うるさかったかしら?ごめんなさいね。」と声をかけられたがもう遅い。これまで何度となくテン泊しているが、騒音が酷くて場所移動したのは初めて・・・何か山岳会の印象が著しく悪くなったのが残念・・・手間はかかったが、引っ越し先は静かな単独の方のテントの隣でゆっくり眠れました。
翌朝。前回のタテバイ1時間半待ちの苦い経験から朝まだ真っ暗なうちにヘッデンつけて03:45に山行開始。しかし、妻が「トリ眼?」になったとのことで「真っ暗で何も見えない〜」とのたまう。しかも剣山荘まではまだいくつも雪渓が残っていて日の出前だと凍結しているし、歩き難いことこの上なし。前回はあっという間に登った一服剱までの間で真っ暗で二度もルートを間違えるし・・・。
一服剱でようやっと明るくなりはじめてヘッデン不要になり、一安心。しかし、鎖は6年前より一段としっかりしたものに付け変わっていた。
前剱でも360度の展望!居合わせたおじさん達と快晴を喜び合う。その先で登下山ルートが別れるところで間違って登るルートを下ってしまってビビリました。
そしてタテバイ。前回はここで「一時間半」待たされましたが、本日の待ち時間ゼロ。トリ眼?妻を叩いてきた甲斐があった。
そして二度目の剱山頂は、もう360度の景色で大感動!!前回ガスガスで何も見えなかっただけに嬉しい。
暫くまったりと景色を満喫。今日は槍穂どころか冨士山から南アルプスまでよく見えるし、日本海、白馬を始めとする後立山連邦ともう大パノラマの絶景が広がります。
そして下山にかかります。前回、小柄な妻が「足が届かない!」と難儀したカニのヨコバイも今回はなぜかさくさく通過。別に足が伸びた訳ではないようであるが・・・。
下山途中でまたも前剱によって再々景色を満喫。(下山ルートは巻き道もあるのですが)
剱沢に戻り、まだ9時台であったので昼寝したりお昼食べたり、テント内でまったり。テン場からの快晴の剱と咲き乱れる花々を満喫。
2時間近くまったりし、テント撤収して雷鳥平まで移動する。花々が咲き乱れる稜線は暑いけどとても気持ちがいい。
剱御前はものすごい人出!これだけの好天気を逃す手はないのであろうが、小屋はどこも「予約無しには泊まれません」という状態だそうな。テントは重いけど宿の心配は不要。雷鳥平への下山も次々に登ってくる方達に落石させないようゆっくり下りる。とにかく景色が良い。
前回は「何泊してもテン場料金は500円のみです。」と野営場の方に言われてケチって剱沢に連泊してしまったので、雷鳥平に泊まるのは初めて。ここが実によいテン場でした。水こそ塩素消毒されているものであるが、とにかく「ある」し、トイレも男女別。雷鳥ロッジか立山山荘まで行けばアルコールも買えるし、何より外来温泉があるのが嬉しい。山行の途中で温泉入れるなんて高天原以来か?
露天と内湯の間は服を着なければ移動できないとのことであるが、妻は露天に誰もいないとかで有頂天になり、露天に入りに行った後、内湯で髪を洗うためハシゴしたとのこと。
温泉出た後、ついうっかりアイスもなかを2個も食べてしまった。
テン場に戻り、立山の素晴らしい山並みと快晴の空を見ながらまったり。極楽のようなテン場であった。
翌朝。五色へ移動すべくまずは雷鳥荘・みくりが池を経て室堂へ。早朝は、はや秋の気配のする室堂でした。ここから浄土山へ向かう。4年前に薬師から黒部源流山塊を大縦走したとき以来。あのときはこの付近ガスだったが、今日は最高の快晴。石ゴロの浄土山頂を経て稜線に出たらこのうえなしの眺望が!あちこちで写真を撮るので妻を待たせ、しまいに「同じ写真ばかり何度も何度も撮ってどうするの!」と怒られるぐらいテンションアップ。
龍王岳、鬼岳、獅子岳等を経てザラ峠へ。ザラ峠からも槍の穂先がみえる。ここから五色ヶ原へ登る。暑いが花々がとても綺麗。
五色ヶ原山荘到着。うーむ。まだ10時。予定ではここにテントを張って景色と花を満喫するため、早く着きすぎないために山頂毎にのんびりまったりゆっくり歩いてきたのに・・。しかも暑い!この暑さで日が暮れるまで8時間以上ここにいては日差しを遮る木陰もない草原のため、日射病になるのが懸念される。テントの布1枚では日差しを遮るという点では心もとない。
それに明日、小仏渋滞を避けて早く帰るためにも今日中に黒部湖まで下りてしまおう。平の渡しに建つ平の小屋はテン場は無いが、前に読売新道を登った時に渡し船の時間待ちしていたときに立ち寄ったときの印象がとても良かったので、空いていれば素泊まりしてもよいし、最悪満員で泊まれなければくろよんロッジのテン場まで移動するか・・・。ルートキツイけど。
ということで、突如、五色ヶ原でのテン泊はやめ、平の渡しへの下山を開始。五色ヶ原のテン場はまだテントゼロ。カップルが1組張り始めるところであった。
五色ヶ原もたくさんの花々と清々しい清流、そして山々の眺望が素晴らしい場所。山荘までやや遠いのが難点。
ここから平の渡しまでが、このあたり唯一の未踏ルート。出だしは快晴の五色ヶ原で気分爽快。その五色ヶ原を抜け、ちょうど身長程度の草が両脇に生い茂るルートになり、これがきつかった。風は遮るが日差しは遮らないのでモロに日差しの照りつける高温サウナ状態。日射病になりそうなモーローとした状態となる。半分を過ぎて樹林帯に入った時はほっとしたが、ここから物凄い崩壊ルートを歩くことに。暑くていい加減嫌になったところで平の小屋到着!
「今日、混んでいますか?」と聞いたら「いえ、全然空いています」とのことで、もうお泊り決定!
梯子段の2階部分を貸切でまったり!外の木陰の涼しいテラスでお昼ごはん作成。午後中まったりしました。結局宿泊客は我々を含めて12名だけでした。
さて、翌朝はまた晴れて無風で暑い。前回登りで使ったときは「読売新道を登る!」という気持ちが張りきっていたためにさくさく歩けたが、今回は、「下山・帰るだけ」と思ったからかそれとも落石・崩壊で前と随分ルートが変わったからか、やけにくろよんまで遠く感じた。
しかし、くろよんロッジからはダムまではあっという間で、9:05発のトロリーバスに間に合い、薬師の湯に入って、渋滞にもほぼ巻き込まれずに帰宅。
今週末はどの山を歩いてもどこも快晴で素晴らしかったと思うが、眺望の素晴らしい山行であり、剱の印象もよくなり、たいへん満足した。
サックリと立山三山を巡り、そして・・・、静かな剱岳を楽しむ事が出来て良かったですね。
賑やかな方達に囲まれてしまったPenginさんのテント、ちょっと悲しかったですね。
確かに真昼間から煩いとは云い難いし、悲しい引っ越しです・・・。
私達も反省しなければいけないことが・・・。
先日の剱岳、20時過ぎに下山し、それからの宴会、周りに気をつけていた筈が、
お酒も入り、嬉しさのあまり、つい声が大きくなり、お隣から「うるさい!」の一言に慌てました。
よく考えてみたら、私達が下山してきた時間にはかなりの方達が既に就寝中だった訳ですから・・・
猛反省の剱沢キャンプ場でした。
あ、しかし、二日連泊でしたが、しっかり二日分、一人1,000円を要求されました!
室堂〜五色平〜黒部湖、行ってみたいです。
再びで恐縮ですが、お気に入りに登録させて下さ〜い。
でも、平の小屋〜くろよんロッジ間、やはり道が荒れているようですね。
お天気に恵まれた4日間、羨ましいです!
私は今週の途中から夏休みなので先週末は大人しく仕事してました。
私の夏休み、お天気になって欲しいなぁ〜。
P.S.
奥様の赤に白ラインのキャップ、いいなぁ〜。
とってもお似合いですよ!
Pengin22さんこんにちは
室堂、立山、剱…天候に恵まれて、いい夏休みを
すごされたようでいいですね。
この時節人気の山域・ルートは渋滞も予想され
間隙をぬって山行勉強になります。
剱は今シーズンの私のターゲットでもあり
先を越されてしまいましたね。
私は早月尾根から日帰りできたらと
(まとまった休みは家族サービスで…)
奥さまの足を気にするコメントも
(お怪我のほうです。長さではありません )
無くなって、パワー全開といった処でしょうか?
早々のコメント。ありがとうございます
なかなか無い快晴続きの4日間でした
剱沢、今は連泊すると別料金なのですね
6年前は、「何泊しても500円です」と言われ、そんなこと言われたのは初めてだったので、「ずいぶん太っ腹なテン場だね」と妻と話していたのですが・・・。剣山荘が倒壊中だったからでしょうか?
noborundaさんは、いよいよ北鎌尾根ですね
凄いですね〜!
天気も良さそうですし、良い山行になるといいですね
東北遠征のレコ拝見するのが遅くなりました!
これからお邪魔させて頂きます
剱ターゲットでおられましたか!
早月尾根は、日帰りの方のレコもよく拝見しますので、
naotosasさんなら十分行けると思います
早く実現されるといいですね!
我々も早月尾根行きたいのですが、なにしろ馬場島までが遠くてなかなか行けません・・・。
剱立山は人が多いですが、反対側(五色方面)はさほどでもないですし、五色ヶ原〜平の小屋までは、(こんな好天の土曜日なのに全く人がおらず、熊鈴を鳴らしまくりながら下りてきました
勿論、翌日のダムまでの長い道のりでも一人も出会いませんでしたので、静かなところをお求めの方にはうってつけかもしれません
2年前に読売新道を登ったときも、真夏の週末でしたが、赤牛山頂付近で下山の方とすれ違うまで誰にも会いませんでした・・・。
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